平山夢明のレビュー一覧

  • 八月のくず~平山夢明短編集~

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    それぞれの短編によって文体を変えることで、その物語の雰囲気までも変幻自在にする様は、さすがだなあと思った。

    特にお気に入りは、エモエモな「いつか聴こえなくなる唄」、らしさMAXな「箸魔」、みんなこういうの好きでしょて感じの「ふじみのちょんぼ」かな。それと、シンプルに物語としての完成度が高い「祈り」も捨てがたい!

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    2026年09月25日
  • 八月のくず~平山夢明短編集~

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    ハマれば狂人、拒否れば凡人と認識している平山作品。

    ハマれる人間の方が器が大きいのではないかと思えるほどの期待を裏切らない爽快感のある物語の数々に今回も痺れた。

    ホラー、SF、底辺社会など、テーマは違えど疾走感と絶望感満載の短編集。私はその中でも暗い生命力に溢れた底辺社会の人々を書いている物語が好きだ。平山氏がウキウキしながら書いている感じが伝わってきて、こちらも読んでいると楽しくなる。

    『小さなお肉屋さんができあがっていた』

    『凶猿の神聖下血パンチ』

    最低で最高な一節をありがとうございました。

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    2026年09月20日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    近年読んだアンソロの中で一番面白かったです。質が違うなと思いました。ついこの前読んだホラーアンソロを藁とした時、こちらは完全に煉瓦。造りが頑丈すぎて我々は煙突からしか入れない。が、その唯一の入口さえ地獄へ直通ですからね。まったく、感謝して落ちていきたいですね。
    特に素晴らしかったのは初っ端わずか8ページほどの恐怖、どこか童話みのある骨、妙にリアルな正月女、それから大トリの人獣細工ですよね。頭抱えました、読後。こんな詰め込まんとってくれよ。俺をどうしたいねん。ほんまありがとうな。
    最近のホラーがことごとく好みじゃない俺には、こういうのはもう刺さりすぎて息ができないですね。穴だらけになった心を取り出して見せてあげたいぐらいです。あまりに鋭利。真の名作は劣化しないということを、この傷をもって証明したいぐらいです。

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    2026年09月14日
  • 他人事

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    ずっと読んでいたくなるくらい文章が巧みで、大好きな平山夢明。本作も他作品と同様にグロかったりエグかったりなお話がいっぱい。ただ氏の作品の本質は、そこではないような気がします。

    お気に入りは、「恐怖症召喚」と「ダーウィンとべとなむの西瓜」です。

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    2026年09月09日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    こんな内容どうやったら思いつくの?
    表題作の「独白するユニバーサル横メルカトル」もタイトルから予想できないし、読んだ後もよくこんなこと思いつくなとおもった。

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    2026年09月01日
  • 他人事

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    他人におすすめしたら引かれそうなのでしませんが、大変楽しめました。人間の悪意や無関心にこそリアルがあると思う。

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    2026年08月26日
  • 超怖い物件

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    なんか怖いものが読みたいと漠然と思ってたまたま目についたこれを購入。
    最初はなんだ思ったほど怖くないじゃんとか思って読んでたけど、ろろるいの家が怖すぎて、移動中の真っ昼間の電車の中で読んでて良かったと思ったしなんならその夜悪夢を見た。
    ホラー舐めてかかってた。本当に怖い。

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    2026年08月21日
  • ホラーの扉 八つの恐怖の物語

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    ホラーというより、世にも奇妙な物語に近い印象です。そして、澤村さん、雨穴さんといった作家さんの作品が読める贅沢な一冊!でも、それだけではありません。五味さんの「とざし念仏」は、個人的には、幽霊チックなホラーではないので、好きなタイプのホラーではないのですが、置かれた環境を利用した、なかなかの秀逸なできでした。

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    2026年08月16日
  • 新装版 つきあってはいけない

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    何回か読んでる合間合間で怖すぎてもう読むの辞めようかなって思った。それくらい怖い。多分今まで読んだホラーの中でいちばん怖い。これが実話なんだろうなってとこがなお怖い。ほんとまじで勘弁して欲しい。

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    2026年08月15日
  • ダイナー

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    ネタバレ

    『独白するユニバーサル横メルカトル』『他人事』…。
    不条理でありグロテスクな作風で読者を翻弄する平山夢明先生の作品、『diner』。
    今回はどんな不条理に主人公が死ぬのかな?と思いながら読み始めたら…あれ、めちゃくちゃ分かりやすいほどにエンターテイメント小説でした。
    主人公のオオバカナコの目線から物語られる本作は他の作品と比べるとかなり砕けた文体でスラスラと読めます。肝心のストーリーもわかりやすく、時にアツく、時にはグロく。分厚い小説ではありましたが、ノンストップで読み切ることが出来ました。
    ボンベロ、オオバカナコ、様々な愛すべきキャラクターに会えたこと、嬉しく思います。
    お勧めです。

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    2026年08月13日
  • ホラーの扉 八つの恐怖の物語

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    怖いの種類を分類してくれているので、自分はどの種類に怖さを感じるのかが改めて気づけた。

    そして、スティーブンキングがほぼすべての種類を網羅していることに驚き。

    一作一作は、そこまで良作というほどではないけれど、ホラーの新しい分類法に沿って読むという体験が面白かった。

    幻想的ホラーもいれてほしかったなぁ。

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    2026年08月11日
  • ホラーの扉 八つの恐怖の物語

