あらすじ
“人を殺す悪夢”の正体に挑むミステリー。
ある会社員が、自宅マンションから謎の飛び降り自殺をした事件。ネットのオカルト板で、彼が見ていたのと同じ“悪夢”を繰り返し見る人がいる、という噂が広まる。森の中を逃げ回り、得体の知れない怪物に襲われる――
私立未来世紀大学の夢科学研究所。夢の研究をするフロイト教授と、彼の右腕であるCGクリエイターのヲタ森、彼らの助手をすることになった学生のあかねは、この悪夢の情報を募集する。同じ悪夢に悩まされているという美女・音羽楓花は、ヲタ森が再現した夢のVR映像を見ると恐怖を感じた様子で、行方不明になってしまう。
<MUD MOLAN(マッド・モラン)>――フロイトがそう名付けた夢の中の怪物。それを見る者は次々に謎の死を遂げていて・・・。フロイト達は“人を殺す悪夢”の正体に迫っていく。
大ヒットした『猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子』シリーズで熱狂的に支持される著者による渾身の新シリーズ始動!! 夢を切り口に怪事件に挑む前代未聞のミステリー(2018年2月発表作品)。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
悪夢含む夢全般の研究をする弱小研究所に、単位を求めて入った女性が事件に巻き込まれる話。何らかの映像がトリガーとなって、過去のトラウマを悪夢として蘇らせる。夢の可視化など、最新技術も使いつつ、様々な点から調査をしていくのは面白かった。フロイトやヲタ森にも秘密があるようでそこらへんも気になるところ。
Posted by ブクログ
まさか夢からここまで繋がるのかとビックリし、一気に読んでしまった。
民話や実際にあった出来事など交えながらのストーリーで最後までワクワクしながら読めた。
面白い!
夢(悪夢)がテーマになっていますが、どんな展開になるのか全く想像出来ず、とにかく読み進めました。あかねちゃんには、最初全く共感出来ずうーん。。と思いつつ読んでましたが、後半になると好きになってました。内藤了先生の書き方でどんな女の子も魅力的になるのですね。フロイトの秘密?も気になりますし、続編も早速読みたいと思います。
まさかあの高山啓治刑事!
藤堂比奈子シリーズが大好きなので、内藤了さんの別のシリーズも読んでみようと本書に手を出しました。
比奈子シリーズほど登場人物に魅力を感じないのですが、フロイト教授にはポテンシャルがありそうです。夢の研究も面白いテーマだと思います。比奈子シリーズでも登場した高山刑事が出てきたのは嬉しかったです。
夢って不思議だ
この作家さんの御本は他のシリーズも読んでいますが、このお話もとても面白い&興味深くて、引き出しの多さに驚かされました。夢は不思議だし、内容によっては凄く怖いこともあるけど、今作では現実の方が怖かった。次回作も楽しみです。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれてあらすじを読むと、好みのど真ん中だったため購入。
描写がリアルで、読んでいるのに映像を見ているような感覚になった。
テンポよく進んでいくストーリーでページをめくる手が止まらなかった。
久しぶりに面白いと思える作品に出合えて感激。
Posted by ブクログ
キャラクターが光っていました。
主人公のあかねちゃんはなんか憎めない性格の可愛い子で、読んでいくのが楽しかったです。
作者のサクッとしたユーモアもいい味出しています。
Posted by ブクログ
2018/6/22
なぜこんなにもツボなのか。
この作者が書くもの書くものツボなんだけど。
まずとっつきにくそうな女の子が出てきて、でも読み進めてるうちにいい子やんってなってくる頃にはもうハマってる。
男性キャラは俺様でもオタクでも学者でも先輩でもほぼ全部いける。
まんまと術中に…
面白いように…
今回は高山啓治刑事が出てきたよー
にんまりした。
あと緑タイツのあかねちゃんとフロイトの笑った笑ってないやりとりもにんまりした。
