内藤了のレビュー一覧
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フロイト
危なっかしいあかねはしっかり者の人から見れば目障りでつい冷たく対応したくなる気持ちが分かる…私もそうだったから。でもあんなふうに生きられたら良いな…と羨ましいところもわかります。
作者は男性なのにとても女性の心理を細かく描かれて凄いなと感じます。幽霊森の幽霊の正体が知りたい。 -
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今回はこのシリーズに珍しい洋建築。そしてそこに巣食う悪魔。さすがというかなんというか、怪異もパワフルで因縁もおぞましいことこのうえなし。果たしてこんなものを無事に祓うことができるのか。いつも以上にどきどきさせられる展開でした。
廃教会のたたずまいが美しく感じられるだけに、絡みつく因縁の重さが何ともいえず。そこに絡む過去の事件も酸鼻極まりないし。だけれど読み終えて一番恐ろしく悲しく思えたのは、五十年間孤独に闘い続けたあの人の姿でした。これはもう祈りを捧げる以外にないでしょう。
しかし春菜の見事な社会人っぷりには驚嘆です。好き嫌いは仕事に関係ないといえ、なかなかの難行なのによくぞここまで強かに成長 -
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東京駅おもてうら交番・堀北恵平シリーズ、3作目。
まだまだ警察官の卵であるヒロインの恵平。1作目では交番警官として研修を受け、2、3作目は鑑識で研修中。新人警察官とは思えぬ恵平の捜査力だけれども、先のシリーズの比奈子のような変な暴走もなく、独自のホームレス情報網を上手く使って捜査が出来ているなと好印象。比奈子ちゃんも可愛かったけど、私は恵平ちゃんの方が好きかも。しかしながら、今作では出て来なかったけど、比奈子シリーズとも登場人物でリンクしている演出があって、それはそれで嬉しい。
うら交番の柏村さんは単なるお助けキャラかと思いきや、最後に不穏なネタを投下され、今後、シリーズとしてどんな展開にな -
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東京駅おもてうら交番・堀北恵平シリーズ、1作目。
主人公が「恵平」というまるで男の子のような名前ですが、女性の新米警察官。著者の代表作シリーズである「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子シリーズ」の比奈子のように、何事にも一生懸命で可愛らしく、好感のもてるヒロインとなっているのが良き。扱う事件は先のシリーズと同じく猟奇的でエグイものでしたが、主人公を始め、周りの脇キャラも皆、良い雰囲気で、安心して読めました。そして、何より舞台が東京駅なのが良い。正直、現代の警察小説にファンタジー要素は不要!と感じる私なのですが、今回に限ってはむしろ面白いと思いました。いろんな人が大勢行き交う、歴史ある場所が舞台なので -
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フロイト
悪夢が持つ意味…恐い夢は誰でも見たことがあるし、何故か覚えている事が多い。何故あんな夢を見たのか?
自分でもよく分からない。あんな事を私の頭の中は考えているねか?と疑問に思う事がある。原因を調べられるならやってみたい。フロイトの所で。 -
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読書録「ONE猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」4
著者 内藤了
出版 角川ホラー文庫
p90より引用
“「こっちにも、とうどうひなこの文字があ
る。鈴木ひろしは暗号を理解して、同じ言葉
を返してよこした。それを見てあのおばちゃ
んは、使える奴だと思ったんだよ。猟奇犯罪
者同士は惹かれ合う。互いのニオイを敏感に
感じ取るらしいよ。文字を見ただけで、二人
は、お互いが同じ種類の人間だってことを知っ
たんだ」”
目次より抜粋引用
“放たれた鬼
鈴木ひろしという男
猟奇犯罪捜査班
ZERO”
記憶力が極めて高い女性刑事を主人公とし
た、長編連作ホラーミステリ。シリーズ第六
弾。
捜査線上 -
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読書録「ZERO猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」
4
著者 内藤了
出版 角川ホラー文庫
p60より引用
“ 人が人にふるう謂われなき暴力。その境
界は、決して越えられない高みではない。手
近な暴力を繰り返すうち、じわじわと犯人に
浸淫し、やがて堰が切れたかのように表出し
てしまうこともある。”
目次より抜粋引用
“鬼無き里の鬼の業
異形の死骸たち
変態法医昆虫学者
インゲンテントウ
永遠の翼”
記憶力が極めて高い女性刑事を主人公とし
た、長編連作ホラーミステリ。シリーズ第五
弾。
五人の女性を手に掛けた連続殺人犯・佐藤都夜。彼女の元に届けられるいくつかの手紙の中に、心の琴線に -
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読書録「LEAK猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」
4
著者 内藤了
出版 角川ホラー文庫
p136より引用
“ 余命宣告を得てホスピスの患者になる場
合、必ず死ぬという前提で、死亡保険金を生
前貸与する裏技があるというのだ。比奈子は
小さくため息をついた。
それはつまり、最期を迎える時ですら、お
金が必要ということだ。”
目次より抜粋引用
“裕福な死体
リッチマン連続殺人事件
警視庁特別合同捜査本部
リーク
殺人予告”
記憶力が極めて高い女性刑事を主人公とし
た、長編連作ホラーミステリ。シリーズ第四
弾。
正月の寒さに耐えながら、ボランティアに
よる炊き出しを心待ちにするホー -
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メンデューサーの首
今世界中を騒がせているコロナウィルスがゾンビウィルスじゃなくて良かったと思いましたが、やはり感染から発症までのスピードが速く死に至るという恐怖は凄かった。唯一守衛のケルベロスの場面は楽しかった。会ってみたいとさえ思ってしまう。
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Posted by ブクログ
ネタバレ敵対関係にあったプリンススメルこと卯田姫香が悪夢に悩まされてフロイトの元へ。
この悪夢の責任を取れと言うのが、いやはや、らしくて笑ってしまった。
実際、睡眠が足らないと生命が危なくなりますしね。
ですが、夢を知られるということは心の中をのぞかれるも同じで、私が同じ状況だったらどうするだろうとも思いましたね。
心理学は好きだけど、自分がその対象になるのはイヤ!
ですが、調べていくうちに不穏な方向に物語が動いていくのですが、この辺りは安定の内藤さんなので、面白かったです。
ですが、悪夢がこうなるとは……。
あることなのかもしれないなぁと思うと、背筋が寒くなってしまいましたわ(;^_^A -
Posted by ブクログ
ネタバレ下巻に入っても勢いは衰えず、何度もえっこの人ここまで!?な展開もあり、忍に涙したりして感無量の最終巻でした。まさか忍にここまで泣かされるなんて…。
スヴェート、そしてミシェルのやってた事はおぞましいけど、技術進んだらやれないことはないのかもと思ってしまいました。
金子くんが結構キーパーソンだったな…そして永久くんもかなり成長して人間らしいです。
永久くんを守るためで仕方ないとはいえ人を殺めてしまったら警察官ではいられないと思ったのは至極真っ当で比奈子っぽくて好きです。お別れは寂しいけど、かなり。
保先生と比奈子の間に子どもがって素敵ですし、麗華さんが「同級生ですわね」ってなったのも好きでした。