プロフィール

  • 作者名:村山由佳(ムラヤマユカ)
  • 性別:女性
  • 生年月日:1964年07月10日
  • 出身地:日本
  • 職業:作家

立教大学文学部日本文学科卒。1991年 『いのちのうた』で環境童話コンクール大賞受賞。1993年『春妃~デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞受賞。2003年 『星々の舟』で第129回直木三十五賞受賞。2009年 『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をトリプル受賞した。

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配信予定・最新刊

作品一覧

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  • 永遠。
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    3.6
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    生きることに無器用なひとなのね、それが私にはいとしかった――葉月さんは亡くなる前、娘の弥生と幼なじみの僕に話してくれた。かつて別れた恋人のことを。弥生はその男の向かいの部屋に住み、彼の講義を聴きに短大に通った。「お父さん」と、一度も告げられずに。卒業式の日、僕は弥生の帰りを待つ――。(講談社文庫)
  • すべての雲は銀の…(上)
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    1~2巻324円 (税込)
    誰も愛せない。壊れた心に降り積もる物語。心変わりした恋人由美子が選んだのは、こともあろうに兄貴だった。大学生活を捨てた祐介は信州菅平の宿「かむなび」で、明るさの奥に傷みを抱えた人々と出会う。 (講談社文庫)
  • ヘヴンリー・ブルー
    3.3
    1巻366円 (税込)
    8歳年上の姉・春妃が自分のボーイフレンドと恋に落ちた。精神科医として働く、美しく優しい姉と、やっと両思いになった同級生の歩太くんが。「嘘つき! 一生恨んでやるから!」。口をついて出た取り返しのつかないあの言葉。あの日に戻りたい。あの日に戻れたら。お姉ちゃん、お姉ちゃん、私は……。夏姫の視点から描かれる『天使の卵』アナザーストーリー。文庫版特別エッセイ付き。
  • 天使の梯子
    3.9
    1巻366円 (税込)
    バイト先のカフェで耳にした懐かしい音。それはフルチンこと古幡慎一が高校時代に思いを寄せた先生、斎藤夏姫のものだった。8歳年上、29歳の夏姫に、どうしようもなく惹かれていくフルチン。だが、彼女は、体はひらいても心を見せてはくれない。10年前の「あの時」から夏姫の心には特別な男が棲んでいるのだから――。傷ついた心は再生するのか。愛は蘇るのか。それぞれの思いが交錯する物語。
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ
    3.9
    1巻366円 (税込)
    そのひとの横顔はあまりにも清冽で、凛としたたたずまいに満ちていた。19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気持ちはあったが、“僕”の心はもう誰にも止められない。第6回「小説すばる」新人賞受賞作品。みずみずしい感性で描かれた純愛小説として選考委員も絶賛したデビュー作。
  • 約束 村山由佳の絵のない絵本
    3.9
    1巻385円 (税込)
    自分たちにできないことは何もないと信じていたあのころ。ケンカをしても、いたずらして怒られても、ただ一緒にいるだけで楽しかった……。子どもに読ませたい物語を大人になったいま、読んでみると、深いところで切なく心に響く。打算なくつきあっていた友だち、当たり前のように思っていた親からの愛情。自分の中にあった真っ白な心。村山由佳が子どもむけに発表した三篇の絵本を文字だけで再構成。
  • 青のフェルマータ
    3.7
    1巻440円 (税込)
