あらすじ
タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。
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Posted by ブクログ
甘美な悪夢を見ているようだった。ダークな星新一みたいなファンタジー感もあり。上品さと、抜け目のない知性を感じた。残酷で背徳感に満ちていて、そのくせ美しい。これはやみつきになってしまう。
Posted by ブクログ
ホラー短編集。基本的には胸糞悪くなる鬼畜系だがSF、ミステリ、ユーモアなどの要素も含み非常にバラエティ豊富。どれひとつとしてハズレがないのがすごい。
・「C10H14N2(ニコチン)と少年 ー 乞食と老婆」5…グリム童話のパロディらしいが、サブタイトルの「と」の意味がいまいちよくわからない。
・「Ωの晩餐」5…JOJOのポルポを思い出して読んでた。吐きそう。
・「無垢の祈り」5…虐待されている少女と連続殺人鬼。
・「オペラントの肖像」5…華氏451。緻密な設定と世界観は長編でもいけそう。
・「卵男(エッグマン)」5…一番ミステリっぽい。
・「すまじき熱帯」4…筒井康隆的「地獄の黙示録」。笑った。
・「独白するユニバーサル横メルカトル」3…地図の擬人化。タイトルのインパクトの強さと比べて内容はそこそこ。
・「怪物のような顔(フェース)の女と溶けた時計のような男(おつむ)の男」5…拷問専門職の男の強迫観念と夢。
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面白かった。
もれなく全て胸糞グロのフルコースが楽しめる短編小説集。カニバリズム、サイコパス、サイコキラー、拷問etc…
羊たちの沈黙のような話であったり、オールドボーイを思わせる展開だったりと映画好きにはたまらない。
Posted by ブクログ
平山夢明先生の作品は初見だと思うのだけど、文章力が凄まじく高い。表現力、比ゆ、メタファー、なんといって良いかわからないけども、凄まじい水準にある。
ホラー小説は、表現力、描写力が命であるし、その点で凄まじい武器を持っていると思うわけです。
この文章力に近いものを、己の技術の中に取り込めれば、更に、表現の幅が広がり読むものの脳髄を痺れさせるものもかけるかもしれない。
が、受け手に言葉を受容する機能がないと意味がないのは、どんな場合も同じで、エッジな表現は人を選ぶかな?
Posted by ブクログ
グロいし怖すぎ。
平山先生ってホラー作家じゃなかった?
短編集だから読みやすかったです。
Ωの聖餐が特に好きかも。
Ωの思惑がちゃんと叶ってよかった。
主人号はよくΩの身代わりになろうと思えたなぁ。数学の証明への探究心が変態的過ぎる。
無垢の祈りは心を抉られるくらいふみが可哀想。
怪物のような顔の女と溶けた時計のような脳の男はめちゃくちゃ痛そう。
エログロが好きな方にはおすすめ。
Posted by ブクログ
不快感を味わいたい、落ち込みたい人にはうってつけの短編集です。
途中、思わず本を閉じた話もありました。面白かったです。
絶対にお勧めはしません。
Posted by ブクログ
Twitterで感想検索したら「作者さんは書いてて辛くないのか?」て言われてた。平山夢明さんが心を削って書いた短編集。
◇
Ωの聖餐とすまじき熱帯が好きだった。どの作品も幻想とグロって感じやけど、間にバカバカしいユーモアが挟まるからどこか客観的というか、冷めた感じの読み味になってる気がする。内容は悲劇的やけど、悲劇に正面から向き合うつもりはあんま無い、みたいな。この矛盾したシニカルな感じが一番爆発してるしずけき熱帯が一番おもしろいかも。チンポ吸い池之端文化センター。
Posted by ブクログ
絶望の果てに生きる少女が連続殺人鬼に救いを求める『無垢の祈り』、一冊の道路地図帖の独白から炙り出される鬼畜の所業を綴った『独白するユニバーサル横メルカトル』などグロテスクに溢れていたりSF仕立てだったりという著者独特のホラーが詰め込まれていた。
Posted by ブクログ
特殊な趣味のお兄さん達が推して来るので挑戦!w
鬼畜系、それもウルトラ鬼畜系なんで、
グロい
エグい
容赦ない
やん。
ちなみに、ウルトラは、私のネーミングとは無関係!
全体的に流れる異様さ。
設定もなぁ…
どう考えたら、こんな発想出てくんの?
