法月綸太郎のレビュー一覧

  • 雪密室 新装版

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    ネタバレ

    全体的に匂わせというか意味ありげな記述が多くて、かなりの頻度で「これはいったい何のこと……?」「この書き方は何かありそう…」と思わせるのが上手い。気になってまんまと読み進めてしまう。
    意味ありげな一言二言が随所に散りばめられていて、でもその時点では何のことか分からないからついつい先が気になる……とページを巡る手が止まらない、の繰り返し。
    ただ自分は記憶力が著しく悪いため文中気になった記述はすべてメモに書き留めておきたいタイプなので物凄く大変だった!笑
    でも、読み進める内にその意味もちゃんも判明していくのでとても楽しかった!

    例)
    ・「真棹の署名を目にした時についに来るべきものが来たことを知った。」
    ・「もし『月蝕荘』での集まりにこの俺が呼ばれた理由を知ったなら、あいつ(息子)はどんな顔をするだろうか?」
    ・「五人が獲物なのだーーこの俺も含めて。」
    ・「よりによって、なぜこの俺が選ばれたのだろうか?他のだれかではなく、なぜこの俺が?」
    ・沢渡について何かを聞きだそうとするミッションがある、というような記述があるのはなぜか?
    ・ツノガイの彫金細工は何なのか?
    ・武宮が法月パパの目ををまっすぐ見ようとしないのはなぜか?
    ・美和子が香織の歓迎に対し「あっけにとられて声も出ない。」「パニック寸前」になったのはなぜか?
    ・真藤と娘の年齢差を見て「ーー俺と同じ理由かもしれない」と思ったの何か?
    ・「招かれた人々の素顔が明らかにされるのはこれからなのだ。」
    ・「平穏を望む善良な人々の秘密の領域に、正当な理由なしに踏み込むような真似はしたくない。彼らの醜い素顔は、もう見飽きている。彼らの哀れな素顔は、すでに見すぎている。なぜ俺にあらたな犠牲者をまた押しつけようとするのだ?」
    ・「俺の手には負えない。俺はこんな茶番劇には耐えられないーー。」
    ・立ち聞きした美和子の夜中の電話で聞こえた「ゆりりん」というワード
    ・恭平の相談事をやり過ごしたことを悔やむのはなぜか?「問いつめるべきだった、問いつめなければならなかったのだ。それこそが、俺に与えられた任務だったはずなのに。」は何か?
    ・峰が篠塚に優しいのはなぜか?
    ・真藤から秘密を打ち明けられたことを伝えた時の篠塚の怪しげな反応

    本筋と関係ないけど、月蝕荘に着いてすぐ息子にかけた電話、とてつもなく死亡フラグが立ちまくりで気が気じゃないんですけど……とドキドキしながら読み進めていたのだけど、
    そんなのが吹き飛ぶくらいの洗礼を受けることになったのでその数々の衝撃を記録。

    まず篠塚が、「妻の前の亭主がここでペンション経営みたいなことを〜」って言い始めた時。
    え???妻の前の夫がオーナーをしてる宿のお迎えを現夫がしてるの???な、なんで…?
    そのあと「あれはまだ前の亭主に未練があるんじゃないかな。」とか言い始めて、え?????どういう三角関係……?
    「沢渡氏とも、今は大の親友ですから、」って言ってるけどそんな事ある…?いやあるかもしれないけどかなりのレアケースでは…と大混乱だったのに、
    挙げ句の果てに前夫が経営する宿に元妻&現夫専用コテージを建ててもらって二人で生活している?????さすがに特殊案件すぎて理解が追いつかない。
    その上現夫も別の女性と一緒に暮らしている?!?!もう意味わからないんだけど?!?!どういう思想を持った人々の集まりなわけ?????
    と序盤から大混乱。
    コテージに舞台が移ったと思ったら、祝うのは前夫との結婚記念日?!?!!!????!!??!
    全く理解が追いつかない。全員何を言ってる?????
    そして満を持して登場した真棹は、
    現夫にコートを押しつけて前夫の頬に唇?!?!?!現夫は感動な表情でそれを受けた?!?!
    だと?!!??!?!
    お前ら全員頭おかしいぞ?!?!!!?!!!
    と大パニック。

    「彼に対する君の態度には感心しないな」と堅い表情で言う沢渡、いやそれ以前の問題だよ、、、
    「あなたにそんなことを言われる筋合いはないわ」と真棹。こいつが一番やばい。怖いんだけど……ほんとになに?????