    両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は、治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めて、オーストラリアの島にやってきた。研究所のイルカの世話を手伝って暮らす彼女に島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れて――。心に傷を持つ人々が織りなすイノセントでピュアな愛の物語。
  • もう一度デジャ・ヴ
    3.8
    1巻506円 (税込)
    テレビに映し出された風景に見覚えがある。行ったことはないのに、確かにこの情景を知っている……。高校2年生の矢崎武志に起こったのは強烈な既視体験(デジャ・ヴ)。彼は意識を失う度に、はるか昔、生まれる前の世界を体験する。その世界で彼は戦国の忍びの一族だった。前世で何があったのか、なぜ過去を追体験するのか? 運命の人に再び出会うため、時空を超えて駆け巡る愛と宿命のリフレイン! 1993年、新書版の「ジャンプJブックス」で刊行された村山由佳の正真正銘の処女作がついに電子版で登場!!
  • ワンダフル・ワールド(新潮文庫)
    3.3
    1巻506円 (税込)
    アロマオイルを纏(まと)った肌をぶつけ合い、のぼり立つ匂い。調香師との情事は、私に長い愛人生活を終わらせる予感を抱かせた。あの光景を目にするまでは――(「アンビバレンス」)。年上の人妻経営者に持ちかけられた三か月間の恋人契約。俺に抱かれ、女の喜びを感じると話していた彼女は、なぜ突然いなくなったのだろう(「バタフライ」)。記憶と熱を一瞬で呼び覚ます特別な香り。五編の恋愛小説集。
  • 地図のない旅 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VIII
    4.1
    1巻506円 (税込)
    誰一人として、勝利くんを罰しようとしなかった。その結果、彼はあそこまで追い詰められたんです――中沢の言葉を反芻しながら、風見鶏のマスターは、自分がかれんの兄であることを花村家に告げに行く。由里子さん、若菜ちゃんもそれぞれのつらい経験を乗り越えようと、一歩ずつ足を前に進める。あのとき以来、時間がとまったままの勝利だったが、急遽オーストラリアから帰国することになり……。
  • 彼方の声 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VI
    3.9
    1巻506円 (税込)
    かれん。……ああ、かれん。名前をはっきり思い浮かべるだけで、胸が焦がれて息が詰まる。逢いたかった。だけど、だめだ、まだ逢えない。いや、違う、もう逢えない─。いまだに悪夢にうなされる、傷心の勝利の前に現れた金髪の美少女アレックス。無愛想で、ワガママで、最悪の第一印象だった。彼女のすばらしい歌声を聞くまでは…。反目し合っていたふたりだが、やがて心を通わせるようになる。
  • 雲の果て おいしいコーヒーのいれ方 Second Season V
    3.6
    1巻506円 (税込)
    すべての現実から顔をそむけ、自分を責め続けて膝を抱えているのは、ある意味いちばん楽なことだ。でも、人は生きている限り、永遠に立ち止まっているわけにはいかない─。勝利が逃げるようにオーストラリアに来て、半年がたった。秀人の仕事の手伝いにも、生活にも慣れてきたが、かれんから送られてくる手紙を読むことは、まだできないでいた。そんな勝利のもとに、かれんの弟・丈からの手紙が届く。
  • 凍える月 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IV
    3.7
    1巻506円 (税込)
    僕はいったい、どんなことでなら頑張れるんだろう…。勝利は本格的な就職活動の時期を迎えるが、自分が何をやりたいのかがわからず、漠然とした将来への不安を覚える。そして、いま、大きな困難に直面しているかれん。仕事のこと、おばあちゃんのこと、悩みながらも精一杯お年寄りの世話をする日々。責任とは、社会的立場とは…。大人への転換期に戸惑う勝利。セカンドシーズン第4弾。
  • 消せない告白 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season III
    3.9
    1巻506円 (税込)
