【感想・ネタバレ】道然寺さんの双子探偵のレビュー

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Posted by ブクログ 2017年05月08日

元々は捨て子で、寺に拾われて暮らす男女の双子、
レンとランが探偵役。
物語自体は、寺の若住職目線で進む。

連作短編集で、寺の人や周辺人物が遭遇する
大小さまざまな謎を、双子が解いて行く。
が、この双子が、それぞれ「正反対の推理」をする(^ ^;

「寺の隣に鬼が住む」を座右の銘とするレンは、
いわ...続きを読むば人間性悪説の立場から物を見るきらいがある。
反対にランは「仏千人神千人」とよく口にする、
若住職と同じくお人好しで情にもろい。

この二人の「正反対の推理」が、それぞれ破綻無く
「なるほど」と首肯できるよう構成された文章は、
かなり緻密に練り上げられている。

さらに一冊を通して双子や若住職の成長が描かれ、
また双子の出自に関わる謎や、最後に新たな展開もあり、
これは続編を出す気満々と見た(^ ^

ミステリに分類したが、どちらかと言うと
人情もの、ヒューマンドラマかも(^ ^
GW中に一気読みしてしまいました(^ ^

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Posted by ブクログ 2021年08月26日


「ーーー《寺の隣に鬼が棲む》って言葉があるの、知ってる?」

お寺で育つ中学2年生の双子のランとレン。人を信じるランと人を疑うレンが日常の謎に迫る。
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岡崎さんの作品。中々探せなかったのでお取り寄せしました!手に入って嬉しい。お寺が舞台で語り手はそこの後継ぎのちょっと気弱でしかし人のために一...続きを読む生懸命な30歳男性って所も既に面白い。
.
ランちゃんとレンくんの性格の対称的な所やそれぞれだから気づけるところが物語の魅力。

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Posted by ブクログ 2021年02月27日

人の善意と悪意の両面からそれぞれ双子のレンとランが推理を披露して、一海さんがまとめていくスタイルです。
第4話のレンの心情の変化は涙が出ました。一海さんのほのぼのとした人柄がとても良いです。

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Posted by ブクログ 2020年04月05日

普段から人間嫌いを称している者として、他人の悪意を敏感に察知する双子探偵の一人「レン」の損な役回りを不憫に思いましたが杞憂に終わり、続きが読みたくなりました。今は梅ヶ枝餅とはかた通りもんが無性に食べたいです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年09月19日

“珈琲店タレーラン”シリーズの作者による、福岡県のお寺が舞台の日常ミステリ。
道然寺の若和尚・窪山一海(くぼやま いっかい)の周りで起きるさまざまな謎の出来事を、中学生の双子・姉のランと弟のレンが推理する。
一海は、真面目で考えも深いし、ちゃんと若和尚を務めているのだが、何かといじられてトホホな感じ...続きを読む
お人好しだからか。

双子は、寺に捨てられていたという過去を持つ。
そのせいか、レンは物の見方もシニカルで、人間の行動をナナメに見るきらいがある。
ランは逆に、性善説にのっとって推理する。
物の見方が逆ならば、推理も真逆。
反対から光を当てることで、見えなかったものが見えてくるのが面白い。

人気シリーズを持つと、“○○の方が良かった”などと言われがちだが、この作品は、一海さんのフラットな視線も良いし、双子や、お手伝いさんのみずきのキャラも良い。
加えて、お寺という舞台は様々な人間模様が垣間見られそうだし、たくさんの檀家さんともかかわるし…シリーズとして続いてほしい気がします。
キャラ達の、この後の成長を見たいです。

第一話 寺の隣に鬼は棲むのか
資産家のお葬式で、香典袋の中身が無くなる。
若い後妻は、受付のお手伝いさんを疑うが…

第二話 おばあちゃんの梅ヶ枝餅(うめがえもち)
商店の子に生まれたことへの複雑な思い。

第三話 子を想う
水子供養をしたから新しい子を授かった、と吹聴する若い主婦の真意は?

第四話 彼岸の夢、此岸(しがん)の命
彼岸の入りの日、一海と双子たちの夢枕に女性が立つ。
見知らぬ人が伝えたかった願いを解く。

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Posted by ブクログ 2016年06月18日

なかなかよかった。あるときは性悪説でなされた推理を性善説で否定、またあるときは性善説でなされた推理を性悪説で否定する。人には両方の面があるということ。
お寺さんが舞台ということで、どことなくほっこりとするお話になっています。仏教に関わる人全てがそうではないでしょうが、基本的にこの話でお寺に関わる人は...続きを読む心の優しい人ばかり。その点も、なんかほっとする。