    前夫との結婚指輪の石を細工しなおしてイヤリングにした挙句、毎年前夫との元結婚記念日に装着してるとか、
    言葉選ばずに言うと全員ヤバすぎて泣けるし異常集落に迷い込んだ気分。

    ちなみに全然関係ないけど幼少期からコナンを読んで育ったせいで、
    真棹が篠塚に持たせたコートのポケットに入った鍵を使うように指示して、車の荷物を取りに行かせるというシーンは爆発オチしか浮かばずハラハラしてしまった。爆発せず安堵。

    その夜の飲み会も現夫の前で
    「またあなたの悪い癖が始まったようね」
    とか、いかにも自分はこの人のことをよく理解しています風な発言が多くて鳥肌。
    いちいちしゃしゃり出てきてうるさいし、何かにつけてドヤ顔ダルいし、これ見よがしで大袈裟な言動も鬱陶しいしで、創作上の人物なのに大真面目に軽蔑してしまった。篠塚も沢渡もおかしいって……。

    沢渡については都会から隠居し始めたころのエピソードで、
    凝り性というか、研究とか技術の分野で突出した人だからやっぱどこかしら変わってるんだなとか思って感心してたら
    「それまで僕個人の純粋に私的なレベルで実践してきたパーソナリティーの回復プログラムを、拡大敷衍することによって、現代の吸血鬼的な高度資本主義社会のシステムに傷つけられた若い魂を救済することに役立てようと決意したのです」
    と言い始めて、おっと???
    でもまあ悪い人ではなさそう?変わり者だけど国のプロジェクトとかにが関わるような最先端にいた上に、飛ぶ鳥落とす勢いの時の人で、相当苦労もあっただろうし汚い世界もたくさん見ただろうし、あえて俗世から距離を置いてるんだうな、と独自解釈で納得することにしました。全然合ってなかったけど。

    真棹は、私はあなたの狂った世界観をたった一言で根底からひっくり返すことも簡単にできるとか、信じているものをことごとく一瞬で打ち砕けるとか、そうしないのはあなたがかわいそうだからとかガタガタうるせー!誰かこいつを黙らせてくれ。

    そして2月に挙式って、まさか……?いやでもこんな早く&わかりやすく種明かしってことはないよなだろうし…とこの時もまだ踊らされていました。

    初日の夜部屋で広げた三枚の便箋に書かれている内容が不穏すぎて悲しい。嘘であってほしい。そりゃ息子に理由言えないよね。
    個展が偶然の出会いじゃなかったの本当に怖い。
    そして妻はもう亡くなっていたのも悲しい。

    ちなみに法月パパが美和子に好意を持っているってのは性的なものじゃないよね?娘的なあれよね?さすがにないよね?

    法月ママが倫太郎が生まれてしばらくして精神のバランスを崩してしまったこと、一人でいつも泣いていたけど決して理由は言わなかったこと、これがまた便箋の内容を裏付けてるみたいで悲しい、嘘であってくれ〜。

    真棹が死んだあとに法月パパ宛にかかって来た恭平の婚約者の父親が言った「私がなんのために、君を伊賀沼まで送り込んだか」という言葉には単なる身辺調査以上の裏がありそうでまた不穏。
    「お嬢さんを殺人犯と結婚させるよりマシでしょう」は本当にそう。法月パパ、この人に歯向かってるっぽいから本当に頑張ってほしい、応援。
    しかもどっかの代議士らしくて、権力圧力癒着汚職隠蔽とかそういうワードが似合いそうな展開にドキドキしていたら、妻のまたいと判明。なるほど一族の者が多く政界入りをしてると言ってたもんね。敵が手強そうだけど頑張れの気持ち。

    倫太郎はお堅い感じなのかなと思っていたらあんなに伊賀沼には行けないって粘ってたのに、アイドルがいるとわかった途端に小説なんて放り出して大至急飛んでいくとか言うから笑ってしまった。いいキャラしてる。

    捜査を切り上げさせないために自分がやったと言い出すのは大胆で面白かったのに、図らずもアリバイがあったことで無意味に。でもこんなに捨て身で真実を明かそうとする法月パパはすごいし、こっちも応援に熱が入ってくる。

    代議士が、沢渡を第一線に呼び戻す思惑のためにその弟と自分の娘を、という思惑にはびっくり。娘自身はプロローグで幸せそうだったとはいえ、こんな自分の欲望のために人の人生を駒のように扱える人間がいるのかと思うと恐ろしすぎる。
    その上元カノというか当時の今カノ?(本当に自殺かもしれないけど)を、恭平が自殺に見せかけて殺したっぽい事を知っていたのに?!
    圧力かけて捜査を打ち切らせて?!
    権力でそれを隠蔽して?!
    娘と結婚させて?!
    その兄を使ってうまい汁を啜ろうとしていて?ー
    そのために恭平の罪を明かさせないために?!
    真棹の強請りを法月パパに阻止させようとしてたけど?!
    自分が動けばいいのにそれをすると自分が全てを知っていることを恭平に知られることで自分が沢渡家を手放せないということ知られると自分の立場が弱くなるのが嫌だから?!
    倫太郎が亡き法月ママの不貞の子であると噂を流して?!?!
    餌を撒いて法月パパに断らせないように手を回したと?!
    悪魔か?!?!?!
    人の人生を自分の駒として無茶苦茶にすることなんとも思わない人間っているんだ……と恐怖。
    悪魔の所業すぎる。

