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  • 『天使の牙/天使の爪 新装版』シリーズ完全版【全4冊合本版】
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    覚醒剤に替わり、日本全土を脅かすようになった新型麻薬「アフター・バーナー」。元締である「クライン」を牛耳る君国辰郎の愛人・神崎はつみが逃亡した。極秘指令を受けた女性刑事・明日香は、はつみとホテルで接触するが、ヘリからの銃撃を受けはつみもろとも瀕死の重体に。だが、奇跡は起こった。脳移植により、脳死したはつみの体に明日香の精神が宿ったのだ。――『天使の牙』 脳移植によって生まれた麻薬取締官・神崎アスカは、美しくも脆弱なマフィアの女の肉体と、元刑事の強靱な精神を併せ持つ。最高軍事機密ともいえる奇跡の脳移植者の存在を狙い、彼女にロシアとアメリカの魔の手が伸びつつあった。アスカ捕獲のためにロシアが送り込んできたのは、もう一人の脳移植者“狼”。驚異の肉体に凶暴な精神を宿す“狼”は、異常な執念でアスカに迫る。日露米の情報機関、犯罪組織の思惑が入り乱れ、街に銃弾の雨が降り注ぐ。――『天使の爪』 ※本電子書籍は「天使の牙 上 新装版」「天使の牙 下 新装版」 「天使の爪 上 新装版」「天使の爪 下 新装版」の4冊を合わせた合本版です。
  • 天使の血脈(上)
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    「アンジェロ」迷いこんだ路地でかけられた声は、確かに母のものだった。しかしその姿は一瞬にしておぞましい異形のものに変貌した……。メディチ家のもと、繁栄をほこるルネッサンス期のフィオレンツァ。しかしそれは幾人もの生贄を礎にして出来あがったものであった。消え去る子供。闇の底を徘徊する禍々しき《影》。異界とつながる《扉》と交わされた誓約が崩れそうになった時、少年アンジェロに秘められた運命の血が脈動をはじめる……。聖と魔の交錯する伝奇ファンタジー。  大幅に加筆修正された文庫を底本に、ノベルスの表紙・挿絵を収録した豪華版。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。
  • 『天使の爪 新装版』上下合本
    4.0
    脳移植によって生まれた麻薬取締官・神崎アスカは、美しくも脆弱なマフィアの女の肉体と、元刑事の強靱な精神を併せ持つ。ある日、麻薬取締部が突然の襲撃を受ける。ロングコートだけをまとい乗り込んできた全裸の女は、一人を射殺し、犯罪者の引き渡しを要求して立てこもった。交渉人に指名されたアスカは、かつての同僚で恋人の古芳とコンビを組み、無事、人質を救出。だがそれは、壮絶な闘いの幕開けにすぎなかった。事件の裏で、最高軍事機密ともいえる奇跡の脳移植者の存在を狙い、ロシアとアメリカの魔の手が伸びつつあったのだ。アスカ捕獲のためにロシアが送り込んできたのは、もう一人の脳移植者“狼”。驚異の肉体に凶暴な精神を宿す“狼”は、異常な執念でアスカに迫る。日露米の情報機関、犯罪組織の思惑が入り乱れ、街に銃弾の雨が降り注ぐ……。 ※本電子書籍は「天使の爪 上 新装版」「天使の爪 下 新装版」 の2冊を合わせた合本版です。
  • 天使はモップを持って
    3.6
    社会人1年生・梶本大介の平和なオフィスに起こる、8つの事件。首をおとされたぬいぐるみ、会社にひよこ…頭をひねる大介を尻目に、あざやかに事件を解決するのは、20歳そこそこの掃除スタッフ、キリコ。ビル1棟をたったひとりで担当、しかも「歩いたあとには、1ミクロンの塵も落ちていない」という掃除の天才・キリコは、ミニスカートにポニーテールが似合う、キュートな女の子でもある。いったい何者? と大介は惹かれていくが…スイートなミステリー。
  • 天帝妖狐
    4.0
    とある町で行き倒れそうになっていた謎の青年・夜木。彼は顔中に包帯を巻き、素顔を決して見せなかったが、助けてくれた純朴な少女・杏子とだけは心を通わせるようになる。しかし、そんな夜木を凶暴な事件が襲い、ついにその呪われた素顔を暴かれる時が…。表題作ほか、学校のトイレの落書きが引き起こす恐怖を描く「A MASKED BALL」を収録。
  • ディープフェイク
    4.0
    1巻1,699円 (税込)
    過去、生徒間の事件を解決したことからメディアに取り上げられ、「鉄腕先生」と呼ばれて、コメンテーターとしても活躍する教師・湯川。彼はある日、自分が女生徒とホテルで密会したという週刊誌報道が流れていることを知る。さらに、「ディープフェイク(AIによる画像合成技術)」で精巧につくられた、湯川が生徒に暴力を振るっている動画もネット上に拡散。出勤停止、テレビ番組の降板、さらに妻子が家を出ていく中、ネット上では湯川に対する大炎上が巻き起こる。果たして、湯川を陥れようとしているのは誰なのか。そんななか、湯川の働く学校ではさらなる事件が起き――。誰にでも、あなたにも起こるかもしれない。一人の「普通」の人間が追い詰められ、仕事、家庭、社会的信用……全てを失っていくさまをリアルに描きつつ、昨今のSNSでの炎上や匿名による誹謗中傷、メディアの報道のあり方などの問題に切り込んだ傑作サスペンス小説!
  • 東京ダンジョン
    3.6
    地下鉄、全線緊急停止!! 地下鉄の新線開業を間近に控えたある日、保線作業員の的場哲也は、勤務中にトンネルの中で怪しげな人影を見つける。またインターネット上でも、東京の地下に「地底人」が出現するという噂が飛び交っていた。そんな中、的場は母から、弟の洋次が鬼童征夫なる経済学者が主宰する怪しげな勉強会に通っていると相談を受ける。事情を探るために鬼童の講演会に出かけた的場は、そこで意外な人物を見かけるのだが……。東京の地下鉄や地下街に爆弾を仕掛け、「東京の地下を支配した」と宣言する、テロリストたちの意外な正体と、その目的とは何か? 複雑怪奇な地下迷宮(ダンジョン)と化した東京の地下を舞台に繰り広げられる攻防。警察や的場たちは、果たして地下鉄を、そして東京を守れるのか。『TOKYO BLACKOUT』『迎撃せよ』『怪物』などが話題の、クライシス小説の旗手が描く、緊迫のサスペンス。

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  • 東京騎士団
    4.0
    友人を殺され、超エリート集団に孤高の闘いを挑む、若き天才実業家!傑作ハードボイルド。 鷹野達也、25歳。凄腕実業家。企業を分析し、情報を提供するのが仕事だ。友人の新進プロゴルファー・貝塚が襲われ、彼の恋人・秀子が拉致された。監禁場所へ乗り込んだ鷹野は、若きエリート集団で世界制覇をもくろむ巨大な秘密組織「超十字軍」の存在を知る。超十字軍からの勧誘を断った鷹野への報復は、貝塚と秀子の殺害だった。友人を殺され、怒りに燃える鷹野の凄絶な復讐劇が始まる。
  • TOKYO BLACKOUT
    3.7
    8月24日午後4時、東都電力熊谷支社の鉄塔保守要員1名殺害。午後7時、信濃幹線の鉄塔爆破。午後9時、東北連系線の鉄塔にヘリが衝突、倒壊。さらに鹿島火力発電所・新佐原間の鉄塔倒壊――しかしこれは、真夏の東京が遭遇した悪夢の、まだ序章に過ぎなかった。最後の希望が砕かれたとき、未曾有の大停電が首都を襲う! 目的達成のため暗躍する犯人たち、そして深刻なトラブルに必死に立ち向かう市井の人々の姿を鮮やかに描破した渾身の雄編。気鋭が大きな飛躍を遂げた超弩級のクライシス・ノヴェル!
