平山夢明のレビュー一覧

  • 超怖い物件

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    来月公開の映画『変な家』の予告編を劇場で観るたび、怖い、観たい、怖いという思いの繰り返し。原作には手を出せなかったけど、これなら読めそうな気がして。

    書き手はとても魅力的な11人。曰く付きの家だったり部屋だったりが登場します。内藤了の“よろず建物”シリーズ中にあった座敷牢の話が凄く怖くて、以来、座敷牢をイメージさせる物語にビビりまくり。ここにもひとつありました。

    全話読んで思うのは、「出られない家」は恐ろしいということ。当たり前か(笑)。怖くて飲酒しつつテレビで『アメトーク』をつけたまま読んだ最終話は読み直さなければ。(^^;

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    2024年02月02日
  • 他人事

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    表題作を含む14編の短編集。
    そのどれもに何とも言い難い恐ろしさが潜んでいる。あり得ないのだけど、すぐ側にあるような…。
    お薦めは「たったひとくちで……」と「れざれはおそろしい」です。

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    2024年01月22日
  • 【電子特別版】あむんぜん

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    強引な設定にリアルな世情を組み合わせると「なんかどうにでもなるかもな!」と就活でクヨクヨ悩んでいるオレの悩みも吹っ飛びました
    読んで良かったですわ〜

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    2023年12月20日
  • ダイナー

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    面白かった!!!!
    次々にページを捲りたくなる力強さがあり、目まぐるしい展開にわくわくさせられました。
    残酷な描写も多々ありましたが、最後まで読むと爽快感があった。抗争シーンは目の前でやりあっているようにイメージが浮かびました。
    読んでいて「楽しい、もっと読みたい」と思わせてくれる稀有な作品だと思います。

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    2023年11月27日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    どれもが全てが、独特で個性的でユニークな作品でした。平山さん特有のきつい表現もそれが故に話に溶け込んでました。
    私は、オペラントの肖像が一番でした。

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    2023年10月03日
  • ダイナー

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    ネタバレ

    プロの殺し屋が集まるダイナーでの物語。

    リアリティのある拷問や殺しの描写と香りがしてきそうな料理の描写の組み合わせが良い。

    登場キャラクターが皆個性的なのが好き。
    スキンとボンベロがかっこいい。
    カナコは前半と後半でキャラチェンジが強めな気がする。

    やや駆け足なのが残念。
    漫画は設定や内容が少し違うようなので少し気になる。

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    2023年09月19日
  • 超怖い物件

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    家にまつわる、呪い・人の怖さが盛りだくさん。
    どれも怖い話だけれど、群を抜いて、ゾワゾワしたのは澤村伊智の『笛を吹く家』・芦花公園の『終の棲家』。
    自分自身の「先入観」も怖いと感じた。

    人の家の怖さは、医療職で訪問をしていた時によく味わったので、その時の怖い経験も思い出して、余計怖かった。
    開かずの部屋のある家、どこからか監視されているような家、どうしても気分が悪くなる家、、、いろいろあったなぁ。

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    2023年08月17日
  • 恐怖の構造

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    恐怖とは何なのかを平山夢明さんなりに分析された一冊。平山作品のルーツや仕掛けを見ているようで、ファンブックとも言えます。恐怖の根源は不安。そこにいろんな要素が加わるようです。

    文化:特に宗教感。キリスト教ならでは日本ならでは。
    年齢:若者は老人よりも将来が未知つまり不安要素。なので若者は老人よりもホラーを好む傾向かある。なるほど。
    集団:孤独だと生じないことが集団だと起こる。
    人の形をしている:不気味な人形やロボット
    緊張と緩和:恐怖は緊張を生む。弛みがあることで何度も緊張する。

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    2023年08月06日
  • 超怖い物件

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    11人の作家さんによる短編集

    心霊系から人怖まで様々な怖い話が盛り沢山の超お得な本

    糸柳さんのは簡単な日記で怪談社で活動する日常が面白かった

    澤村さんのは捻りが効いていて最後辛くなる話

    芦花さんのはやっぱり狂気を感じる話

    私が1番絶対嫌な家は平山さんの話の家です

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    2023年08月01日
  • 超怖い物件

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    家にまつわるホラー短編集。
    様々なホラー作家の作品が読めるのもいい。
    物件も町おこしのための古い家や事故物件、マンションなど様々。
    一つ一つが短いためサラリと読めるが、短い中に怖さは凝縮されていてとても良かった。

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    2023年07月30日
  • 独白するユニバーサル横メルカトル

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    グロテスク&汚物&残酷描写のオンパレードな短編集(この作者だから平常運転ちゃあ平常運転)胸糞系やバッドエンドな話も多いのだけれど、どことなく耽美というか、爽やかな読後感なんですよね、これも作者の文書力のなせる技ってことかな?