ヲタ森とのやりとりもにんまりするしにんまりさせられるとガードが下がると言うか、物語に入って行きやすい。
そこがツボなのかなぁ。
Posted by ブクログ
こういう作品って、どこまでが科学的考証に沿い、どこまでを想像力にまかせてふくらませるかというバランスが難しそうとは思います。シリーズ後半で、夢を直接映像化するという話になっていきますが、脳波から得られるデータは、脳の活動をとらえるには、相当に間接的なものでしかないはずなので、そこから、夢の情報をそこまで再現するのはきっと難しいはずだよなあと、どうしても思っちゃうところはありました。
かといって最先端のMRIによる脳の映像化装置となると、とてもおんぼろプレハブ小屋で、予算のない弱小研究室ができるようなものではなくなるはずです。そういう意味で脳波でがんばるというのは、ある意味リアルなのかもとは思いました。
過去の経験と、夢の内容を結び付けていくというあたりはなかなかドラマチックで良かったです。
主人公ののんびりとした温かい性格の女の子が、その自分の良さを徐々に見つけていくという大きなラインの物語には感動しました。
Posted by ブクログ
マッド・モランってなんだろう。フロイトはわかるが、シリーズ最初の題名に少しだけ期待しつつ読み進める。
通称夢探偵フロイトは、未来世紀大学の夢科学研究所所長、神経心理学、社会心理学、文化情報論の学者で本名は風路亥人。この人が題名からすると主人公か?未来世紀大学人文学部の4年生の城崎あかねは、単位が足りなくて単位欲しさに夢科学研究所で助手をする。未来世紀大学で修士課程で情報工学が専門のクリエイター森本太志、この3人が、悪夢が人を殺す事件を解決するミステリーだ。どうやら主人公はあかねのようだ。
マッド・モランの悪夢の場所や原因を追い求める3人、面白い展開だ。深層心理に蔓延る悪夢。このシリーズは異能者でもなく、特殊能力を持った特捜班でもない。夢分析により解決するパターンは内藤了さんの作品としては新鮮であった。特にあかねの明るさが笑顔にしてくれる点も新鮮だった。
夢分析だけでなく、原因を追求する過程や探偵らしく真実を解明して行くのも好感が持てた。
Posted by ブクログ
大学内でひっそりと夢の研究をしているフロイト
その助手?と単位がギリギリの女子大生
3人が悪夢の謎を探る
悪夢を見て飛び降り自殺をした男性
その男性と似た夢を見て不眠症でメンタルを病んでいる女性
他にも同じような夢を見た人が・・・
こういう作品によくある短編がたくさんあるのかと思ったけど、じっくり一つの事件を描いていた
その方が内容も深くて感情移入もしやすくてとても読みやすかった!
少しホラーちっくなところもあるし、3人のチームがいい感じで第二弾も読みたくなった
Posted by ブクログ
建物因縁帳が好きだったので、こちらのシリーズも読んでみる。あちらとは雰囲気が違って、全体的に若々しい。おもしろかったー。続きを読むのが楽しみ。
Posted by ブクログ
「人を殺す悪夢」を解き明かし、事件の真相に辿り着くミステリ。面白かったです。
内藤さんのシリーズは3作目、比奈ちゃん恵平ちゃんの2シリーズと違い、今作は警察関係ではない。睡眠時に見る夢の研究所です。
キャラはいつも通り立ってて、なんだか事情がありそう。庭園作りに勤しむ肥料袋のような学長さんや、食堂のおばちゃん・タエちゃんも気になります。森をフラフラしてる白衣の人は一体?
悪夢が解き明かしたのは辛い事故とそれの隠蔽で、悪夢となってたのは事故の記憶と隠蔽するための脅迫によるトラウマ……悪夢に悩まされていた人たちが死んでしまうほどの。酷い。
夢だからいつものようなエグい遺体損壊描写は無いけど、やり切れない気持ちが残るのは他シリーズと変わりません。人の黒い部分はひしひしと。「オレは何を確かめに行ったのか」な下条兄、辛かったよなぁ。このことが明るみに出たのを知った下条兄のこと考えると……ユカリさんとそのお兄さん、Kキャンパーさんも。後に自衛隊員になったかつての光里の家の子どもみたいになるんだろう、、
怖いけど、悲しい。子どもたちは悲しみをマッド・モランに変えてしまってたのかな。憂鬱な泥(?)