  • 東京ホロウアウト
    3.9
    コロナ禍の中、オリンピック開催が間近に迫る東京で、新聞社に「開会式の日、都内を走るトラックの荷台で青酸ガスを発生させる」という予告電話がかかってきたのが、すべての始まりだった。直後、配送トラックを狙った予告通りの事件が次々と発生。さらには鉄道の線路が爆破され、高速道路ではトンネル火災が。あちこちで交通が分断され、食料品は届かず、ゴミは回収されないまま溜まり続け、多くの人々がひしめく東京は陸の孤島に――。この危機から東京を救うため、物流のプロ・長距離トラックドライバーたちが、経験と知恵を武器に立ち上がる!/解説=大矢博子
  • 時の鐘を君と鳴らそう
    3.0
    念願の銀河中央出版局に就職したララ。しかし、正規編集者抜擢を目前にしてミスを犯し、左遷されてしまう。失意のララに届いた演説会の案内。次期銀河連邦大統領候補者は、かつて一緒に冒険をしたウィニー。再会を喜ぶ二人だったが、当夜、連邦を狙ったテロが起きて……。少年と少女は大人になり、現実を知る。でも、夢は終わらない――。新たなる冒険の物語。
  • 特殊警備隊ブラックホーク 狙われた潜入捜査官
    1.0
    警察には頼れない、訳ありの政治家や実業家などを顧客に抱えるVIP専門の警備会社・ブラックホーク。 メンバーは、資格を剥奪されたプロボクサーや警察官、自衛官など一癖も二癖もある奴らばかり。 今回の警備対象者は、サイバーセキュリティーの専門家であるルイス・マッケンジー。 なぜ、彼は命を狙われているのか、警察に打ち明けられない秘密とは何なのか。不条理に立ち向かう男たちの姿を描いたミステリー。
  • 生贄のマチ 特殊捜査班カルテット
    3.8
    1~3巻748~792円 (税込)
    家族を何者かに惨殺された過去を持つタケルは、クチナワと名乗る車椅子の刑事に、極秘の捜査チームへ誘われる。早速、“本社”と呼ばれる組織が麻薬売買目的で企画する音楽イベントへの潜入を命じられたタケルは、会場で二人の若者――中国残留孤児三世としての鬱屈を抱えるホウ、復讐のためイベント企画者の恋人を演じる美少女カスミ――と出会う。孤独な潜入捜査班の葛藤と成長を描く、エンタテインメント巨編! 解説・小島秀夫 ※本書は小社より二〇一〇年十二月に刊行された『カルテット1 渋谷デッドエンド』『カルテット2 イケニエのマチ』を文庫化したものが底本です。
  • 特殊捜査班カルテット シリーズコンプリート版【全3冊合本】 生贄のマチ/解放者/十字架の王女
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    家族を何者かに惨殺された過去を持つタケルは、クチナワと名乗る車椅子の刑事に、極秘の捜査チームへ誘われる。早速、“本社”と呼ばれる組織が麻薬売買目的で企画する音楽イベントへの潜入を命じられたタケルは、会場で二人の若者――中国残留孤児三世としての鬱屈を抱えるホウ、復讐のためイベント企画者の恋人を演じる美少女カスミ――と出会う。孤独な潜入捜査班の葛藤と成長を描く、エンタテインメント巨編! ※本電子書籍は「生贄のマチ 特殊捜査班カルテット」「解放者 特殊捜査班カルテット2」「十字架の王女 特殊捜査班カルテット3」の3冊を合わせた合本版です。
  • 匿名容疑者
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    届いた原稿は殺人報告書、自分が未解決殺人事件の犯人であるという…  推理作家・岡本州太郎の許に一通の原稿が送られて来る。差出人の名は“匿名容疑者”。アシスタントの相野田成美が代読すると、この物語はノンフィクションであり、自分は未解決殺人事件の犯人だ、という内容だった。やがて届いた第二便には犯行現場、被害者名などが記されていた。事件に興味を持った成美は、警察の捜査に協力するが…。現代社会に潜む危険な陥穽を描く本格長編ミステリー。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • 閉ざされて
    3.1
    函館の西郊、海に臨んで建つ邸宅。3代続く老舗宝石店の遺産をめぐり、家族の謎が明らかになる……鮮やかな叙述で導かれる驚愕のラスト。著者渾身のミステリ!
  • 隣の女
    -
    「私にも、殺したいほど憎む人がいる」と隣に住む女は告白した  ステンドグラス作家・羽田野祥子は、妹をもて遊び、自殺に追い込んだ男・森嶋吾郎を殺そうと刃物を手に待ち伏せをしていた。そんな彼女の前に、アイと名乗る謎の人物が現れた。「ぼくが、かわりに殺してあげましょうか」……一週間後、森嶋は自宅近くの公園で頭を割られ、死体となって発見された。次の日、祥子は隣に住む主婦・宮脇まゆみに、「わたしにも殺し屋を紹介してほしい」と頼まれる。殺意を抱く二人の女性心理を描く長篇サスペンス。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • ZONE 豊洲署生活安全課 岩倉梓
    4.2
    日本全体が少子化で人口減に悩まされる中、東京都江東区豊洲は、空前の人口増と再開発に沸き立っている。新たに設置された豊洲署生活安全課の女性刑事・岩倉梓のもとに持ち込まれる事件の数々。《児童ネグレクト》《貧困老人の孤独死》《震災詐欺》――。生まれつつある街の中で、梓は自分に出来る仕事を悩みながらも一歩一歩模索していく……。本格派・福田和代が描く、新世代警察小説。(解説・宇田川拓哉)
  • トライアングル
    3.6
    郷田亮二は駆け出しの刑事。小学生の頃に同級生・佐智絵が殺され、その事件が時効を迎えたのをきっかけに、刑事の道を歩む決意をした。しかし二十年の時を経て、死んだはずの佐智絵が亮二の前に現れて……。
  • 囚われて桜子
    -
    岸本珠美には、暗い過去があった。二歳の時に誘拐され、約一年後に無事保護されたのだ。その間、「桜子」という名前で犯人に大切に育てられていたらしい。結局犯人は捕まらずじまいだった。それから二十七年、ネイリストとして働いている珠美は、インターネットの〈昔の事件を掘り起こそう〉という掲示板に自分の名前が登場していることを発見する。そして再び“桜子”がゆっくり動き出す……。ホラーサスペンス長篇。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『妻の罪状』(実業之日本社文庫)、『ただいまつもとの事件簿』(光文社文庫)、『二年半待て』(2018年徳間文庫大賞受賞作)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • 同居人
    3.2
    35歳、デザイナーの麻由美は都内に新築マンションを3800万円で購入する。ローンの繰り上げ返済のためにルームメイトを募り、添乗員・乃理子との同居生活がスタートした。しかし、お互いに「秘密」を抱えているために、ぎくしゃくしはじめる2人の関係。ある日乃理子が部屋に呼び入れた女性が、2人の生活を崩壊へと向かわせた――。嫉妬、虚栄心、独占欲……。女性心理の名手が紡ぎ出す、渾身のホラー・サスペンス。
  • 同居人 【単話売】
    完結
    -
    女35歳、独身、職業インダストリアル・デザイナー。あこがれの目黒に2LDKのマンションを買いました。そこが恐ろしい物語のはじまりになるとは!? ※本作品は、他コンテンツに収録されている場合がございます。重複購入にご注意ください。
  • 同姓同名
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    結婚して「田中緑」になった女と、もうじき「田中緑」になるはずだった女  勤め先が倒産し、故郷に戻った唯木緑は、幼なじみの田中紀之と婚約した。が、結婚式の準備に追われていたある日、出張先の横浜で紀之が、男にからまれた女性を助けようとして刺殺される。「タナカミドリ」という言葉を残して…。緑は単身上京し、犯人と逃げた女性の「目撃者」を探すためにビラ配りを始めるが…。思いがけない偶然に追いつめられていく女性たちの姿を描く、心理サスペンスの書き下ろし長編。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • 同窓生
    3.6
    大学時代の友人たちと、14年ぶりに集まることになった史子。近況報告や思い出話をしながら、楽しいひとときを過ごしていた。ところが、誰もが憶えている「鈴木友子」という同窓生のことを、史子はどうしても思い出せない。皆に「鈴木さんと一番親しかったのはあなたのはず」と言われ、史子の不安はますます大きくなるが……。記憶の底から恐怖が滲み出す、長編ホラー・サスペンス。
  • ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像
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    強大なオスマン・トルコ帝国を相手に孤独な戦いを挑み、過酷な時代を疾風の如く駆け抜けたワラキア公ヴラド・ツェペシュ。“ツェペシュ”の意味するところは“串刺し”。何十万という人間を生きたまま串刺しにしたというその残忍さゆえに、ブラム・ストーカー著の小説『吸血鬼ドラキュラ』のモデルとなった男……その真実の貎とは。長篇伝奇小説。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。
  • なくさないで
    値引きあり
    3.0
    主婦永井純子のもとに、不可解な贈り物が届いた。送り主不明の封筒に入っていたのは真珠のイヤリング。それは十二年前、恋人との別れ際になくした物だった。送り主は誰?その意図は?疑心暗鬼が平穏な家庭に波紋を投げかけ、日常を恐怖に陥れるサイコホラー!