    楽しい焼肉パーティー…のはずだった。オーストラリアから一時帰国した秀人さんを囲んだ、にぎやかな会が、一転激しい兄弟ゲンカに。さらに運の悪いことに、仲裁に入った勝利の頬に強烈なパンチが入った。顔面が腫れ、歯を失い、部活を休んだ勝利のもとを星野りつ子が見舞いに訪れ、これまでとは違う一面を見せる。一方、かれんはひとり悩みを抱えているが…。セカンドシーズン第3弾。
  • 明日の約束 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season II
    3.6
    1巻506円 (税込)
    いつのまに、彼女はここまで凛ときれいになったんだろう。久々にふたりで過ごす休日、<大人の女>になったかれんに、愛しさが募る反面、焦りや不安を感じる勝利。ひとり東京に戻り、一緒にいられない理不尽さに悶々としているころ、大家の裕恵さんの義弟が帰国する。一方、喫茶店『風見鶏』のマスターの身辺もあわただしくなる。かれんの同僚だった桐島先生の視点で描くサイドストーリーも収録。
  • 優しい秘密 おいしいコーヒーのいれ方 VIII
    3.7
    1巻506円 (税込)
    「かれんと付き合ってるって本当?」花村のおばさんから聞かれ、とっさに否定してしまった勝利。誰も傷つけたくなくて、ふたりの関係を守りたくて、ずっと秘密にしてきた。それが間違いだったのか。勝利へ思いをよせる星野りつ子の存在も、かれんには言えなくて。後ろめたいから言えない。言えないからますます後ろめたい。秘密は増殖する。悩み多きシリーズ第8弾。
  • 彼女の朝 おいしいコーヒーのいれ方 III
    3.6
    1巻506円 (税込)
    お互いの心が見えなくなって不安になったりもしたけれど、そんな気分をすべて洗い流したくてやってきた海辺の町・鴨川。思いきり海ではしゃいだその帰り、電車が不通になるというアクシデントが発生!「今夜は鴨川にいようか…」消え入るようなかれんの言葉の意味が、ようやく理解できた時、勝利は…。はじめての二人っきりの夜が始まる…
  • 僕らの夏 おいしいコーヒーのいれ方 II
    3.6
    1巻506円 (税込)
    5歳年上のいとこのかれんとその弟の丈と同居して1年。大学生になった勝利の毎日は不安と焦りでいっぱい。恋人でもあるかれんとの仲が、なかなか進展しないからだ。ファースト・キスはかわしたけれど、彼女はホントに僕のことが好きなのだろうか? 強力なライバルの出現、大学での新たな人間関係…と勝利の心は休まるヒマもない。シリーズ第二弾。かれんと勝利、ふたりの夏がはじまる!
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I
    3.8
    1巻506円 (税込)
    高校3年になる春、父の転勤のため、いとこ姉弟と同居するはめになった勝利。そんな彼を驚かせたのは、久しぶりに会う5歳年上のかれんの美しい変貌ぶりだった。しかも彼女は、彼の高校の新任美術教師。同じ屋根の下で暮らすうち、勝利はかれんの秘密を知り、その哀しい想いに気づいてしまう。守ってあげたい! いつしか一人の女性としてかれんを意識しはじめる勝利。ピュアで真摯な恋の行方は…。
  • 天使の卵―エンジェルス・エッグ―
    完結
    3.0
    全1巻543円 (税込)
    芸大を目指す浪人生・歩太は、満員電車の中で恋に落ちた――。8歳年上の精神科医・春妃との激しくも切ない純愛を描いた、直木賞作家・村山由佳のベストセラーを完全漫画化!!
  • 天使の柩
    4.1
    1巻550円 (税込)
    家にも学校にも居場所を見出せず、自分を愛せずにいる14歳の少女・茉莉。かつて最愛の人を亡くし、心に癒えない傷を抱き続けてきた画家・歩太。20歳年上の歩太と出会い、茉莉は生まれて初めて心安らぐ居場所を手にする。二人はともに「再生」への道を歩むが、幸福な時間はある事件によって大きく歪められ――。いま贈る、終わりにして始まりの物語。『天使の卵』から20年、ついに感動の最終章。
  • 記憶の海 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VII
    3.6
    1巻550円 (税込)