って感じやな。
地図が喋るとか…訳分からん…
カーナビに怒ってるし…
「地獄の黙示録」のオマージュみたいなんもあったけど、コッポラさん読んだら、絶賛するかも?(ない!ない!)
めっちゃエグい、グロい事してんのに、淡々と丁寧な文体に、
「えっ?今、超鬼畜系の本読んでるんやな?」
ってのを忘れさせる〜!w
(訳ないか…^^;)
理解出来る人だけ、理解出来たらええんとちゃう?みたいな作品でした。
私のような普通の趣味の人には、難しいかも?(^◇^;)
その割に熱く語ってそうな気が…
ゲロゲロ…
「本書は読書時、脳内麻薬様物質エンゲファリン、β-エンドルフィンが大量放出される可能性があり、その結果、予想外の多幸感、万能感に支配されることがあります」(解説より)
天地創造の神さんになった気分になります〜!w
*********
夏休み初日♪
「ツイスターズ」
観て来た〜!
予告で、これ、前に見た竜巻ののリブートもんかな?って思ったけど、ググると続編って書いてあったので、観る事に!
どこが、続編なんかよく分からんかった…
しかし、アメリカの竜巻は、桁違いやな!
人もクルマも何でも吸い込んで行く〜!
ああいう、竜巻発生するとこには、特攻隊やないけど、野次馬って多いんかな?
竜巻の研究なり、退治なりする人はええけど、嬉しがって来て被害に会うという要らん事しぃは、やめて欲しい…
ホントに、退治出来るようになったんかな?
なったんやったら、ええけど。
映画の中だけ? ググろ!
今は、日本は、竜巻より、地震か…
巨大地震注意で、ミネラルウォーター何処にも売ってないʅ(◞‿◟)ʃ
Posted by ブクログ
口が空回ってしまう程に発音しずらいタイトルと、あまり凝視したくない表紙ビジュアルの「独白するユニバーサル横メルカトル」。
奇をてらう短編集ばかりなので某世にも奇妙な〜を彷彿とする後味を脳いっぱいにもたらしてくれる。
ホラー文庫を読み慣れている方には特に準備運動は必要のない作品集ですし、興味本位にグロテイストを食してみたい方にもオススメ。
裏社会を覗くかのような背徳感があるストーリーかと思ったら、ダークヒーローや有名なサイコパス殺人鬼を彷彿とするヒューマン作品、一歩先に待つようなディストピアが広がるSF描写とジャンルが幅広すぎて読み手を飽きさせない。
読んでいる時はなんだか他人事のように思えない不思議な共感というか、絶妙な口調で語られる心理描写が新しかった。作者は文字で遊んでいるんだと感じ解説を読むと気が付かなかった言葉遊びに、そうきたか!と自分の頭をデコピンして全身でその喜びと気がつけなかった悔しさを体感した。
個人的には映像化されている「無垢の祈り」はラストのラストまで私こそが祈る状況に陥るほどの没入感があった。
「Ωの聖餐」も文面から匂いが伝わるほどの惨たらしい場面が目に浮かぶにも関わらず、Ωの語る言葉節が妙に緊張感を解いてしまい我々諸共餌食にされたかの様でした。
小説特有だろうがやはり文面でしかお目にかけない難しい表現に少々お頭が沸騰しかかったこともあったが彼の紡ぐ無邪気な文章にもう一度魅了され、踊らされ、どん底に突き落とされたいものだ。
Posted by ブクログ
どれもが全てが、独特で個性的でユニークな作品でした。平山さん特有のきつい表現もそれが故に話に溶け込んでました。
私は、オペラントの肖像が一番でした。
Posted by ブクログ
グロテスク&汚物&残酷描写のオンパレードな短編集(この作者だから平常運転ちゃあ平常運転)胸糞系やバッドエンドな話も多いのだけれど、どことなく耽美というか、爽やかな読後感なんですよね、これも作者の文書力のなせる技ってことかな?
いじめ&虐待を受ける少女が連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」
グロいけど空耳アワー的なネタのせいで半分ギャグに突っ込んでる「すまじき熱帯」
苛烈な拷問描写が続いてめちゃエグいのに同時に美しさも感じてしまう「怪物のような顔の女と時計のような頭の男」が特に面白かった。
Posted by ブクログ
ニコチンと少年で一度挫折しましたが、ついに読み終わりました。
面白かった!
