大崎梢のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ本格書店ミステリ「成風堂シリーズ」第4弾。
しかも今回は邂逅編ということで、同一作者の「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」シリーズとのクロスオーバー作品となっている。
私は後者のシリーズは未読だけれど、とくに不便はなく最後まで楽しく読むことができた。
邂逅編と銘打つに相応しく、この事件は本当に団体戦で乗り切ったなという印象だった。もちろん肝心なところでの頼みは本屋探偵・多絵ちゃんの鋭い洞察力と推理力だったけれど、それを裏付けるのに出版社営業チームの活躍も欠かせなかったので。
お互いの捜査を邪魔することなく、けれども必要なことはきっちり押さえてパズルを埋めていく…偶然というか、奇跡にも近い見事な連係プレー(?)が功を奏した結果だったんだなと思う。
本件最大の鍵を握っていた人物については、私なりに少し思うところがあった。
自分が過去にやったことっていうのは、やはりいつまでも付いて回るものなんだなぁと。それがたとえ既に解決済みのことであっても、きちんと償いをして誰かに赦されたことであっても…。
結局は自分の中で決着をつける以外に、過去から解放されることはないのかもしれないなと思った。
だけど、頑張っている人は報われてほしい。誰か、その人が頑張っている“今”をちゃんと見ててあげてほしい。――いち読者のそんな願いを叶えてくれたわけではないのだろうけど、結末はそんな思いを少しだけ汲んでくれたような気がして、ホッとした。