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  • 夏からの長い旅 新装版
    3.3
    日常を脅かす過去からの刺客。「銃声響くあの夏」はまだ終わっていない。 名作ハードボイルドがいま蘇る! 充実した仕事と、出来たばかりの恋人・久邇子との逢瀬……。 工業デザイナー・木島の平穏な日々は、自宅に放火されたことをきっかけに一転した。 不審な出来事は続き、木島は誰かに命を狙われていると感じるが、心当たりはない。 だが、久邇子の車に悪戯書きされた一文を見た時、忘れようとしていた遠い夏の記憶が蘇る。 鍵は一枚の写真にある――木島は調査を開始するが……。 ハードボイルド・サスペンスの名作! 解説・北方謙三
  • なまえは語る
    3.3
    その名が語るのは嘘か真実か 珠玉の短編ミステリ傑作選! ゆりかごから墓場まで、すべての人に一生ついて回る「なまえ」を巡る短編ミステリ傑作選。時効が迫る殺人事件のカギを握るのは「なまえ」だった(「時効を待つ女」)? 勝手に出生届を出した義姉。赤ん坊の命名にこだわった驚愕の理由は(「名づけられて」)。短編の名手による鮮やかなトリックと心理ドラマに息をのむ、8つの物語。 【目次】 名づけられて 時を止めた女 君の名は? 時効を待つ女 再燃 お片付け 紙上の真実 こだわり  あとがき
  • 二重証言
    -
    早瀬咲子は、大手企業に勤める夫と大学生の息子を持つ平凡な主婦。一見幸福そうな彼女は、心の奥に孤独と焦燥感を抱いている。中学校の同窓会でイラストレーターの待井に絵の才能をほめられ、一歩外界に飛び出す決心をするが、そのために思いがけない殺人事件に巻き込まれる。そして、中学時代と立場の逆転した女友達との間に、証言を通した共犯関係が成立する。心理サスペンス長篇。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『妻の罪状』(実業之日本社文庫)、『ただいまつもとの事件簿』(光文社文庫)、『二年半待て』(2018年徳間文庫大賞受賞作)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • 二重生活
    3.6
    看護学校の苦学生として看護婦を目指す「わたし」は、自分を支援してくれる“足長おじさん”に想いを抱き始める。しかし、男の語っていたすべてが嘘で、妻との「二重生活」だったとわかり、男と周りの人間への復讐を誓う――。折原一、新津きよみの作家夫婦が初めて共作した記念すべき作品。折原のホラー、新津のサスペンスと二つの要素が凝縮された傑作が待望の復刻。
  • 2031探偵物語 神の狩人
    3.4
    2031年、日本。私立探偵サラは、ある女性から生き別れたという姉の捜索を依頼される。しかし、周囲のだれもが、姉をいなかったものとして口を閉ざす……。さらに、自殺を誘発する美女、死に至るドラッグなどを捜査するうち、サラにも謎の集団からの魔の手が。近未来を描きながら、現代の病理を炙り出すミステリー。
  • ニッポン泥棒(上)
    4.3
    失業して妻にも去られた64歳の尾津。ある日訪れた見知らぬ青年から、自分が恐るべき機能を秘めた未来予測ソフトウェアの解錠鍵だと告げられる。陰謀に巻き込まれた尾津は交渉術を駆使して対抗するが――。 ※本書は2008年3月に文春文庫として刊行された作品を修正したものです
  • ニッポン泥棒【上下 合本版】
    5.0
    高度経済成長からバブルが弾けるまでを商社マンとして駆け抜けた尾津。2年前に失業し、妻にも去られたが、いまは孤独を飼い慣らせるようになった。そんな尾津のもとに、ある日見知らぬ青年が訪ねて告げた――「あなたは、“アダム”の一人です」。尾津は、恐るべき機能の秘めた未来予測ソフトウェア「ヒミコ」の解錠鍵の片割れで、「ヒミコ」を狙うある勢力から狙われているというのだ。話を一笑に付した尾津だが、青年はその後首をつり、さまざまな人物が接触してくるようになる。尾津は身の危険を感じ、培った交渉術を駆使しながら、もう一人の解錠鍵“イヴ”にあたる人物を捜し当てるが――。 時代の変わり目で奮闘する男の行き着く先は? 現在読むべきノンストップサスペンス! ※本電子書籍は「ニッポン泥棒(上)」「ニッポン泥棒(下)」の2冊を合わせた合本版です。
  • 二人道成寺
    4.0
    不審な火事が原因で意識不明となった歌舞伎役者の妻・美咲。その背後には二人の俳優の確執と、秘められた愛憎劇が――。梨園の名探偵・今泉文吾が活躍する切ない恋愛ミステリ。
  • 二年半待て
    3.3
    婚姻届を出すのは待ってほしい──彼が結婚を決断しない理由は、思いもよらぬものだった(「二年半待て」)。このお味噌汁、変な味。忘れ物も多いし……まさか。手遅れになる前に私がなんとかしないと(「ダブルケア」)。死の目前、なぜか旧姓に戻していた祖母。“エンディングノート”からあぶりだされる驚きの真実とは(「お片づけ」)。人生の分かれ道を舞台にした、大人のどんでん返しミステリー。
  • 鈍色(にびいろ)の家
    3.5
    多香子は、届いた手紙を手にして息を呑んだ。それは、母の親友・郁子が、死の直前に出したものだった。そこには恐るべき告白が! 10年も介護した認知症の義母を、自らが手にかけていたというのだ。片時も目を離せない我が儘な義母。何も手を貸さない冷淡な夫とその姉妹たち……。牢獄のような家の中で、何が起こっていたのか!? 女性心理を深く抉る傑作ミステリー。
  • 猫と魚、あたしと恋
    3.4
    「猫は水が嫌いなのに、どうして魚が好きなんでしょう? 女の子は辛いこと、苦しいこと、めんどくさいことなんかみんな嫌いなはずなのに、なぜ、いつも恋を追い掛けているのでしょう?」(「あとがき」より)不倫、万引き、覗き、睡眠障害……。日常を生きるために、恋をまっとうするために、普通に“壊れて”しまう“あたし”たちをストレートに描く9編。
  • 猫に引かれて善光寺
    4.7
    松本市に移住して半年の清水真紀は、長野市に住む片瀬敏子から猫のニシンを預かることになった。敏子が入院している間の、期間限定の里親だ。ニシンは敏子の友人・宮田文枝の猫だったが、文枝が何者かに殺されたことから敏子が引き取ったのだという。ニシンと暮らし始めた真紀は、夫の忠彦とともに、その殺人事件の謎に挑むことに――。読めば長野に行きたくなる、『ただいまつもとの事件簿』に続く大好評長野ミステリー第2弾!
