上田惇生のレビュー一覧
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マネジメントの方法が主題の中巻。
方法まで行くと、さすがに現場にいるものからすれば、しみじみ感がある、というか身につまされる点もある。
特に頭に残ったのはマネジメントスキルとしての意思決定、そして組織論。
日本式意思決定アプローチをどうやら褒め気味に紹介している。日本式は意思決定後の実行力に優れる、とのことだが、2021年の一般的な日本企業に失ったものはこれである気がする。もちろん今の日本でも、官民問わずたまに驚くべき実行力を目にすることもあるが。
組織構造は自然発達しないし、よって組織構造の設計は最後に手をつけるべきであるわけなので、組織は戦略に従うもの、ということになる。何が正しい、という話ではないが、本シリーズのマネジメントとは何かを突き詰めれば、組織とはそういうものだと納得できる。 -
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ネタバレ「成果をあげる」とはどういうことか?
成果をあげるということは、物事をなすということである。(略)エグゼクティブは常に、なすべきことをなすことを期待される。すなわち成果をあげることを期待される。
自分がやるべきことをやる。それが成果をあげることです。非常にシンプルな解答ですが、それが非常に難しいのです。
ドラッカーは「肉体労働者は能率をあげればよい。なすべきことを判断してそれをなす能力ではなく、決められたことを正しく行う能力があればよい」と言います。つまり、エグゼクティブ(「肉体労働者」と対比して「知識労働者」と呼びます)は「何をなすべきかを決める」のが重要な資質となります。
何らかの重積ある役職に就いている人がいて、部下が何百人もいる人がいます。そういう人は、より多くの仕事量がこなせるはずですが、より生産的であるとは限りません。ベンチャーがある日、大企業の地位を脅かすのは、成果は人数で決まらないからです。果敢に意思決定を下し、数人ながら驚くほどの成果をあげるのは、頭が良いからだけではなく、何をしたら成果があがるかが見えているからでしょう。
知識労働者の成果は、自らの知識、アイデア、情報です。それらは、たった1人だけで世の中に提供できる可能性は低く、複数人の知識労働者と共に合わさればこそ社会に価値として提供できます。したがって、これまでの肉体労働者のような測定評価から抜け出さないといけません。
IEや品質管理など肉体労働者の仕事を測定評価するための手法は、知識労働者には適用できない。不適切な製品のために美しい設計図を大量に生産するエンジニアリング部門ほど、ばかばかしく、非生産的な存在はない。
しかし、現実はどうでしょうか。多くの知識労働者は肉体労働者同様に何をどれくらいやったのかKPIなる定量の成果指標を持たされ、あげく成果をあげれずにいます。
評価指標ではKGIに至るKPIが重視され、何をしたかではなく、何を準備してきたかが問われるだけでなく、成果をあげようにも自らの時間を奪われ、日常業務に追われ、組織に働いている故のしがらみに囚われ、いつしか外の世界が歪んで見えるようになっているからです。
改善する唯一の方法こそが「成果をあげる能力を向上させること」です。ドラッカーは「成果をあげることは1つの習慣である。実践的な能力の集積である」と主張しました。 -
購入済み
読むだけでは意味がない
有名なドラッカーの「マネジメント」だが、まだ読んだことがない。
同じようなジャンルの「7つの習慣」や「ユダヤ人大富豪の教え」(たしかこんなタイトルだったような……)
は読んだことがあるが、読むと感動するというか、感銘を受けるのだが、じゃあその後の人生で活かされているのかと言うと、さっぱりである。
ちまたにこのような本が山ほど売られているところを見ると、自分と同じく多くの人も生き方の指針を探しているのだと思う。
そして、多くの人が自分と同じように読むだけで実際には役立てられていないことも多いのだろう。
でも中には自分の人生にうまく取り入れられる成功者もいるはずだ。その人達との違いは何なのか。
それは、具体的な実践とそれによる変化が結果として見られたかどうかの経験、実践を続けるための意志を持ち続けること、なのかなと推測する。 -
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ネタバレ「あなたの仕事で一番大事な問いは何か」。マネジメントの父・ドラッカーが、リーダーになげかける究極の5つの質問。「われわれのミッションは何か?」「われわれの顧客は誰か?」「顧客にとっての価値は何か」「われわれにとっての成果は何か?」「われわれの計画は何か?」。
5つの質問に答えるには「顧客との対話」が不可欠。あらゆる検討と決定において、顧客の見方が必ず織り込まなければならない。
「問題は明日何をするかではない、明日成果を得るために今日何をするか」「意志決定には守るべきルールがある。重要なことで容易にコンセンサスが得られたときには、そのまま決定を行ってはならない。諸手をあげての同意は、何も考えていないことを意味する」「ミッションとリーダーシップは読むもの、聞くものではない。行うものである」「事業の目的は顧客の創造。新規顧客の開拓という狭い意味ではなく、喜んでもらえる人を増やしていくこと」「究極のマネジメントは、管理しなくても、自ら何をやるべきかを考え、自ら行動を起こすことができる人たちをつくりあげること」。
160ページ弱だが珠玉の名言が豊富。 -
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『マネジメント』の著者であるピーター・F・ドラッカーの著書であり、2002年に日本語翻訳版。2002年に出版され、その使用されている数字は1999~2002年頃の数値をベース。その数字を用いて次代予測を中心とした当時の忠言集。
約20年前の時点で、今日の世界状況を鋭く予測しており、2020年を迎える今だから敢えて、過去の予想を今読んでみるというのは面白いのかもしれない。
日本の『問題の先送り』が結果としてプラスの結果を生んでいるという後半の考察は意外である。
【積読解消】
ただ、このような本は出版されてからすぐ読んだほうが良いことは間違いない。 -
Posted by ブクログ
まとまった内容の長編ではなく、エコノミストを始めとする、様々な媒体への寄稿、インタビューの集積。
ドラッカーの他の本で度々言及されている、労働構造の変化(労働者から知識労働者への転換)と、少子高齢化に向かう社会構造の変化が主題。
高齢化社会になり、年金を運用する機関投資家が大株主になる事での企業統治の変化の描写が、15年近くj以前の内容ですあるが、恐ろしいほど的確だった。
ただ、「プロフェッショナルの条件」のように、テーマが絞りこまれているわけではなく、捉えるテーマが大きいゆえに、文章は散文的になっている。
ドラッカーの文章は、平易でとても理解しやすいが、実は頭に入れるのは難しい。
「読める」のと「理解する」のは違うんだと痛感。