    「それをうまく運ぶのが、君の腕の見せどころじゃないかね。」
    とか
    「礼ぐらいするさ。君クラスの人事なら、私の一存でどうにでも動かせるからな」
    とか、そういうクズっぷりを隠さないのもすごい。何があっても自分の権力に勝るものはないと思い人を見下しきっている人間の台詞だ。
    でも
    「言いたいことは山ほどあったが、それを口にして、どうなるというものでもなかった。悔しいが、すべてにおいて相手の方が、役者が一枚上だった。」
    という法月パパの台詞が全てだよね。手強すぎるこいつ。欲望が深すぎるとここまで悪巧み出来るものなのか、ある意味悪人の才能ありすぎる。

    その上、なぜ扱いづらい法月パパを送り込んだのか?本当の思惑はさらに別のところにあるんじゃないのかな?今は亡き法月ママなら何か知っていたのか、、、
    ミステリーなんだけど人間ドラマとしても引き込まれる展開が多くてすごく楽しい、、、!!!!

    悲しい回想が終わり目が覚めた時そばに息子がいてくれたの、パパの孤独な戦いを思うとなんか泣けてしまったよ。
    と思っていたらパパ本当に泣いていたよ。
    それ読んで余計泣けちゃったよ。
    あまりにつも辛く孤独な戦いの中にいる法月パパだけど、倫太郎がいてくれるから頑張れるんだね。
    妻も生きていてくれたらどんなに幸せだったか。

    息子の腕をぎゅっと握りしめて
    「遅かったな、倫太郎、またくたびれたぞ」
    と言うパパに、
    「ほらね、まるで子供ですよ」
    と峰に言う息子。
    このやり取りだけでも二人が親子としていい関係であることがよくわかる。
    法月パパ、がんばれ。パパには倫太郎がいるぞ。

    そのあと倫太郎を甘く見ている柴崎に対して
    「内心では、舌を出していた。論太郎にこの事件をひっくり返すことなどできないと、たかをくくっているなら、大きなまちがいだ。後になって、びっくりするなよ、柴崎謷部。」
    と思っているパパ。
    (倫太郎が優秀なのは事実なのを大前提として)しっかり親バカで微笑ましい。

    柴崎の「賭博罪の現行犯で逮捕しますよ。」は声出して笑った。聡いので思うことはありつつも、半分は本当にうんざりしてそう。笑

    柴崎が出て行った後、急に他人には見せない弱気な顔で、「俺には自信がないよ」と弱音を吐くとパパに「できますよ」と元気づけるように返す息子。いいコンビだ。
    「やってみせますよーーお母さんの名誉にかけて」からの二人笑みをうかべあってからの「では、法月家の男たちの好きなようにするとしますか」は、ようやく反撃開始!という感じでワクワク。

    そのまま耳栓のくだりからのスピード感!!!どんどん盛り上がっていく感じが楽しくて一気に読み進めてしまう面白さ。

    いよいよ関係者が集められたところで、
    「いまだにこの事件における彼(沢渡)の役回りは、はっきりしていなかった。ある面ではもっとも疑わしい人物でありながら、別の側面から見れば、いちばん潔白な人物であるようにも思えるのだった。しかし今この場で、彼こそがもっとも手ごわい敵であるということだけは、はっきりとしていた。」
    そう、この沢渡の書き方がうまいのよ!!!なんか基本いい人そうなんだけどどこか一筋縄ではいかない雰囲気もあって、なのに味方っぽさも捨てきれない感じなのに手強そうな感じが拭えない……。
    普段小説読んでて考えたことないのに、実写化するなら誰がこの雰囲気を上手く出せるだろう、とか考えちゃった。やっぱ人間ドラマがおもしろい。

    謎解き編スタートかと思ったらいきなり揉めに揉めて出鼻くじかれ、それでもスピード感も緊張感も増していくばかり!というのもよかった。淡々と倫太郎が謎解き&解説して終わりみたいなよくある探偵シリーズとはちょっと違う流れなのも新鮮。
    どうなるのと思ったら、法月パパの「証拠ならある」が決めの一手に。

    そして好奇心が勝って証拠の提示を阻止できない柴崎にはまた笑ってしまった。柴崎時々すごい素直で本当に憎めないやつ。

    そして賭けに乗る沢渡、それでこそ沢渡。
    もうどんどん盛り上がってまいりましたという感じ。

    なんか真藤怪しい?!からの篠塚を売ったね??てか何で隠してたの??からの篠塚ほんとずっと曲者ーー!!!
    自分が売られたからにはと、真藤が妻の浮気相手を殺した事や取引を持ちかけてきたとか暴露し始めて、もう何がなんやら!
    からのじゃあ篠塚自身は結局どこにいたんだと言う質問には頑に答えず自分が逮捕されることをすんなり受け入れる様子だし、
    「篠塚は微笑みを浮かべた。それはすべてを失いつつある男の、絶望的な笑みでありた。もう未練のない世界に対する、最後のあいさつに似ていた。」
    あたりで、えーなんかそんな殊勝なタマだっけ?とか思ったら峰が飛び込んできて朝まで一緒にいたー?!?!もう目まぐるしさ半端じゃない。

