佐藤友哉のレビュー一覧

  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    作家陣も表紙も、10代向け直球。中堅作家が並んで、平均点以上は約束されている。知らない作家を発見する喜びはなかったけれど、どの作品もお話を読む楽しさを提示してくれ、安定感があった。

    奇しくも「いじめ」がからんでくるものが8本中3〜4本あり、いじめにあってる子が本を読んで本の世界に救いを見いだすという図式が、かなり一般的なようである(本といじめって親和性高いんだなあ…)。

    神永学で軽やかに入り、一番よかったのが千早茜、そして藤谷治の問題提起で終わる。小ぶりながらよくまとまったアンソロジーだった。

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    2015年12月14日
  • ベッドサイド・マーダーケース

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    『僕の枕は涙でぬれている。』

    『妻の枕は血でぬれている。』

    『死のうと思った。
    理由はなかった。
    死にたいという気持ちが、生きたいという気持ちに買っただけのことだ。』

    『人を愛しながら、同時にその人の死をねがうのは、ややこしい感情ではないはずだ。一度でも真剣に人を愛した経験があれば、すんなり理解できるていどの普遍的な感情だろう。』

    『そのうちにやがて殺意そこ殺意に快楽的な心地が宿り抵抗でき殺意なくなってきた。この殺意まま殺意殺意ではあと数分で殺意殺意殺意いや数秒でおれは殺意のかたまり殺意殺意殺意殺意になって殺意します。一個の殺意殺意殺意殺意殺意となってしま殺意う。そ殺意の前に。』

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    2015年12月01日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    最初から最後まで面白かったな〜
    ですます調で書かれてるのもよかったし、
    登場人物全員が70歳オーバーなのを考えると
    セリフ読みながら笑えた。
    AKBぽくて笑えるし
    終わり方もかなり好み。

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    2015年10月29日
  • ベッドサイド・マーダーケース

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    一気に読めた。展開も予想外で、時々視点が変わるのが新鮮だった。他人事ではない世界の話。今の現代社会にむけた教訓のような内容でもあった。最後はもう少し話に続きがあればいいのに。その分、それぞれの登場人物のその後に、想像力が掻き立てられる。

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    2014年07月07日
  • ベッドサイド・マーダーケース

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    物凄く、突き放すなぁという読後感。
    上の世代から残された遺物を、政府のせい上の世代のせいと言ってガス抜きして終わらせるな、生きることを忘れるなと言われたようだった。残された遺物は放射能という形で表現しているが、自分には国の借金や不安な将来っていう風に受け止めた。
    175〜176ページあたりがこの小説の核心だと思う。変えられるわけない、という自分の信じたい認識のままいる自由はある。生活レベルを変える努力をしないなら、そこで満足して死ねと。
    震災後のーというわかりやすいタグ付けより、若者の抱えてる閉塞感への説教かなと

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    2014年04月17日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    カユの生きてきた村では男も女も70になったらお山参りをし、極楽浄土へ行く。カユが待ち望んだお山参りの番がきた。雪山で極楽浄土へ召されるのを白装束一枚で寒さと飢えに耐えながらひたすら祈る。しかし、目が覚めると死んでおらず、デンデラにいた。
    死にかけていたところをデンデラに拾われたのだ。
    デンデラには過去にお山へ行ったはずの老婆ばかり50人。聞けば、30年間もこうやってお山参りで倒れた老婆を拾い続け、集落をなしていた。

    カユは極楽浄土に行きたかった、つまりは死にたかった。しかし死ぬことを邪魔された。死にたい、極楽浄土へ行きたい、だがお山参りをし損なった以上極楽浄土への道は絶たれた。生きるしかない

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    2014年03月15日
  • ベッドサイド・マーダーケース

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    ネタバレ

    「人間がどれだけ忘れやすい生き物なのか」
    未曾有の『大災厄』さえ、いつかはわすれられ、原子力がふたたび使用される。
    人類が人類である以上、そうなるのが自然だった。

    この一節がこの小説の出発点。
    読み終わるとわかる「ワスレルナ」という言葉の意味。

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    2014年03月20日
  • ナイン・ストーリーズ

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    サリンジャーの同名作品をオマージュした文字通り9編からなる短編集。
    こうしてまた鏡家サーガの話を読むことができてうれしく思う。雑誌掲載時に目を通したものもあり初見なのは3編だけだったが、最近オマージュ元のサリンジャーの方を読破したところだったので対比させながら作品を楽しむことができた。既発表の鏡家サーガではあまり登場頻度が多くなかった長女、長男、四女の話も多く、特に長女癒奈のキャラが強烈だった。
    お気にいりなのは鉄砲玉の男と四女那緒美の邂逅を描いた「ナオミに捧ぐ―愛も汚辱のうちに」。

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    2013年11月26日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    んなわけないだろ!と、ツッコミどころも多々あるが、それでもぐいぐい読ませるエンターテイメント。ラストがきれい。

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    2013年07月10日
  • デンデラ(新潮文庫)

