法月綸太郎のレビュー一覧

  • ノックス・マシン 3/4 電子オリジナル版

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    ミステリとSFを組み合わせた傑作の短編集。不思議な話ばかりだが、納得させられてしまう。種明かしをされて、「腑に落ちる」のが気持ちいい。特に好きだったのが『引き立て役倶楽部の陰謀』で、様々な探偵小説の「引き立て役」たちが議論を繰り広げるのを読んでいると、すべての「引き立て役」を知らないことが悔しくなってくる。

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    2016年07月26日
  • ふたたび赤い悪夢

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    「頼子のために」の事件が名探偵法月綸太郎に与えた影響は途方もなく大きい。抱えきれない現実にうちひしがれ、思い悩みながらも答えを求めて再び立ち上がる姿に勇気を貰えます。同じように過去に縛られた人々が登場してくるのが、とても象徴的でした。

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    2017年06月03日
  • 新装版 密閉教室

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    法月綸太郎デビュー作。ドラマチックだとは思うけど最近の作品と比べて表現がくどい感じがした。序盤は正直そこまで面白くないけど怒涛の終盤のためにも最後まで読むべき作品だと思った。

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    2016年02月25日
  • 犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題

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    ネタバレ

    法月綸太郎による星座をモチーフとしたミステリ連作短編集第2弾。
    冒頭、その星座にまつわるギリシャ神話などが簡潔にまとめられ、その星座のことを知らなくてもある程度星座のバックグラウンドの知識を得られるようにしてあり、その神話をモチーフとした物語が展開される。事件の展開や登場人物が概ね神話に沿った形で描かれ、興味深い。
    基本的にはアクロバティックなトリックはなく、王道の本格ミステリが展開される。一時期の法月綸太郎の悩める探偵のイメージはなく、法月警視と二人三脚で問題を解決していく。
    長編で描かれるパズラーとしての作家・法月綸太郎もいいが、短編でこそ光る作品も多く、本作も佳作ぞろいである。

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    2015年09月20日
  • 犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題

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    星座のモチーフという縛りがあり、大まかな流れは統一させていながらも、それぞれの短編に趣向が凝らされている作者の苦心が窺える傑作群。「ゼウスの息子たち」は一つのネタを上手くカモフラージュして、それによって犯人まであぶり出す構成が見事。「冥府に囚われた娘」は最後まで油断ならない展開が続き、ある種の痛快さとシリーズ特有のほのかな苦味を与えてくれる。

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    2017年05月20日
  • ふたたび赤い悪夢

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    「頼子のために」の続編。あと「雪密室」も読んでおかないと、筋が分からないかもしれません。
    筋も良く練られていて、かなりの長編にも関わらず全然だれません。おすすめです。

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    2014年10月05日
  • 生首に聞いてみろ

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    久しぶりに本格推理ものを読んだ。以前から気になっていた法月綸太郎シリーズです。
    この筆者の作品は僕好みでした。まず登場する探偵が、ホームズや相棒の右京さんみたいなぶっ飛んだ頭脳の持ち主ではなく、割と右往左往しちゃうタイプの探偵。
    しかし最後の結論に至る論理の構成は完璧で緻密。
    基本的に読者目線で話が進むので、探偵が立てた仮説が」次から次へと証言によって覆される様は眩暈がしそうです。そういう展開が好きな読者には最良の一冊となるでしょう。

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    2014年09月30日
  • しらみつぶしの時計

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    ネタバレ

    法月綸太郎の短編集。
    ミステリもそうでないものも、完全オリジナルもパスティーシュも、いろんな法月綸太郎が味わえてある意味お得な、本格の法月綸太郎が好きな人には若干消化不良な作品集といえる。
    しらみつぶしの時計のように完全に論理的に考えていけばいずれ正解がわかる数学のような作品もあれば、猫の巡礼のように結局なんだったのか、狐につままれたような気分になる作品もある。法月綸太郎という作者の、作品の幅の広さを実感することだけは間違いない。
    とはいえ、やはり、悩める名探偵・法月綸太郎が活躍する作品をもっと読みたいと思うのは、ファンのエゴだろうか。

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    2013年07月23日
  • 犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題

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    ネタバレ

    『【牡羊座】 ギリシア羊の秘密』
    ホームレスの生活に潜入取材を行っていた飯田才蔵が世話になっていたアリョーシャと呼ばれるホームレスが刺殺される。現場にいた才蔵も何者かに殴られ気を失う。アリョーシャが持っていたブックカバー。アリョーシャの過去。持ち去られたジャケットの謎。

