法月綸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
法月綸太郎によるミステリにまつわる話をSF仕立てにした短編集。
本作はいろんなところで言われているように、決して万人向けではない。むしろ、クリスティやクイーンといった古典ミステリをこよなく愛し、かつSFもある程度読みこなしている人が、そこかしこに仕掛けられた遊びを楽しむ、という側面がかなり強い。そういった意味で、「このミス」一位という評価だけによって本書を手にするとなんだこりゃとなる可能性も高い。かくいう自分も、古典ミステリはかじる程度しか読んでいないため、ネタ元がわかるものとわからないものがある。様々な作品に触れた後で読み返すとおそらく今とは違った感想を持つだろう。
古典ミステリへの愛が如実 -
Posted by ブクログ
ずっと読みたかった「このミス」1位だった法月綸太郎シリーズ
連続殺人とか、派手なトリックとか、そう言うのは無かったのですけど、納得の本格だったのです。
彫刻なんて、フツーの読者はサッパリだけど、分かるようにちゃんと大事な所を解説と言うか、法月探偵と共に「ふーん。なるほど」と言う位には掴めて良いのですよね
だから、「あっと驚く展開」が予想以上に鳥肌だったのです。
しーなの好きな法月親子の関係と言うか、お母さんの事とかもチラッと出て来て、今後の展開や何かの事件に関係してくるのでは……?とちょっとwkwkしてしまったのです。
闇は闇なのでしたが。
緻密な伏線……とゆーのが感想には必ず出てくるの -
Posted by ブクログ
ネタバレ2014年版このミス第1位など、各種ランキングで上位にランクイン。法月綸太郎さんの作品は未読だったが、文庫版が薄かったので、手に取ってみたわけである。
結論から言うと、一般向け娯楽小説とは言いがたい難物だった。探偵小説研究会のメンバーでもあり、評論家としての顔も持つ法月さん。なるほど、業界人の評価が高いのはわかる。これは、ミステリーでもありSFでもあり評論でもある。
「ノックス・マシン」。一応本格ファンであるから、「ノックスの十戒」を聞きかじったことはある。その5番目に、「探偵小説には、中国人を登場させてはならない」とある。真意はともかく、古典ミステリに精通していなければ、これをネタ