内藤了のレビュー一覧
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購入済み
桜底
特殊な能力を持ちながらそれを呪いのように感じて生きて来た怜。内藤了さんのおどろおどろしい描写は本当に凄い。恐いだけの話ではなく怜の持つ心の芯の部分の光が安堵感を感じました。
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よろず建物因縁帳シリーズ 第6弾
木賀建設の曳家を見学させてもらった春菜。
社長は仙龍の昔馴染みだったのだが、持仏堂を曳いた後、
怪異が起こるようになり、住職に相談されて鐘鋳建設を
訪れていたが、隠温羅流の因はなくても春菜が来た。
ってことは、そういうことでしょうと依頼を受ける。
こういう瞬間がワクワクします。
待受けていたのは凄まじい恨みと呪い。怨毒(エンドク)。
それが凝ると鬼になる。
シリーズの転機となる本作。
春菜は、いよいよ隠温羅流の過去に立ち向かう覚悟を決める。
棟梁から大切な手帳を預かって、前に進む。
春菜と仙龍の背中を押したのは、コーイチだよねぇ。 -
Posted by ブクログ
よろず建物因縁帳シリーズ 第7弾
今回のお話は二通りの流れがあります。
1つは、隠温羅流の流れを追う話。
もう1つは、常務として春菜の会社に入った最低男と、
そいつに纏わる怪奇現象。
棟梁から大切な手帳を預かった春菜だったが、
パグ男の先を行く最低男が災難と怪異をまき散らす。
隠温羅流の起源を辿る旅も途中で中止。
今回は建築に関する蘊蓄だけでなく、怪奇現象に関する
話も盛りだくさんでドキドキしました。
最低男の常務は、もっと酷い目に遭わせてやりたかった。
まぁ~こうやって考えるから魂が汚れるのね・・・
気は強いけどサニワにはなれないわ(^◇^;) -
Posted by ブクログ
これまでと趣向を変えたシリーズの『幕間』のような作品。
恐らくこれから始まる最終章に向けて、これまでのまとめの位置付けにあたるのではないだろうか。
人間の弱さと悍ましさ、それらに対峙する主人公の心の機微が丁寧に描かれていて、趣きは異なっても好感の持てる一作だった。
作中、無差別殺傷犯が登場するが、現実世界でもこういった事件が頻出している。
コロナ禍に於いて格差社会は益々顕著になり、厳しい境遇に追いやられる人達が後を立たない中、この手の犯罪が増加するのではと危惧している。
子供の頃見たアニメなどでよくある描写に、何かしら選択を迫られた登場人物の頭の周りをその登場人物と同じ顔をした天使と悪魔がクルクル周りながら、それぞれが彼を戒める言葉と悪事を唆す言葉を交互に繰り返す。
人間は自分が不幸だと感じる時、他人に対して寛容になれない。結果、悪魔の囁きに耳を預けてしまう。先のアニメの話の中でも触れたが、甘言を囁きかける悪魔は登場人物と『同じ顔』をしている。
それは悪しき心は誰の中にも存在するというメタファーのように思える。
齢を重ね、正邪を知った上でその狭間に立ち、それでも道を違えない者こそが聖者だと個人的に考えている。このシリーズの主人公にはそういう神々しさを覚える。
そして、そんなシリーズもいよいよ佳境。
物語はどんな風に結ばれていくのか興味津々…
来春の刊行が楽しみ。