【感想・ネタバレ】ドラッカー名著集4 非営利組織の経営のレビュー

あらすじ

病院、学校、公益法人などの非営利組織をどうマネジメントするか。ミッションとリーダーシップ、マーケティング、イノベーション、資金源開拓、非営利組織の成果、ボランティアと理事会、自己開発。非営利組織にこそマネジメントの本質があり、すべての組織に示唆を与える一冊。

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我々はなぜここにいるのか。利潤追求ではなく使命により行動する非営利組織。MVV、パーパスといったキーワードが舞う現代の企業体に必要とされているものは、本書でNPOに求められるものそのものだ。そういった意味で非営利組織に関わる人間ではなくとも読むべき一冊に数えられる。

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2023年04月26日

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ネタバレ

ドラッカーの名著。
npo編。

メモ
・非営利組織はアメリカにおいて地位のコミュニティになっているということ。、さらにそれは個人が選択可能であるということ。、
・今日の非営利組織の課題
1 寄付者を参画者にすること。
2 あらゆる人に絆としてのコミュニティと目的の共有を与えること。
・重要なのはカリスマ性でなくミッション。組織のミッションを定義することがリーダーが初めに行うべきこと。
・ミッションは行動本意たるべきもの。さもなければ単なる意図に終わる。組織に働くもの全員が自らの貢献を知りうるようにするもの。
病院の場合、健康を維持するといったものでなく、患者を安心させることといったようなもの。
・非営利組織には機会、卓越性、コミットメントの三本柱が不可欠
・優れたリーダーは私を考えず、我々と考える。チームを考える。自分の仕事がチームを機能させることだということを知っている。
・リーダーの能力
人の言うことを聞く意欲能力姿勢
コミュニケーションの意志。自分の考えを理解してもらう意欲
言い訳をしないこと。
仕事の重要性に比べれば自分などとるに足りないことを認識する
・リーダーは部下の可能性と強みを見極め、自己実現できるよう権限移譲を行うこと。未来志向でかつ現実を見たビジョンをもてることが非常に大事。
・リーダーシップとは行動。思索にとどまってはならない。
・非営利組織には四つのものが必要。プランニング、マーケティング、人、資金。
・イノベーション成功の条件
変化を脅威でなく、機会としてみること
責任者となってくれる者を探すこと
戦略を持つこと。あらゆることにニッチの可能性を求めること。
・意思決定において最も重要なのは、何のための決定か、を考える部分。意思決定が見えた通りの問題であることは稀。問題と思ったものは現象にすぎない。
・検討はリスクからではなく、機会から始めるべきである。うまくいったら何を意味することになるかを考え、そのあとリスクを考える。
・リスクには3種類ある。負えるリスク、失敗したら深刻な害をもたらし元に戻せないリスク、失敗すれば害は大きいが負わざるをえないリスク。

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2020年10月26日

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非営利組織にはミッションが重要。そして成果によって存在意義を見出す。そのためにはマーケティング戦略が重要という点は企業経営とまったく同じで、むしろそれ以上に戦略的な経営が求められていることを痛感した。 再読するればまた新たな気づきがありそう。

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2018年10月12日

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「何によって憶えられたいか」という問いかけ
P-219
ドラッガーが、13歳の時に宗教の先生から「何によって憶えられたいか」と問いかけられた言葉を、一生を通じて自ら問いかけ続けることになる、とある。
1人1人がそれぞれに与えられた個性があり、それを見極めて磨いていくことが、人が生きる目的なのでは、と考えた時に、私もまたドラッガーのように、日々、問いかけ続けることが、自らを成長させるためのキーワードになると思われる。

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2017年01月21日

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タイトルには「非営利組織」とあるものの、内容については一般的な営利組織においても有用な事が多かったと感じた。
そもそも営利か非営利かということは、人間が行う組織活動の目的ではなく、あくまでも要素の一つに過ぎないということなのだろう。
いわゆる地域団体やNPO、自治体組織等をイメージして読み進めたが、規模の大小は問わず複数の人間が集まって形成される組織というものについて、改めて考えるきっかけとなった。

