平山夢明のレビュー一覧

  • ダイナー

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    ネタバレ

    良い意味で、読み終わったあとに何も残らないタイプの純粋なるエンターテイメント。全体を通した大きなプロットは物足りないが、各章に登場する癖の強い登場人物達のおかげで全く退屈しない。
    主人公オオバカナコはなぜ以前のウェイトレス達と違ってボンベロに気に入られたのか、生き残ることができたのか、という描写は不足している。何億円もするオーナーのウォッカを隠したり、堂々と反抗したりするオオバカナコに対して「おもしれー女」と思っただけにしか見えないが。

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    2023年03月25日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    推理作家協会賞短編部を受賞した表題作他、残酷で痛々しく、鬼畜で耽美な短編集。
    どの作品も生々しいグロテスクな表現と不快で不安定な世界観、そして想像の斜め上を行くようなオチが光る。 さながら猟奇的な世にも奇妙な物語といった感じで、タモリさんに結末を皮肉ってもらいたいものである。

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    2023年03月14日
  • 超怖い物件

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    物件、つまり家や土地にまつわる怪談集。
    表紙に並んだ著者名を見てほしい。
    どれもこれも怪談の名手じゃないか!

    一作品既読があるだけで、他は全て初めて。
    なんだよー全然怖くない、なんて思っていたが、やっぱり夕暮れ時から夜にかけて思い出したり読んだりするとぞわぞわする。

    「牢家」は、座敷牢というキーワードに引っかかってしまうと、最後にひっくり返される。
    そして、ホラーにはお決まりの(作中でも言及されているが)地元の老人が「はいっちゃいかん!止めろ!」という。
    もう絶望しか無いフラグが立つ。
    そしておそらくその通りになる。
    が、みなまで言わず余韻を残すところは作者の技量。

    大島てるの「旧居の記

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    2023年02月23日
  • 超怖い物件

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    物件を題材にした怪談集。一部小説では無いものも含む。怪奇現象的なストーリーばかりかと思ったがそう言うわけでもなく、どちらかと言うと現実の人間が一番怖かったり

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    2023年02月05日
  • てのひら怪談 見てはいけない【試し読み】

    購入済み

    ショートショート怪談

    ショートショート怪談である。ショートショートだからまずはオチの部分の切れ味が生命線なのだが、まずまずのレベルの作品が多い。怪談につきもののグロテスクな場面が比較的少なめなのがいいかな。読み手の好みもあるだろうが、もう少し精選してもいいかなと感じた。

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    2023年02月01日
  • 【電子特別版】あむんぜん

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    面白くないか、面白いかと問えば面白いと答えるけど・・
    これ本当に平山夢明の作品なのか、あの鋭利な刃物ような鬼気迫る恐ろしく読むに堪えない描写、だけど何故か心の奥深い所を揺さぶる作品が平山夢明だったと思うんだけど。
    人が変わったのかと思うくらい鋭利な刃が鈍ら刀になっちゃった。

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    2023年01月25日
  • 【電子特別版】あむんぜん

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    全力の悪ふざけが詰め込まれた短編集!

    下の下の下ネタ(とにかく汚い)が多いので、そういうの本当に苦手!という人にはオススメできないw
    いやそもそも、そういう人は手に取らないかw

    主人公や登場人物はことごとく悲惨な目に遭っていくのだが、下品、不謹慎、糞みたいなジョークのオンパレード(褒め言葉です)のお陰で、陰鬱さがあまり感じられないのが面白い。

    とにかく軽妙というのか…ものすごくあっさりと、大変な事態が進行していく感じ。そしてその全てを全力で馬鹿馬鹿しくお下品おふざけしていく感じ。
    短編集なのがまた合っているのかな。

    内容的には不条理…ミステリ?なのか?
    有名な「世にも奇妙な」アレをとこ

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    2022年12月31日
  • ダイナー

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    殺し屋限定会員制の定食屋の話。

    各章で個性的な殺し屋が沢山出てきてワクワクするんだけど、割とみんなすぐ死んじゃうので全体的に話が薄い。

    良く言えば展開が早いから、結構グロい描写もあったけどサクサク読めた。

    料理描写が秀逸でハンバーガーが食べたくなる。面白かった。

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    2022年12月28日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    とにかくグロい。ハッピーエンドとは言えないけどそこまでイヤな感じにもならないけど全体的に内臓と血肉のドロドロ感のある話ばかり。ニコチンと少年でブラックな童話風のものを出したかと思えば、あとは硫酸を飲む死体をチェーンソーで切断、死体を喰うぶよぶよの男Ωの聖餐、拷問、内臓を割く、、さらさらとグロい。オペラントの肖像はSFチックで好き、卵男はプロットが考えられて肉体より精神面のグロさって感じで面白かった、独白する…何を言ってるのかと思ったらマジで独白するユニバーサル横メルカトルで、一風変わった作品でした。

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    2022年12月16日
  • DINER ダイナー 2

    ネタバレ 無料版購入済み

    平山さんのシュミ全開ですね

    イカサマブラックジャック等、話は続きますが、正直そんなに面白くはないような……スフレ好きなスキン、どうなるのか、気になりますね。
    カナコさん、確かにかなり人間的なんですが、残念ながら学習能力、あまりないですよね。
    グロいホラーものっぽい作品で、まぁ自分では買って読んだりはしない作品ですね。