    いじめ&虐待を受ける少女が連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」
    グロいけど空耳アワー的なネタのせいで半分ギャグに突っ込んでる「すまじき熱帯」
    苛烈な拷問描写が続いてめちゃエグいのに同時に美しさも感じてしまう「怪物のような顔の女と時計のような頭の男」が特に面白かった。

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    2023年07月18日
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ

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    違和感になっとく。
    一見正しいことをいっている(字面にすると正しい)がやっぱり人としてこいつなあーみたいな人が最近多い気がする。とても愉快な対談でした。

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    2023年06月25日
  • ミサイルマン

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    ネタバレ

    グログロだけど、どこか幻想怪奇小説のような味わいがある7話の短編集。屈折した愛だったり、タダでは死なない執念だったり、どの話にも強い怨念が溢れている。

    ■テロルの創世:クローンの悲哀と純愛を描いたSF
    ■Necksucker Blues:旨い血を求める女とデブ男と純愛
    ■けだもの:400年越しの父の意思と約束。
    ■枷:猟奇的コレクションの怪。
    ■それでもおまえは俺のハニー:純愛ロックンロール。ただし相手はババア。
    ■或る彼岸の接近:墓場の隣への引越、カルト宗教にハマる妻、不気味な人形、雰囲気タップリのホラー。
    ■ミサイルマン:ハイロウズの名曲がBGMになっている。デブ女に呪われた男はミサイル

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    2023年06月12日
  • ダイナー

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    殺し屋ばかりが客の定食屋キャンティーンのお話。グロ控えめ(作者比)、フツーにエンターテイメント、恋模様もあり?で、なんかちゃんとしていて意外。
    定食屋オーナーのボンベロの挨拶が好き。「俺はここの王だ。ここは俺の宇宙であり、砂糖のひと粒までが俺の命令に従う」
    定食屋ウエイトレスにさせられたカナコの挨拶も好き。前半では「いらっしゃいませ。キャンティーンへ、ようこそ」で殺し屋相手にビビり気味の様子が伺えるけど、後半の「いらっしゃいませ。ようこそキャンティーンへ」のあたりでは肝が座った姿が目に浮かぶ。
    番犬の菊千弥もいい。こわいけど。
    ボンベロの作るハンバーガーが超美味しそう。

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    2023年06月11日
  • 恐怖の構造

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    ネタバレ

    ホラーや怪談が好きすぎる作家・平山夢明が、フランケンシュタイン、エクソシスト、ゴッドファーザーなどを例に挙げながら恐怖を考察。“恐怖よりも、不安のほうがむしろ恐ろしい”や“自分以外の人間、集団を意識した瞬間から不安は生まれる”という考えになんとなく同意。正直、私は同じ種でありながら理解しがたい「人間」のほうが恐ろしい。エクソシストの映画より監督の所業に怖さを覚えた。恐怖は奥が深い。

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    2023年06月02日
  • 恐怖の構造

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    ネタバレ

    2つの理由から読む事になった『恐怖の構造』(平山夢明)。
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    ❶『世界一ゆかいな脳科学講義』(アンジェリーク・ファン・オムベルヘン)。

    恐怖症の話になった時に、「これってどんなものがあるのか」と気になりました。

    ❷『ホラーの哲学』(ノエル・キャロル)。「ホラーに関して外国人と日本人の視点に共通点又は相違点があるとすればどんな事なのか?」が気になった。

    「欧米文化由来の映画&小説に馴染みがなく理解しにくいと感じてしまった」という事が大きかったですね。

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    ❶について本書においては、クラウンフォビア(ピエロ恐怖症

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    2023年04月30日
  • てのひら怪談 見てはいけない

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    年を取ると子供が死ぬ話は辛い

    表紙や挿画は可愛らしい絵で、だからこそ作品内で子供が犠牲になっていく結末が胸につまされる。
    と言っても、怪談を読んで辛い気持ちになるのは正当なので文句じゃなく評価している。
    怪談やホラー小説で有名である作家陣も、いつもとは違った筆致で児童向け怪談に挑み概ね成功しているように感じた。

    『横断歩道にはワニが棲んでいる』が、怪談以上に幻想小説のようで特に気に入った。

    #怖い #切ない #ドロドロ

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    2023年05月03日
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ

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    中間線があるとしたら、そこを跨ぐように激しく波打って動く放物線なんだけど、そこから大きく飛んでいかない。過激なようで、どこかまとも。この人たちがぶっ飛んでるのはフリなのか、いやフリではないけど、狂ってはいない。楽しく読めました!

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    2023年04月13日
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ

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    精神科医である春日武彦さんと、独特の小説を書く平山夢明さんの対談。狂気について考えている。人間という生物は、非合理的な行動をとるもので、その行動をとる時の心理は、どんな状態なのかを知ることができる本。
    精神科医の経験談を聞けるのは、とても興味深い。

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    2023年04月02日
  • DINER ダイナー 3

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    ボンベロに、名前で呼ばれているかなこに嫉妬する炎眉の乙女心がかわいい。
    髪飾のヒントでボンベロを助けようとする、そんな所も良い。
    花言葉をちゃんと知っているボンベロ流石。知識が豊富。全て分かっていて炎眉を助けるボンベロにキュンときた。

    #ダーク #ドキドキハラハラ #怖い

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    2023年03月29日