また個人的ではあるが、私の勤務するインフラ業界は事業形態としてバリューチェーンが長大になるため、その企業にとっての営利活動が見えにくい内部のセクションが多くある。そのようなセクションには、むしろ非営利組織に近いマネジメントが有効になるのだろうとも感じた。その点でも読み進めた価値があった本だと思う。

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2016年03月20日

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読んでいる途中で付せんを沢山貼った。赤いペンで傍線もたくさん引いた。
とても言葉に力があって、励まされる感じ。

小倉昌男の『経営学』もすごいと思ったが、こちらは読んでる最中付せんを貼る気が起きなかった。撃たれたのが言葉にではなく、その背後にある「姿勢」だったからだ。だから小倉昌男の方が「深い」とは思う。

それにしてもドラッカーは、小気味よい言葉で、私の迷いをいくつか吹っ切ってくれた。
もう一度ざっと読み返してみたい。座右の書がまた増えた。

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2013年08月28日

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非営利組織の場合、成果をどう評価するかが難しい。そこをはっきりさせれば、あとは営利団体と同じ。その辺の終始一貫ぶりは本当に素晴らしい。何度も読んで自分をリマインドさせたくなる。

それにしても、ドラッカー先生の良さは、この、文章のむずかしさにもある気がする。短くて畳み掛けるような文体、突然に差し込まれるたとえ話、エピソード。まるで詩のようでもある。教典的な扱いをされるのも頷ける気がする。

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2012年11月21日

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ネタバレ

Missionや成果の部分が非常に参考になった。ドラッカーは徹底して「顧客は誰か。何を提供するのか。」を様々な著書で問いかけているが、この本でも基本は同じ。ただ、非営利組織だからこそ考えなければならないのが、Mission。営利組織は、最終的なMissionは利益を上げることに帰着してしまえばいい。でも、非営利組織は違う。社会に貢献するためにどのような役割を果たすのか、徹底的に考え、その成果の定義をしなければならない。なんとなく、社会に貢献してますでは、正直言って必要性はなくなってしまう。また、他の組織と競争する必要性も特にない。一つ一つの切り口に対して、細かく解説が書いてあるので、バイブル的な一冊として側に置いておきたい本。

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2012年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

そもそも非営利組織といわれると日本ではNPO(以前ではNGO)を思い出してしまいます。それはつまり、大義のためのボランティア団体というイメージでした。

本著の非営利組織とはそうした狭小な定義ではなく「企業以外の組織」としています。学校、病院、協会、組合など、およそ思いつく営利目的でない団体におけるマネジメントを懇切丁寧に説いています。

営利と非営利で分けていますが、根本的なマネジメントは同一です。違うのは、非営利組織のほうが大義だったり自己実現といった精神的な分野をミッションの上位に置いているところでしょうか。

本著では非営利組織のミッションや成果、戦略、イノベーションに合わせて、さらに非営利な団体の理事会、ボランティア、ステークホルダーとの関係、資金の調達に焦点を合わせて述べられていました。

マズローによれば自己実現欲求や承認欲求などの成長欲求は、所属欲求、安全欲求、生理欲求よりも上位に位置するといっています。
欠乏欲求という下位欲求が満足させられると上位の成長欲求を求める先が非営利組織になります。

非営利組織というコミュニティこそ成長欲求を満たすことができるとして、そのマネジメントのために本著を書かれています。

非常に参考になる個所が多く、何度も読み返しました。

真意を理解するために、もっと読み込む必要があります。

要再読。

以下、印象に残った文章。

・非営利組織のリーダーとなった者には、さほどの時間は与えられない。(略)この短い間に成果をあげるには、リーダーは組織のミッションと価値観に沿った役割を果たさなければならない。

・すぐれたリーダーは「私」とは言わない。意識して言わないのではない。「私」を考えないのである。いつも「われわれ」と考える。チームを考える。

・最初に考えるべきものはリーダーシップではない。ミッションである。非営利組織はミッションのために存在する。それは社会を変え人を変えるために存在する。

・リーダーシップとは行動である。思索にとどまってはならない。それはカリスマでもない。演技でもない。行動である。行動とはミッションを書き替え、焦点をあわせ直し、そのうえに新しいものを築き、組織することである。そして廃棄することである。知っているべきことをすべて知っていて、なおそれを行うかを自問することである。

