佐藤友哉のレビュー一覧

  • デンデラ(新潮文庫)

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    70歳以上、50名の老婆。
    斎藤カユ。三ツ屋メイ。羆の襲撃。赤背。二本足。疫病。
    ラストシーンが美しくて笑った。
    映画化と聞いた時は盛り上がったが、ビジュアルをみて見る気をなくした思い出が。

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    2013年07月07日
  • 1000年後に生き残るための青春小説講座

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     僕の拡声器が壊れているのは知っています。
     僕の言葉が間違っているのも知っています。
     ですが、世界は僕より間違っているのです。
    (P.20)

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    2013年04月14日
  • 1000年後に生き残るための青春小説講座

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    野間宏にJ・D・サリンジャーに武田泰淳に椎名麟三、そして太宰治。「戦後文学」というものを書いて世に送り出した先駆者君(太宰治以外正直許容無知)。なかでもサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』は世界で六千五百万部を売上げた前代未聞の驚異的ヒットを飛ばした作品であった。以上本文より云々。
    太平洋戦争より、9.11、さらに3.11への伏線は同時に人類における「世界の終わり」を危惧し高揚感と無念さを煽ったが、それでも、やっぱり、世界は終わらなかった。
    後半のくだりで、石原元都知事の言葉の饒舌さを説いていたが、たしかに言われてみれば巧妙だ。語弊があるかもしれないが前置きとして本人の本質云々を抜きにして、

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    2013年02月10日
  • デンデラ(新潮文庫)

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     映画になったようなのだが、脚本は原作より出来は良いのだろうか。原作に忠実ならば観る価値は低い。なぜ、老人が熊と戦わなければいけないのか。必然性がないわけではないが、話がつまらない。婆さんよりは女子高生が熊と戦い壮絶に絶命する方が圧倒的に面白い。必然性はないけれど、同じ時間を割くなら面白い小説を読みたい。

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    2012年08月22日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    姥捨山に捨てられた老人たちのその後の闘いを描いたものです。サバイバル的内容がメインかと思いきや,映画『リメインズ 美しき勇者たち』を彷彿とさせるような人食い熊や雪との闘いが大半を占めました。一度生を諦めた老人たちが如何に生きることにこだわるようになっていったのかという心理描写が巧みです。
    最後は,カユは熊を村に誘うことに成功したのでしょうか。想像をかき立てられます。

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    2013年03月18日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    浅丘ルリ子他の出演で、映画化されたが…。

    一言でいえば、姥捨て伝説を掘り下げた物語。
    山に捨てられた年寄りたちは、その後…。

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    2012年08月12日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    姥捨て山をモチーフにし、リアルなようでいてある種ファンタジー。
    ですます調の柔らかな文体だけど、硬質な文章。
    思想、ロジック、肉体的に現実離れした老婆達。
    解説を読んで納得。確かにラノベ的。
    そう思って読めば違和感も無く。

    自分たちを捨てたムラ社会から隔絶した理想郷を作ろうとする穏健派と、
    その村に対して復讐の執念を燃やす襲撃派の対立的構造から、
    物語が進むにつれて赤背との対決に焦点が絞られて行く―
    この赤背との対決シーンは手に汗握る展開で引き込まれた。
    赤背との邂逅によって大目標を見出したカユの行動…
    ラストシーンは映画的で、ハッピーエンドではないものの読後感はすっきり。

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    2012年04月16日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    ◎もともとは、『デンデラ』が映画化になり、その撮影が地元で行われていたのがきっかけで、原作に手を出してみる。
    でも、それ以前に、私の地元には、古くから姥捨て山というものが存在していたということを、祖母から聞いていたのもきっかけで、すぐに読みたい!と思い、書店へ。

    ◎女という生き物は、今も昔もこういう風に見られているんだな、とか、時代は違えども、共感するもの、死に対するそれぞれの考えや、価値観がなんともおもしろい。

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    2012年03月06日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    解説で法月綸太郎が書いているように,婆さんたちの学園物語.……まあ,普通の学園ものよりは年食いすぎで壮絶なモノだけど.

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    2018年10月07日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    異性の老人をかくのってむずかしいんだろうなーという印象。
    でも、じじ萌えの女性作家ならそうでもないかもしれない。けど男性読者からしたらねーよっておもうかも。どうなの。
    よみながら、どうしても登場人物が老女におもえなくて地味にストレスたまった。
    解説でそのへんが言及されてたけど、ええーみたいなかんじ。そんな大層なものかなあ…たんにかけないだけなんj(ry
    あと「です・ます」調が抗ってもラノベくさい…

    ラストシーンはすきだった。ぽこぽこ自己犠牲な人がでてくるんだけど、そういうのにむねあつ…ってなる日本人です。
    ユヤタンのかく男女はすきだよ!

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    2011年09月25日
  • デンデラ(新潮文庫)

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    婆さん版「蝿の王」のような話が、少年探偵団シリーズにおける江戸川乱歩調の語りで進んでいく、そんな話だった。
    間違っても「おばあちゃん」ではなく、「婆さん」もしくは「婆あ」と呼ぶのがふさわしいモノノケじみた女たちの物語は、たやすい感情移入を許さず、おぞましい感じもあり、決して読んでいて気持ちのいいものではない。
    でも不思議と続きが気になって、読みはじめるとあっという間だった。他人にオススメするのは難しいが。。。

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    2011年09月24日