法月綸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
6人のミステリー作家による、フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットのアンソロジー。
どの短編にも読者への挑戦状があり、問題編と解決編に分かれている。
巻末には、それぞれの短編に対して他の作家による推理も掲載されている。
普段ミステリーを読むと先が気になってどんどん読み進める感じがある。
このアンソロジーは読者への挑戦状があって、普段よりも自分で考えながら注意深くゆっくり読み、ときには戻ったりしながら読んでいたように思う。
自分で正解までしっかりたどり着けたものはなかったけれど、短編を読み終えるごとに全くの見当外れだったな、着眼点は悪くなかったな等思う楽しさがあった。
作品に対して別の作家の方の推理を読むことができたのも、作家さんの想像力が垣間見える贅沢さがあったなと感じる。
また、自分はこれまで時代設定が現代ではないミステリーを読む機会が少なかったので、今回現代が舞台ではないミステリーを読む機会になったのも良かった。
作家の方達の負担はかなり大きい形式であるようだけれど、またこういった形式の作品が読めたら良いなと思う。 -
Posted by ブクログ
アンソロジー作品。
問題編と解答編に分かれていて、豪華な作家陣の作品を自分でも推理する事ができます。また、参加している作家さん同士でお互いの作品の推理した回答が掲載されており、思考を覗き見するようで面白かったです。
普段、推理小説を読んでも推理しないのですが、この作品は問題編が比較的短く、自分でも挑戦してみようと思えました。いくつか挑戦してみましたが、少し真相に近付けたり、全く思い浮かばなかったり…と様々でした。推理に挑戦した結果、より丁寧に作品を読み込む事につながり、読後の満足感が上がったように思います。
推理が苦手な人も、気軽に挑戦できるのでおすすめです。
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Posted by ブクログ
「十角館の殺人」刊行から三十周年を記念して出版されたアンソロジー。7人の作家さんが「名探偵」をテーマに本格ミステリを書き下ろした短編集の文庫本。
・水曜日と金曜日が嫌い ー大鏡家殺人事件ー 麻耶雄嵩
→ミステリ作家の主人公が、探偵メルカトルに頼まれた用事の帰りに迷い、大鏡家の邸宅に助けを乞う。休ませてもろてると殺人事件が起きて…。建物の感じとか登場人物の名前とか、どことなく洋風ちっく。鳥を観察するヒュッテ?とか、サラマンダーが〜とか。でも探偵が出てきたらすぐ解決した、すごい…
・毒饅頭怖い 推理の一問題 山口雅也
→落語のまんじゅうこわい、の話が最初に語られ、その後後日談的なストーリー。まんじゅうこわいって言ってた人が大人になり、後継問題の話の席で毒饅頭に殺される。犯人は誰なのか。途中馴染みある、この中で1人嘘つきがいる〜みたいなクイズがあって、古典的な話の中に、最近の遊びって感じもまた面白かったし、ちゃんとオチもあってさすが。
・プロジェクト:シャーロック 我孫子武丸
→「ワトソン」という、医師に代わって診断を行うAIが作られているから、「シャーロック」という名の名探偵AIを作ろう、みたいな話。情報を勉強させてAIをいろんな人と育てていくんだけど、その試作に関わった人たちがどうやら次々と殺されているっぽい?みたいな。この発想はできんよなー。
・船長が死んだ夜 有栖川有栖
→犯罪心理学者の火村英生と、ミステリ作家の有栖川有栖が、遠方で取材。早く終わったので観光でもして帰ろうかってなっている時に、どうやら殺人事件があったらしいと噂を聞く。野次馬的に顔を出し、最終的に犯人を推理する感じ。怨恨じゃないけど、思いこみとか、日頃の行いとか、人間の感情がいちばん怖いのよなって感じ、いろんな偶然が重なってて、少し切ないます。
・あべこべの遺書 法月綸太郎
→法月綸太郎が父から事件の情報を聞いて、その情報と憶測と可能性で持って事件を解決に導く、安楽椅子探偵みたいな感じの話。
AさんがBさんの家で死んでてBさんの遺書があり、
そのBさんはAさんの家で死んでてAさんの遺書がある。
なんでや?みたいな話。これも人間不信になりそうな、人は簡単に信じられんよな、みたいな話。人間ってこうゆうとこが怖いんよな。
・天才少年の見た夢は 歌野晶午
→近未来の戦時中。シェルターに逃げ込んだ子供たち、その中の1人が名探偵と呼ばれているにも関わらず、シェルター内で次々と殺人が起こっていく。これはどうゆうことか、何が起こっているのか、などを考えながら読む作品で、分かってからもう1回頭から読みたくなりましたん。
・仮題、ぬえの密室
→綾辻行人、我孫子武丸、法月綸太郎と、綾辻行人の嫁さんの4人で宴席。大学生の頃ミステリ研に所属していたのだが、その時に「幻の犯人当て」といわれた、フーダニット作品があったよね、という話になり。みんな思い出せないので、意見を擦り合わせていく。その中で、作品の傾向であったり、代表作を思い出しながら描かれていて、このアンソロジーならではだなって感じました。
どの話も面白かってんฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ -
Posted by ブクログ
名探偵にはなれそうもないけど、読者への挑戦がはさまれた作品は大好き。
推理に必要なものが全て提示されてからの真相の開示。
うん、楽しい。
東川篤哉と麻耶雄嵩や法月林太郎を1冊で読めるのはアンソロジーならではの贅沢さ。この、ある意味真逆ともいえる作品を立て続けに楽しませてもらった。
麻耶さんの作品は、ミステリはミステリでも、推理小説でない方のミステリっぽくてぞくぞくしたし、法月作品は親子で軽口たたいてるようでいて、なかなかに重いし。
市川憂人さんは、たぶん、初読み。雪の密室で、ちょっと切ないラストがよかった。米澤穂信さんのは、たぶん、小市民シリーズかな。名前だけは知ってても未読だのこのシリーズ、面白そう。 -
Posted by ブクログ
前3作と比べて格段にストーリー部分が面白くなっていると思った。
トリックはあってないようなものですが、そのかわりに動機が焦点になってるのも今までと違うポイントかな。
序盤で動機が明記されるものの、それが調査を辿ることによって本当の姿を表していく...というホワイダニット物ではありがちな展開ですが、先程言った通り、ストーリーが以前より格段に面白くなっているので、普通に楽しみながら読めました。(以前の作品は調査パートが少々退屈だったので...)
結末の後味が悪いことで有名な作品なので、その事は知った上で読みましたが、思ったよりエグかった...
でもエグいからこそ、強烈な印象が脳裏に刻み込まれたと思います。