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    どれも読みやすい。
    強いて言えば最初のと最後のがすき。
    そこまで激怖ではないので、あまりホラー読んできてない人向けかも。
    意外性はちょっぴりアリ。

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    2026年08月01日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    読むのが止まらないと言うより、読まされてしまったという感覚…
    変な世界に迷い込んでずっと出られない感じがした〜
    オリエントの肖像がお気に入り。

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    2026年07月24日
  • あのとき死なずにすんだ理由 あの日、あのとき、あの場所で感じた理解不能な恐怖

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    作家たちが日常で経験した不思議な話を集めたアンソロジーなので、もちろん面白さにムラがある。雨宮淳司は本当につまらないというか下品で受け付けないけど、それを払拭するほど平山夢明の作品が怖かった

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    2026年07月23日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    ネタバレ

    服部まゆみ「雛」目当てで読み始めたけど全部じっとりとした怖さのある良いホラーだった。
    「骨」はちゃんと死に行くための儀式的なものなのかな。
    「正月女」田舎の嫌な男女関係が見えて気持ち悪い。ホラー展開でよかった。
    「或はぐれ者の死」他人は薄情。ここまでならなきゃ見つけてもらえない者がいるのか。
    「雛」執着と人形のじっとりとした話。期待したよりも不気味で嬉しかった。

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    2026年07月22日
  • ダイナー

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    ネタバレ

    「張り詰めた糸のような緊張感」それ自体が、創作物における快感原則の一つなんだな、と改めて思った。
    殺し屋専門のダイナーという舞台設定から、執拗なグロ描写、果ては主人公の性格まで、全て良質な緊張感のあるシチュエーションを産むために存在してるようなものだ。
    (おそらく架空の)隠語で埋め尽くされた台詞も、異化効果と「意味が覆われていて、それを推測しなければならない」という緊張感に寄与している。
    勿論、そうした限界の状況でなされる「交渉」の数々も素晴らしい。
    「まあ見てろ。生き残るってのは、どんな絶体絶命でも、その場を思い切り揺さぶるってことだ」(p465)

    食事シーンがあまりに美味そう。ハンバーガー食べたい。
    思えば主人公が食事にありつくシーンが「緊張と緩和」の「緩和」にあたり、作品に流れる緊張感をより良質な物としているのと同時に、劇中の設定である「殺しを生業とする壊れかけの人間達の唯一の憩いの場」としての「ダイナー」とリンクしているのか。

    ・殺しを生業にするなんて冗談以外のなにものでもなく、殺し屋は全員酷く歪み、病み、壊れかけている。
    ・そうした彼らは組織に属する事も端から出来ない。
    ・裏社会の人間からも最底辺の汚れ仕事として蔑まれている。
    ・最も多い死因は自殺、或いは自殺同然の失敗。
    ・そうした消耗品をなるべく長く使う為にダイナーというケアの場所が生まれた

    ここらへんの設定もかなり良い。最近はポップに描かれがちな殺し屋だけど、こうあってほしいと思える完璧な解釈一致だ。

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    2026年07月20日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    『Diner』がお気に入りなので読んでみた平山作品2作目。
    グロくて刺さらない話も多かったが、
    『Ωの晩餐』は汚くても印象的であるし、
    『無垢の祈り』は続きが読みたくなるような爽快感すらある。

    特に表題作は、カズオイシグロの『日の名残り』のような一人称視点で進むが、語り手が表題の通り「ユニバーサル横メルカトル」地図であるというユニークなもので、斬新な発想に乙一の『夏と花火と私の死体』を読んだ時のような衝撃があって素晴らしかった。

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    2026年07月16日
  • ホラーの扉 八つの恐怖の物語

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    2026.07.09

    ホラーを「因習」「心霊」といったモチーフではなく「物語を怖くしている仕組み」で5W1Hで分類しているところが新しい。それぞれの短編が「何が怖いのか」を作品解説されているのも面白い。

    ホラー入門者や、逆に苦手な方にもおすすめしたい。ホラー好きには、ここまでホラー作家が揃っているのも胸熱。

    たぶん文体の好みもあると思う。私はそもそも「描かれすぎない」文章が好きなので、説明されすぎると読んでいて萎えるし、怖さが削がれる。ホラー展開に恋愛要素もいらない。そういう意味ではやっぱりモキュメンタリーが好き。雨穴さんや背筋さんの作品のように飄々と淡々と語られていく文章のほうが考える余白があっておもしろいと感じる。

    つまり私はホラー小説はモチーフで選んでいないってことなんだなと気づいた

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    2026年07月11日
  • ホラーの扉 八つの恐怖の物語

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    ネタバレ

    手法別に分けて、その説明とさらに作品の詳細な分析があって非常にわかりやすい。分析を読むとさらに怖さが増してくる。「とざし念仏」が因習といじめ問題も絡めながらじわじわと怖さが増してきます。人間の弱さと身勝手さを見つめる事がホラーなのか。ホラーって短いほうがより怖さが増すようですが、作家にとっては難しい分野かも知れません。

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    2026年06月14日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    面白かった。夢中になって読んでた。凄惨で、グロテスクで無邪気で美しくて陰鬱で乱暴で至極丁寧で乱れていて読む手は止まらなかった。

    気に入っているのは

    オペラントの肖像 と 怪物のような顔の女と──

    読み終わった後の余韻はあるが、それすらもたちまち消えてほぼ印象が残っていない。

    でも良かった。

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    2026年06月13日