・非営利組織は内部志向になりがちである。あまりに大義にコミットし、正しいことを行っていると信じるがゆえに、組織自体を目的と錯覚する。それでは単なる官僚主義である。「ミッションに貢献するか」を考えずに、「内規に合っているか」を考える。

・非営利組織全体の目線、ビジョン、期待、基準を上げるには、スターを活用する必要がある。仕事のできるものに脚光を当てる。しかも彼らを認めプライドをもたせる最善の方法が教師役に起用することである。したもスター本人にもインパクトがある。これ以上に誇らしい認められ方はない。

・争いをなくすには、意見の対立を利用することが一つの方法である。反対意見を求めるならば、意見を聞いてもらえるとの確信を植え付けることができる。同時に、反対意見の者がどこにいて、何に反対しているかがわかる。そして多くの場合、反対者が受け入れてくれるような調整を行うこともできる。
 反対者のほうも、意思決定の論拠を理解できる。全面的に納得するまではいかなくとも、主張を通した側が馬鹿でも悪者でもないことを理解できる。意見が違っただけである。争いはこのようにしてなくことができる。意見の対立は防げなくても、争いはなくすことができる。
 争いをなくすには、敬意をもたれている声高な対立者二人を選び、別室で調整してもらうという方法もある。
 論点を一つひとつつぶしていくという方法もある。やがて対立点が重要でないことが明らかになる。本質的なところでは意見が一致している。

・意思決定とは行動へのコミットである。ところがあまりに多くの決定が立派な意図に終わっている。

・決定はいつでも撤回できるようにしておかなければならない。そのためには、第一には代替案を用意しておくことである。第二に撤回の責任者を決めておくことである。こうして責任追及に時間をとられないようにしておかなければならない。

・「なすべきことをしているか。活動は正しいか。ニーズに応えているか」。「優れた人材に見合う成果をあげているか」を考えてようやく次に大切なこととして「われわれは今も正しい分野にいるか。変えるべきではないか。今やっていることは廃棄すべきではないか」を考えることができる。

・プランだけでは仕事は行われない。方針だけでも行われない。仕事として行ってはじめて行われる。期限を切られたものが行って、初めて行われる。トレーニングを受けたものが行って初めて行われる。評価されるものによって行われて初めて行われる。成果に責任を持つ者が行って初めて行われる。

・非営利組織に働くあらゆる者が何度も何度も繰り返すべき究極の問いは、「自分はいかなる成果について責任をもつべきか、この組織はいかなる成果について責任をもつべきか、自分の組織は何をもって憶えられたいか」である。

・上司、同僚、部下に対し、「こうしてもらえれば助かる。これは困る。私が役に立っていることは何か。邪魔になっていることは何か」と聞いて回ることである。これで八割方はうまくいく。ただしメモで聞いてはならない。直接会って聞かなければならない。

・理事会を開催する会議室には「理事とは地位ではなく責任である」と大書しておきたい。

・自らの成長につながる最も効果的な方法は、自らの予期せぬ成功を見つけ、その予期せぬ成功を追及することである。ところが、ほとんどの人が問題ばかりに気を取られ成功の証しを無視する。

・最高の自己開発は、他人の自己開発に力を貸すことだと思っています。間違ったり、強引すぎたり、せかし過ぎたりすると指摘してくれます。

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2012年01月10日

Posted by ブクログ

非営利組織においても、企業においても、組織にとって必要なことは同じだ。
正しくマネジメントされなければ、組織がその機能を果たすことはできない。
だから、本書で言っていることは、主著「マネジメント」と変わるところがない。
さらに、非営利組織で業績のあった人たちとの対話も収録されているので、ずい分読みやすい。
だから、ドラッカーのマネジメントを学ぶ上では、入門書としてもいいのかもしれない。

ドラッカーは現代の世の中を、無数の組織が絡みあって成り立つ、新種の多元社会と定義している。
その中で、最も身近なものが企業である。しかし、企業は本来の目的からしても、そこに集う者どうしのコミュニティーたりえない。
社会での人のつながりが希薄になってゆく中、NPO等の非営利組織の重要性が増している。
ドラッカーがテーマとする「人の幸せ」を考えるとき、企業のみならず、コミュニティーの場としての非営利組織の発展なくして、人々の幸せがないとの思いから、この本を書く必要があったのだと思う。

