佐藤友哉のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
野間宏にJ・D・サリンジャーに武田泰淳に椎名麟三、そして太宰治。「戦後文学」というものを書いて世に送り出した先駆者君(太宰治以外正直許容無知)。なかでもサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』は世界で六千五百万部を売上げた前代未聞の驚異的ヒットを飛ばした作品であった。以上本文より云々。
太平洋戦争より、9.11、さらに3.11への伏線は同時に人類における「世界の終わり」を危惧し高揚感と無念さを煽ったが、それでも、やっぱり、世界は終わらなかった。
後半のくだりで、石原元都知事の言葉の饒舌さを説いていたが、たしかに言われてみれば巧妙だ。語弊があるかもしれないが前置きとして本人の本質云々を抜きにして、 -
Posted by ブクログ
姥捨て山をモチーフにし、リアルなようでいてある種ファンタジー。
ですます調の柔らかな文体だけど、硬質な文章。
思想、ロジック、肉体的に現実離れした老婆達。
解説を読んで納得。確かにラノベ的。
そう思って読めば違和感も無く。
自分たちを捨てたムラ社会から隔絶した理想郷を作ろうとする穏健派と、
その村に対して復讐の執念を燃やす襲撃派の対立的構造から、
物語が進むにつれて赤背との対決に焦点が絞られて行く―
この赤背との対決シーンは手に汗握る展開で引き込まれた。
赤背との邂逅によって大目標を見出したカユの行動…
ラストシーンは映画的で、ハッピーエンドではないものの読後感はすっきり。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ異性の老人をかくのってむずかしいんだろうなーという印象。
でも、じじ萌えの女性作家ならそうでもないかもしれない。けど男性読者からしたらねーよっておもうかも。どうなの。
よみながら、どうしても登場人物が老女におもえなくて地味にストレスたまった。
解説でそのへんが言及されてたけど、ええーみたいなかんじ。そんな大層なものかなあ…たんにかけないだけなんj(ry
あと「です・ます」調が抗ってもラノベくさい…
ラストシーンはすきだった。ぽこぽこ自己犠牲な人がでてくるんだけど、そういうのにむねあつ…ってなる日本人です。
ユヤタンのかく男女はすきだよ!