    いちばん逃げたくないと思っているのは、勝利自身のはずだ。誰よりも勝利こそが、今の自分を不甲斐なく思っているに違いないんだから……。勝利がオーストラリアに旅立ち、残された傷心のかれんを支える弟の丈。勝利の辛さもかれんの寂しさも、そばでずっと見てきた丈には、わかりすぎるほどわかる。そんなもどかしい日々の中、由里子の思いがけない提案によって、新しい光が差し込み始める。
  • 蜂蜜色の瞳 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season I
    3.4
    1巻550円 (税込)
    何の保証もないとわかっていても、彼女から強い約束を引き出したい。僕だけだ、と。一生、僕以外は愛さない、と。遠距離恋愛で、思うように会えない勝利とかれん。久々に週末を一緒に過ごすが、ちょっとした誤解から、なんとなくギクシャクしてしまう。愛おしすぎて、相手を思いやる気持ちが空回りする。それでも少しずつふたりの歩みはすすんでいく……。人気シリーズ待望のSecond Seasonへ。
  • 聞きたい言葉 おいしいコーヒーのいれ方 IX
    3.8
    1巻550円 (税込)
    介護福祉士をめざすかれんは、鴨川へ移住することをついに決意する。遠く離れてふたりの関係はどうなるのだろう。かれんを応援したいけれど、行って欲しくもない勝利の心は複雑だ。彼女だって同じはず。それはふと触れ合う瞬間にだって、充分すぎるほど伝わってくる。でも確かめたい、彼女の言葉で、その胸の内を。大人気シリーズ第9弾。
  • 坂の途中 おいしいコーヒーのいれ方 VII
    3.5
    1巻550円 (税込)
    恋をすると、人は強くなれるんだろうか。それとも、弱くなってしまうものなんだろうか。一人で部屋を借りさえすれば、いつだって好きなときに彼女と二人きりになれるとばかり思っていた。なのに、思うようにはいかない勝利の一人暮らし。バイト先の「風見鶏」では失敗を重ねるし、勝利への思いを断ち切れずに苦しむ星野りつ子が気にかかる。何よりかんじんの「かれん」が離れていこうとしている……。波乱含みの大人気シリーズ7弾には、星野りつ子の独白を収録。
  • 遠い背中 おいしいコーヒーのいれ方 VI
    3.5
    1巻550円 (税込)
    大人気の「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ第6弾。花村の叔母夫婦がついにロンドンから戻ってくる。勝利はかれんとふたりだけになれる場所を確保するために、周囲を説得して、ひとり暮らしを決意する。男としての強さ、優しさに、磨きをかけるためにも。なのに、かれんは近いようで遠くて。ふたりの甘く切ない恋の行方がますます気になる…。
  • 緑の午後 おいしいコーヒーのいれ方 V
    3.6
    1巻550円 (税込)
    5歳年上のいとこ、かれんと恋におちた大学生・勝利。そうとは知らず、勝利に思いをよせる星野りつ子。追いつめられた勝利は、ついに星野に「秘密の恋」をうち明ける。単身赴任していた勝利の父親も帰京し再婚、勝利の妹も誕生して、かれんとその弟の丈、そして勝利の3人だけの生活が変わろうとしている。番外編、丈の恋物語も収録する好評シリーズ第5弾。
  • 雪の降る音 おいしいコーヒーのいれ方 IV
    3.8
    1巻550円 (税込)
    親父が再婚するぅ? 突然のビッグニュースに、福岡に単身赴任している父を訪ねた勝利。父と息子、男同士で過ごす夜、5歳年上のいとこ・かれんへの思いをはじめて打ち明ける。まだまだ秘密にしなければならない恋だけど、少しだけ、前進。なのに美術教師のかれんには彼女に思いを寄せる同僚がいるし、大学生になった勝利は、陸上部のマネージャーから告白されて…。公にできない恋ゆえの悩みが続く。
  • ダンス・ウィズ・ドラゴン
    1.0
    1巻564円 (税込)
    井の頭公園の奥深く潜む、夜にしか開かない図書館。生い立ちに消えない痛みを刻むオリエ。過去に妹を傷つけたことを悔やみ続ける兄・スグルと、彼を救済したい妹・マナミ。前世の記憶をもてあますキリコ。〈永遠なる〉ドラゴンに導かれるように集う彼らは、痛みとともに、それぞれの“性”と“禁忌”を解き放ってゆく。ミステリアスな官能長篇。
  • ダブル・ファンタジー(上)
    3.7
    1~2巻569円 (税込)
