村山由佳の作品一覧
「村山由佳」の「【合本版】おいしいコーヒーのいれ方(全19冊)」「PRIZEープライズー」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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立教大学文学部日本文学科卒。1991年 『いのちのうた』で環境童話コンクール大賞受賞。1993年『春妃~デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞受賞。2003年 『星々の舟』で第129回直木三十五賞受賞。2009年 『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をトリプル受賞した。
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Posted by ブクログ
めっっっちゃ面白かった。これは迷わず★5!!
「今度こそ直木賞を獲れるのか!?」という期待と不安が入り混じる展開も、そしてあの終わり方もすごく良かった。読んでいて何度も手元がびくりと震えるほど、終始ゾクゾクワクワクしながら読んだ。
主人公の天羽カインは、かなり強烈な人物像。本を出せばたちまちベストセラー、本屋大賞受賞歴などがあり、すでに「成功者」であるにもかかわらず、何がなんでも「直木賞」という権威ある栄誉が欲しい、自分は一流の作家であると文壇に認めさせたいという獰猛で執念深き欲求がある。直木賞を逃すたびに次の作品ではさらに磨きをかけていく姿勢、そして読者や書店を何より大切にする気持ちと行動にものすごく惹かれた。
一方で、使用人や出版社の人間への威圧的・傍若無人な態度には、さすがに引いてしまう部分も。また、後半で冒頭部分だけ明かされる最新作「テセウスは歌う」では、いきなり女性同士の生々しい性愛描写が出てきたので、かなり面食らってしまった。
全体としては、文学賞の価値や位置づけ、選考の過程、作家と編集者の力関係などが詳しく描かれており、「出版業界ってこういう世界なのか」という社会見学的な面白さがあった。
読む前は「直木賞が欲しい人の話かぁ〜本屋大賞3位だし読んでみよ」くらいの軽い気持ちだったのに、読み終えた今は、本当に読んで良かったと思う。素直におすすめしたい一冊。