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2011年12月03日

Posted by ブクログ

非営利組織の経営に関して体系的にまとまった非常に貴重な文献。

NPOにはミッションやリーダーシップ、成果やマーケティング戦略が重要という点は企業経営とまったく変わらないし、むしろそれ以上にプロフェッショナルな経営が求められていることを痛感した。

特に、企業とちがってNPOは募金を募る相手先のステークホルダーが圧倒的に多数存在するので、マーケットリサーチからセグメンテーション、ポジショニング、ターゲッティングなどのマーケティングプロセスが実は非常に重要という点は腹に落ちた。

多くのNPOがこのプロセスをすっ飛ばしていきなり宣伝や販売活動をはじめてしまうのは、一般企業にもありがちかも知れないが、潤沢に資金があるわけじゃないだけに、ものすごく生み出す、考えるプロセスが大事だったことがよくわかった。このことを論じるにあたって、わざわざP. コトラー氏が10ページの対談で登場するが、内容的を読んで納得感は十分得られた。

NPOを運営する立場として読みましたが、できていないことだらけで、非常にショックを受けました。

多くの人から預かったお金を「良き意図」から共感の得られる「成果」につなげらるため、本書を手引き書として活用していきたいものです。

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2011年10月15日

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【内容】言わずと知れたドラッカーさんの本。SB的なことをやるのに必要な心構えが書かれている。EPさんだけでなくてAIESECをやっているメンバー全員に読んでほしい一冊。

【文責】高須

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2011年09月27日

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企業の場合、成果を測る指標は簡単。まずは収支。
非営利組織の場合はそうではないだけに、
いかにミッションの設定とトップマネジメントのリーダーシップと
ボランティアの能力開発と組織づくりが大事か。
ということが書いてある。

アメリカの教会やガールスカウト、病院、大学の事例をもっての
経営思想だから日本には合わない、とも思わない。
ちょっとこのくらいはやってみようよ、やってみたいよ、と思う。

非営利組織にいる人もそうでない人も
こういう考え方があるのを知っているのと知らないのとでは大違い。

4年前の私に特に読ませたいのは
マーケティングについてコトラーさんとの対談、
非営利組織の戦略のまとめの章の「廃棄のシステムをつくる」、
非営利組織の成果について述べた中の「してはならないこと」、
成果の評価基準、
理事会の役割。
特に、自己開発(引用参照)。

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2011年06月19日

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組織の成長と自身の成長を結びつけることが大事。

ミッションの重要性、リーダーの役割などを知るにはうってつけの本です。

「リーダーをつくりあげるものは仕事である。リーダーとは仕事を通じて自らつくりあげるものである。」

この言葉がとても印象に残りました。

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2011年04月28日

Posted by ブクログ

 非営利組織というと、学校とか病院などが考えられるかなぁ。もちろん、営利がないとしても収入がないとやっていけないものだけど。本書の中では、学校、病院、ガールスカウト、教会などが例として出ていた。
 
 利益が目的でないからこそ、何をやるところなのか、そのミッションが重要になる。人が組織として動くために、何が必要なのかということが、さまざまな団体、組織へのインタビューなどを交えながら語られていく。

 目標はたいていその半分しか達成できない。だから、目標を立てるときは倍の数値で出さないといけない、というあたり、ちょっと吹きそうになった。

 でも、印象に残るくだりだ。

 フローチャートのように、こうすればこう利益が出て、継続していける、なんてものはないんだよね。だからこそ、そこに意志が必要になる。

 一回読んでわかった、という本ではないが、読み返して咀嚼していく本だね。

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2025年01月11日

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2021.76
・非営利組織が生み出すのは変革された人の人生
・資金開拓の理想は非営利組織への支援を自らの自己実現の一つにしてくれる仲間を作る
・意思決定は現在の資源を不確かな未来に投じること

