平山夢明のレビュー一覧

  • 超怖い物件
    家にまつわる、呪い・人の怖さが盛りだくさん。
    どれも怖い話だけれど、群を抜いて、ゾワゾワしたのは澤村伊智の『笛を吹く家』・芦花公園の『終の棲家』。
    自分自身の「先入観」も怖いと感じた。

    人の家の怖さは、医療職で訪問をしていた時によく味わったので、その時の怖い経験も思い出して、余計怖かった。
    開かず...続きを読む
  • 恐怖の構造
    恐怖とは何なのかを平山夢明さんなりに分析された一冊。平山作品のルーツや仕掛けを見ているようで、ファンブックとも言えます。恐怖の根源は不安。そこにいろんな要素が加わるようです。

    文化:特に宗教感。キリスト教ならでは日本ならでは。
    年齢:若者は老人よりも将来が未知つまり不安要素。なので若者は老人よりも...続きを読む
  • 超怖い物件
    11人の作家さんによる短編集

    心霊系から人怖まで様々な怖い話が盛り沢山の超お得な本

    糸柳さんのは簡単な日記で怪談社で活動する日常が面白かった

    澤村さんのは捻りが効いていて最後辛くなる話

    芦花さんのはやっぱり狂気を感じる話

    私が1番絶対嫌な家は平山さんの話の家です
  • 超怖い物件
    家にまつわるホラー短編集。
    様々なホラー作家の作品が読めるのもいい。
    物件も町おこしのための古い家や事故物件、マンションなど様々。
    一つ一つが短いためサラリと読めるが、短い中に怖さは凝縮されていてとても良かった。
  • 独白するユニバーサル横メルカトル
    グロテスク&汚物&残酷描写のオンパレードな短編集(この作者だから平常運転ちゃあ平常運転)胸糞系やバッドエンドな話も多いのだけれど、どことなく耽美というか、爽やかな読後感なんですよね、これも作者の文書力のなせる技ってことかな?

    いじめ&虐待を受ける少女が連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」
    グロい...続きを読む
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ
    違和感になっとく。
    一見正しいことをいっている(字面にすると正しい)がやっぱり人としてこいつなあーみたいな人が最近多い気がする。とても愉快な対談でした。
  • ミサイルマン
    グログロだけど、どこか幻想怪奇小説のような味わいがある7話の短編集。屈折した愛だったり、タダでは死なない執念だったり、どの話にも強い怨念が溢れている。

    ■テロルの創世:クローンの悲哀と純愛を描いたSF
    ■Necksucker Blues:旨い血を求める女とデブ男と純愛
    ■けだもの:400年越しの父...続きを読む
  • ダイナー
    殺し屋ばかりが客の定食屋キャンティーンのお話。グロ控えめ(作者比)、フツーにエンターテイメント、恋模様もあり?で、なんかちゃんとしていて意外。
    定食屋オーナーのボンベロの挨拶が好き。「俺はここの王だ。ここは俺の宇宙であり、砂糖のひと粒までが俺の命令に従う」
    定食屋ウエイトレスにさせられたカナコの挨拶...続きを読む
  • 恐怖の構造
    ホラーや怪談が好きすぎる作家・平山夢明が、フランケンシュタイン、エクソシスト、ゴッドファーザーなどを例に挙げながら恐怖を考察。“恐怖よりも、不安のほうがむしろ恐ろしい”や“自分以外の人間、集団を意識した瞬間から不安は生まれる”という考えになんとなく同意。正直、私は同じ種でありながら理解しがたい「人間...続きを読む
  • 八月のくず 平山夢明短編集
    特に表題作が好きでした。
    内容はひっどいのに喩えや言い回しが面白くてすらすら読めました。短編はそれぞれ内容は繋がってないけれど共通の単語が出てくるところにニヤニヤしました。登場人物はどれも悪い意味で凄いがこんな話を楽しく読んでる自分も大概だなと思えました。
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    岩井志麻子と澤村伊智がよかった。

    岩井志麻子先生、バラエティ出てきた時文章との差にぶっ飛んだもんな。今回も硬くて陰鬱な空気感。読み慣れるまでちょっとかかる。

    学校は死の匂い。うん。好意、真っ直ぐ返ってきてほしいよね。古市くんがいい人格付与されてるなぁ。
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    どれも面白かった。
    『リング』著者の鈴木光司の作品は初めて読んだが、リアルな生々しさがあった。
    特に好きだったのがビルとビルの隙間に落ちる『五月の陥穽』。

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    角川ホラー文庫約30年の遺産!90年代から現在までの最恐セレクション。

    1993年4月の創刊以来、...続きを読む
  • 恐怖の構造
    2つの理由から読む事になった『恐怖の構造』(平山夢明)。
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    ❶『世界一ゆかいな脳科学講義』(アンジェリーク・ファン・オムベルヘン)。

    恐怖症の話になった時に、「これってどんなものがあるのか」と気になりました。

    ❷『ホラーの哲学』(ノエル・キャロル)。「ホラー...続きを読む
  • てのひら怪談 見てはいけない

    年を取ると子供が死ぬ話は辛い

    表紙や挿画は可愛らしい絵で、だからこそ作品内で子供が犠牲になっていく結末が胸につまされる。
    と言っても、怪談を読んで辛い気持ちになるのは正当なので文句じゃなく評価している。
    怪談やホラー小説で有名である作家陣も、いつもとは違った筆致で児童向け怪談に挑み概ね成功しているように感じた。

    『横断歩道には...続きを読む
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ
    中間線があるとしたら、そこを跨ぐように激しく波打って動く放物線なんだけど、そこから大きく飛んでいかない。過激なようで、どこかまとも。この人たちがぶっ飛んでるのはフリなのか、いやフリではないけど、狂ってはいない。楽しく読めました!
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ
    精神科医である春日武彦さんと、独特の小説を書く平山夢明さんの対談。狂気について考えている。人間という生物は、非合理的な行動をとるもので、その行動をとる時の心理は、どんな状態なのかを知ることができる本。
    精神科医の経験談を聞けるのは、とても興味深い。
  • DINER ダイナー 3
    ボンベロに、名前で呼ばれているかなこに嫉妬する炎眉の乙女心がかわいい。
    髪飾のヒントでボンベロを助けようとする、そんな所も良い。
    花言葉をちゃんと知っているボンベロ流石。知識が豊富。全て分かっていて炎眉を助けるボンベロにキュンときた。
  • DINER ダイナー 2
    スキンのスフレまでは、そんなに嫌いではなかったかなこ。でもこれで嫌いになった。何故ボンベロがわざわざ異物入りスフレをスキンに食べさせるか。何か理由があるって分かるでしょうに。
  • DINER ダイナー 1
    あっしには関わりのねぇこって と知らん振り出来ないオオバカな子。でもそれがかなこの良い所でもある。
    ダイナーのルールを破る奴は、絶対に許さないボンベロが、殺し屋よりもずっと怖い。でも、なんとかしてくれそうな頼もしさも感じる。
  • 他人事
    人の黒い部分が見えた気がする短編集。
    タイトルにもなっている他人事、面白かった。
    グロい所もあるが、それがまたいい。