    35歳の奈津は売れっ子脚本家。仕事は順調だが、マネージャーである夫の支配的な態度に萎縮し、精神的にはギリギリの日々。そのうえ奈津は人一倍性欲が強く、躯の奥から溢れる焦りと衝動になんとか堪えていた矢先、敬愛する56歳の演出家・志澤とメール交換を始めたのを機に、女としての人生に目覚めていく。志澤の、粗野な言葉遣いでの“調教”にのめり込む奈津。そして生と性の遍歴が始まった…。柴田錬三郎賞ほか文学賞三冠受賞。文壇に衝撃を与えた迫力の官能長篇!
  • てのひらの未来 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season:アナザーストーリー
    4.6
    1巻594円 (税込)
    オーストラリアから緊急帰国し、かれんとの未来を模索する勝利。一方、二人を見守ってきた丈や星野りつ子、中沢、アレックス……彼らもまた、それぞれの想いと時間を胸に、悩みながらも新たな一歩を踏み出そうとしていた。そして帰国から一年。かれんと勝利に思いもよらない報せが届いて――。一人一人の願いが織りなす最終巻の裏側と、その後の彼らの姿を描く、宝物のようなもう一つの物語。550万人がときめいた恋愛小説の金字塔、〈おいコー〉シリーズにファン必読、感動のアナザーストーリーが登場!――「本編のラストよりもほんの少し先の世界に、読者の皆さんが今よりちょっと安心していただけたなら……」(村山由佳)
  • 天翔る
    値引きあり
    4.3
    1巻600円 (税込)
    札幌に住む看護婦の貴子は、学校に行けなくなった11歳の少女、まりもと知り合う。自分が通う牧場(ランチ)にまりもを誘うが、そこで待っていたのは、風変わりな牧場主と、エンデュランスという乗馬耐久競技だった。馬をいたわりながら、野山にめぐらされたルートをたどり、長距離を翔けぬける。競技に魅せられた者たちだけが見ることのできる世界とは? それぞれに喪失感を抱えた男女たちが生きることに向き合っていく感動作。
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014
    3.3
    1巻611円 (税込)
    小説誌の雄『オール讀物』編集部がお贈りする、文藝とエロスの豪華絢爛コラボレーション! 近年オール讀物が掲載した、性とエロスの香り漂う創作や特集記事を再編集し、一冊にまとめたのがこの『エロスの記憶』です。まずは創作。小池真理子、桐野夏生、村山由佳、桜木紫乃、林真理子さんの女性作家陣が妍を競う一方で、野坂昭如、勝目梓、石田衣良、山田風太郎という重量級の男性作家陣も、練達の筆でときに熱く、ときにねちっこく性を描きます。 特集記事は、女優の岸惠子さん、サッカー元日本代表監督フィリップ・トルシエ氏、池田満寿夫・佐藤陽子夫妻といったバラエティ豊かな人選。渡辺淳一×弘兼憲史、東海林さだお×鹿島茂など対談も充実。「飛田新地の『写真屋』」(井上理津子)、「『フランス書院』の秘密」(北尾トロ)など、性の深淵に肉薄するルポものも満載です。 かつて小説雑誌が全盛だった昭和40年代、その一翼を担ったのが他ならぬ官能特集でした。それから半世紀近く経ちましたが、いかなる世であっても男女の仲に秘められた情理を描くのが小説の真髄。本書には、歴代オール讀物編集部がエロスの深淵を追求してきた、その熱気が横溢しています。『エロスの記憶』、どうぞお楽しみください!
  • アダルト・エデュケーション
    3.6
    1巻627円 (税込)
    「ミズキさんとでないと、だめなカラダになっちゃうよ」。弟を愛するあまり、その恋人・千砂と体を重ね続けるミズキ。千砂はその愛撫に溺れ――(「最後の一線」)。女子校のクラスメイト、年下の同僚、叔母の夫、姉の……。欲望に忠実だからこそ人生は苦しい。覚悟を決めてこそ恍惚は訪れる。自らの性や性愛に罪悪感を抱く十二人の不埒でセクシャルな物語。
  • 【新装版】BAD KIDS
    4.4
    1~2巻638~891円 (税込)
    気がついたら好きだった。ただ、それだけ――。20歳も年上の写真家に振り回され苦悩する、高校写真部の部長・都。彼女が新たな被写体に選んだラグビー部の同級生・隆之は、同性のチームメイトに密かな恋心を抱き、葛藤していた。傷ついた心をいたわり合うふたり。やがて、それぞれに決断の時が訪れ……。愛に悩み、性に戸惑いながらピュアに生きる18歳の等身大の青春像を瑞々しく描く、不朽の青春小説、待望の新装版(重複購入にご注意ください)。