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2021年10月04日

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ネタバレ

再読。経営の神様の示唆は感無量。「自己開発は哲学でも願望でもない。それは人としての成長である。」明日は何をするのか?何を止めるのか...。

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2018年12月25日

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非営利組織だからニッチなマーケットに狙いを定められる。でも営利団体同様、マーケティングとかニーズ調査は誤ってはいかん。
寄付集めについてはあまりにアメリカ的で今の日本社会においては参考にならなかったけど、説得力のあるさすがの名著だった。

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2016年03月21日

Posted by ブクログ

いかなるミッションが有効でいかなるミッションが無効化。そしてミッションは何か。ミッションの価値は文章の美しさではなく、正しい行動をもたらすことにある。

なすべきもののうちうまくいっているものをさらにうまく行う。

大学が都市問題の解決に取り組んだ。(無能ぶりを晒しただけ、大学の価値観は政治的な問題に不向きだった、政治力学を理解できなかった)
病院が保健教育に取り組んだ。予防は不得意だった。得意なのは発症した病気を処置することだけだった。

1機会・ニーズを知るべき
2自らの手にする人的資源、資金、そしてなにより能力によって世の中をかえ、自らの基準となり得るものは何かを考えなくてはならない。自らの基準となり得るためには優れた仕事を行うことができなければならない。成果に新たな次元を持ち込むことができなくてはならない。
3何を大事に思うかを考えなくてはならない。つまりミッションは非人格たり得ない。私はコミットメントなしにうまくいった例を知らない。

問うべきは3点
1「機会は何か」「ニーズはなにか」
2「我々向きの機会はなにか」「我々ならば良い仕事ができるか」「我々は卓越しているか」「我々の強みにあっているか」
3「心底価値を感じているか」

万事がうまくいかなくなるきっかけは失敗した時ではなく、成功している時の慢心。
変化は脅威でなくチャンス。
大学や大学院の多くは、高学歴者の継続教育が贅沢でも単なる収入源でもPRでもないことを知っている。継続教育は今日の知識社会の中では中核的機能である。それらの大学や大学院はすでに医師、技術者、経営者を学生として迎え入れるべく教授陣を整備している。(これがイノベーションの道具になる)

新しいことをする部署は独立した部門として組織されなければならない。日常の問題解決に優先されないように。しかし無縁にしてはならない。(相互作用を維持する)

イノベーションを成功させるには戦略が必要。新しいものを世に生かすための戦略。それは機会を体現する人を見つけること(ロールモデル?)理解力があり、新しいものを歓迎し、意欲があり、地位も影響力もある人物が絡むことが必要。するとだれもそこには何かがあると思う。

重要なこと、新しいものにはそれに惚れ込んだ人間のコミットが必要だ。本気の人はパートタイムではやってくれない。

リーダーは独裁者ではない。強力なリーダーは規範となるべき人。組織内の人たち、特に若い人たちが真似するに値する人を選ぶ。(この人の真似をさせたい、と子供に対して思えるような人をリーダにすべき。そしてそういう人が成功する場所に居るべき)

非営利組織は一つのステークホルダーを満足させるだけでよい、という贅沢はゆるされない。上場企業は株主の満足が優先。しかしNPOには関係者が多く存在する(とくに政治、公共)

NPOのリーダーたるもの、なみの仕事ぶりで満足するわけにはいかない。大義にコミットしているからして並外れた仕事ぶりを要求される。組織の役割について大きなビジョンをもち自らではなく、自らの役割について考えることができなければならない。自らを重視するリーダーは自らを殺し、組織を殺す。

リーダーとなったら一年で成果を上げなくてはならない。組織のミッションと価値観に沿った役割(3こ)をはたさなければならない。
1役割がリーダー自身と適合しなければならない。喜劇俳優がハムレットを演じることはできない。
2なされるべき課題と適合しなければならない
3寄せられる期待と適合しなければならない

リーダーが使うことができるもの(組織内の人材、彼らにかす要求)
何を要求すべきかは分析、知覚あるいはその双方によって知ることができる。

仕事の重要性にくらべれば、自分など取るに足りないことを認識する必要。(客観性、分離感)自らを仕事の下に置かなくてはならない。仕事はリーダー自身よりも重要であって、リーダーとは別個のもの。自分がいなくなったとにも組織が崩れないようにまでするのが仕事。