    少し本筋とは話が逸れるけどどうしてもスルーできないので…。
    正直、峰の父親の死に際の一言が、今回の小説の中で一番グロいと感じた。
    言葉とか内容そのものはもちろんだけど、それ以上に最期の瞬間にその言葉を放ち峰のすべてを引き裂いて死に顔に笑みを浮かべていたというのが最上級のグロさ。
    代議士の極悪人っぷりは見上げたものだけど、峰の父親のそれは、その比じゃないと思う。
    「おまえの母親は売女だ。おまえは俺の子じゃない」
    もし内容が本当だとしてもエグいけど、もしそれが嘘だったとしてもまた果てしなくエグい。だってもうそれ嫌がらせでしょう?
    どんな思考回路で今際の際に娘へその呪いを吐き捨てて、そして笑顔で死ねたの?
    母親の死に際にも会いに行かず、呼びに来た娘に暴言を吐き、いざ自分が死ぬ時に訪れた娘にそれが出来るってどういう心境なんだろうか。ただのクズとかそういう言葉で片付けるには軽すぎると思えるほど、もはや憎しみがあったとしか思えない、悪魔の所業だよね。峰が今元気に生きていることが奇跡に思えるくらい地獄の沙汰だったと思う。

    話を戻して、給太郎の
    「十七の時に好きになった同級生の女の子が、右足をちょっと引きずる癖があって、それを思い出したんです。一度だけデートしたけど、うまく行かなかった。僕が彼女の歩き方はチャーミングだってほめたら、ぶん殴られたんです。冗談じゃないわって。冗談じゃないって言いたいのは、こっちの方ですよ。僕は本気でそう思っていたのに」
    で大笑い。もちろん傷つけられた側からしたら笑い事じゃないんだろうけど、倫太郎キャラ立ちすぎてて。
    「あなたは少し変わってるんじゃないかしら?」と言う峰に
    「変わり者は、むしろ彼女の方でしょう」とムキになって言うのも笑ってしまう。

    後半で倫太郎が沢渡に対して、暗に脅しとも取れる「俺これ小説に全部書くんだぞ覚悟あんのか?」(意訳)の切り札をだすのも、
    法月パパが追い討ちを通り越してトドメさして援護したファインプレーもちょっと笑ってしまった。連携プレーが過ぎる。笑

    出来れば全員呼び戻してほしい倫太郎に
    「ここまで来たら、もうなんだってやりますよ」
    な柴崎。
    「しくじったらあなたがたも道連れにしますからね」
    な柴崎。
    面白いイケメンそれが柴崎。

    からの峰がコップ落として人質になって闘争劇繰り広げて助手席から飛び出して篠崎は即死の自殺の怒涛の展開。
    そして書き置き渡してくる峰。はい?????死に逃げ、、、

    唯一すぐ帰る予定たったから初日呼び出されたの恭平しかいないじゃんは盲点すぎて。言われなきゃ一生気づかなかったわ。

    そして真棹。恭平を脅して関係を持つって……終わってるよおばさん……あなたもう40代でしょ……?てか当たり前だけど女性とか関係なくそれはもう普通に犯罪だよ……。
    そしてそれを年老いた現夫に見せつけて笑いかける……?
    本当に狂気。

    手記でようやく見えたけど、「峰ママは売女で峰は不貞の子」だと峰の父親が娘にかけた最大の呪いは、真棹がでっち上げて吹き込んだ大嘘だったわけだ。
    峰の父親と暮らしてる間に吹き込んだのかな?それってどの段階で計画してたことなんだろう?何が偶然でどこからが計画なんだろう?もう何も信じられないけどきっと目的はなく愉快犯なんだろうな。
    「妻は売女、娘は他の男の子」という嘘を、じゃあ峰パパはどこまで信じてたんだろうか。全部真に受けて傷つき妻と娘のすべてを憎んでいた説もあるのか。でも元々女にだらしないクズだったんだよね?数いる女の一人が真棹で、のめり込んでいく内に、真棹から嘘を吹き込まれたという時系列なのかな?まあ元々女を家に呼んで妻に世話させるような下劣な奴だから峰の父親には同情の余地ないとしても、峰ママが可哀想なのも前提としても、でも峰自身が何より可哀想すぎない?嘘だったってこと、せめてあとで伝えてあげてほしいわ。
    ほんでそんな最悪な嘘を吹き込んだ真棹の目的意味不明すぎてエグい。人の心ないんか。てか逆によくこれまで殺されなかったな。すげーよ。

    「真棹はそんなふうに他人の運命を提造することを、この上ない喜びと考えていた。何度も言ったように、真棹は支配欲に狂った女傀師だった。」
    と篠崎は書き残していたけど、こんな化け物誰の手にも負えないだろ。唯一ガチ目に好きだった沢渡と離婚した時のエピソードめっちゃ知りたくなったわ。