    『【牡牛座】 六人の女王の問題』
    ライター・虻原サトルが残した自殺の予告と思われる原稿。かつて同じ劇団に所属していた赤星剛四郎のマンションでの転落死。呑めないはずのお酒を飲んでの転落。劇団時代に書いたシナリオをめぐっての対立。赤星と女優をめぐっても対立していた虻原。シナリオに登場する6人の女戦士の謎。

    『【双子座】 ゼウス

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    2013年01月16日
  • 法月綸太郎の功績

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    ネタバレ

    第5回本格ミステリ大賞への序曲
    論理が漲る傑作推理集!
    〈法月綸太郎シリーズ〉第9作(シリーズ第3短編集)。
    2000年春から02年春までに発表された5つの短編を収録。

    ■イコールYの悲劇(2000.7)
    殺人事件の被害者が残した「=Y」の文字は、はたして何を意味するのか!?
    エラリイ・クイーンへのリスペクト。となればダイイング・メッセージに挑戦。
    (余談ながら競作集で他の著者もみなダイイング・メッセージに取り組んでしまう笑)
    メッセージに使用されたボールペンに残っていた手掛かりから意図を正しく読み取って、登場人物の裏の顔を暴く
    ――プロットには文句なし!なのだが……
    もっと簡単にメッセージ

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    2014年07月12日
  • 法月綸太郎の冒険

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    タイトルを忘れてしまいましたが、カニバリズムの短編(確かこの本収録のはず)が10年たった今でも心に残っています。

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    2009年12月04日
  • 新装版 密閉教室

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    結末が二転三転してしまうのが少し(--;)デビュー作だから少し荒い所もあった感じかな(笑) 密室の謎はあまり好きではないトリックでした(--;) 「ギムレットにはまだ早い」とか過去のミステリを匂わせる感じは良かったかな(笑)

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    2009年10月07日
  • 法月綸太郎の冒険

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    最近超人系の探偵ばかり読んでいたので、『死刑囚パズル』で焦ったり、迷ったりする綸太郎が新鮮。『過ぎにし薔薇は……』が好き。

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    2009年10月04日
  • 新装版 密閉教室

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    無駄な前置きもなくすぐ事件に突入。
    なぜ机と椅子を無くさないとダメだったかとか、色々な謎に多重推理で解決していくのは素晴らしいですね!
    キャラのセリフが本格ミステリのお手本のような口調。
    最後の探偵役をこき下ろす展開が良かった。なかなか無いと思う。

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    2025年12月03日
  • 推理の時間です

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    推理作家さんたちの競演。
    トリックを当てるのか、犯人を当てるのか、色々と趣向が凝らされてます。せっかく出題編と解決編に分けてくれてますが、いつものようにそのままスルーで読みました。

    ペリーやナチスドイツ、旧日本軍など歴史を題材にしたミステリーが多くて、歴史好きのわたし的には満足でした。

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    2025年11月08日
  • 法月綸太郎の功績

    購入済み

    面白かった

    ABCD包囲網。殺人事件で自首に来た男。担当した刑事は色々調べた結果、自首マニアの類だと判断し帰すことにした。だが。この男は懲りずに2度、3度と自首に来ます。目的のために自首してるようだがそれがまったくわかんないのが不気味に思えてよかった。綸太郎が推理して自首の理由がわかりましたが悲しかった。

    #ドキドキハラハラ #ダーク #スカッとする

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    2025年11月03日
  • 雪密室 新装版

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    ネタバレ

    雪の山荘へ招かれた法月警視。招待主の美女の死体が離れで見つかる。部屋は施錠され、雪の上には発見者の足跡だけ。不可能状況と圧力で自殺と決めつける地元警察。久々に読んだけど、やっぱり法月綸太郎シリーズは好きだな〜。トリックも好きだし。圧力とかちょっとリアルな感じが好み。

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    2025年09月21日
  • あなたも名探偵

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    謎を愛し推理を愛する読者の皆様は、問題編の文章を読んで、真相に辿り着けるででしょうか。謎を解く愉しみが満喫できる犯人当て小説アンソロジー。六人の推理作家からの挑戦状!

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    2025年08月27日
  • 法月綸太郎の功績

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    イコールYの悲劇 2時間ドラマみたい。誉め言葉。
    中国蝸牛の謎 一番残念 「だからなんだ」と言いたくなる。
    都市伝説パズル 一番良かった 理詰めで納得できるオチへと導かれる。
    ABCD包囲網 よくわからない何かが迫ってきてる感が良い。
    縊心伝心 2時間ドラマみたい。誉め言葉ではない。

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    2025年08月15日
  • あなたも名探偵

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    どれも面白かった。
    東川さんの『アリバイのある容疑者たち』は、論理関係に若干納得のいかない部分(被害者が電車を降りた時刻)があった。

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    2025年07月03日