精神的にキツい描写が凄まじいテンポで繰り広げられる様はまさに圧巻、独創的で毒のある登場人物たちの行動に振り回されまくりでした。
傑作と名高い『卵男』も物凄く面白かったです。
個人的には『Ωの聖餐』が一番好きかもしれません。
Posted by ブクログ
奇妙でグロテスクなホラー短編集。
その世界観に引き込まれてしまった。
どの話も面白かったけど、個人的には『C10H14N2(ニコチン)と少年-乞食と老婆』が面白かった。
Posted by ブクログ
緻密で繊細な文体で想像力を掻き立てて、目をそむけたくなるような情景描写をありありと読者の頭に浮かべてみせる8つの傑作短編を集めた本。
清く正しく鬱屈とした少年時代の残酷さがてらいなく披露される「ニコチンと少年-乞食と老婆」、虐げられる少女の絶望と祈りと希望を描いた「無垢な祈り」、よくあるディストピア社会に潜んでいる罠をスリリングにあぶり出す「オペラントの肖像」、『羊たちの沈黙』を思い起こさせる「エッグマン」、深い知識や教養を感じさせるセリフと無教養で稚拙かつ暴力的なセリフや描写が飛び交う「Ωの聖餐」、どことなくジョセフ・コンラッドの『闇の奥』を彷彿とさせる「凄まじき熱帯」、語り部が地図という少し変わった視点から主人の性癖と人生の転落を叙述した「独白するユニバーサル横メルカトル」、残酷な世界に身を置きながら病的なまでに精神の安寧を保つことができていた男の日常が崩れるさまを描いた「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」……
どれもなかなか精神をえぐってくる系のお話で、推薦してくれた人のこころがちょっと心配になりました。
Posted by ブクログ
全八編の短編集。
『無垢の祈り』
学校では虐められ、担任からは見て見ぬふり、宗教狂いの母親からは邪魔者扱い、義父からは暴力を受ける女の子ふみ。
彼女が救いを求めたのは犯罪者だった。
痛々しい描写がふみの苦痛な心情をより深く表している。
義父の性的虐待の場面では、行動の残忍さに思わず顔を顰めた。
『怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男』
強迫性障害を持ち拷問を職務とする男の前に現れた一人の女、彼女がそこに現れたのはロマンスの為だと告げる。
この短編集の中でこちらの話が一番好き。
拷問シーンが非常にグロテスク。
語り手の独特な世界観やラストの場面がよく分からなかった。
Posted by ブクログ
「独白するユニバーサル横メルカトル」
2006年第59回日本推理作家協会賞短編部門受賞
2007年第19回このミステリーがすごい 第一位
他全8編 平山夢明第一短編集
特殊な趣味のお兄さん達が推してくるので挑戦
世界観が掴めないので とりあえず 最後まで読み通して読み返すスタイルで
でも決して連作短編でもないので通してみてもわからないものはわからない
「C10H14N2(ニコチン)と少年」
化学式までだして まっさかそこ!
それの為に化学式?
昔乙女だったので、何かは書けない
解説で元ネタがグリムにあるらしいけれど
どこまでが元ネタがあるかもわからない
「Ωの聖餐」
この聖餐という言葉が意味を持つ
キリストの最後の晩餐から礼的会食との共通点は、「パンは私の身体」かな
焼き鳥系ネームの登場人物が気持ち悪さを増す
Ωと呼ばれる死体処理男
食して処理するんですね
「無垢の祈り」
父親から虐待を受ける女子小学生
これは キツい
母親からも裏切られ父親に追い詰められた最悪のラストに何かの救いが、、、いや救いなのか?
「オペラントの肖像」
世界廃退後の近未来
オペラントと呼ばれる条件付け
個人の思想行動をオペラントして全体主義の確立
違反者の取締りは愛する者も裏切る
「卵男」
近未来(2048年)SF
この作品は難しい 2回読んでどうにか
連続殺人鬼の死刑囚
受刑者の精神衛生の為のロボットの使用
それが どっちがどっちっていう叙述トリック
「すまじき熱帯」
しばらく“すさまじき”だと勘違いしていた
ジャングル奥地の殺し合い食人族
「独白するユニバーサル横メルカトル」
本当に横メルカトルが独白する
運転手の主人に尽くしてきた地図
ある悪態女性客をきっかけに殺人鬼となった主人
あくまで主人を守る地図
わかるわ、私もゼンリンとかブルーマップが好き
地図が勝手に方向変えるとか無理
「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」
もうタイトルでお腹いっぱい
プロの拷問屋とM女子
どれもこれも、一度ではその世界がわからず、コスパが良い作品集なのではあるまいかd( ̄  ̄)
Posted by ブクログ
目まぐるしい非日常・非現実的な短編集!