    唯一残した残した情報について、「これは私の沢渡冬規氏に対する、最後の友情の誰なのだ。」
    「私は彼が、いつまでもこの井賀沼にとどまり続けることを望んでいる。」
    「こういう結果を招いた責任はすべて私と真棹にあるのであって、沢渡兄弟に罪がないことをあらためて強調しておく。」
    「自ら死を選ぶことにためらいはない。私にとって、真棹のいない人生は意味がない。」

    なにから触れたらいいのやら……。
    友情の証って言うけど、嫉妬心と友情は確かに共存するとは思うけど、あそこにとどまり続けてほしいのはどういう理由だったんだろう。
    真棹が人の皮を被った悪魔だと知ってて、てか自分が殺しもしたけど、それでも最後まで真棹に取り憑かれていた篠塚も意味救えない人間ではあったよね。

    そして同封されていたのは何だったのか。ラストスパート。

    代議士が法月パパを抜擢した理由、法月ママ好きだったから嫉妬で嫌がらせでしたオチ。これがある意味一番リアル。そんな身勝手なことで人のことを…?と思うような事が、唯一にして最大の動機だったりするんだろうな、人間。

    「礼子は、素直に私のものになるべきだったのだ。」
    「私は、礼子がずっと小さかった頃から、そう決めていた。ー
    「私は礼子の成長を、いちばん身近な場所からつぶさに見届けてきたんだ。」
    「おまえなどより、ずっと長い間だ。」
    「私が本当に愛した女は、礼子しかいない。」
    「それなのに、礼子はつまらぬ意地を張って、おまえのような男の妻になった。私にはそれが許せなかったのだ」
    台詞全てに嫌悪感、軽蔑、気持ち悪い、身勝手。

    「二十年や三十年で、この恨みが消えるものか」
    この執着。真棹と通ずるものがある気がする。

    ここまでくると法月ママを無理やり犯したことも、確かにこいつなら全然やりそうだなと思えてしまう。
    「おまえのせいではなかったさ。この私のせいだったのだからな。私は人知れず、泣いたよ。だが私にそんなことをさせたのも、もとはと言えば、おまえが礼子と結婚したからだ。いちばん悪いのは、おまえなんだ」
    正直法月パパはよくこいつを殺さなかったと思う?

    てかこのクズが手を回したせいで沢渡兄弟無罪放免になるんだよね?でもプロローグで…てことは恭平か沢渡はやっぱり捕まるのかな…?とここでもまだ察せない察しの悪さ。

    倫太郎の、
    「沢渡さん、今さらこんなことを言うのはなんですが、あなたの考え出したトリックは見事なものでしたよ。特に、父に発見者の役をふりあてたのが、秀逸でした。目的には感心しませんが、あなたの頭脳には敬服します。でも、あなたは二つのミスを犯しました。それさえなければ、あなた自身は疑いを避けることができたでしょう」
    この辺のね、意外と相手を素直に賞賛するあたりと、でも一歩及ばずだったことまで伝えるあたりか、別作者の別シリーズの御手洗に通ずるものがある気がする。
    耳栓以外のミスについても、まったく気づいてなかったので自分察しの悪さとそれ故にしっかり騙される楽しみを味わえるありがたみを改めて実感。

    香織ちゃんのことよろしく頼んだのは書き方的に法月パパに思えたんだけど流れ的には逆な気もするんだけど、あなただけが頼りって???ここ最後までよくわからなかった、、、誰か、、、

    ほんで恭平は野望ゆえに真棹の誘いも割とノリノリやったんかい。
    要は兄貴を引きずり戻したいのね。
    兄の狂った世界観を根底からひっくり返す為にも真棹を手懐けて利用しようとはある意味大したもんだわ。

    そういえば美和子の謎が謎のままなんかだけど…?
    最後に微笑みかけた時の顔を見れただけでも伊賀沼にきた甲斐あったてどういう事?????あれだけの事があってもそう思えるっていったい何???前半でも美和子に好意がとか言ってるし、美和子はいったい???

    本当のラストシーン、松山殺したのお前だったんかーーーい?!?!?!
    プロローグのことを考えると兄の方が捕まっちゃうとかかなと思ってたからまさかの!!!
    ということで物語は終了。

    改めて、香織が証言のあたりはちょっと上手く出来過ぎな気もしたというか、3歳児が日を跨いでまで時計の数字覚えているかな…?という疑問。
    あと20メートルだっけ?靴ぶん投げたのもすごいよね。野球やってた?
    てかそもそも!!!寝ぼけてたとはいえ会話もしてるのに起こしたのが兄弟どっちか気づけないってことあるのか?!確かに面識はほぼなかったし…?寝起きだし…?だとしてもなかなか無理ないか?!

    あとこれはこちらの読解力の問題かもしれないけど、時々台詞オンリーの会話が繰り広げられた時に、これどっちの台詞だ?となることがあるのでちょっとだけ困った。

    ・月蝕荘に着いてすぐ「聞き取れない声で、美和子がなにかつぶやいた。
    これはなんだったの?!

    ▪️まとめ
    全体的に人間関係や人間ドラマがガッツリ目で新鮮で面白かった!
    なのに人数多すぎないから誰が誰だっけ?となることもあまりなくて助かる!

