大崎梢のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中堅出版社の新人営業マン・井辻智紀を主人公とした、お仕事小説・成長物語です(5篇の短編集)。
一方で、流石は元書店員の大崎梢さん、主人公の視点から、出版・書店サイドの認識のズレや誤解から生じるトラブル、書店員のプライド・悩み等、仕事の素晴らしさと同時に大変さや課題を浮き彫りにしていきます。裏事情を知る故の成せる技?
またこれら諸々のことを、深刻になり過ぎずにゆる〜いミステリー仕立てで読み手に提供してくれ、楽しく読み進められます。
各話の最後に「新人営業マン・井辻智紀の一日」があり、リアルな出版営業のあるある事情が日記風に付記され、こちらも興味深く読みました。
大崎梢さんの著書には、「成風堂書店事件メモ」等の書店ミステリー・シリーズもあるようで、未読ですがいずれも心がホッコリする作品なんだろうなと想像に難くないですね。
書店員のリアルについては、いまがわゆいさんのコミックエッセイ『本屋図鑑』等、仕事の詳細や興味深い情報が満載の本も次々と出版されているようです。それだけ本に携わる人・仕事に関心があり、支持されている裏返しなのだと思います。
先日も、現役書店員の佐藤篤志さんが芥川賞を受賞されました。喜ばしい限りです。
今後も、本に携わる方々を、微力ながら応援していきたいと、ささやかに思うのでありました。 -
Posted by ブクログ
出版社で書店への営業を行う新人営業マン、ひつじくんこと井辻くん。なぜか出禁スレスレの書店にあたったり、やり手の書店員が元気を失っておかしな本棚になったりしているところと遭遇する。ライバルの真柴らと協力し、牽制し合いながらそれらの原因を探求し、解決していく短篇集。
表紙の軽いコミックタッチそのままの軽いストーリーで、ちょっと鈍感な井辻を軸として進んでいく。この手の鈍感具合をうまく料理していくかというところがミソ。少なくともこの1冊の中では、鈍感故になぜか好かれてラブロマンスなどにならなかったあたりは好感が持てる。
まだ1作目というところで慣れていないところがあるのかもしれず、なんか読みにくい部分が所々見られる。また真柴をはじめとした一部の人物が切れ者で、理解の前に前のめりにストーリーが展開してしまっている部分も多い。
1作目の名作の続編の話と、絵本の話の気合の入り具合と、その他の作品のやっつけ具合の落差が激しいことと、蛇足以外の何物でもない営業日記の部分がマイナス。
2作目も購入済みだが、ラブロマンスみたいな話にならなければいいな。 -
Posted by ブクログ
何となく、うやむやになってしまった過去。
当時はどうにもならなくて、今は忘れてしまいたい過去。
人にはいろいろな過去がある。
そんな過去が一定期間の時を経て、「忘れ物」として自分の元に届いたら・・・
というテーマの短編集。
本関係以外の作品を読むのは、多分初。
他人の自分の心にしまっておきたいと過去をほじくり出すような感じで描かれた1作目の「沙羅の実」があまり好きではなく、他の作品も何となく嫌なフィルタがかかったまま、読んでしまった感じ。
短編の分、状況の描写が分かりにくく、ずっと違和感を持ちながら作品を読み進めると言うのも、今作では多く感じられた。
最後まで読めば、なるほど・・・となるのだけど、過程の引付が弱いのか?個人的な好みなのか? -
Posted by ブクログ
アミの会による想い出の旅アンソロジー7編。
ゲスト:秋川滝美
「あの日の味は」柴田よしき
「幸福のレシピ」福田和代
「下戸の街・赤羽」矢崎存美
「旅の始まりの天ぷらそば」 光原百合
「ゲストハウス」新津きよみ
「からくり時計のある町で」秋川滝美
「横浜アラモード」大崎梢
10冊刊行で(仮)が取れたそうです。
想い出の旅がテーマなので、年配の主人公が多め。何十年も経って当時のものが何も残っていないと、あの頃の景色はどこにもないと突きつけられて懐かしいというより悲しいのかもしれませんね…
「幸福のレシピ」、「横浜アラモード」がすごく良かった。 -
Posted by ブクログ
アミの会の11人の作家さんによる短編集
「アミの会(仮)」のアンソロジー第9弾
この本で初めましての作家さんは
永嶋恵美さん、松尾由美さん、光原百合さん
さらさらと楽しみながら読めました。
ところで、なぜ「アミの会(仮)」?と思っていたら
「アミの会」の名前の由来を書かれた記述がありました。
以前、「雨の会」という若手作家集団があり
”雨の会編”のアンソロジーが出版されました。
その「雨の会」へのリスペクトも込めて、
とりあえず仮の名を「アミの会(仮)」ということにしたら
なぜかそれが一番しっくりきてしまったということなのです。
網のように広がる交友関係だとか、
フランス語でamiは友達と言う意味や
「親しげである」という形容詞だったりもします。
女性作家らしい花の名前の会も素敵ですが、
このちょっととっちらかった感じや、
「なにそれ?」みたいな引っかかりもおもしろいのではないでしょうか。
なるほど~、そういういきさつだったのね。
で~、
その「アミの会(仮)」ですが、めでたく(?)、「仮」が取れて
≪アミの会≫となったそうです!
パチパチパチパチ~! -
Posted by ブクログ
地域色のある話&ライトなミステリが好みなので、手に取ってみました。
今5つのうち2つ目まで読んだところですが、読みやすい文でサクサク読めます。
横浜は行ったことがないので、想像で楽しんだり、調べたりしながら読みました。
大人のようにしっかりしているようで、一生懸命片想いしている主人公の千紗が可愛くて、応援しながら読んでいました。
子どもの頃から知っているからと、大事にしてくれる幼なじみの善正も良い人で、これは好きになっちゃうなあと思いました。
まだ最後まで読んでいないので、自分のまとめとしてとりあえず書きました。
最後まで読んだらネタバレ注意にして書き直します。