法月綸太郎のレビュー一覧

  • ふたたび赤い悪夢

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    4+ 

    名探偵の苦悩極まれり。

    著者が言うには、『頼子のために』『一の悲劇』『ふたたび赤い悪夢』の順(刊行順)で三部作を構成するとのことだが、物語の流れとしては本作は『雪密室』と『頼子のために』の続編にあたる。『一の悲劇』は本作よりも後の話、『雪密室』と『頼子のために』は直接の関わりはない。本作のみ読んでも、過去の事件との関わりが多少わかり難いだけで、そこそこ楽しめるとは思うが、遡って読む場合には、重要な点がネタバレになってしまうのでやはり刊行順に読むのが望ましい。

    ちなみに本書巻末の笠井潔の解説には前もってネタバレの注意喚起が記載されているが、クイーンの作品については予告なくネタバレし

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    2013年07月10日
  • 犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題

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    12の星座にまつわる物語(のうちこの本では6つ)をモチーフにした謎解きミステリの短編集。
    それぞれの話がコンパクトにまとまってます。どれもちょっと言葉遊びに凝り過ぎだろう、という気がしなくもありませんが(笑)まぁ、本格ミステリ短編集なのでご愛敬。そして、この作者はホント、クイーン親子が好きなんだなぁと思いました。

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    2012年12月26日
  • 新装版 密閉教室

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    お膳立てばっちしの本格推理小説。

    最初は、語り口がちょっと芝居がかりすぎているように感じていたが、クラスメイトの一人が主人公に自殺未遂をした経緯を語る場面で「これは凄い!」と膝をただした。
    この心理描写、その切迫感、そして絶望感。ともすれば絵に描いた餅のような滑稽さに陥りかねない(中二的な意味で)その感情を、ここまで研ぎ澄まされた言葉で語る著者の筆力に感心した。

    それ以後は、物語世界にぐっと興味が湧いてとても面白く読めた。
    教室にあった48の机と椅子が消えた中で級友が死んでいたという奇妙な密室、という設定をじわじわと生徒たちの反応を交えて描いていく様子や、主人公と警部との軽妙な腹の探り合い

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    2012年08月29日
  • ふたたび赤い悪夢

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    西村頼子の事件以来、出口の見えないスランプに陥っていた
    作家の法月綸太郎のもとに、深夜かかってきた電話は、
    アイドル歌手畠中有里奈からの救いを求める電話だった。
    ラジオ局の一室で刺されたはずの有里奈は無事で、
    彼女を刺したはずの男が死体で発見されるという奇妙な状況。
    しかし、有里奈は、ただ不思議な体験をしたというだけで
    混乱し、恐怖に追い詰められたわけではなかった。
    彼女の精神を極限まで追い込んでいるものは、
    有里奈の双子の兄と、有里奈の父を惨殺し
    自殺を遂げたという実の母親の影だった。
    自分の中にも、やはり人殺しの血が流れていたのだ――。
    そう思いつめ、心を閉ざしてしま

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    2012年05月07日
  • 法月綸太郎の新冒険

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    「法月綸太郎の冒険」が好みにあっていたので、そこそこ期待をして読んでみる。「冒険」はかなり作品の軽重に差があってバラエティに富んだ短編集となっていたが、本作品はテイストが揃った本格ミステリの王道を行く様な作品集であると言える。それぞれに一筋縄では行かない捻りの展開が待っていて、途中から推理することを放棄しても(というか出来ない・笑)、結末でびっくりするという楽しみが味わえる。

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    2012年03月07日
  • 法月綸太郎の冒険

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    短編集。見事に粒揃い。動機の設定が抜群にうまい(それだけリアリティーがある)。トリック重視の他の新本格の作家とは一線を画している。

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    2011年09月23日
  • ふたたび赤い悪夢

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    綺麗にオチのつく良くできたミステリだった。引きが弱く感じたところがあり、ページをめくる手が止まらないという感じにはならなかったけど、解決編で次々と明らかになっていく真実はすごく練り込まれていて読みごたえがあり、また感動的な内容だった。

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    2010年10月31日
  • 法月綸太郎の新冒険