チャーチルの強みはどこまでも後進の政治家を育て、後押ししたこと。人の強みに脅かされることのない真のリーダー。これに対し、ローズヴェルトは自立の兆しを見せるものは全て切り捨てた。成果に焦点を当てること。

リーダーの仕事。個別の問題と全体の問題、短期的問題と長期的な問題など二つのバランスをとること。

全体に気をとられすぎると、助けを待つ孤独な若者という個の人間としての存在を忘れてしまう。

難しいのは集中と多様化のバランス。最大の成果は集中することによってのみ得られる。ただそこにはリスクが伴う。間違ったことに集中したままでいるリスクがある。あるいは大事なことを忘れるリスク。想像力の発揮に必要な遊びの部分を失うリスクがある。あらゆる仕事が陳腐化する。したがって多様な視点を確保しておかなければいけない。

さらに重要なバランス(難しい)は慎重さと迅速さのバランス。すなわちタイミング。分別と中庸が必要。早とちりなら3ヶ月と思っているものを5ヶ月、のんびりなら「いそげ」?

リーダーがしてはいけないこと
1人の意見を聞かない
決定する前には人に相談。成果を上げるため、自分をわかってもらうためには時間を使わなくてはならない。

2組織内の個性を恐れること
汎用な者にかしづかれるより、自分を押しのけようとする有能な者に取り囲まれる方がリスクは小さい
後継者を一人で選んではならない。自分のコピーを選ばない。

3手柄を独り占めすること、部下を悪く言うこと

ー人口構造の変化を先取り(少子高齢、人口減少による移民流入)
ー人の可能性を引き出す(人がすでに持っているものを引き出す、目標達成と同時に人を育てる組織であれ)可能性と現実を結びつける
そこで働くメリットがあるような組織であれ(機会の提供、とくに自己実現)
多くを要求すると仕事の質も人間力も向上する
大事なことは失敗しても第2、第3のチャンスを与えること、そして多くを要求する場合には先生役を用意すること(恩師)
人を育てている人を見つけて認める、褒める。


リーダーの評価軸はカリスマ性ではない。変化にどう対応できるか、もめ事にどう対応できるか、関係者のニーズにどう応えられるか、そして継承。

われわれは繰り返しミッションを見直していく必要が有る。人口構造が変化したが故に、あるいは成果を上げなくなったものを廃棄しなければならない。さらには目標を達成したが故にミッションそのものを見直していく必要が有る。

典型例:義務教育のあり方
目標を達成したが故に何を期待すべきかを再考しなければいけない。今日も止められているのは10人中9人がいけなかった頃のものとはちがう。

ミッションの見直しにあたっては、外の世界からスタートすることが決定的に重要。組織内からスタートして資源の投資先を考えていたのでは、資源の浪費にしかならない。機会、つまりニーズを知るには外を見なければならない。

ミッションは長期目標からスタートしなければならない。
ジョン・ダン「永遠なるものへは、明日への一歩からスタートしてはならない。それは一歩の積み重ねではない」長期目標をたてて、逆に辿って「今何をすべきか」を考えるべき。短期行動は長期の目標につながるか、寄り道につながるか、目的を見失っていないかを考えなければならない。

リーダーは私人ではなく、何かを代表する存在。

非営利組織のマーケティングは構想段階から組み込んでおくべき。非営利組織は目に見えないものを提供する。

(結果というのは「いじめ」や「不登校」の減少かな、成果の定義が重要そう。)
寄付金集めに追われていては存在意義が危うくなる。

成果の定義(セグメント毎に成果の定義は分けた方がいいかも。
例えば学校で言えば不登校、いじめの数値化、精神科系の病院の通院頻度、入院患者数、会社で言えば成果がどれほど上がるかというところか)

NPOはひとを変えるためのチェンジエージェント。
その成果はひとの変化、すなわち行動、環境、ビジョン、健康、希望、そして能力と可能性の変化となって現れる。

ーひとが自己実現できるような組織、もしくはチェンジメーカーとして受け手の自己実現を手助け
ーそしてなにより評価軸をセグメント毎にいかに設定するか。である

大義は「自分の問題をなるべく自分の力で解決できるような力をつけさせるような教育」いわば自立、そして情報編集力。を日本全体に広める。


組織が腐っている時、自分が所を得ていない時、あるいは成果が認められない時にはやめることが正しい道。出世は大した問題ではない。重要なことは公正であり、公平であること。さもなければ、やがて自らを二流の存在としてみる。
学ぶべきことがなくなると、人間の大きさが一挙に小さくなる。
日常化した毎日が心地よくなった時こそ、違った行動を行うよう自らを駆り立てる必要がある。「燃え尽きた」は大抵飽きただけ。