    とにかくどんどん話が進むので飽きないし、展開も二転三転するから飽きないし、スピード感もワクワク感も味わえてすごく楽しかった!
    あと割と昔の作品なのにかなり読みやすい!

    0
    2026年06月13日
  • あなたも名探偵

    Posted by ブクログ

    いつもミステリー小説を読んでいるときは、受け身で答えが出るのを待っているが、自分が名探偵になった気分で考えながら小説を読むという体験ができて面白かった。
    アンソロジーによっては、犯人と方法が当てられた!と思っても、私の考え方では矛盾点があることまで答え合わせ部分で書かれており、さすがミステリー作家だと感じた。

    0
    2026年06月07日
  • 惑 まどう

    Posted by ブクログ

    アンソロジー好きです。
    加納朋子さんと今野敏さんが入ってて、
    未読?と期待してしまいましたが、
    思いっきり既読でした。
    再読しても好きでしたが。
    「喫茶マヨイガ」と「最後の望み」が心に残りました。
    自分じゃない人のためなら頑張れる、とか
    気持ち次第で結果は変わる、とか。

    0
    2026年06月06日
  • 法月綸太郎の不覚

    Posted by ブクログ

    前巻からすぐ新刊出たイメージだったけれど7年ぶり!? 綸太郎も時代に合わせるの大変そうだったけれど作者も苦労してるのね。謎解きは絶品なのでこれからも期待!お気に入りはイマドキホラーっぽい導入の「心理的瑕疵あり」。

    0
    2026年05月27日
  • 法月綸太郎の不覚

    Posted by ブクログ

    これぞ法月綸太郎の真骨頂! 令和でも謎を突き詰める解像度の高さにドギモを抜く #法月綸太郎の不覚

    ■きっと読みたくなるレビュー
    おもろい! 令和の現代でここまでギトギトな謎解きを書いてくれるのは法月先生くらいかもすね。

    いつもの通り探偵役の綸太郎とパパ法月警視との推理フェーズがパワフルで、一番の読みどころです。ただ会話してるのを読んでるだけなのに、謎解きゲームを挑んでるみたいな楽しさを体験させてくれる一冊。ファンの方はもちろん、脳みその体操をしたい方におすすめです。

    ■各作品のかんたんレビュー
    ●心理的瑕疵あり【おすすめ】
    ライターと一緒に曰く付きの事故物件を訪れた綸太郎、どうやら起こった事故は自殺ではないらしい。現場からはPCやスマホが盗まれていたが、不思議なことにエアコンのフィルターも持ち去られていた…

    ミステリーの短編としては、もはやお手本のような出来具合ですね。さすがベテラン先生の作品。序盤から引き込まれ、中盤の展開も安心して楽しめる。終盤の推理フェーズは切れ味鋭いし、ラストは圧巻すね。

    5章の推理は読んでて想像できたんだけど、真相は想像力のひとつ上をいってたなー。社会的課題も感じられる作品でした。

    ●被疑者死亡により
    交換殺人の嫌疑を晴らして欲しいと相談される綸太郎、依頼された彼には保険金が支払われるらしい。調査を進めていくと、犠牲者と第一発見者の名前が似ていることに気づき…

    謎を突き詰めていく解像度が高過ぎなんだよなー。ある違和感からするするっと紐解かれていく謎が気持ちイイ。真相ありきで謎解きを作ってるんだろうけど、発想力も構築力も驚かされます。これぞ謎解き本格ミステリーですよね。

    ●次はあんたの番だよ
    67歳の資産家の長女が殺害された。犯人の目星は甥っ子、しかし鉄壁のアリバイがあるらしい。ある男がジョギング中に怪しげな老女に出会い「次はあんたの番だよ」と告げられ…

    ロジックの渦に溺れます。想像の五倍くらい密度の濃く、終盤の圧巻の論理展開が強烈でした。

    ●平行線は交わらない【おすすめ】
    和菓子屋の兄弟喧嘩から殺人事件に発展。情報収集のため綸太郎は関係者でありインフルエンサーである女性に会うことになるのだが…

    おもろい! 終盤、犯人の思惑を分析するフェーズと理のつめかたが強烈でしたね。そして令和の時代背景にあった綸太郎の活躍ぶりに嬉しくなる半面、名探偵もアップデートを余儀なくされるような予感がしました。

    0
    2026年05月21日
  • 最後の一行 white

    Posted by ブクログ

    4人の作者による短編集。

    なかでも。
    金子玲介「ゼリーに満たされて」

    メチャクチャ面白かった!!
    星新一のショート作品を彷彿とさせる!
    超高度知的生命体の異星人と何をやってもダメな主人公の康太。2人の出会いと日々の生活が織りなすストーリー。

    異星人のゼリ郎は自信をなくす康太対し、「康太は努力する事ができる。感謝する事ができる。それは何より素晴らしい!」
    このセリフ単純だが、凄く好き。
    作者の作品をみたら、「死んだ山田と教室」作者だったのね。作風好きかも!!

