平山夢明のレビュー一覧
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“鬼畜系”作家・平山氏の初体験本。まさに鬼畜。矢鱈とディティールにこだわる人体破壊は、その風景だけでなく、音や匂いまで詳細に伝えてくる(伝わってくる)。まさに鬼畜。
でもなんだろ、これだけ人でなしのキチガイ話なのに、読み進めていくにつれ、妙に気分が研ぎ澄まされていく。不思議なくらい心地好い読後感。この感覚は初めて。そしてクセになる。
その鬼畜っぷりがいかんなく発揮される「枷(コード)」や表題作「ミサイルマン」もいいが、オープニングを飾る「テロルの創世」は短編SFとしても秀逸。グロ描写苦手な方でも読めるので、まずはここから鬼畜系を始めてみませんか。 -
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【目次】
当主口上
ぶらんこ/マグロ/不思議な足/おいでおいで/赤鬼と青鬼/天狗の貼り紙/特別な存在/バックミラー/サルベージ/なめくじ/遺体捜索/お狐さま/屋上の子/火葬場にて/歯ブラシ/人形のこと(その1)/人形のこと(その2)/病院/ガリバーになった女の子/未満児/見える人/披露宴/遺失物/ピータンの壷/生命線/社員食堂/心霊カメラマン/人氷/カラオケ・ボックス/温泉/アレルギー/裏ビデオ/夜勤/ベトナム・チーム/オウムのピーちゃん/むかしむかし/あかうま/煙/よだれ/お見舞い/水音/株の神様/だれ?/ケータイ/劇場/かゆいの/アズキ洗い/どろぼう/死神さん/新築 -
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【目次】
当主口上
ボールをつく子/もしもし/自殺名所の管理人/走る山伏/覗かれている/眼帯/おすそわけ/蝶のバス/完璧に出るコンビニ/こんばんは/カナダで釣ったもの/おじぎ人/夜中の盆踊り/ヴァンパイヤ/万年止めの三六九番台/パースがずれる/火災現場/赤外写真/うしろの正面/戻ってくる手紙/赤い卵/二階のないマンション/おみくじ嫌い/夜の漁/鈴なり/福禄寿の話/一万円のナナハン/焼却炉/小包/居候/ちくしょう/エンジェルさん/顔見せ/壁の声/神と呼ばれた老婆/病院の話/飼っていた犬の話/五右衛門屋敷/プライベート・テレカ/狐千匹/訳ありのタクシー/異形の影/シヅさんの布団/三六五分の一の超能力/燃えた自動販売機/唄うゴミ袋/もくもくさん/見える人/不意打ち -
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ここ最近、見たくないものは見ないようにしている。
戦争、政治、虐待、詐欺、不正。
男が女を馬鹿にしたり。
女が女にマウントを取ったり。
私は誰かがネット上に綴る
決して正解とは言えない湾曲した物事の解釈とか、
都合よく「権利」を主張する風潮に腹が立つ。
腹が立って私も言葉を綴る。
でもそれが一般論ではないし、結局は自分の思想でしかなくて、訳の分からない中傷を受ける。
それが、私の最新鋭さをを不衛生にしていくゆえに
見ないほうがいいものに蓋をしている。
本作「暗くて静かでロックな娘」は
10作の救いがない短編集だ。
なんでか全員、生活水準が低い。
そして主軸となる人物たちは、全員が人生をてきとうに生きている。
その日その日を考えずに生きている。
その日を生きられていることが奇跡のようなひともいる。
そんな人たちが何かを抱える他者と関わって改めて考える。
これでいいのか。
生きているとはなんなのか。
平山夢明さんは社会を強めな表現で風刺しているのかもしれない。
でもそれは作品の主人公たちそして、
見たくないものを見ないようにしてる私のような人間を強制的に思考へと導く。
考えろ。
己の生きている国の闇を。
そんな作品でした。 -
Posted by ブクログ
私がホラー小説を好きな理由は、
①安全な場所から非日常を味わえること
②さまざまなジャンルに枝分かれしていること
③たった数十ページでも、しっかり恐怖を味わえること
はい。
この3つを一度に楽しみたいなら、
このアンソロジーをおすすめします。
『ホラーの扉 八つの恐怖の物語』アンソロジー
世の中にはたくさんのホラーアンソロジーがありますが、
本書が面白いのは、
それぞれの作品がジャンルごとに分けられていること。
ホラーと一口に言っても、
その幅は本当に広い。
私は自他ともに認める(笑)ホラー好きだけれど、
ヒトコワ系やスプラッター系よりも、
オカルトホラーやSFホラーのほうが好みだったりする。
そんなふうに、
「自分はどんな怖さが好きなのか」を
あらためて発見できるのが、このアンソロジーの良いところです。
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どれもまったく違う怖さで面白かったのですが、
特に好みだったのはこちら。
◆『終わった町』芦花公園
〈オカルトホラー〉
少しずつ街そのものが不気味なものへと変容していく、
逃げ場のない不条理。
日常がじわじわ侵食されていく感じが、
とても嫌で、とても好きだった。
◆『告発者』雨穴
〈サスペンスホラー〉
ある重大な秘密を抱えた主人公が、
タイムリミットの迫る中で
じわじわと追い詰められていく物語。
怪異そのものよりも、
「この先どうなるの?」という焦燥感が怖い。
◆『さよならブンブン』平山夢明
〈モンスターホラー〉
これは果たしてホラーなのか……?
と思わんでもないのだけれど、
猫好きとしては、
どうしてもブンブンを応援したくなる。笑
✧
そして嬉しいのが、
それぞれの短編の最後に
作品を読み解くための解説がついているところ。
「なぜ、この物語を怖いと感じるのか」
そこまで言語化してくれるので、
読み終えたあとにもう一度作品を振り返るのも面白い。
自分好みのホラーを探したい人はもちろん、
「ホラーを読んでみたいけれど、何から選べばいいかわからない」
という初心者にもぴったりの一冊だと思います。
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