理解したい奴だけ読みな、説明が欲しいやつは着いてこないで結構、と突き放されつつも、奇怪な世界観につい前のめりに読んでしまった。
特に「ニコチンと少年」「無垢の祈り」が面白かった。残酷なんだけど、残酷だからこその美しさがきらめく不思議な魅力。
Posted by ブクログ
怖い本を読みたいなと思い有名な本書を手に取った。
表紙から重厚で後味悪い話が多いのだろうなと思い読み始めた。
短編ということで理不尽の連続。
グロい描写も当たり前のように出てくるのだが、怖さや嫌悪感はあまり感じなかった。
その理由として文体が上品?知性を感じる?よく表現できないがスマートな文体のため物語描写が文学的に入ってきた。
特に印象に残ったのは無垢の祈り。
いじめや家庭内暴力に晒される少女の物語。
結末は解釈次第だが、自分は救いの結末と読み取った。
そう考えると凄惨な物語も綺麗で透明なものに見えてしまう。
これも作者の文体の妙。
なかなか面白い読書体験だと思う。
Posted by ブクログ
平山夢明のグロ多めホラー短編集
以下、公式のあらすじ
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タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。
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読むんじゃなかった……
私は以外とグロ耐性が低かったようだ
とりあえず、収録は6遍
・ニコチンと少年-乞食と老婆
・Ωの聖餐
・無垢の祈り
・オペラントの肖像
・エッグマン
・すさまじき熱帯
・独白するユニバーサル横メルカトル
・怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男
・ニコチンと少年-乞食と老婆
街の有力者の息子で、学校で虐められているたろう
そんなたろうが〇〇◯が二個ある乞食に出会う
何だろう?権力構造のヒエラルキーに関する話なのだろうか?
ま、権力というか力関係?
虐められておるたろうにも優しいパン屋のおじさんは乞食には厳しい
シンパシーを感じて最初は優しくするたろうもやがて乞食を虐げるようになる
うーん、よくわからん
・Ω(オメガ)の聖餐
象のような姿で、ヤクザの死体処理の仕事として死体を食べるオメガ
その世話をすることになった主人公と、見た目に反して知的レベルの高いオメガの会話とその結末
汚くてグロい
でも、オメガとの会話には高尚な雰囲気が漂うというギャップ
オチまでの過程も不思議な設定の中での納得感がある
大食というスキルが受け継がれるものなのか……?
・無垢の祈り
虐待を受ける少女と、連続殺人犯のお話
子供の虐待シーンというのはフィクションであっても心苦しい
最終的には救いがあったけど、果たしてそれも本当の意味で救いなのだろうか?
・オペラントの肖像
芸術が禁忌となった世界のお話
規制されているものは違えど、「華氏451度」のようなディストピア文学と同じ構造ですねぇ
ものを考えない人達の世界の方が幸せを実現できるというのもある意味で真理なんでしょうけど
人類の発展は飽くなき欲望の追求の末の進歩ですからねぇ
やはり、SFの題材としては面白い
そしてラストの展開
まぁ、色々な前フリがあったので何となく予想はできるけど
どこまで仕組まれたものだったんでしょうねぇ?
・卵男 エッグマン
死刑囚に自白させるために、牢屋の隣にアンドロイドを収容して心理状態を操作しようとする試みがされている社会のお話
これもまたSFとして面白そうな設定
だからこそオチが「そうなりますよねー」という感じ
・すさまじき熱帯
音沙汰のなかったダメ親父から連絡があり、熱帯地域に怪しげな仕事に連れて行かれる話
いやぁーグロいですねぇ
途中で明かされる事情も、「そんな理由で?」という肩透かし感というか、むしろそんな事情も関係ないと思えるくらいの後の展開
・独白するユニバーサル横メルカトル
地図の視点で語られる連続殺人犯の親子の物語
本の表題作となっているだけあって構造が面白い
紙の地図としては、カーナビは地図ではないのですねw
だとしたら、スマホの地図アプリも同様な現代だと尚更成立しない物語になってるなぁ
・怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男
被虐趣味のある女性と拷問専門の男
マジ無理
気持ち悪い……
切断のシーンは、自分も体の一部を失ってしまったらと想像してしまって恐ろしい気持ちになる
最後の最後でここまでグロい話がくるとはねぇ
総じて、自分がグロいものはあまり得意ではないということを再認識できた
ホラーでも非科学的な霊や呪いを扱ったものだったら冷静に一歩引いて読めるんだけどなぁ
スプラッタは現実と地続きに感じられてしまうなぁ
有名作なので読んでみたけど、読まないほうが良かった……
それにしても、京極夏彦の作中で描写される平山夢明とイメージが合ってるのは、流石は京極さんといったところでしょうか
Posted by ブクログ
グロい系の話は良かったが意味不明な話は意味不明でなかなか読むのに時間かかった。
無垢の祈りが1番良かった!