  • 猫はこたつで丸くなる~猫探偵 正太郎の冒険3~
    3.9
    人間顔負けの推理力で難事件を解決する猫探偵・正太郎。親友犬・サスケや、近所の猫仲間とまたまた大活躍。そんな正太郎が恋い焦がれる永遠のマドンナ、美しきシャム猫・トーマ。去勢猫・ゴンタと雑種の正太郎、それぞれへの愛情に揺れる彼女の物語も収録。人間も猫も恋する女は悩むものなのだ。殺人事件、恋のさやあて……好評、猫探偵の七つの事件簿!
  • 猫は聖夜に推理する~猫探偵 正太郎の冒険2~
    4.0
    クリスマス・イヴに、推理作家・桜川ひとみは、リビングで膝の上の猫・正太郎に語りかける。イヴの失恋の思い出。彼に渡せなかったプレゼント。「プレゼントは、いったい何だったでしょうか。推理してください」正太郎は小首を傾げ、「答」を示した……(「賢者の贈り物」)。本格推理、ラブ・ストーリー、宇宙を駆ける「番外編」など、好評、猫探偵の六つの事件簿!
  • 猫は毒殺に関与しない~猫探偵 正太郎の冒険5~
    4.0
    誰が犯人だ!? 桜川ひとみの自宅で開かれた鍋パーティ。作家仲間である四方幸江を陰で中傷する人物を探り出す。それが、ひとみに任された役割りだった。だが、パーティ参加者の中に、大きな殺意を抱く者がいて……。(表題作) いつもクールに謎を解く猫探偵 正太郎が、生涯二度目の恋をした!?(「正太郎、恋をする」) 珠玉の3編を収録。
  • 猫は引っ越しで顔あらう~猫探偵 正太郎の冒険4~
    4.1
    同居人のミステリー作家・桜川ひとみの転居にともない、東京で暮らし始めた正太郎。早速仲よくなった隣猫、フルフル(アメショー系シルバータビーもどきの大きな去勢雄)とニンニン(茶虎と白の混じった小柄な避妊雌)のコンビと一緒に、新しい街で、新しい冒険に大忙し!? 下町の情緒に馴染み、正太郎が活躍する四つの事件。好評シリーズ、第4弾!
  • 猫は密室でジャンプする~猫探偵 正太郎の冒険1~
    3.8
    名前・正太郎(雄猫)、毛色・八割黒に二割白(長めの毛足)、飼い主・桜川ひとみ(ミステリー作家)、住まい・琵琶湖近郊、友犬・サスケ(チャウチャウ系の雑種)、特技・推理――。飼い主を“同居人”と呼び、明快な推理で事件を解決してしまう正太郎。謎解きには、こだわりや、仕掛け、いたずらが満載。猫好き、ミステリー好き絶対満足。猫探偵の六つの事件簿!
  • ねこまち日々便り(上) ねこが来た編
    3.3
    1~2巻792~836円 (税込)
    きっかけは一匹の猫だった。 まだやれる!を信じて生きる人々を描く奇跡の物語。 緑色の大きな目をした、やけにヒゲの長い猫だった。離婚を機に故郷根古万知に戻った愛美は、この灰色の拾い猫をノンちゃんと名付け、飼うことに。町名をもじって「ねこまち」と呼ばれるシャッター商店街の再活性化を狙い、ノンちゃんは一日駅長を務めることになる。すると、これが話題になり、ノンちゃん見たさに駅は大賑わい、町も観光客で活気を取り戻す。ところが……。
  • 熱風団地
    3.8
    フリーの観光ガイド佐抜克郎は、外務省関係者から東南アジアの某国の重要人物を捜してほしいと依頼を受ける。その人物は軍事クーデターにより日本に逃れてきていたのだが、現在居場所が分からないそうなのだ。佐抜はあがり症だが、現地語を話せるという特技があった。相棒として紹介された元女子プロレスラーのヒナとともに、佐抜は彼の行方を求めて多国籍の外国人が暮らす「アジア団地」に足を踏み入れる。某国の民主化を警戒する外国勢力や日和見を決め込む外務省に翻弄されながらも、佐抜はやがて大きな決断の舞台に近づいてゆく。
  • 根の国の物語(1) 天と地の娘
    -
    平凡な女子高校生・叶秋鹿の前に、ある日突然現れた謎の青年。その日を境に、秋鹿の信じていた世界は変貌してゆく。「探したぞ。『天』と『地』の血筋を、ふたつながら身にそなえし子よ」すべての世界の始まりであるという『根の国』へと導かれた秋鹿は、ここが自分の故郷であること、また、自分が滅びの危機にあるこの国を救う存在であることを告げられるのだが……!?  異世界『根の国』を舞台にした愛と冒険のファンタジー、第1弾。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。
  • 眠たい奴ら 新装版
    4.2
    政治家、観光業者、新興宗教――温泉街の利権を貪る寄生虫を見つけ出せ。 組に莫大な借金を負わせた経済やくざの高見。 身を隠すことになった地方の温泉街・大池市で再会したのは、大阪から単独捜査に来ていた珍妙な刑事、月岡だった。 組織から嫌われた似たもの同士の二人は、さらに、同じ女に惚れてしまう。 その女を発端に、大池市の政治家、観光業者までもが関係する巨大新興宗教「大山教」の跡目争いに巻き込まれ――。 やくざと警察、はぐれ者同士が巨大新興宗教の闇に挑む、サスペンス巨編!
  • 眠りの家
    3.0
    学生時代からの友人潤木と吉沢は、千葉・外房で奇妙な円筒形の建物を発見する。釣人を装い調査を始めたが……。表題作のほか、不朽の名作「ゆきどまりの女」を含む全六編を収録。
  • 眠れない花嫁 サイコセラピスト三上量子&探偵四方晴彦
    3.0
    難事件に挑む三上量子と、彼女を手助けするもと夫の私立探偵・四方晴彦の活躍を描く新感覚サイコミステリーの第一作『浅い夢の記憶』を併録。「わたし眠るのが怖いんです」――結婚を目前に控えた市川倫子と名乗る女が、量子のカウンセリングルームを訪れた。幸せの最中にある彼女がなぜ悪夢を。量子が倫子の夢を〈追見〉すると……。

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  • ハイ・アラート
    3.3
    宵闇の新宿。雑踏に色とりどりの風船が浮かび、大音響と共に爆発した!「十二神将」を名乗る爆弾テロリストの、それが東京への宣戦布告だった。さらに浅草寺、六本木ヒルズ、新丸ビルを襲った後、突如、犯人は企業へと標的を変えた。「怒れる神々」と称するテロリストの怒りとは何なのか? 首都が騒然とする中、一人のペルー国家警察テロ対策本部警察官が新神戸駅に降り立った……。
  • 箱庭図書館
    3.6
    僕が小説を書くようになったのには、心に秘めた理由があった(「小説家のつくり方」)。ふたりぼっちの文芸部で、先輩と過ごしたイタい毎日(「青春絶縁体」)。雪面の靴跡にみちびかれた、不思議なめぐり会い(「ホワイト・ステップ」)。“物語を紡ぐ町”で、ときに切なく、ときに温かく、奇跡のように重なり合う6つのストーリー。ミステリ、ホラー、恋愛、青春……乙一の魅力すべてが詰まった傑作短編集!