仕事から学び続けるには、自分の期待に成果をフィードバックさせなければならない。重要な活動は何かを知らなくてはいけない。

知識、勤労、にもかかわらず成果をあげるひととそうでないひとの差。才能ではない。
「習慣的姿勢と基礎的な方法」を身につけているかどうか。
成果を上げるために
1行うべきことをきめる
優先すべきこと、集中すべきことをきめる。そして自分の強みを知ること。
上司を真似ることではなく、自らが持っているものを知り、それを使って成果を上げること。

強み?理論型かな。

自らの成長につながる最も効果的な方法は自らの予期せぬ成功を見つけ、その予期せぬ成功を追求すること。
(一般理論の構築、地道な情報収集、哲学的思考能力かな。あとは相互作用の感度が高いとこ。販売をするとよく売れるのはそこかも。それから自分を消す技術=客観的視点。リフレキシビリティ。

女性や知識人は非営利の方が向いてるかも。

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2016年01月10日

Posted by ブクログ

 経営コンサルをしている社会人院生から勧められた本。僕が非営利組織に興味を持っているせいもあるだろうけど、なかなか楽しく読めた。経営のテクニックみたいなことばかり書いてある訳ではなく、「何によって憶えられたいか」など、かなり考えさせられることも書いてある。さすがはドラッカー。

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2012年07月13日

Posted by ブクログ

ドラッカーシリーズの4冊目。
NPOをターゲットに論じたこの本も、1冊目の「経営者の条件」と真髄は同じだな、という印象だった。

「ミッション」という言葉で語られる「そもそも何が目的なのか?」ということの捉え方や、それを実現するための戦略とその過程でスタッフが自己実現を達成できる、すなわち「人間の尊厳」を重視した巧い采配を振るうことがリーダーの条件である、と説いている。

平たく言えば、成果を出すことで自己実現の喜びを味わってモチベーションを維持し、さらにはそこに安住せず「もっとよく」するためのイノベーションを常に行うべし、といったところ。

もちろん、真髄が同じとは言っても、戦略という観点では普通の営利目的の法人と異なる点が多い非営利組織に特有の方法論もいろいろと記されている。学校、病院、教会など、必ずしもNPO法人だけに限らない様々な分野で成果をあげた幾人かとドラッカー氏の対談形式になっている箇所も多く、それぞれの語る信念や方法論はとても興味深い。

当然と言えば当然なのかもしれないが、以前に読んだ『ヴィジョナリー・カンパニー』、成功している企業やそのリーダーの共通点を探るという内容の本と、重複する内容が多々あって面白かった。

近年の日本で「成果主義」という言葉は、えてして、冷たく非情で一方的な、「成果が上げられなければクビだ」というイメージで使われがちだが、ドラッカーの語る「成果」はそうした種類のものではない。

希有な人の希有な点を真似ようとしてもうまくいくはずがないけれど、自分の得意分野を見出し、そこを生かす方法を考えるといったことは誰にでもできる。将来、自分を「何によって憶えられたいか?」という問いかけについて、自分で考え、思いを持ち続けることはできる。もちろん、簡単に、ではないにしても、である。

「改正」とは言いがたいような雇用法の変化や、ワーキングプアと呼ばれる人々の存在、山積みの問題を抱えた縦割り行政の様子を考えれば、まだまだそんな理想とはほど遠い現実を強いられているケースは多い。ヨーロッパだって、アメリカだって、そうした面はあるだろう。ただ、働く場合に限らず、何か行動するという時の考え方や哲学のようなもの、拠り所となる思想という意味では、やはり、全世界で評価されるだけのことはある「名著」。どんな分野で生きる人も、一読の価値がある。