    斜線堂有紀「人魚の骨を拾い往く」

    ホラーとミステリーがバランスよくて良かった!
    デビットフィンチャーの映画のような感じ!
    人魚はいるのか?いないのか?

    法月綸太郎「次はあんたの番だよ」
    小田扉の似たタイトルの作品かなぁと思ったら、
    正統派ミステリーだった。気分じゃなくて乗れなかった。。。。

    芦沢央「ひび割れ」
    超絶ブラックな会社の話。
    どうしても、池井戸先生の情景で浮かんでしまう。
    まさに自業自得?パワハラ上司の結末はこんなもの。

    0
    2026年05月18日
  • 最後の一行 white

    Posted by ブクログ

    いままで読んでいた物語が、最後の一行でガラリと景色を変える。
    古今東西人気作家さんたちの力作が並ぶ。
    最後の一行というよりは、最後の一段落、ぐらいの感じではあったけれども、でも、え、え?そうなの?と思わせてくれる。
    惜しむらくは、やや気持ちの悪い話が多かったのが…個人的に血液多めなのは苦手なので、ちょっとそこが超個人的マイナスポイントだった。

    0
    2026年05月07日
  • 最後の一行 white

    Posted by ブクログ

    四編の短編集。どれもモヤモヤする系で読み心地はよろしくないので、この作家陣のファンとか、新しい作家探したい人とか、イヤミス系嫌いじゃない人にお勧めです。とりあえずどれも面白かったです。
    「ゼリーに満たされて」金子玲介
    頭に声が鳴り響き、網で助けたウサギっぽい何かは超高度知的生命体。まわりとうちとけられない、ケーキ屋の息子、小5の森康太は徐々にそいつと仲良くなっていく。そいつはゼリーが好きらしくて毎日康太の作ったゼリーを食べていた。
    金子玲介さん、本当に会話文が面白いですね。最後の1行以外は結構明るい感じで楽しく読みました。
    「人魚の骨を拾いに往く」斜線堂有紀
    子どもも少ない離島に残る人魚の伝説を調べに来た桂木鶫(つぐ姉)に夢中になった5年の伊瀬瑞貴。しかし、子どもたちは糜爛洞という人魚伝説のある洞窟に迷い込み、助けに行ったつぐ姉は行方不明、捜索隊も1人死亡。何故か子どもは全員助かったのだが、その結果に納得いかない瑞貴が大人になって取った行動は…。
    「次はあんたの番だよ」法月綸太郎
    この探偵シリーズを読んでいなかったけど、込み入ったロジックが面白かったです。えーっと、こういうこと?って、読み終わって考え込みましたけどね。ランニングが趣味の男が公開してない近くで殺された女性の顔をした死体を見たという。しかし、その死体はなく、いや、あれは夢でみたのだと。どっちにしても不可解な供述で…。
    「ひび割れ」芦沢央
    カリスマ社長のいるリフォーム会社に就職した刈谷は圧に耐えながら仕事や目標発表をしていたが、ある日高所から落ちた。気づくと一緒に作業していた指導する後輩の大槻は自分を助ける気配などなくて…。

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    2026年05月05日
  • 法月綸太郎の不覚

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    年末の本ミスランキングには20位以内に入ってくる短編集だと思います。
    この言葉好きじゃないけど現代にアップデートしながらミステリをちゃんとしてるのはさすが
    もはやサザエさん時空ではあるけど、関係なく楽しい
    願わくば長編を読みたい

    3206冊
    今年105冊目

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    2026年04月26日
  • 最後の一行 white

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    どんでん返しに近いものもあれば、そのストーリーをより深いものに落とし込むような一行もあり、改めて一行の文章の力を強く感じた。

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    2026年04月21日
  • 生首に聞いてみろ

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    誰が犯人なのか、ウダウダと続く。
    そのウダウダは、それが別に不必要ではないが、少し長く、ウダウダ故に一向に犯人はわからない。

    だが、急に犯人がわかる。
    面白いけど、長め。
    2時間ドラマでもいけるよ。4.0

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    2026年04月01日
  • 意外な犯人 犯人当て小説傑作選

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    純粋に犯人当てを楽しみつつ読めた。
    短編集なので話の区切りが丁度良く、頭が疲れた頃に解答編に入って一旦終わり!って中断できるので、程よく疲れて程よく知的好奇心も刺激されて楽しかったです。

    綾辻行人さんのは比較的すぐ分かるかと思いますが、乾くるみさんのは腹を括って読んだにも関わらず見抜けなかった〜。
    作者さんそれぞれの癖も楽しめる一冊だと思います。

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    2026年03月16日
  • 意外な犯人 犯人当て小説傑作選

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    なんだか、純粋な犯人あてではない作品が混じってたようなw
    でも、どのみち推理はできないし、面白かった♪
    冒頭の綾辻さんの作品が1番。まさに本領発揮。こういうひっかけって大好き。
    「殺人トーナメント」は、推理小説というより、ロジックパズルの問題みたいで、ますめを書いて〇×つけて解く感じだったけど。「少女殺人事件」も、犯人あて小説ではないような、ねぇ。ま、ノックスの十戒をからめたのは面白い。
    「三つの質疑」、「助教授」という職名を使ってるんだけど、この作品の発表の頃にはとっくに「准教授」だと思う。ま、お話の本質にからむところでないんだけど。
    『黒猫を飼うことにした』から2作品収録で、そろそろ積読から引っ張り出すタイミングかもw