  • 走れ病院
    3.3
    インド出張中に勤め先がつぶれた挙句、帰国してみれば、故郷である奈良県ちはや市で唯一の総合病院院長だった父親が急逝していた。遺された病院も倒産寸前と発覚! 元・サラリーマンで医師免許も持たない主人公の青年・風祭翔は、急遽父のあとを継ぐかたちで病院理事に就任することに……。知識も経験もない逆境のなか、父の遺した病院を赤字経営から救えるか?! タイムリミットまではあと三か月。産婦人科医の辞職、医者の勤務体系問題、病院経営と銀行、患者の不満と不安、医療難民、消えた院内アンケート……。著者・福田和代氏の綿密な取材を下敷きに、地域医療の危機と青年の成長が丁寧に描かれる。医療技術が発達することで選択肢と可能性が増えていく一方で、治療のありかた、病院のありかた自体にかかわる課題もまた山積みになっていく――きれいごとだけではやっていけない病院の“今”がわかるエンタメお仕事小説、登場! 「ヒポクラテスのため息」改題。
  • 始まりはジ・エンド
    3.4
    技巧派で知られる著者がその才をいかんなく発揮した、トリッキーでミステリアスなオリジナル短編集。人生には始まりがあって終わりがある。そして「終わりがあるから始まる」ことがある。『絶縁』『永久に』『引き際』『余命』『陰のコレクター』『彼女のステージ』『死ぬまでにしてほしい五つのこと』の珠玉の7編。
  • フォー・ディア・ライフ
    3.5
    新宿2丁目で無認可だが最高にあったかい保育園を営む男・花咲慎一郎、通称ハナちゃん。慢性的に資金不足な園のため金になるヤバイ仕事も引き受ける探偵業も兼ねている。ガキを助け、家出娘を探すうちに巻きこまれた事件の真相は、あまりにも切なかった……。稀代のストーリーテラーが描く極上の探偵物語。
  • 花とアリス殺人事件
    値引きあり
    4.5
    乙一×岩井俊二。伝説のノベライズ文庫化。  石ノ森学園中学校に転校してきた有栖川徹子(通称:アリス)は、転校早々クラスメイトから嫌がらせを受けるようになる。どうやら彼女の席には呪われた噂があるようだ。  そんなある日、アリスは、自分の隣の家が「花屋敷」と呼ばれ、話題にのぼっていることを知った。彼女は、ある目的をもって花屋敷に潜入する。家のなかには、長期不登校中のクラスメイト・荒井花(通称:花)がいた。そこで花はアリスに、驚くべきことを口にする。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『花とアリス殺人事件』の文庫版となります。
  • はぶらし
    3.7
    脚本家として順調に生活する鈴音(36歳)が、高校時代の友達・水絵に突然呼び出された。子連れの水絵は離婚し、リストラに遭ったことを打ち明け、再就職先を決めるために一週間だけ泊めてほしいと泣きつく。鈴音は戸惑いつつも承諾し、共同生活を始めるが……。人は相手の願いをどこまで受け入れるべきなのか? 揺れ動く心理を描いた傑作サスペンス。
  • BUG 広域警察極秘捜査班(新潮文庫nex)
    4.0
    16歳の天才ハッカー、水城陸。彼は560人が死亡した航空機墜落事故の犯人として冤罪の死刑判決を受けた。が、高いハッキング能力を買われ命と引き換えに国家を超えて捜査する広域警察の極秘捜査班・通称〈BUG〉に加わることになった。老数学者の身辺のハッキングを命じられ調査するうちに、自らの冤罪事件のからくりが見えてきて……権力に挑む天才青年ハッカーの戦いが今、はじまる。
  • バベル
    3.5
    新型ウイルスの出現によって、日本中がパニックに―― ある日突然、同棲している恋人が高熱で意識不明の重体となり、 救急車で搬送される。彼に付き添い続けた悠希にも、魔の手がしのびより……。 感染爆発が始まった原因不明の新型ウイルス「バベル」に、人間が立ち向かう術はあるのか? 日本政府はある対策を講じる決断をする。 近未来の日本を襲った緊迫のバイオクライシス・ノベル! 毎年インフルエンザの季節が到来するとマスクの人が増え、自分の周囲にインフル患者が出た途端に緊張感が高まりますが、この小説は、インフルどころではない最強のウィルスが日本国内に発生してしまうという、「もしかして、ひょっとしたらありえるんじゃないか」という危機感さえ感じさせる緊迫した内容となっています。 極小サイズだけど、人間を恐怖のどん底に陥れる「ウィルス」によって、日本は恐ろしい事態に陥ります。追い詰められた人々は、どのような手を打つのでしょうか? 読み始めたら、最後まで止まることができません。
  • パンドラ・アイランド(上)
    3.8
    職業、保安官。41歳の元刑事が、孤島の島で遭遇した事件とは。柴田錬三郎賞受賞作! 東京から七百キロ、小笠原の先にある一見平和でのどかな南の楽園・青國島。その島に、一人の男がやってきた。高州康彦、41歳、元刑事。彼の仕事は“保安官”。司法機関のないこの島での治安維持が任務だ。都会での生活に疲れ、妻とも離婚し、平穏な暮らしを求めてやってきた。そんな高州の願いは、一人の老人の死によって打ち破られた。泥酔して海に転落した草引の死に疑問を抱く高州。島特有のしきたり、排他的な島の人々……さまざまなものが捜査の行方を阻む。第十七回柴田錬三郎賞受賞作。
  • パンドラ・アイランド【上下合本版】
    5.0
    職業、保安官。41歳の元刑事が、孤島の島で遭遇した殺意と欲望。秘密の扉を開けてしまった男の孤独な戦いの行方は?柴田錬三郎賞受賞作! 東京から七百キロ、小笠原の先にある一見平和でのどかな南の楽園・青國島。その島に、一人の男がやってきた。高州康彦、41歳、元刑事。彼の仕事は“保安官”。司法機関のないこの島での治安維持が任務だ。都会での生活に疲れ、妻とも離婚し、平穏な暮らしを求めてやってきた。そんな高州の願いは、一人の老人の死によって打ち破られた。泥酔して海に転落した草引の死に疑問を抱く高州。島特有のしきたり、排他的な島の人々……さまざまなものが捜査の行方を阻む。
  • ひとおもいに夏子
    -
    ひとおもいに、ひとおもいに、夏子、あの男を殺してしまいなさい……。翻訳家の笠木夏子は、少女時代の家庭教師・金子敏弘に偶然、再会する。金子は夏子に巧妙に近づいてきたが、一方の夏子は金子を殺したいほど憎んでいた。そんなある日、彼は何者かに殺されてしまう。金子敏弘に対する殺意は、誰にも気づかれなかったと信じていた。だが、そんな夏子のところに〈もう一人のあなたであなたの分身の冬子〉と名乗るメールが届くようになる……。ホラーサスペンス長篇。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『妻の罪状』(実業之日本社文庫)、『ただいまつもとの事件簿』(光文社文庫)、『二年半待て』(2018年徳間文庫大賞受賞作)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • 漂砂の塔 上
    4.3
    1~2巻880~946円 (税込)
    雪と氷に閉ざされた北方領土の離島・春勇留(はるゆり)島、ロシア名はオロボ島。日中露合弁のレアアース生産会社の日本人技術者が、両目を抉り取られた死体となって発見された。国際問題に発展しかねない重要事件として、捜査権が及ばないこの島に送られたのは、ロシア系クォーターで語学が堪能な警視庁の石上だった。極限状態で信じられるのは誰なのか。三ヵ国の思惑が交錯し、果てしなき欲望が渦巻く!