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX
    4.5
    1巻638円 (税込)
    秀人とともに日本に一時帰国した勝利のもとに、かれんが現れる。たがいに想いながら、ぎくしゃくしたやり取りしかできない二人。――私たち、もうダメなの? 試練と波乱の恋の結末は!? 累計545万部突破の大人気シリーズ、最新刊にして最終巻。堂々の完結!!
  • 夢のあとさき おいしいコーヒーのいれ方 X
    4.0
    1巻638円 (税込)
    大人気の「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」第一シーズンの完結編。遠距離恋愛を始めた、かれんと勝利のふたり。最初はうまくいっていたが、やがてかれんと連絡が全く取れなくなってしまう。気持ちまで離れてしまったのではないか。僕がそばにいなくても平気なのではないか。部活でのスランプからも抜け出せずに焦る勝利は、とうとう激情のままに、かれんを深く傷つけてしまい…。ふたりの恋はどこへたどりつくのか――。切なく胸をしめつける…。
  • La Vie en Rose ラヴィアンローズ
    3.9
    1巻649円 (税込)
    薔薇の咲き誇る家で妻思いの優しい夫・道彦と暮らし、予約のとれないフラワーアレンジメント教室の講師、カリスマ主婦として人気を集めている咲季子。平穏な毎日が続いていくはずだった。あの日、年下のデザイナー堂本と出会うまでは。――門限は九時。打ち合わせで外出する場合は三日以上前に場所と時間を夫に報告すること。男性と一対一での打ち合わせは絶対に避けること。泊まりの旅行など論外。ややあって、堂本が言った。「なんかもう、『人形の家』って感じだな」――夫が決めた厳格なルールに従って成り立っていた「幸せ」な暮らし。堂本との恋をきっかけに、咲季子はようやくその酷いモラハラに気づき、檻の外へ羽ばたこうとする。だがある夜、すべてを知っていた夫が激高。大切なものを守るため、咲季子は二度と戻れない道へ踏み出してしまう……。衝撃のラストが心を震わす長編小説。
  • 花酔ひ
    3.8
    1巻652円 (税込)
    『ダブル・ファンタジー』を超える、衝撃の官能世界! 恋ではない、愛ではなおさらない、もっと身勝手で、純粋な何か――。浅草の呉服屋の一人娘、結城麻子はアンティーク着物の仕入れで、京都の葬儀社の桐谷正隆と出会う。野心家の正隆がしだいに麻子との距離を縮めていく一方、ほの暗い過去を抱える正隆の妻・千桜は、人生ではじめて見つけた「奴隷」に悦びを見出していく……。かつてなく猥雑で美しい官能世界が交差する傑作長篇。
  • 野生の風
    4.2
    1巻660円 (税込)
    色に魅せられた染織家・多岐川飛鳥、野生動物のいのちを撮るカメラマン・藤代一馬。ふたりが出会ったのは、ベルリンの壁崩壊の夜。運命的な恋の予感はそのまま、アフリカでの再会へと結びつく。サバンナの大地で燃え上がる愛、官能の炎。しかし、飛鳥の友人で藤代の写真集に携わっている出版者勤務の祥子も一馬に恋をしていて……。想い合っていてもどうにもならないこともある――運命の出会いから慟哭のラストまで胸を揺さぶるストーリー。恋愛小説の名手、村山由佳の初期作品が待望の電子化!
  • 遥かなる水の音
    4.0
    1巻660円 (税込)
    〈僕が死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな〉。亡き周の希望を叶えるために共にモロッコへと旅立つ4人。いまの恋愛関係の行き先に不安を覚える緋沙子。近づきつつある老いにおびえるゲイのフランス人、ジャン=クロード。ふとしたはずみで身体の関係ができ、気持ちの整理がつかない幼なじみの浩介と結衣。愛の深さ、強さとは。そして生きることとは。様々な愛の形を浮き彫りにする感動長編。
  • 楽園のしっぽ
    4.2
    1巻672円 (税込)
    馬、ウサギ、ニワトリ、カメ、猫たち…動物に囲まれ、夫婦で自給自足の生活を送る著者が、房総の丘から届けるエッセイ集。愛馬シューティが生まれた瞬間の感動、雨不足の田んぼにやきもきする日々、タケノコやイワシなど旬の食べ物に養われる喜び、農場に出入りする高校生や思いがけない居候、馬で旅したモンゴルでの発見──著者の小説世界を育んできた源泉を知る一冊。冒頭にカラー画像満載の「楽園アルバム」、そして驚きの最終章「──そして、さらなる旅へ」を収録。