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    2026年03月05日
  • 最後の一行 white

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    タイトルに“最後の一行”とあるわりには、最後の一行にインパクトはない。
    四編とも、短編集の中の脇役としておもしろい作品って感じで、なぜこの四編で一冊作られたのか不思議。
    (しかもwhiteってなってるから、blackがあるのかと調べたら今のところないみたい)

    その中でも『次はあんたの番だよ』は、最近法月綸太郎シリーズを読み始めたばかりの私には嬉しいサプライズ。
    まだ『雪密室』しか読んでない私には、ものすごくアップデートされた法月親子も新鮮だった。
    これも短編にギュッとまとめちゃってるから詰め込みすぎな感じがあったけど、もう少し長いストーリーにしたらもっとおもしろそうだったな。

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    2026年02月20日
  • 最後の一行 white

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    金子玲介さんの短編が収録されているので、手に取ったが、斜線堂有紀さん、芦沢央さんと豪華なラインナップで驚いた。(法月綸太郎さんも有名だと思うが、あまり知らない。)

    「最後の一行」として最もインパクトがあったのは、金子玲介さんの短編だった。
    ふわふわのうさぎのような物体と少年との交流を通し、全体的に暖かな空気が流れているように感じた。物体は健気にもしばらくは自分の星に帰らず、少年が大人になるまで見守ると言ってくれるのだが、段々と弱り果てていく。
    ああ、これ死んじゃうんだろうなと思うが、最後の一行で衝撃的な事実が明らかになる。
    少年はものすごく後悔したと思うが、私はこの終わり方は嫌いじゃない。
    物体の、打算とか、媚びとかが一切ない少年への気持ちが愛しく思えた。

    芦沢さんの救いのない短編も楽しめた。まさにバッドエンド。でもこれはしょうがないと思う。
    この主人公がこうなってしまったのも報いだとしか思えない。
    主人公が勤めている会社が精神的にブラック過ぎて、終始、嫌な空気が漂っていた。トップに気にいられるためなら、自分も後輩も犠牲にする主人公のやり方には全く賛成できない。溜飲が下がるとまでは言わないが、ラストは、まあそうなるよねと思ってしまった。

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    2026年02月17日
  • 最後の一行 white

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    2026年。以下4作家のアンソロジー。“最後の一行”で見ていた景色が変わるーー。
    「ゼリーに満たされて・金子玲介」テンポが良くて、一番楽しめたな。最後の一行きいてるし。
    「人魚の骨を拾い往く・斜線堂有紀」人肌を切り裂く岩肌がある洞窟。人魚食べると不死身になるんだよね。
    「次はあんたの番だよ・法月綸太郎」のりりん、苦手になってしまった。初期のは好きなんだがw
    「ひび割れ・芦沢央」ブラック企業のリフォーム屋。最後の一行きいている。

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    2026年02月23日
  • 推理の時間です

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    方丈貴恵さんファンなので、手に取ってみた。

    さっぱり検討がつかないものから、これはなんとか辿り着けていたのでは?!と悔しい思いをしたものまであって、楽しめる1冊だった。

    作家さんが、出題者のみならず、別作品の回答者としても執筆されているのもおもしろかった。

    読み慣れていないからか、情景をイメージするのに精一杯で、軍事ものの短編は謎解きどころではなかったかな。

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    2026年02月14日
  • 推理の時間です

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    そうそうたるメンバーが出題者の読者への挑戦。
    推理するのは、犯人に限らず、なぜ、やどうやって、だったりとバラエティに富んでいる。
    我孫子武丸さんだけは既読だったけど、他は未読。
    当然のように、推理はだめだめな私w
    田中啓文さんは時代物であり、どこか伝奇ものみたいだった。
    巻末に、収録の6人による推理も掲載されていて興味深かった。

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    2026年02月01日
  • 最後の一行 white

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    ゼリーに満たされて/金子玲介★★★
    人魚の骨を拾い往く/斜線堂有紀★★★⭐
    次はあんたの番だよ/法月綸太郎★★★★
    ひび割れ/芦沢央★★★★

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    2026年02月07日
  • 雪密室 新装版

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    ネタバレ

    トリックはわかったけど犯人はスケープゴートに騙されました。
    科学捜査や名探偵だったらそのトリックも違和感に気付いたでしょうが、案外こういうシンプルなもののほうが奇想天外よりも難しいのかも。
    読者への挑戦状もすき。
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    はじめて法月綸太郎を読みました。
    淡々と事実ベースの情景描写をする文体が非常に読みやすく、そのなかにたまにぐっとくる比喩をいれてくるのがとても好みです。
    ほかの作品も読みたいと思いました。

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    2026年01月04日