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2012年04月21日

Posted by ブクログ

「利益」あるいは「株主価値の最大化」という絶対の目標をもたない組織はいかに経営されるのか。

・自らをつくるリーダー
・目標設定
・問いかけ

役所の組織論に使えそう(゚∀゚)

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2011年11月07日

Posted by ブクログ

「成果をあげられない者をい続けさせることは組織に害をなし、大義に害をなす」「非営利組織のリーダーにとって難しい問題は、能力主義と仲間意識のバランスである。しかし、結局は『辛いが切る』といえなければならない」数多くある章の中でも「人のマネジメント」は必見。

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2011年07月31日

Posted by ブクログ

アメリカ社会をよく表わしている非営利組織。ボランティアがマネジメントと専門的業務に従事するようになった戦後、発展を遂げてきた。寄付者を参画者にし、コミュニティと目的を共有させるために必要なことを説く。

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2022年06月28日

Posted by ブクログ

非営利組織だけでなく、企業にも通じる考え方。ただし、非営利特有のことは、成果を数値で測ることが難しく、より人間的でなければならない。大義を共有し、情報型組織でなければならないということ。
人事の原則として、不得意なことをさせてはならない。強みに焦点を合わせる。

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2020年10月18日

Posted by ブクログ

ソーシャルビジネスのNPO法人理事としてミッションによる経営や一般的な理事会のあり方(オーナー、スポンサー、アンバサダー、コンサルタント)Stalkeholderごとのマーケティングの重要性などは参考になる部分はあったがアメリカのキリスト教文化のもとに語られる非営利組織‐教会や病院などとは少し違うかな、というのが正直な感想。
一番心にのこったのは「何によって憶えられたいか」という問い。

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2020年06月15日

Posted by ブクログ

最近、NPOという存在にちょっと興味がある。

正規の仕事だけで忙しいのに、なんでそれ以上に働くのか?
社会的な使命感もあるけど、仕事を通じた自己実現というところがあるのかな、と思う。

そこには、「仕事とは何か」「私はなんのために働くか」みたいな問いへの純粋な答えがあるのではないか、と想像している。

また、無給で働くということは、究極的なミッションにもとづくモティベーションによるマネジメントであるので、普通の会社のマネジメントにも使えるものはあるのではないか、と考えた。

で、読んでどうだったかというと、ドラッカーの他の普通の企業におけるマネジメントと違う所はほとんどない。というか、全く同じだ。

という意味で、あまり新鮮なものはなかったな。

でも、ドラッカーの描く人間って、本当にストイックだよな。感心するけど、そうなふうで、充実した人生だろうけど、楽しいんだろうか、とふと思った。

特に、NPOで働くというのは、自己実現のためであるのなら、そんなにミッションだとか、成果だとか、言われてもなー、と思うのだが。。。。

それでも、ドラッカーが、これからの社会におけるNPOの役割を非常に重視している(ある意味、企業よりも)ことには、共感した。

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2017年04月30日

Posted by ブクログ

経営学書というよりも読みやすい哲学書を読んだような読後感を感じた。具体的な事例を示して、すっと読者に理念を浸透させる手法である。

アメリカにおける非営利組織である病院や大学などの話題にも及んでいるが、本邦におけるそれらに純粋に適合できるかというとそうはいえないと思う。しかし、たとえばこう大学経営に適合できるのかという点における「何を適合してみるのか」という挑戦のアイデアとして非常に素晴らしいものが記載されていたような気がする。

他の著作も読んでみようと思う。

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2012年06月10日

Posted by ブクログ

2大テーマは、非営利組織組織における、マーケティングとマネジメント。

企業と違って、NPOは募金を募る相手先のステークホルダーが圧倒的に多数存在するので、マーケットリサーチからセグメンテーション、ポジショニング、ターゲティングなどのマーケティングプロセスが実は重要という。

NPOで働くおもしろみと、これからの可能性に思いを馳せるヒントもたくさん詰まった、良書でした!

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2012年05月30日

Posted by ブクログ

ドラッカーの著書の中では新しい部類に入る。非営利組織を舞台にしているが、ミッション、強みを活かす人事などのマネジメントの要諦は変わらず。非営利組織の方が、ミッションの明確化と存在意義の確認は大切ということか。

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2011年10月15日

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