  • 標的
    3.7
    資格を剥奪され路頭に迷っていた元プロボクサーの最上は、ある企業に拾われる。そこは、警察には頼れない、訳ありの政治家、実業家などを顧客に抱えるVIP専門の警備会社だった。なぜ、彼らは命を狙われているのか、警察に打ち明けられない秘密とは何なのか。最上はひとり、警護対象の身辺を調べ始めるが……。爽快感溢れる長編ミステリー。
  • 標的はひとり 新装版
    3.3
    かつて極秘機関に属し、国家の指令で人間を“消して”いた加瀬。 ある任務が原因で組織を離脱し、監視を受けながら暮らしている。 そこに、強大な権力をもつ大富豪、出雲グループ総帥から個人的な依頼が来た。 標的は総帥の孫を殺した冷酷非情なテロリスト、成毛泰男。報酬は金と国家からの「解放」。 加瀬は過去、そして自分と向き合いながら、最後の闘いに身を投じる。 緊張感に目が離せない、ハードボイルド・サスペンス!
  • 拾われ地蔵
    -
    事情を知った長屋のみんなが手分けして探してくれたが、とっぷりと日が暮れてもお美代は戻らなかった。ひどい目に遭っているのではないか。ひもじい思いをしているのではないか。寒くて震えているのではないか。悪いことばかり考えてしまう。お袖は、何も喉を通らず、床に入る気にもなれず、お美代が拾ってきたお地蔵さまを、一晩中、胸に抱いていた。(「第一話 拾われ地蔵」より)  助けを必要としている者に拾われ、願いを叶えるという木のお地蔵様とは…。その不思議な力と江戸市井の人情を描く。電子オリジナルの時代小説連作短編集。 第一話 拾われ地蔵 第二話 つまみかんざし 第三話 錦百合 第四話 冬と春 第五話 身代わり ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)、『ふたつの名前』(SINGPOOSHA Enta!Mystery)などがある。また、電子書籍オリジナル短編集に『ママさん探偵律子の事件簿』シリーズ、『果実の誤解』(アドレナライズ)などがある。
  • ビストロ・パ・マルの事件簿 1
    完結
    3.8
    下町の小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」へようこそ!!飾り気のないアットホームなお店ながら、腕を振るうシェフの三舟さんの料理は、高級レストランにも引けを取らないと大評判!!そんな雰囲気と味を求めて、多くのお客様がいらしっしゃいますが…レストランという場所柄、料理に関わる、ちょっと不思議な謎や事件があったりします。ふだんは無口で無愛想な三舟シェフですが、お客様のなにげない言葉からその謎や事件を鮮やかに解決しちゃうんです!!この店の一番の謎は…もしかして三舟さん!?
  • B・D・T [掟の街] 新装版
    -
    不法滞在外国人問題が深刻化する近未来東京。爆発的に急増した身寄りのない混血児たちは「ホープレス・チャイルド」と呼ばれ、その多くが犯罪者となっていた。彼らが巣食う東新宿はスラムと化し、いつしか、街は「B・D・T」と呼ばれた。無法地帯となった最も危険な街で、私立探偵ヨヨギ・ケンが依頼された仕事は、失踪したホープレス出身の女性歌手の捜索だった――。女の足跡を追うケンを次々と襲うトラブル、そしてケンの目の前に、その巨大な組織が正体を現す! 圧倒的なスピード感で描く、傑作冒険アクション。
  • B・D・Tシリーズ 合本版
    -
    不法滞在外国人問題が深刻化する近未来東京。爆発的に急増した身寄りのない混血児たちは「ホープレス・チャイルド」と呼ばれ、その多くが犯罪者となっていた。彼らが巣食う東新宿はスラムと化し、いつしか、街は「B・D・T」と呼ばれた。無法地帯となった最も危険な街で、私立探偵ヨヨギ・ケンが依頼された仕事は、失踪したホープレス出身の女性歌手の捜索だった――。女の足跡を追うケンを次々と襲うトラブル、そしてケンの目の前に、その巨大な組織が正体を現す! 圧倒的なスピード感で描く、傑作冒険アクション。――『B・D・T[掟の街]』 ムービーアイランドと称される人工島を拠点に映画産業が隆盛を誇り、一方で「ネットワーク」と呼ばれるテレビ産業が人々の生活を支配する近未来、新東京。報道を牛耳るネットワークで視聴率のために殺人予告が横行するなか、引退した私立探偵のヨヨギ・ケンはかつての友人の依頼を受け、新東京に舞いもどる。予告された殺人は仕組まれた陰謀なのか? 調査を進めるケンが行き着いたのは、人工島・ムービーアイランドだった――。パンドラの匣を開けたケンに容赦の無い運命が迫る。深まる謎、鮮烈なアクション。一気読み冒険エンターテインメント! 『B・D・T [掟の街] 』続編。――『影絵の騎士』
  • PINK
    3.3
    『そろそろ時間切れです。心の準備をして下さい』。メイに奇妙なメールが届いてから、夫がまるで別人のように変わってしまった。しかも夫はその後、殺人容疑で逮捕。芦屋マダムで新興宗教の教祖・奈津実の占いには「ピンクのものに気をつけて」と出た。そんな最中、アイドルの“PINK”が歌うヒット曲を作ったのが義妹の婚約者と判り…。次々と現れては解けていく“ピンク”の謎。浮かび上がった驚愕の真実とは! 震災後の神戸を舞台に喪失と再生を描く、極上ミステリ。
  • 風味さんのカメラ日和
    3.4
    あなたのワケあり写真は、心のワケを写している── 天然なイケメン講師がカメラと迷える心を指南します! 書き下ろしカメラ女子小説 東京で働いていたが、最近地元にもどった風味(ふうみ)は、幼馴染の頼みで、初心者のためのデジカメ教室に通うことに。 いつもボケた写真を撮ってしまう老人、寂しくない写真を撮りたい中年女性、楽しそうに見えない記念写真に悩む喫茶店経営者などが集まった教室で、講師は、カメラマンとして挫折した、天然なイケメンの知念大輔。 それぞれの生徒たちが写真に対して抱えている問題は、実は心が大きく反映したものだった。 大輔は、技術的なアドバイスをしながら、図らずも生徒たちの心の迷いにも踏み込んでいく。 ちょっと役立つ、風味の「カメラ撮影用語解説」も収録。 イラスト・高橋由季
  • ふたたびの加奈子
    3.7
    五歳になる一人娘の加奈子を交通事故で亡くした桐原容子は、夫の信樹と〝加奈子の魂〟の三人で暮らしていた。容子は食事の時も、外出する時も、いつも〝加奈子の魂〟と一緒だった。だが、そんなある日、〝加奈子の魂〟は転生の場所を見つけたらしい。妊娠三ヶ月の主婦・野口正美の身体だ。容子は、ひたすら正美の出産を心待ちにするが、そこには意外な現実が待っていた……。愛する子を失った母親の深い悲しみと、魂の〈転生〉が驚くべき結末をもたらす、感涙必至の長編小説。
  • ふたたびの虹
    3.7
    東京・丸の内の片隅にある小料理屋「ばんざい屋」。女将の作るちょっぴり懐かしい味に誘われて、客たちが夜な夜な集まってくる。クリスマスの嫌いなOLの悩み、殺された常連客が心ひそかに抱いていた夢、古い指輪に隠された謎と殺意…。数々の人間模様をからめながら、自らも他人にいえない過去を持つ女将が鮮やかに解決する恋愛&ヒューマン・ミステリーの傑作。

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  • ふたつの名前
    -