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    学生時代、辛くて辛くて仕方なかった時に読んだ本。
    面白くてもうしこし頑張ろうと思えた。
    長編よりもやはり短編が楽しい。

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    2010年09月20日
  • 犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題

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    言葉遊びがふんだんに使われていて、ミステリの中でも私の好きなジャンル。星座に結び付けているのはこじつけっぽい気もするけどとても面白かった。残りの6つの星座編も早く読んでみたい。

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    2010年07月13日
  • 法月綸太郎の新冒険

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    探偵法月綸太郎の短編集。
    どの作品もテンポが良くて読みやすく、面白かった。
    息子の出てくる(作者同名の主人公)モノはどれも好き。

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    2010年04月07日
  • 法月綸太郎の冒険

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    なぜか素直に「名探偵」と呼べない…だけど愛着がある素人探偵法月綸太郎の第一短編集(全7編)。「死刑囚パズル」はあっと言わせるものがあるし、「切り裂き魔」は犯人に共感の意を込めてお気に入り。

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    2011年07月22日
  • 法月綸太郎の功績

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    推理がはずれる綸太郎がエラリー・クイーンのようで面白い。
    多分、キャラクター的には同じなんでしょう。
    都市伝説パズルが王道本格ミステリで好き。

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    2009年10月07日
  • 法月綸太郎の冒険

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    推理自体は微妙な気がしたけれど、気軽に読めるので良し。何度も読み返せそう。一年たてば内容を忘れられる自分が有難いような憎いような。

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    2009年10月04日
  • ふたたび赤い悪夢

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    凄かった。話もそうだけど名探偵としての法月綸太郎の悩みとか苦しみとかが盛りだくさん。推理部分も面白かったけどこういう部分もかなり面白かった。ここから法月綸太郎はどういう方向に進んでいくのだろうか。二の悲劇が楽しみ。あ、ちなみに解説でクイーンの「九尾の猫」と「十日間の不思議」のネタバレしてる。頼むよ笠井さん…。

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    2009年10月04日
  • 7人の名探偵

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    最近日本酒の飲み比べセットを楽しむ機会があった。思わず舌がでてしまう辛口のものから甘ったるくて眉を顰めるもの、華やかなフルーティさが口の中に広がるもの。私は結局にごり酒を購入した。それからしばらくにごり酒を目にするととりあえず買って飲んでみることにしている。本作品集を読んで、ふとそれと似ているなと思った次第であります。

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    2025年11月20日
  • キングを探せ

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    ネタバレ

    四重交換殺人という奇想、ミスリードの巧さ、最後の犯人の奸計にも充分翻弄されっぱなしだったが、交換殺人の組み合わせ数の話に1番感心しちゃったよ。冷静に考えるとそらそうなんだが、盲点だったので非常にスッキリした。

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    2025年11月16日
  • 法月綸太郎の消息

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    この親子シリーズは面白いのだが今回はややマニアック寄りなので、古典ミステリに精通していないと十分には楽しめない

    それらのネタバレもあるが、この本を手に取るような人には無用の心配か

    個人的ベストは最後の作品かな
    登場人物のモデルが透けて見えるような楽しさ

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    2025年10月02日
  • 推理の時間です

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    「読者への挑戦状」を集めた短編集で、それぞれの話に別の作家さんの推理が載っているのが面白かったです。

    私は、せっかちなので、じっくり推理する間もなく解答編を読んでしまいましたが、自分の思ったことが少しでも真相に掠っていると嬉しいものですね。

    前から順番に読むと、後半に軍事物が続くので苦手な方はバラバラに読んだ方がいいかもしれません。

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    2025年07月05日
  • 赤い部屋異聞

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    オマージュ短編集。江戸川乱歩が好きなので『赤い部屋』が好みに合った。他は元ネタ知ればもっと楽しめたかもしれない。

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    2025年07月03日
  • あなたも名探偵

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    市川憂人の「赤鉛筆は要らない」は、以前短編集で読んでいたので再読になりますが、他の5作品も含めてそれぞれの良さがギュッと凝集されている感じ。
    バリエーションが多くて楽しめました。

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    2025年06月02日