シリーズ追いかけようと思いました。
夢を取り出す技術は見たことあります。Maison Book Girlの“夢”という曲のMVでやってて、メンバーが夢で見た画像が映されていました。こんなん出来る時代に…ってちょっと怖かったです。MV見てる分には影響ありません。メンバーにも影響は出てないはず。
Posted by ブクログ
面白かったー。
内藤了さんの描く女性があんまり好きになれないんだけど、本作も内容がおもしろかったのでそこまで気にならず。
悲しい展開になってしまったけど、納得いくものだった。
Posted by ブクログ
夢探偵ってあるから、もっとオカルトチックかと思ってたけど、違ってた。
なんで、こんな夢見るの?をずっと調べて辿り着く…
何かプロファイリング??…ちょっと違うな…
しかし、同じような夢見る人の原因探して、これはやり切れん感が、半端ない。
夢って、自身が封印してる記憶とかも出て来るんかな?
自己防衛で封印しているとしても、封印しないと自身が保たないような凄い事は、どこかから溢れ出るんやろな。
精神的なもんやから、やはり、夢とかに溢れ出る…
そんな封印しないといけない事を幼い子供達に…
ほんまに、親とか関係する大人には怒りしかない…
夢とミステリーの融合…ええ感じでした!
私の見る夢?
納期が間近なのに、全然動いてない!どうしよ〜って感じのは、たまに見る
あっ!今の事や!(−_−;)
Posted by ブクログ
Audeible
たまたまタイトルが気になって聴き始めました。初めは、主人公の鈍臭さが鼻についたけれど、後半に向けて面白さがわかってきて、そこからは一気に聞いてしまいました。
Posted by ブクログ
これまでに読んだシリーズに比べると、ヒロインは軽くてテキトーでアホっぽいし(失礼)、あんまり好きになれないかもしれないと冒頭では思いました。悪夢の可視化を試みる夢科学研究所の助手の座に単位目当てで納まった彼女が次第にこの仕事に没頭して行くにつれ、読んでいる私も引き込まれるように。
他のシリーズより軽い分、笑える台詞も多い。だけど起きている事件は重いのが内藤さんらしい。フロイト教授とヲタ森、どちらも魅力的です。
私も何かに追われている夢を結構見ますが、間一髪のところで透明人間に変身する技を持っています。もしかすると明晰夢の達人になれるのではと思うのですが、甘いでしょうか(笑)。
フロイト
悪夢が持つ意味…恐い夢は誰でも見たことがあるし、何故か覚えている事が多い。何故あんな夢を見たのか?
自分でもよく分からない。あんな事を私の頭の中は考えているねか?と疑問に思う事がある。原因を調べられるならやってみたい。フロイトの所で。
Posted by ブクログ
初内藤。ほんのみせコトノハの店主・有路さんに選書していただいた一冊。私にドンピシャの作品で驚きましたッ!?よく見つけてきたなぁ…。表紙的にラノベっぽいので、恐らく自分では手に取ることはなかった…かも?
私的に“フレーズ”に登録した文章が全てでした。
いやはや、とても面白かったです^^
Posted by ブクログ
夢の中の内容から推理や想像を重ねて真実に辿り着くと思いきや、意外に現実的に再現して解決していた。
2018年出版だが2024年に読んでも結構重い。
自然災害が核なので人によっては受け付けない、読み進めるのが難しいのではと感じた。
あかねが少し苦手なタイプであるのと、大学教授が親しいからといって学生をあだ名(しかもヲタが付く)で呼ぶか?と不思議に思ったのとペコなどの呼称もキャラ付け的で唐突な違和感があった。
Posted by ブクログ
シリーズ第1弾。
夢にまつわる研究をしている大学教授と助手と学生が夢に悩まされている人達の原因を探るお話。
事件の共通点がみつからないところから徐々に真相へと導かれる様子があわただしくなくて良かった。
ゆったりのんびりしているメンバー構成が作品に合ってる。
次作に期待。
Posted by ブクログ
夢をテーマにしたサスペンス調のストーリーは楽しめるが、若い人向けなのか、コメディ調にしたのがマイナスで、無駄な会話や描写が増える分、話の密度が落ちてしまっている。意味深なキャラも凡庸で退屈。
馬鹿っぽいキャラが成長するというサブプロットもありきたりで、そもそもこんな設定は外して、メインプロットやその周辺の夢エピソードだけで十分だった。