    平穏な家庭に潜むふたつの優しい殺意  高齢者向けの結婚相談所“サードライフ”で働く保奈美。控えめな母、義理の関係だが優しい父との平凡な家庭に育ち、仕事では女性社長からの信頼も厚く、何の問題も見当たらないはずの彼女を、ときおり「不安」としか言いようのない発作が襲う。保奈美がその正体を探りはじめたとき、平穏な家庭がひた隠しにしてきた哀しい事件が蘇る。長篇心理サスペンス。 ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)などがある。
  • ふたつめの月
    3.8
    契約社員からようやく本採用になった矢先、解雇をいいわたされた久里子。心から喜んでくれた両親の手前、出社するふりをしては日中ぶらぶらと暇をつぶす毎日を送っていた。ある日、偶然すれ違った元同僚の言葉に不審な点が──もしかして私、自分から辞めたことになってる? いくつかの事件に巻き込まれ、謎の老人や犬たちとの出会いによって成長していく久里子の様子が頼もしい、読後感あたたかなミステリー。『賢者はベンチで思索する』の続編。
  • 二人旅 【単話売】
    完結
    -
    私と一緒に旅行すれば彼と離婚してあげるわ。そう提案され私は不倫相手の妻と二人旅に出た。彼女が何かを企んでいることを感じながら…。 ※本作品は、他コンテンツに収録されている場合がございます。重複購入にご注意ください。
  • 冬の保安官 新装版
    3.2
    シーズンオフの別荘地。見回り中の保安管理人は、無人のはずの別荘で、少女に銃口を突きつけられた。恋人を待っているという少女と、自らの過去を思い出しながら交流するのも束の間、彼女を追う男達が現われる(表題作)。誘拐事件の“メッセンジャー”を務めることになった「私」は、新宿で、背が高く、独特な目をした刑事に声をかけられ……。大沢作品の人気役者達が共演を果たす「再会の街角」を含む全9篇、極上の短編集。
  • 震える教室
    3.6
    歴史あるお嬢様学校、凰西学園に入学した真矢は、マイペースな花音と友達になる。ある日、「幽霊が出る」という噂のあるピアノ練習室で、二人は宙に浮かぶ血まみれの手を見てしまうのだが……。
  • フルコースな女たち
    4.3
    微かに苦いその飲み物を口にした瞬間、わたしの脳裏に走馬燈のようにこれまでの人生が蘇った。ささやかな幸せを母親に邪魔され続けた、私の人生を――。コース仕立ての極上短篇小説を召し上がれ。
  • ブラックチェンバー
    3.6
    警視庁の河合は〈ブラックチェンバー〉と名乗る組織にスカウトされた。この組織は国際犯罪を取り締まり奪ったブラックマネーを資金源にしている。その河合たちの前に、人類を崩壊に導く犯罪計画が姿を現す。
  • 青光(ブルーライト)
    3.6
    不可解な連続殺人事件が東京を震撼させていた。青い電飾が遺体のそばに撒かれるという以外には各事件の接点はない。同じ頃、作家でブルーライト探偵社所長の草壁ユナのもとに女友達の秋子から助けを求めるメールが届く。家族に確認すると、ユナと旅行中だというがユナに覚えはなかった。また、探偵社で依頼を受けた身辺調査が連続殺人事件と奇妙な繋がりを……数々の伏線が回収され、何度も騙される……ミステリーの醍醐味が味わえる本格サスペンス!
  • 青光の街(ブルーライト・タウン)
    3.6
    青い電飾が遺体のそばに撒かれる連続殺人事件が東京を震撼させていた。そんな折、作家兼ブルーライト探偵社の所長の草壁ユナに旧友・秋子から助けを求めるメールが届く。秋子の家を訪ねると、彼女を拉致した犯人からメッセージが。一方、探偵社で依頼を受けた有名人の婚約者の身辺調査が連続殺人と奇妙な繋がりを見せ……いくつもの事件が描く複雑な陰影から驚愕の真相が浮かぶノンストップ・サスペンス。
  • 【文庫版】小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない
    3.8
    エンタメ小説界のトップを走り続ける著者が、作家になるために必要な技術と生き方のすべてを公開。 十二人の受講生の作品を題材に、一人称の書き方やキャラクターの作り方、描写のコツなど小説の技術を指南。さらにデビューの方法やデビュー後の心得までを伝授する。 文庫版特別講義ではweb小説やライトノベルを含めた今の小説界を総括。いかにデビューし、生き残っていくかを語り尽くす。 エンタメ系小説講座の決定版! ※本書は、単行本『小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない』に掲載された「第二部 受講生作品講評」を未収録とし、「特別講義 大沢在昌&編集長座談会」「新人賞リスト」「文庫版あとがき」を新たに収録した文庫版です。
  • プロメテウス・トラップ
    3.6
    天才ハッカー“プロメテ”は、法律とネットの網をかいくぐり、米国サイバー・テロ組織と闘う――予想外の結末が待つ、傑作連作ミステリ。
  • 平面いぬ。
    4.0
    ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。
  • 訪問者
    4.0
    夫の出張で、七か月の息子と二人きりの周子の家に、強盗殺人犯の男が侵入、立てこもった。隙をみて外部と連絡をとろうとする周子。それらの行為に苛立ちをつのらせていく「訪問者」。さらに、夫の浮気をほのめかす突然の電話が周子の神経を揺さぶる……。〈家〉という密室の中で、追いつめられた女に芽生えてゆく感情とは? 女性心理を描く名手が送る、傑作サイコ・サスペンス。
  • 星の海を君と泳ごう
    3.8
    月(ルナ)生まれのララは、銀河総合大学テラ・ブロックA地域校に学ぶ13歳の女の子。彼女は、ある目的のために、編集者になる夢を抱いていた。高額な授業料の足しにと親友から紹介されたアルバイト。そこで知り合った生意気な少年ウィニーによって、ララは銀河連邦を揺るがす大事件に巻き込まれていく……。明日を信じて生きる少女の、愛と夢と冒険のファンタジー。
  • 星の見える家
    3.2
    安曇野で一人暮らしをする佳代子。病気がちの弟のため、家族で引っ越し、ペンションを始めたのだが、体調が回復した弟が東京の高校に進学したことを機に、家族はゆるやかに崩壊していく。一人になった佳代子は、ペンションをやめべーカリーを始めるのだが、そこにはある秘密が……(表題作)。再び生きることを目指す女性の恐怖と感動を描く、オリジナル短編集!
  • ホテル・カイザリン 電子再編集版
    3.6
    1巻1,460円 (税込)
    クラスメイトの稚拙な行動の理由。忘れ得ぬ在りし日の祖母の姿。他人のものばかり欲しがるあの子。いるはずのない住人の気配。甘やかに秘密を分かち合う二人の女。宿命的な死に蝕まれた村。妻と別れた男に訪れた非日常。言い訳はいらない。もう、とりつくろえない。隠された真実に気づかせてくれる珠玉の作品集。(紙書籍版と異なり、本電子版には「金色の風」は収録されておりません。あらかじめご了承下さい)
  • ホテル・ピーベリー<新装版>
    3.5
    木崎淳平は仕事を辞めて、ハワイ島を訪れた。友人から勧められた日本人が経営するホテルは「リピーターを受け入れない」ことが特徴だという。淳平が表情豊かな島を満喫しようとした矢先、同宿者がホテルのプールで溺れ死ぬ事件が起こる。直後にはバイク事故でもう一人が……。このホテルには「なにか」がある。最後のページまで気が抜けない、不穏な空気に充ちた傑作ミステリーの新装版!