  • まつらひ
    3.3
    1巻680円 (税込)
    祭りの熱気に誘われるようにエロスが満ちる。傑作短編集 農家に嫁いだ舞桜子は、龍神まつりが近づくと夫と激しく交わる夢を見る。隠された忌まわしい事実とは――傑作短編集。 ※この電子書籍は2019年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 星々の舟
    3.9
    1巻702円 (税込)
    家族だからさびしい。他人だからせつない──禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄と、いじめの過去から脱却できないその娘。厳格な父は戦争の傷痕を抱いて──平凡な家庭像を保ちながらも、突然訪れる残酷な破綻。性別、世代、価値観のちがう人間同士が、夜空の星々のようにそれぞれ瞬き、輝きながら「家」というひとつの舟に乗り、時の海を渡っていく。愛とは、家族とはなにか。03年直木賞受賞の、心ふるえる感動の物語。
  • きみのためにできること Peace of Mind
    3.7
    1巻715円 (税込)
    新米の音声技師、高瀬俊太郎には、夢がある。憧れの人、木島隆文の音を超える凄い音を創りたいという強い思いだ。そんな彼を支えてくれるのは幼なじみのピノ子。仕事が忙しく逢瀬はままならないが、メイルがふたりを結んでいる。そんな折、テレビの仕事で遭遇した女優 鏡耀子の妖しい輝きに俊太郎は引かれていく。だが耀子は不倫の恋に傷つき、心を失いかけていたのだ。二人の間で揺れながら、彼は少しだけ大人になっていく。誰かを愛してしまうというのはこんなにも苦しい事なのか……。真摯な想いが時を駆ける青春小説。
  • 夜明けまで1マイル somebody loves you
    3.8
    1巻715円 (税込)
    これはフリンなんかじゃない、恋だ。バンドとバイトに明け暮れる大学生の「僕」。美人でクールな講師のマリコ先生に恋したけれど、学生と教師、しかもマリコ先生にはニューヨークに赴任中の夫がいる。一方で、バンドのメンバーである一つ年下の幼馴染、うさぎとも微妙な関係で……。僕らの青春は、ちぎれそうなほど揺れ動くが、それでも真っ直ぐ走るしかない。僕たちそれぞれ、忘れられない恋! 不器用でひたむきな恋の行方を描く、青春恋愛小説!!
  • はつ恋
    3.8
    1巻748円 (税込)
    南房総の海沿いの町で、古い日本家屋に愛猫と暮らす小説家のハナ。二度の離婚をへて、人生の後半をひとりで生きようとしたときに巡り合ったのは、幼少期を姉弟のように過ごした幼馴染のトキヲだった――。四季のうつくしい巡りのなかで、喪失も挫折も味わったふたりは心も体も寄せ合いながら、かけがえのない時を積み重ねていく。あたたかな祝福に満ちた、大人のための傑作恋愛小説。
  • 猫はわかっている
    3.6
    1巻750円 (税込)
    現代を代表する人気作家たちが、猫への愛をこめて書き下ろす猫の小説集第二弾! 猫が一生に一度だけ、人間の言葉をしゃべる!? 仕事と家事・育児にフル回転の雑誌編集者、九美が余命幾ばくもない猫を引き取ることになり……(村山由佳) 野良出身、いまは堂々の家猫ニャアが野犬に襲われ、まさかの!?(阿部智里) 火事が起きたとき、妻と双子の息子達の明暗が分れた。猫は何を見ていた?(長岡弘樹) 妊娠した姉から預かった猫との生活に、私の人生観が変わりだし……(望月麻衣) ほか、有栖川有栖、嶋津輝、カツセマサヒコらが登場! 話題の前作『猫が見ていた』に続く、謎と企みに満ちたオリジナル・アンソロジー。
  • 放蕩記
    4.0
    1巻759円 (税込)
    厳しい母親を恐れながらも、幼い頃は誇りに思っていた。いつからだろう、母を愛せなくなってしまったのは――。小説家の夏帆は、母親への畏怖と反発を抱えながら生きてきた。反抗の果ての密かな放蕩、結婚と離婚。38歳になりあらためて母娘関係と向き合う夏帆に訪れた、衝撃の真実とは。愛と憎、最も近い女同士の、逃れられないつながり。母を持つすべての人に贈る、共感と感動の自伝的小説。