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私立未来世紀大学夢科学研究所のフロイトこと風路亥斗(カザミチカイト)教授は、院生で特殊画像クリエーターのヲタ森こと森本太志(フトシ)と共に、「繰り返し見る同じ夢」「忘れることのできない夢」を集め、夢を可視化するプロジェクトを行っている。大学4年生のあかねはその助手となり、ある悪夢を追いかけることになる。
悪夢を見ている人には十分ホラーだろうが、なぜその夢を見るのかが解き明かされていくのは興味深い。
Posted by ブクログ
夢探偵フロイトシリーズ 第1弾。
舞台は私立未来世紀大学の夢科学研究所。
夢の研究をするフロイト教授とヲタ森と
助手のあかねがメインキャラ。
森を逃げ回り、得体の知れない怪物に襲われる―
そんな“悪夢”を見る人がいるという噂が広まり
その真相を探るというもの。
夢とミステリーを繋げましたかぁ~
今までとは違うアプローチにワクワクしました。
今までの作品のような派手さはないけれど
民話や伝説、童謡などの蘊蓄や雑学も楽しい。
結末は悲しいものだったけれど、続きを読もう。
読んでいて、昔あった地図から消えた村
「杉沢村」を思い出したと思ったら DVDになってたぁ
Posted by ブクログ
大学の単位が足りなくて留年しそうな城崎あかねは、大学内にある夢科学研究所の手伝いをすることに、会社員が謎の飛び降り自殺をとげるが、彼と同じ悪夢を見る人がいる噂が広がる、その夢を手がかりに怪事件に挑む
Posted by ブクログ
夢の研究をする私立未来世紀大学の夢科学研究所。
通称フロイト教授と助手のヲタ森、学生のあかねが「繰り返し見る悪夢」と「悪夢に殺された」情報を解き明かすミステリ。
恐怖で眠ることさえ怖くなる悪夢が可視化され、同じ夢を見る人が現れるというのは起こりえることと思うが、
そこから原因を掘り起こして解決することは現実のこととして無いのだろうか。
辛い記憶というのは心のバランスを図るように封印したり捻じ曲げたりするが、それでもその片鱗が悪夢という形で漏れ出てくるのなら、いっそ事実を知った方がラクになるのだろうか。
それとも忘れたフリをしていた現実に絶望してしまうのだろうか。
夢科学研究所に初めて関わった学生あかねの心情が詰まったエピローグは抒情的で苦しくなる。
Posted by ブクログ
夢を研究している風路亥斗(通称フロイト)教授とオタ森、助手をすることになった大学4年生のあかねが、共通の悪夢を見る人たちの衝撃の真実を解き明かすというもの。3人のやり取りはなかなか面白いが、フロイト教授にもう少し強い個性が欲しいところ。夢を手掛かりにするというミステリーのアイデアはいいと思うので、続編に期待する。
Posted by ブクログ
また、気になるシリーズが登場した。
「藤堂比奈子」や「高沢春奈」のシリーズとの出会いに比べると、インパクトは若干低め。
だが、気になる。
心理学で扱われる夢、それも悪夢のお話。
夢は個人的なもので、見た本人にもその意味は分からない脳のイタズラというか、気まぐれというか。
その個人的な夢を、それも似たような悪夢を複数人が見るという。
さらには、悪夢に悩む人が死に追いやられたり、心を壊したりしている。
その意味は…。
この作家さんのシリーズものに主人公として登場する女性は、なかなかと鼻っ柱が強い。
ちょっとやそっとのことでは、折れない、めげない、強いメンタルを持ちながらも、等身大の生き生きとした女性に描かれている。
この作品でも、女子大生、城崎あかねがその役割を果たすようだが、まだ、どこか薄ぼんやりしているというか、魅力全開とまでにいっていない。
どうやらシリーズ化されるようだから、登場人物たちも、どんどん成長し、魅力も開花していくのだろう。
さらには、「夢科学研究所」の、風路亥斗(カザミチカイト)教授、通称フロイト、テクノロジおたくの森本大志(こちらはヲタ森と呼ばれる)との仲間としての繋がりも強固なものになっていくに違いない。
あかねは、足りない単位を埋めるため大学構内にある「夢科学研究所」の助手になる。
研究所のホームページに、悪夢についての相談メールが届いたことから、三人はその「悪夢」の意味を探り始める…。