  • ホテル・メランコリア
    3.5
    1巻1,600円 (税込)
    幻のホテルをめぐる、甘美で謎めいた記憶。人々が語る、横浜の高台にあった小さなホテルの思い出話。そこに隠された秘密とは――幻想味に満ちた珠玉の八編。「私の記憶の中にあるホテルを探してくださらない」。ある老婦人から依頼された私は、かつて横浜の高台にあり、多くの外国人客を迎えた小さなホテルについて調べはじめる。海が見えるオープン・テラス、年末にバンケットルームで開催される豪華絢爛なダンス・パーティ、評判のシェフが作り出す珍しい料理の数々、世間の目をはばかる客も多かった長期滞在客用のアパートメント。不思議なことに、もと従業員や宿泊客たちが語るホテルにまつわる思い出話には、死の影と奇妙な謎がからみついていた――憂いと頽廃の気配漂う、美しくも恐ろしい連作短編集。

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  • マカロンはマカロン
    3.9
    下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルはカウンター七席、テーブル五つ。フランスで料理修業をしてきた変人シェフ三舟さんの気取らない料理が大人気。実はこのシェフ、客たちの持ち込む不可解な謎を鮮やかに解いてくれる名探偵でもあるのです。消えたパティシエが残したことば「マカロンはマカロン」の意味するものは? 蝶ネクタイが似合う素敵な大学教師が経験した悲しい別れの秘密とは? 豚足をめぐる少年と母親の再婚相手との物語等々、胸を打つ話ばかり。メインディッシュもデセールも絶品揃い。きっとご満足いただけます。【収録作】「コウノトリが運ぶもの」/「青い果実のタルト」/「共犯のピエ・ド・コション」/「追憶のブーダン・ノワール」/「ムッシュ・パピヨンに伝言を」/「マカロンはマカロン」/「タルタルステーキの罠」/「ヴィンテージワインと友情」/解説=若林踏
  • 巻きぞえ
    3.2
    夫、息子と幸せに暮らす宏美(ひろみ)は9年前に恋人を飛び降り自殺の巻きぞえで失っていた。しかし、時を経て浮かんできたのは、その自殺の裏に隠れていた衝撃の真相だった。(表題作「巻きぞえ」) 書下ろし「解剖実習」を含みすべて死体から始まる珠玉の短編ミステリー7編を収録。なにげない日常にこそ潜んでいる恐怖を描く「デイリーサスペンスの女王」渾身(こんしん)の短編集。
  • 魔女の死んだ家
    3.2
    桜井京介 again! 「僕に、なにをして欲しいのですか」 「建築探偵」シリーズ待望のスピンオフ・ミステリー!! 資産家かつ絶世の美女、小鷹狩都夜子(こたかりつやこ)が自らの西洋屋敷で殺害された。捕まったのは元婚約者の橘瑞雄(たちばなみずお)。魔女と呼ばれた都夜子を「すうはい」する男のひとりだった。 証言者によって全く異なる都夜子と橘の印象、そして二人の関係。真犯人は橘なのか? 彼女は本当に魔女だったのか? もつれた謎を「探偵」桜井京介が解き明かす!
  • マタニティ・メニュー 【単話売】
    完結
    -
    私が結婚するはずだった。その彼と幸せの絶頂にいるあの女から、おなかに中に芽生えた命を奪ってやる。自分が味わったような苦痛を彼女にも与えてやるはずだったのに!? ※本作品は、他コンテンツに収録されている場合がございます。重複購入にご注意ください。
  • 聖母の深き淵
    3.9
    一児の母となった村上緑子は下町の所轄署に異動になり、穏やかに刑事生活を続けていた。その緑子の前に現れた男の体と女の心を持つ美女。彼女は緑子に失踪した親友の捜索を依頼する。そんな時に緑子が聞いた未解決の乳児誘拐事件。そして、所轄の廃工場からは主婦の惨殺死体が…。保母失踪、乳児誘拐、主婦惨殺。この無関係に思える事件には恐るべき1つの真実が。ジェンダーと母性の神話に鋭く切り込む新警察小説、第2弾!
  • ママさん探偵 律子の事件簿(1)
    -
    週刊誌記者を夫に持つ律子は、ある日、編集部に届いた「悩み相談メール」をこっそり見てしまう。そこには「最近、留守の間に誰かが部屋の中に入っているような気がする」という同世代の女性からの投稿があった。持ち前の好奇心と正義感に駆られた律子は、謎を解明するべく、単身乗り込んでいくが…。(「第一話 ベランダの謎」)  妊娠していても、新米ママになってからも、家でじっとなんてしてられない! ついついご近所トラブルに首を突っ込んでしまう律子の活躍を描いたライトミステリ。電子オリジナルの連作短篇集。 ・第一話 ベランダの謎 ・第二話 傘の中 ・第三話 フィフティ・フィフティ ・第四話 秋の幽霊 ・第五話 うちの子が一番 ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)などがある。
  • ママさん探偵 律子の事件簿(5)
    -
    小学校時代の親友・美都から久し振りに連絡があった。「あれ、まだあるかな……」電話口で、美都はさぐるように言う。律子と美都の間で名前を言わずに「あれ」と言ったら、ふたりで埋めた「あれ」しかない。当時の担任だった雨宮先生から「袋のまま、どこかにうめて」と頼まれた「あれ」。スーパーの袋に入っていて、ブヨブヨと柔らかくて、ところどころ血がついたように赤く染まっていて……。小学校の倉庫裏に埋めた「あれ」の正体はなんだったのか。律子と美都は、二十年以上前の出来事に決着をつけるべく、母校に向かった。(「第三話 解明クラブ 前編」)  子供連れならではの潜入調査とキラリと光る推理力。ベビーカーを押しながらの異色探偵・律子の活躍を描いたライトミステリ。電子オリジナルの連作短篇集。 ・第一話 盗まれた絵 ・第二話 クッキー缶 ・第三話 解明クラブ(前編) ・第四話 解明クラブ(後編) ・第五話 ダンスに願いを ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『黒いシャッフル』『鈍色の家』(光文社文庫)『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)などがある。
  • ママさん探偵 律子の事件簿(3)
    -
    大好きなジンベイザメを見に水族館へやって来た律子。娘の佑香、夫の佑一郎と共に楽しんでいると、館内に「迷子のお知らせ」が流れた。青いジャンパーに青い野球帽、七歳の男の子…。その後、何度も何度も繰り返される放送。こんなに見つからないなんて、事件の可能性もある? 律子の顔が、探偵になった。(「第三話 水族館」)  子供連れならではの潜入調査とキラリと光る推理力。ベビーカーを押しながらの異色探偵・律子の活躍を描いたライトミステリ。電子オリジナルの連作短篇集。 ・第一話 フクロウの置物 ・第二話 あの子に会いたくて ・第三話 水族館 ・第四話 いちばん幸せな場所 ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)などがある。
  • ママさん探偵 律子の事件簿(2)
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    調査員募集のチラシを見た律子は、ベビーカーを押しながら探偵事務所を訪れる。子供連れならではの聞き込み捜査ができるのではないかとテスト採用され、子供写真を専門に扱っている『ベビーフォトつばめ』のスタッフ失踪事件の調査を依頼されるが…。(「第一話 律子、ホンモノの探偵になる 前編」)  愛娘・佑香と一緒に街を走りまわる新米ママ・律子の活躍を描いたライトミステリ。電子オリジナルの連作短篇集。 ・第一話 律子、ホンモノの探偵になる(前編) ・第二話 律子、ホンモノの探偵になる(後編) ・第三話 キッズランドの幽霊 ・第四話 凶器は何だ? ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)などがある。
  • ママさん探偵 律子の事件簿(4)
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    律子が勤めている桐村探偵事務所に、「新しくできた公園で二時間過ごしてほしい」という奇妙な依頼が舞い込んだ。依頼人の坂田省吾は悪人ではなさそうだが、どことなく様子がおかしい。愛娘の佑香と一緒にその公園に向かうと、二歳くらいの男の子と二十代前半に見える若い母親がいた。そのとき、近くの民家から悲鳴が聞こえて……。(「第一話 奇妙な依頼」)  子供連れならではの潜入調査とキラリと光る推理力。ベビーカーを押しながらの異色探偵・律子の活躍を描いたライトミステリ。電子オリジナルの連作短篇集。 ・第一話 奇妙な依頼 ・第二話 切られた桜 ・第三話 フェイク ・第四話 つながり ・第五話 ひっつき虫 ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『黒いシャッフル』『鈍色の家』(光文社文庫)『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)などがある。

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