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    2022年11月29日
  • DINER ダイナー 1

    無料版購入済み

    デルモンテ平山さんが原作です

    TVで「ペキンパークの男」は見ましたね。その後、小説なども書かれていたとは知りませんでした。
    平山夢明名義の原作小説を青年漫画誌で連載しているようですが、ヤンジャン、読んでいないんでこの作品は知りませんでしたね。
    まぁ導入部とかは正直ありがちで、作画担当者の画力は高いんでしょうが、作風、読者を選ぶでしょうね。
    とりあえず期間限定無償提供されている1〜3巻までは読んでみますよ。
    ちょっとB級映画のにおいはしますね。

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    2022年11月29日
  • 超怖い物件

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    一応、「家」にまつわる怪談、ということになるのかな。(読んでいる最中それが強く意識されるという感じでもないのだけど。)

    全体的にはきちんとそれぞれ「作品」になっているので、素人っぽいノリで集めた聞き書き怪談、みたいな雰囲気ではなく、しっかり読み応えがあるものが多かった。

    ただ、なんというか、「物件」と冠されたタイトルと内容とはちょっとズレがあるように思う。「怖い家」くらいの方が適当なんじゃないだろうか。あんまり、不動産としての物件にまつわる怪という方向性ではないので、いわゆる事故物件怪談みたいなのを期待していると「およ?」となるかも。

    個人的に印象に残ったのは、福澤徹三『旧居の記憶』、黒

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    2022年11月23日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫ベストセレクションのアンソロジー。
    小松左京の「骨」は既読でしたが、久々に読んでも怖いと思った。震災の後の大洪水というくだりが東日本の震災のことを書いてるようで、それが1972年に書かれていたというところにまた戦慄。
    坂東眞砂子「正月女」何かのアンソロジーで読んだか、それとも同じような別の話だったか…ホラーというよりイヤミス的な面白さだった。
    小林泰三「人獣細工」のラストが一番おぞましかった。
    これは角川ホラーセレクションの第二弾らしい。
    第一弾「再生」の方も読みたい。

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    2022年11月20日
  • 超怖い物件

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    宇佐美まことさんの『氷室』と澤村伊智さんの『笛を吹く家』が好き!お二人の作品がそもそも好きなのもあるけど、最初と読み終わった後のイメージがガラリと変わるのがいい。

    ついついホラーでもオチ的なものを求めてしまいがちなので、理由の分からない恐怖はどこか冷めちゃう感じで読んじゃうところあるけど、全体的にどれも歪感が良かった!

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    2022年11月15日
  • ダイナー

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    ネタバレ

    先に映画を見ていたのでどうかと思ったけど、びっくりするほどそのままだった。炎眉が出てこないくらいしか違いがなかった。そう思うとやっぱりあの映画すごかったんだなってなる。言葉とか構成とかはかなり雑だけど、読みやすい。厨二病にちょうど良さそうな本() 褒めてはない。これは映像化されるべきだったしされてよかった。二次創作待った無しなのも原作譲り。娯楽として星3。

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    2022年11月11日
  • 超怖い物件

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    全体的にまぁまぁかなという印象です!
    途中、取材ルポみたいなクソみたいのがなければ
    もう少し評価は良かったのですが…

    最後の平山夢明の「ろろるいの家」はその意味もわかると、凄く怖いし、さすがの作品でした。
    これだけ読めただけでも満足でした。

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    2022年09月30日
  • 【電子特別版】あむんぜん

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    過去作に比べて暴力描写もマイルドになって、ちょっと方向性が変わってきた気がする。
    でも、世の中全てをおちょくってるかのような下らなさ、それ故の登場人物達の痛々しさは健在。
    汚物の中に思い切って手を突っ込んでかき混ぜると、砂粒のようなダイヤモンドが出てきた…みたいな読書体験がしたい人にオススメします。

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    2022年08月07日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    ホラー、ミステリー、SF、ディストピアなどなど、残酷で不思議な世界が詰め込まれている短編集。

    痛そうなのが苦手な人は注意かも。描写は淡々としているのでグロ過ぎないと思う。

    個人的には「無垢の祈り」が好き。救いの無い世界での絶望的な救いという感じ。

    全体としては、怖さやグロさよりもやはりミステリーとしての面白さが大きいと感じた。残酷なミステリーとして面白かったです。

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    2022年05月11日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    坂東眞砂子さんの『正月女』と恒川光太郎さんの『ニョラ穴』が印象的。
    平山夢明さんと小林泰三さんのはもう何度も作品読んだことあるけど、相変わらず好き。

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    2022年04月17日
  • 怖い本1

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    第三話の「自殺名所の管理人」の話が怖いとどこかで聞いて、読みたくなり購入。
    有名な断崖絶壁の自殺の名所で、自殺者が入ってきたら止めるという泊まり込みの高額アルバイト。10日で20万だけど、途中で辞めたら一銭も入らないという条件なのは、どうも今までのアルバイトが続かなかったゆえの苦肉の策らしい。
    ……と舞台装置だけで十分怖いけれど、日に日にエスカレートしていく怪異が恐ろしすぎた。

    ほかの実話怪談本はゾッとするのは一冊に2、3話ほどなのに、著者のはどれも怖いのだ。たぶん描写が細かいからだと思う。全てが実話だとは思わないが、それでも読んでると背中を壁につけたくなると言うか(笑)、背後が怖くなるので

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    2022年04月13日