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〔ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞〕太陽系内に突如現われた謎の小惑星。だが、それは自然の天体ではなく、巨大な金属物体であった。ついに人類は、宇宙からの最初の訪問者を迎えることになるが……巨匠クラークが〈未知の存在〉とのファースト・コンタクトを、該博な科学知識を駆使して見事に描きあげた超話題作。
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Posted by ブクログ
木星付近で発見され、太陽に向かって進む謎の円柱。直径約100kmの物体は「ラーマ」と名付けられ、その動向が注目された。探査船エンデヴァーで到着したノートンたちはラーマの北極の面に着陸し、そこで入り口らしきものを見つけた。その入口を入ると、内側に広がっていたのは、小型の生態系であった…。 古典SFを...続きを読む読む月間。宇宙、SF、物理学、生物学、環境、機械その他諸々を網羅し尽くし、さらには未知の環境を探索する冒険小説も含む、いたれりつくせりの全世代対応のSFである。すばらしい。 ラーマの内部が、まず凍りついているが、回転をすることで重力を生み出しているというアイデアから、太陽に近づくにつれて温度が上昇、その事により大気の対流が発生しての自然の猛威。さらには謎の生物の設計に、それらが生き残っているメカニズムなど、ここまで網羅されているSF作品は、そうそうないだろう。 また、シロアリなどの生物の知識なども細かく散りばめられていたり、稲妻とラーマ自体の動きとの関係など、相当緻密に組み立てられている。 それらが無機質にばらまかれているわけではなく、一章一章をこまかくして、ノートンたちの冒険を印象づけるような、子供向けの記述の配慮や、中盤からの(結局よくわからなかったが)ラーマにおける生命体の出現による盛り上がりなど、数あるSFの中でもここまで要所要所で興奮させられる小説もないだろう。 無機質でハードな宇宙ものというアシモフの難しさで、当たり外れが大きいといいう印象を持ちがちな読者(ワタシもである)は少なくないと思うが、これは間違いなく当りだ。 宇宙版『十五少年漂流記』に、大人も納得するメカニズムである。 「ラーマ人は3つ組でないと納得しない」 続編あるの?
シリーズものです。最初のこの小説は、クラークのみが書いていて、数学的で、彼らしい宇宙観というか異性物がいた場合の異性物の考え方等非常に深い内容です。この後のシリーズ、2,3,4は、G・リーと一緒に書いていて、G・リーが、キャラクターデベロップメントを担当しているので、登場人物にもっと奥行きがついて、...続きを読む宇宙を又にかける壮大なドラマに展開していきます。
クラークの未知との遭遇物、とにかく面白い 表紙 6点鶴田 一郎 展開 7点1973年著作 文章 7点 内容 750点 合計 770点
ラーマ平原に降り立ち、世界を一周する円筒海や、雲に霞む”ニューヨーク”を見上げる自分を想像せずにはいられない。リングワールドと双璧をなす圧倒的なスケール感に心を揺さぶられた読者も多いのではないか。傑作SF
SF界の巨匠アーサー・C・クラーク珠玉の一作は、ヒューゴー賞とネビュラ賞のダブルクラウン。 舞台は西暦2130年。宇宙に進出した人類は、謎の物体が宇宙の彼方から太陽系へ迫りつつあるのを発見する。 当初、小惑星と思われていたそれは、探査の結果、高度に発達した文明による円筒系の建造物らしきものであるこ...続きを読むとが判明する。 艦長ノートン率いる調査隊は、宇宙船エンデヴァー号を、ラーマと名付けられた建造物にランデヴーし、調査を開始する… すげぇワクワクしながら読んでいた。 クラークの作品には、冒険心というか、知的好奇心をくすぐられる感覚で、常にワクワクさせられる。 というのも、作中で示される建造物内部の構造や、調査隊や学者による推察が極めてリアルなのだ。だから、頭のなかの空想に酔いしれることができる。 さて、以前読んだ『2001年宇宙の旅』や『幼年期の終り』と同様に、本書は、人類と地球外生命体とのコンタクトをひとつのテーマにしている。 クラークは、地球外生命体を人類より卓越した存在に描くことで、彼らが何のために人類の前に姿をあらわしたのか、その目的の究明に焦点をあてている。 そして、その目的には、人類には推し量れない領域があることを示唆することで、宇宙の深淵さを確実なものとし、茫漠な宇宙空間に対する読者の知的好奇心を見事に高揚せしめている。 また、本書におけるコンタクトの対象は、異星人ではなく建造物であり、その目的も遂に明らかになるわけではないが、これもまた知的好奇心を高める要因のひとつだ。 加えて、作中最後の一文。 これには鳥肌がたったなぁ。否応なしにその言葉の真意を探ってしまう… どうやら続編がある模様。 読みたいけど、真相を曖昧なまま伏せておきたい気もする。
人類にとって進歩しすぎたものは、未知となり、恐怖を掻き立てる、というのが彼の小説の一貫したテーマのように感じられます。 幼年期の終り、そしてこの作品でもその恐怖が描かれています。でも、その未知に立ち向かう人がいて、彼らはいつも好奇心や勇気があり憧れてしまいます。
紛う事なき傑作! ラーマ内での調査(探検)に引き込まれ、その内部世界に圧倒された。 あえて言えば、最後があまりにもサッパリと終わったことで、ラーマの謎は謎として何のヒントもなく残ったことが少しばかり惜しい。 ただそれに関しては、相当に高度な技術を理解しようとしてもそれはできないということが答えなの...続きを読むかもしれないが。 また、読者を妄想の世界へ駆り立てる意図があるのであれば、その試みは大成功である。 ここまで非現実的な世界であるのに、まさに自分が探検して実際に見てきたかのようなリアリティーでもって頭の中にその世界を描けるというのは全くもって素晴らしいことである。
ラーマという、人工惑星を舞台とした冒険小説。 解説によると、 「プロットがなく、小説とはいえないが、想像力を刺激し興奮させるものをもっている」とのこと。まさに、その通りだと感じた。 惑星内の冒険が非常に刺激的。未知の環境・重力の影響・ラーマ人の存在の有無・惑星の移動による環境の変化など、謎と困難が絶...続きを読むえず、情景描写も壮大。 一緒に冒険した気になって、ドキドキしながら読めた。 各章が10ページほどと短い構成も、テンポ良く読めて好み。 著者の作品は『2001年宇宙の旅』『幼年期の終わり』に続いて3冊目だが、1番楽しめた。
深宇宙より太陽系に飛来した謎の巨大物体。その内部で探査隊が見た、驚異の数々とは!? 35年前の科学常識で書かれたとは思えないほど違和感無く読めた。
アーサー・C・クラークにしては、スペオペしてる作品。太陽系が狭い。 不屈な水星人なんか、キャプテン・フューチャーにでてきてもいいくらいのキャラ設定。 細かい部分は上記含め、読んでいて楽しい。 一方で、全体としては読後よく分からない感が残る。 最後までラーマ人の意図が見えない、そして腑に落ちないの...続きを読むがその理由。太陽系によったのは補給が目的って言われてもな、うーん。 それに、宇宙船?内で好き勝手されて(色々採られて、壊されて)、怒った様子もないのは、さすがに無頓着過ぎはしないか、ラーマ人 ファースト・コンタクトは、こっちが力みすぎて、勝手に肩透かしにあうかも、ってメッセージなのだろうか。 この作品が書かれたことによって、SF読者達が今後100年読書対象に困ることはないだろう。
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アーサー・C・クラーク
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