大崎梢のレビュー一覧

  • プリティが多すぎる

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    書店勤務経験のある著者お得意の出版社もの。『校閲ガール』の主人公・悦子と比較して読むのも一興。

    本作の主人公・佳孝は学生時代から根回ししてきた甲斐あって大手出版社に就職。数年経っていよいよ文芸部へ異動かとワクワクしていたのに、辞令はローティーン雑誌の編集部へ。社内外でそのことを恥じていた彼が胸を張るようになるまで。

    ミステリー要素はなく、純然たるお仕事小説。だけど、あとがきにあるように、ローティーン雑誌の仕事そのものがミステリーなのかも。読者の目線で考えなければ売れる雑誌はつくれない。関わる人は皆、一所懸命。

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    2018年02月09日
  • ようこそ授賞式の夕べに

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    ネタバレ

    本格書店ミステリ「成風堂シリーズ」第4弾。
    しかも今回は邂逅編ということで、同一作者の「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」シリーズとのクロスオーバー作品となっている。
    私は後者のシリーズは未読だけれど、とくに不便はなく最後まで楽しく読むことができた。

    邂逅編と銘打つに相応しく、この事件は本当に団体戦で乗り切ったなという印象だった。もちろん肝心なところでの頼みは本屋探偵・多絵ちゃんの鋭い洞察力と推理力だったけれど、それを裏付けるのに出版社営業チームの活躍も欠かせなかったので。
    お互いの捜査を邪魔することなく、けれども必要なことはきっちり押さえてパズルを埋めていく…偶然というか、奇跡にも近い見事な

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    2018年01月07日
  • スノーフレーク

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    小学生の時に亡くなったはずの大好きたった幼馴染が実は生きているかも、というストーリー。一見すると普通のラブストーリーのようでいて、最後に意外などんでん返しが仕込んでありました。ただ、自分としてはそれがこの作品の中で最も気に入らない点でした。
    そんなの必要だったかな?

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    2017年11月28日
  • 背表紙は歌う

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    今初めて表紙をみて、笑ってしまった。まさに主人公のひつじくんがいる。

    主人公は出版社に営業として勤める、井辻くん。ちょっと気弱、でも誠実で素朴な青年だ。そして、本にまつわる、しかも営業でないと出会わないような謎に挑んでいく。

    間違って二巻目から読んだけど、今から一巻目を読みたいとおもう!!

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    2017年10月09日
  • 背表紙は歌う

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    作り手と売り場、そのふたつを結ぶために。出版社の新人営業マン・井辻智紀は今日も注文書を小脇に抱え、書店から書店へと飛び回っている。しかし取次会社の社員には辛辣な言葉を投げかけられ、作家が直々に足を運ぶ「書店まわり」直前にはトラブルを予感させる出来事が…。井辻くんの奮闘をあたたかな筆致で描いた、本と書店を愛する全ての人に捧げるミステリ短編集第二弾!

    【感想】

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    2017年08月12日
  • かがみのもり

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    中学の新米教師・片野厚介は、クラスの少年たちからとある写真を見せられる。立入禁止の神社の森に、金色に輝く豪華絢爛なお宮と、狛犬に似た狼像があるというのだ。森の探索を始めた厚介たちに、謎に男、怪しい白装束の集団、そしてとびきりの美少女が近づく。彼らの目的はいったい何なのか?謎に迫る厚介たちは、やがて森の奥に哀しい物語を見つけ出す…。

    【感想】

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    2017年08月11日
  • 夏のくじら

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    よさこい祭りが舞台の小説。
    はからずも7月末~8月頭のこの時期に読み(よさこい祭りは8月10・11日開催)、タイムリーでした。

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    2017年08月06日
  • だいじな本のみつけ方

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    書店勤務の経歴を持つ著者の本がらみの話、大好きです。成風堂書店シリーズのような大人の話も楽しければ、本作のような子どもの話も和めます。

    本をこよなく愛する中学生・野々香、その天敵だけど同じぐらい本を愛している秀臣、野々香と秀臣が大ファンの作家を叔父に持つ浩一の奮闘とささやかなミステリー。彼女たちが町の書店に持ち込む企画は盛り上がること間違いなし。大人向け子ども向けと、大人が決めてしまいがち。子どもだった頃の気持ちをなぜ忘れてしまうのか。

    本の味わい方はいろいろ。世の中の本屋さん、どこもなくなりませんように。

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    2017年07月12日
  • ふたつめの庭

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    ネタバレ

    ほんわかした日常の謎系ミステリも含むお仕事小説……ではなく、大崎梢のいつもの絵本を絡めた小説。恋愛要素多めに入れてみましたという感じ。
    絵本好きには「ああ、これ知っている」「この話好き」と楽しめるのではないかと思える。

    ただ、ラストのまとめ方がおざなりすぎて納得いかない。
    子どもと相談して……と『日曜の童話』にあったのだから、美南と隆平のラストにもそうすべきと思うのだけど。
    ミステリでないにしても、これは伏線だと思って読んでいる身としては、単なる話の流れで出しただけというのは納得いかない。

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    2017年06月28日
  • ねずみ石

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    村で起きた事件を少年が仲間と犯人を捜すお話。村のお祭りと少年達のソワソワしている様子が細かく表現されてます。