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     姥捨て山に捨てられた老婆たちは、「デンデラ」という自分たちのコミュニティを山中につくり、そこで過酷な生活を送っている。ある者は自分たちを捨てた村への復讐に情熱を傾け、ある者はデンデラをより暮らしやすい場所にしようとしている。そんなデンデラに凶暴なヒグマが襲来する。完全なるディストピアと化したデンデラは崩壊の危機に直面する‥。
     コミュニティというものの恐ろしさを実感した小説だった。口減らしのために村を追われた老婆たちが、疫病に侵された自分たちの仲間を殺してゆく。人間のやることは変わらない。
     たとえ年をとったとしてもエゴは消えないし、執着もなくならない。でも、そのエゴや執着がとんでもないエネ

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    2013年03月28日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    お婆さんしか出て来ない話。それもたくさん出て来る。ただし、ほのぼの要素は皆無である。
    ある意味タイムリーかもしれない。

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    2012年04月25日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    静かに穏やかに、凄まじい物語が語られる。
    読み心地のいい話ではないのだが・・・。

    よくもまあ、このような大目標を思いついたものだ。 羆を斃すための秘策を。

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    2012年01月27日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    面白かった。でも疲れた。

    形を変えた、ユヤタン小説。今までみたいなわかりやすい「青春」は存在しないけど、老婆達の言動にユヤタン的青春が見え隠れしてる気がした。

    それも、もはや「戦慄の19才」ではなくなってしまった人間が書く小説だと言われるとすごく納得する。自ら脱皮しようとしてる。


    作中内のやり取りで、僕は急に「老い」が怖くなった。描写のうまさもあるのだろう。自分の若さってものの貴重さに我が身が震えた。

    ユヤタン…というより、佐藤友哉先生だろうか。この人の書く小説は、いつも僕の心を深く貫いてくる。
    この作家とは、一生付き合っていきたい。

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    2011年12月16日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ≪あらすじ≫
    斎藤カユは見知らぬ場所で目醒めた
    姥捨ての風習に従い、雪深い『お山』から極楽浄土へ旅立つつもりだったのだが
    そこはデンデラという『村』に棄てられた五十人以上の女により
    三十年の歳月をかけて秘かに作りあげられた共同体だった

    そんなある日、凶暴な熊にデンデラの住民が食い殺される
    老婆達は熊との戦いに挑み、小熊をやっつけた
    そして宴でその熊を食べまくった

    すると住民に疫病が襲い掛かる
    その原因は小熊を食べたことだとされたが
    斎藤カユは、過去にも同じ疫病が村で発生したことを知る
    しかもそのときは、感染拡大を防ぐために患者が皆殺しにされたらしい

    度重なる熊の襲撃・・・更に発生する疫病

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    2011年10月15日
  • 転生!太宰治 転生して、すみません: 2【電子限定描き下ろしイラスト付き】

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    ネタバレ

    乃々夏を小説家にするため、太宰治は考える。

    乃々夏のブログも変更。毒を混ぜ、目立つように。

    講談社からエッセイ依頼。

    エッセイが好評で、短編の依頼。

    太宰治、乃々夏とカンヅメ。


    乃々夏、直木賞にノミネート。

    直木賞をとると、芥川賞をとれなくなる。

    直木賞、受賞。

    乃々夏、映画が炎上し、スランプになり、鬱に。

    太宰治に心中しようと提案。

    心中中に、自分の宿命を思い出し、生きようと思う。


    →乃々夏がかわいい。
    芥川賞じゃなく、直木賞になったのはウケた。他は上手く行き過ぎでは。。

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    2026年06月13日
  • 転生!太宰治 転生して、すみません: 1

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    ネタバレ

    太宰治、死んで現代に転生。

    長峰夏子に、倒れたところを助けられる。

    太宰治、夏子と心中しようとするが、失敗。

    女子高生乃々夏。

    ラノベ読んで、日本人の一部が転生していると知る。

    乃々夏「携帯は持っていないの?」
    太宰治「携帯を持つ?日本語ときておかしいじゃないか」

    パソコンを教えてもらい、色々調べる。

    乃々夏が地下アイドルだとわかる。人気ない。

    太宰治、乃々夏に手伝うから芥川賞とらないかと誘う。


    →パリピ孔明かな。。パリピの方がタイトル凝ってるし、そっちの方が全体的によくできてる。

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    2026年06月04日
  • 青春とシリアルキラー

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    年を取ったな僕も世界も。そんなことを呟く主人公が周辺に起きる事件や問題と折り合いをつけて生きていく。私小説である為か感情移入しやすかった。興味深く読ませて頂きました。

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    2026年05月11日
  • 放課後にはうってつけの殺人

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    なあんだ、ってほんとその感想

    テンポ感よくどんどん人が死にます
    きったねぇ人間がぽんぽん出てきます
    救いどころが一切ない登場人物ばかりの話

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    2026年04月13日
  • 放課後にはうってつけの殺人

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    初読みの作家さん。

    途中まで現実離れしていて、ちょっと肌に合わないかなぁと思って読み進めましたが、ラストはよかったです。強引な幕引きのように感じましたが、個人的には有りかなぁと思いました。

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    2026年04月09日
  • ご本、出しときますね?

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    あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
    こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。

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    2026年03月21日