山内マリコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ここに収録されている8編の物語はどこかしら『あなた』の物語かもしれない。地方都市に住む男女の悲喜こもごもを見事なまでに描き出していると思います。こういう話はいつの時代もあるのかもしれませんが…。
ここに描かれているのはある地方都市に住む男女の『悲喜こもごも』を8つの物語に収めた連作小説集です。それぞれがものすごいリアリティがあり、正直なところ、自分自身と物語世界との『距離』を測り損ねていたく難儀してしまいました。
なんと言ったらいいのか…。この吹き溜まり感や、地方都市独特の『けだるい』空気。出てくる登場人物たちの『行き場のなさ』が全体を覆っておりました。ここでは主に女性の登場人物た -
Posted by ブクログ
女の友情とかそういう本かと思いながら読んだ。
1章ごとに前の章に出てきてた人が出てくるけど主人公は変わり、話も変わる。
読んだ後で知ったけど、著者は同い年(早生まれなので学年は私が1つ上)だった。
どうりでわかりすぎるはずだ。
ただ、最終章はフェミニズム全開で食傷気味になった。
(そのつながりか富山つながりか、解説が上野千鶴子なのは驚いた)
私もフェミニズム思考寄りだと思うのでアレルギーがあるわけではないし、昨今のフェミニズムを貶めている何でもフェミを盾にしている似非フェミニストには腹が立ってるし、フェミニズム/ニストを嘲笑する風潮にはもっと腹が立っている。
しかし、地方だからとは言えこの -
Posted by ブクログ
ネタバレ"女として生きること"をブラックユーモアたっぷりに描かれた短編集。面白いのにしんどい。
恋愛も女子会もファッションも楽しいと感じることはあれど、女として強いられることや危ないことが社会には多くて辟易する瞬間もあるなと改めて痛感。
『かわいい結婚』の「死ぬまで、エンドレスに、家事はつづく」ことに気づいてしまった絶望感はやばい。苦手な家事をこんなにひかりは頑張ってるのに妻だから当たり前として全然褒めたりしない旦那にもめちゃくちゃ腹立った。
『お嬢さんたち気をつけて』では、結婚ルートに行ってもキャリアルートに行っても本当の幸せには程遠いのかもなと思う。でも二人の友情は微笑ましかっ -
Posted by ブクログ
ネタバレプロローグは私の価値観でどう見えるのか図る場所なんだなあ
いつの話?と思ってつい出版された年を確認したわ
これは、お金持ちの人は今もこうってことなの?
「結婚し家庭を持っているというだけで、女はここまで堂々とした生き物になれるのかと華子は思うのだが、そういったかすかな傲慢さを鋭く嗅ぎ分けてしまえるということは、自分がまだそれを手にしていないなによりの証拠なのであった。」ギャッ
すれっからし!そんな男いっぱいいたよ
私は夫の価値観のそばにいられて幸せなのかもなあ
やっぱ好かれてると思った女が急に潔く離れたらいくらスッキリした男でも追いかけるのか
貧乏人の方が自由ってことですか?絶対違 -
匿名
購入済みすごいお金持ちの人達の世界。本当のお金持ちの子供達は優しい子供が多い。のは、よくわかります。
心が汚れてないから純粋なんでいれる。けれど、どの立場にいても人それぞれ悩みがあるんですね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレコロナ禍で人との出会いとか学びの選択肢とか人生の貴重な時間にぽっかり穴が空いたような感覚は自分も同じく持っていたものだから杏奈に共感した。
マリリンモンローのこと 全然知らなかったのでマリリンの人生を杏奈を通して少しだけ知ることができて面白かった。最近SHE SAIDを観たのでハリウッドや映画界に蔓延っていた抑圧や女性差別的なことと結びつきながら読めたし、本当にまだまだ社会って変わってないなーってつらかった。杏奈の卒論研究の準備の段階とかで同い年や先輩後輩との議論の場面、こういう活発な意見交換とか自分の考えをしっかり持っている学生のことが羨ましい。わたしはなんとなくずっと怒っててでも知識とか何