村山由佳の作品一覧
「村山由佳」の「妖し」「おいしいコーヒーのいれ方」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「村山由佳」の「妖し」「おいしいコーヒーのいれ方」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
立教大学文学部日本文学科卒。1991年 『いのちのうた』で環境童話コンクール大賞受賞。1993年『春妃~デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞受賞。2003年 『星々の舟』で第129回直木三十五賞受賞。2009年 『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をトリプル受賞した。
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Posted by ブクログ
日本におけるクラシックバレエの黎明期に併せ、終戦を迎えた後のシベリア抑留という過酷な環境で生きた人々を描いた大作だ。
私は全く知らなかったのだが、1919年(大正8年)にロシア革命によって鎌倉の七里ヶ浜に辿り着いたエリアナ・パヴロヴァ女史は、この地にバレエ・スクールを設立し、日本のバレエ界の母と言われているとのことだ。
母ナタリア、妹ナデジダと共に日本に帰化し、多くの日本人門下生を育て上げた。
その1人に、フィクションではあるが男性バレエダンサー・久我一臣が大きな存在として描かれる。
13歳からエリアナのもとでバレエを学び、その後に世界的振付家となった久我一臣。
その久我の人生を、編集者の水野果耶と記者の長瀬一平がインタビューするところから物語は始まる。
インタビューの目的は、バレエに関する話を聞き出す筈だったのだが、久我が重々しく語る話は、満州で生活していた日本人が戦後にソ連軍に追われ敗走した日々に続き、バレエの本場の国で体験した筆舌に尽くしがたいシベリア抑留の体験だった。
満州へ移住した日本人たちの悲劇は、終戦数日前に突如参戦してきたロシア軍が迫ってくる前に国民を守るべき関東軍は民間人を見捨て、いち早く満洲国から撤退し、とりのこされたことから始まった。
民間人は独力で敗走しなければならない立場に追いやられてしまったのだ。
その中には看護を手伝うために動員された看護隊員だった少女たちの存在があり、ロシア軍に追い詰められた状況下で彼女たちが味わう悲惨な体験が綴られている。
久我は衛生兵だったこともあり、看護隊員の少女達とも接点があり、少女達と「生きて日本に帰ってまた会おう」と言葉を交わすのだが、その望みは希薄なものだった。
表題『 DANGER 』の意味は、最後の最後に種明かしがされ、涙を誘われながらも私は救われる思いがした。
Posted by ブクログ
なんだかすごく良かった。
設定はよくありそうな内容で、いじめが原因で学校に通えなくなった雪乃のために父が会社をやめ、田舎の実家のもとで農業を始める。特出したことがあったわけではないんだけど、すべてがちょうどいいと感じた。
いじめの話はそもそも好きじゃないのだが、描写もやりすぎず、雪乃の心を表すのに必要なだけ表現している。村の人からよそ者扱いされるのも、やりすぎず、でも寄り添いすぎず。普通に夫が勝手に会社辞めて田舎に娘連れてくなら妻もキレるよね、でもそれもお互いの気持ちが伝わるのに必要な分だけ描き、無駄な喧嘩はしない。雪乃はお母さんが自分のことを恥ずかしいと思っているのではと不安を募らせるが、村の人達の前で雪乃を庇ってくれたお母さんの行動で、その不安が溶けていく。
あと最後、学校に通えるようになってみんなに歓迎されるみたいなシーンもなくて、あくまで一歩踏み出したところから、数カ月後に飛ばすのもいいと思った。語りすぎない、寄り添いすぎない、でも少しずつ人が回復していく様子がよく伝わる一冊だった