・C10H14N2(ニコチン)と少年一乞食と老婆
★★★
よく分からない話だった。
その町に住んでる人たちは何故かすごく残虐な一面がある。
読んでた時はそのホームレスのおじいさんに対してだけかと思ったけど、人間は誰しも優しい面と残虐な面を兼ね揃えているって事なのかも。
・Ωの晩餐 ★★★★
平山さんっぽいグロ描写が良き!
始めはオメガが人間なのか、化け物なのか不明だったが読むにつれてその存在を普通に受け入れられていく。むしろ色んな人の脳を食ったから頭良いので知的な存在として受け入れてた。
・無垢の祈り ★★★★
いじめられっ子の主人公ふみ。かと思ったらしっかりやり返して好感度アップ。
かと思ったら家庭環境が最悪。母は宗教にハマり、義父はDV糞野郎。
義父に殺されレイプされかけるが、連続殺人鬼に助けられる。
もしかしたら殺人鬼が殺した人達は糞野郎達を殺してたのかも?!
・オペラントの肖像 ★★★
ちょっと奇抜な設定で、設定を理解するのに少々時間がかかった。
世界平和と秩序を守るため洗脳?されコントロールされた世界。
芸術がコントロールを解き美術品を所有する事は大きな罪になるという話。
罰せられた人達の状況が過酷で1番印象に残った。
・卵男 ★★
世界観を理解するのに時間かかった。
・すまじき熱帯 ★★
なにがなんだか分からないクレイジーな話だった。
・独白するユニバーサル横メルカトル ★★
期待し過ぎたかも。
地図が主人公の話。地図の1人語りで話が進むが読みにくかったー
・怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男
★★★★
タイトルからして好みのグロい話。
拷問の話やって読んでて足の指が痛くなった〜
砕いたり切断された足の指を焼いて、さらにそこに釘打ってその釘をバーナーで焼いて、、
良かった!笑
Posted by ブクログ
推理作家協会賞短編部を受賞した表題作他、残酷で痛々しく、鬼畜で耽美な短編集。
どの作品も生々しいグロテスクな表現と不快で不安定な世界観、そして想像の斜め上を行くようなオチが光る。 さながら猟奇的な世にも奇妙な物語といった感じで、タモリさんに結末を皮肉ってもらいたいものである。
Posted by ブクログ
とにかくグロい。ハッピーエンドとは言えないけどそこまでイヤな感じにもならないけど全体的に内臓と血肉のドロドロ感のある話ばかり。ニコチンと少年でブラックな童話風のものを出したかと思えば、あとは硫酸を飲む死体をチェーンソーで切断、死体を喰うぶよぶよの男Ωの聖餐、拷問、内臓を割く、、さらさらとグロい。オペラントの肖像はSFチックで好き、卵男はプロットが考えられて肉体より精神面のグロさって感じで面白かった、独白する…何を言ってるのかと思ったらマジで独白するユニバーサル横メルカトルで、一風変わった作品でした。
Posted by ブクログ
ホラー、ミステリー、SF、ディストピアなどなど、残酷で不思議な世界が詰め込まれている短編集。
痛そうなのが苦手な人は注意かも。描写は淡々としているのでグロ過ぎないと思う。
個人的には「無垢の祈り」が好き。救いの無い世界での絶望的な救いという感じ。
全体としては、怖さやグロさよりもやはりミステリーとしての面白さが大きいと感じた。残酷なミステリーとして面白かったです。
Posted by ブクログ
表題作は地図帳視点の語りというユニークな作品。持ち主が連続殺人犯なのですが、時には逃走を助けたりします。悲しい結末も、きっと地図帳の愛情ならではなのかと。グロテスクなのや救いようのない話が多いのですが、この表題作は好きになりました。