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    2017年06月25日
  • ねずみ石

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    表紙の絵と「ねずみ石」なんてかわいいタイトル。帯には4年前、祭りの夜に起こった殺人事件と書いてはあるけれど、日常ミステリーのようなものだろうと思って読み始めたらちゃんとミステリーで、私の中でこのギャップにいい意味でやられた感が強かったです。

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    2017年06月04日
  • 片耳うさぎ

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    小学生の奈都が好奇心旺盛な美人中学生さゆりとお屋敷とそこに住む人の謎に迫るお屋敷ミステリー。古い日本家屋に屋根裏への秘密の階段、いわくのありそうな兎のぬいぐるみに大伯母の出生の謎など最高の舞台装置が揃っている。ミステリお約束の呪いを教えてくれる近所のおばあさんも(笑。
    ちょっと設定に無理があるんじゃないのかと思う部分もあったが読後感はよかった。お屋敷のからくりの説明なんかは説明がよくわからない部分があったかな。

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    2017年05月20日
  • キミは知らない

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    幼い頃に父親を亡くした女子高生が、父親の謎を解きに行く話。
    登場人物が多過ぎて、先が気になって斜め読みしたけど結局よく分からない話だった。

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    2017年05月13日
  • 忘れ物が届きます

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    短編集。
    「忘れ物」というよりも、その当時はわからなかった事実が時を経て明らかになっていく物語。
    過去に何があったのか。
    事実はどんなものだったのか。
    わかったところで起こってしまったことはなかったことには出来ない。
    過ぎてしまった時間ももとに戻ることはない。
    それでも事実は事実として受け止めることで、すっきりすることだってあるかもしれない。
    きっと「いまさら」ではなくて、「今だからこそ」と思える人たちの物語なのだろう。

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    2017年04月07日
  • ようこそ授賞式の夕べに

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    このシリーズはわりと好きだけど、今回はちょっと低調な気がした。本屋大賞を個人的には試みとしては評価もするし、書店員の熱意も充分にわかるけれども、自分はその人たちのお勧めに反応できないというか、以前大賞作品を読んでかなりがっかりしたので、人に勧めることの難しさをしみじみ痛感した。だから共感できなかったのかな。

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    2017年03月21日
  • 夏のくじら

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    季節は夏にはまだ遠いけれど、夏をしっかり感じました。

    高知で行われているよさこい祭を舞台にした話。
    うわー生で見てみたいなぁ。
    お祭り女の私としては読んでいるだけで血が騒ぐような気がします。
    これは楽しくない筈がない!
    月島、いい男だなー。

    風邪をひいて体はグッタリしているのですが、気持ちは元気になりました。

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    2017年02月12日
  • プリティが多すぎる

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    週刊誌で働きながら文芸に異動を希望していたのに、よりによってローティーン向けのファッション雑誌に異動になった青年のお話
    大崎梢だけど日常系ミステリの要素はなく、お仕事ドタバタ小説

    まぁ、どこの業界でも真剣にやってる人はいるよね
    なのに業界事態を軽視した態度をとれば軋轢は生まれるさ

    いくらローティーンとは言え女の子
    さらに芸能界に足を突っ込んでいる雑誌モデルともなれば、やはりドロドロしたものがあるよね~
    と思って読んだけど、以外に明るい部分しかなかった
    ま、主人公のミスから広告代理店同士やメーカーのごたごたはあったけど、それほどでも
    綿矢りさの「夢を与える」みたいなのを想像してたんだけどね

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    2017年01月10日
  • ふたつめの庭

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    内容(「BOOK」データベースより)
    保育園は予測不能のことばかり。保育士になって五年の小川美南と定時退社しやすい部署に異動し、子育てに奮闘する志賀隆平。園内の事件や行事を通して美南と隆平は気づき、育んでゆく、本当に大切にしたいものを。家族と恋の物語。

    この表紙が読む気を削ぎます。大崎梢さんは外れもたまに有りますが、大当たりもたまに有るので油断のならない作家さんです。最近流行のお仕事小説でほんわか誰も死なないミステリー好きには安心のブランドです。
    今作はお仕事小説というよりも恋愛小説要素の方が多いですが、後半に行くにしたがってなかなかの胸キュンっぷりで、なかなかやってくれるじゃないかという感

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    2016年12月29日
  • プリティが多すぎる

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    ネタバレ

    文芸でバリバリやりたい編集社若手が、まさかの中学生女子向け、究極キャピキャピの雑誌に異動になって、腐りながらもいろいろな出会いと気づきを得て成長していく話。
    根本ストーリー的には、かなりよくある話でそんなに面白くなかったけど、雑誌の専属モデルのあり方とか、専属の場合は正に事務所だけでなく、雑誌も彼らを育てるのに一役も二役も買うんだなぁ、と、なんとなく腑に落ちて見識が広がったらしいのはよかったかな。

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    2016年11月14日
  • プリティが多すぎる

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    ネタバレ

    不本意な人事で少女向け雑誌担当となった新見佳孝、通称南吉君の奮闘。いつもならスイスイ読める大崎梢小説なのに今回はあまり引き込まれず・・・、南吉の自社雑誌への態度がね・・・。いくら嫌でも担当になったからにはもっと真剣に向き合え、と何度思ったことか。中高生モデルの子たちのほうがよっぽど大人でプロだ。

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    2016年11月04日