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Posted by ブクログ 2022年12月11日

日常の謎ミステリーですね。
青春と成長の物語でもあります。
福岡の中央の山寺が舞台で起きる謎解きの4話、短編連作です。
道然寺の次期住職の一海と書いて《かずみ》が語り部として物語を進めていく。
一海が十六歳の時に寺に双子の赤ちゃんが捨てられた。寺の子として育てると住職の真海(一海の父)が決めて十四年...続きを読むの月日がたった。住職一家として成長した双子の活躍と家族のふれあい、成長の心温まる物語。
岡崎さんは寺院勤務の経験があり、それをもととして物語を紡いだそうです。
岡崎さんの文章はとてものびやかで、まったりとした味わいのあるものなので、私は好きですね。
仕事で忙しい思いをしたときなどは、変な話、癒されているように感じます。
物語も基本が人の優しさに根付いたものなので、暗い描写があっても安心して読み進めます。
性善説の双子の女の子ランと性悪説の男の子のレンの推理を楽しみながら、それを見守る、一海との心のふれあいがとても素敵な物語です。

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Posted by ブクログ 2022年10月27日

読み終わるのに時間がかかってしまいましたが、終わってみれば、最後まで読んで良かったなと思いました。最後まで読んでほしい。

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Posted by ブクログ 2021年08月07日

日常の謎系の連作ミステリ。双子が善と悪(?)二様の視点で謎を解くので、解決が二重底になるのがミソ。とは言え謎そのものは大したものではなく、若和尚、双子、和尚、お手伝いの女性と言った登場人物が織りなす、暖かな雰囲気の方に美質はあるように重う。

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Posted by ブクログ 2021年02月04日

タレーランの岡崎琢磨さんの作品。また次女からのおすすめ。

1人の意見で動き、もう1人の意見でスッキリ解決という流れを何回か経ていくうちに、途中からいっそ2人に話を聞き終わってから動けばいいのに、と思ってしまったけと、さらっと気軽に読める感じがいいです。

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Posted by ブクログ 2020年04月01日

消えた香典、家業のお菓子、水子供養、子供達の親。

寺に置いて行かれた双子が、かわるがわる解決します。
主人公は、それをヒントに迷推理をして
どうにか解決?
後で真相っぽいものが分かるわけですが
納得して終了しているので、問題はないかと??

すべての話で、主人公の善良さというか、が
にじみでていま...続きを読むす。
双子は幸せだな、というのも、じんわりしてきます。
特に最後の話。
ようやく、職業柄な感じの最後でした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年10月23日

道然寺の住職の息子である一海さん視点の語りで物語が進みます。この寺に住む中学二年生の双子、ランとレンのふたりが一海さんの身の周りでおこった様々な出来事に対して推理をおこない事の真相を解き明かし当事者を救うという構成になっています。
双子による推理は事件の性質と二人の性格とも相まって、片方の推理にちょ...続きを読むっとした誤りが含まれており、もう片方の推理がそれを正すという構図なのですが、1~3話まではいわゆる”安楽椅子探偵”の様相を呈しており、後から語られるほうの(=真相を言い当てている)推理がなぜそのように行き着いたのかの手がかりが乏しい、あるいはラン or レンだけが知っている事実によって推理が展開されており、読者として作中に散りばめられたヒントを回収する(回収してもらう)機会がないのがちょっと残念なところ。
が、最終話である4話だけは双子の生みの親かもしれない人物を巡って、赤ん坊の隠し場所や南京錠の番号など、事前のヒントを手繰り寄せながら読み手としても謎を解決してゆく楽しさを味わえる構成になっていました。1~3話を読んだ時点では二巻は読まなくてもよいかと考えていましたが、やっぱ二巻も読んでみようと思えた最終話の面白さでした。

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Posted by ブクログ 2019年01月16日

流行りの日常の謎タイプの作品ですが、お寺の住職が主人公になっていて、仏教の知識が散りばめられていることろにオリジナリティがあります。
影の主役である双子が常に裏表の推理を展開していくパターン化された展開も、裏を想像する楽しみに繋がって良いと思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年12月31日

連作短編集。

寺に住む 父親海、息子一海、親戚みずき、双子で寺に捨てられていたレンとラン達が日常の謎を解決していく物語。

最終章でレンとランを捨てた母親に巡り会えるような展開がやってきて物語が収束するのかと思ったが違う展開へ進んだのが以外だった。

全体的にのんびりホンワカ進むので肩の力を抜いた...続きを読むまま気軽に楽しめた。
続編で是非 双子たちの出生の秘密明らかにされる物語を書いて欲しいと思う。

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Posted by ブクログ 2017年04月20日

サブキャラや時間軸がこんがらかってしまって最後まで取り戻せなかった。方言だとちょっと読みにくいかな。

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Posted by ブクログ 2016年07月10日

【善】と【悪】からなる双子の推理劇。
大人も加わってわりとてんやわんや。
いろんな形の『家族』の物語。

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