ユーザーレビュー

  • しっぽのカルテ

    Posted by ブクログ

    できたらこんな素晴らしい人間関係と環境下にある動物病院で働きたい。特に院長のキャラが良すぎて元気も強さも優しさももらえる。
    猫、犬、インコ、うさぎ、馬と、どんな話にも厳しい現実や悲しみもたくさんあるけどきちんと向き合い、どうすることが1番動物たちにとっていいかがきちんと描かれている。
    ロビンと久栄は結果良かったけどやっぱり老老介護は相手が動物でもとてもしんどいだろうと思う。
    天国で自分の名前を言う時に、きっとうちの子なら「僕、かわいいです!」って言うだろうなぁと微笑ましいやら切ないやら。
    お仕事物語だけではなく、深雪と土屋のほのかな恋愛を感じられるのも楽しい。
    どの話も涙が出るけどあったかくて

    0
    2025年12月12日
  • ロウ・アンド・ロウ(上)【毎日文庫】

    Posted by ブクログ

    広告代理店に勤める43歳の京子は、3歳年下の美容師、孝之と結婚して13年。
    穏やかな日々を過ごしているように見えていたが、なんだかお互いに遠慮しあっていた。
    ただ、これといって大きな不満はなく、いい関係でいると。
    そんな時に孝之のお店のアシスタントとして美登利がお店に通い出したのをきっかけに、夫婦ともにモヤモヤし始める‥。

    緩やかにモヤモヤしていく感じがたまらなく良い。
    美登利のあざとさというか、若さが強いというか‥。
    こんな可愛くて自分のことをたっぷり褒めてくれて気が利く子、男の人は悪い気はしないよなぁと思いつつ、女からするとパートナーの近くにいてほしくない存在だろうなあとも。
    結構ドロド

    0
    2025年12月10日
  • 雪のなまえ

    Posted by ブクログ

    きれいなタイトルに「いじめ」「不登校」から始まるストーリーとは思いませんでした。
    ためらいもなく田舎での就労を始める父、航介、悩んだ末に別居婚を選択した母、英理子そして田舎で雪を支える祖父母、茂三とヨシ江。
    お友達の大輝みんなの場面ごとの言葉がとても温かくほっこりしました。
    中でも茂三の雪にもいろいろななまえがあり、氷、雨、川、海…と変わる。人間だって自分の好きなようにやりたいように、いくらだってわがままになっていい。と言う言葉に背中を押されました。
    長野と山梨の県境の景色が自分のふるさとに重なりなつかしい気持ちでした。

    0
    2025年12月08日
  • 星々の舟

    Posted by ブクログ

     暴力をふるう父親であったり、許されない関係の恋であったり、あまり普通ではない一家のそれぞれに焦点を当てた連作短編。両親も子供も、一般論でいえば普通の幸せな人々ではないのかもしれない。ただそれぞれに自分の感情を大切にしていれば、幸せの形はいろいろあるんだ、ということを肯定してもらえる気がする小説。それぞれの章ごとに読みごたえがあって、そして手放しに幸せな話ばかりではないが、ちょっとほっとすることができるような物語だった。

    0
    2025年12月07日
  • 雪のなまえ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いじめを受けていたという事実を知った両親が
    それぞれに事実とどう向き合っていくのか
    生活環境が変わった少女の気持ちの変化を描いたものです。

    父親と娘が母親と離れて暮らすってフィクションだなぁと
    思いましたが、読んでいるうちに共感できる気持ちもあったり。
    あぁ、不器用なりの努力をしているんだと。
    父親に対する印象が最初は悪かったです。正直。
    だけど、途中から可愛い存在になっていました。
    母親が弱音を吐くシーンには心を揺さぶられました。
    わざとらしくなくそういう細やかな人物像を描ける作者さんなんだと思います。

    0
    2025年12月07日

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