【感想・ネタバレ】パリ行ったことないの(フィガロブックス)のレビュー

「パリ」という街はもはやただの地名を超えて、色々な意味を持っていると思う。
元祖・オシャレな憧れの街。
けれど、実際に行ったことがある人はそう多くはない。
だからこそ、イメージはどんどん膨らんでしまう。

そんな理想のパリが、本当はただの海外の一都市だとみんなが微かに気づいている。
オムニバス形式で綴られる、パリではない場所にいる人々たちの、パリに行かない言い訳めいた理由と現実。
そして彼女たちが最終的にたどり着く理想の土地は、とある意外な場所で…。

『ここは退屈迎えに来て』で地方都市のリアルを描いた著者が巧みに切り取る、
女性たちが抱える、はち切れそうなパリへの憧れ。
旅行好きな人にも、嫌いない人にも、読んでほしい1冊です。

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Posted by ブクログ 2023年05月13日

パリに行ったことがないのに、強烈に惹かれている自分と重なった。コロナも落ち着いたから、絶対に行ってやるのだ!

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Posted by ブクログ 2021年07月25日

様々な想いを抱えた女性たちが、パリへ行くという目的をもち、パリへ行き、自分の人生をなんとかリスタートしてみたい。そんな想いが実行できるのはパリではないかと。四苦八苦しながらも生きていく女性の逞しさは美しいと思った。

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Posted by ブクログ 2018年10月28日

短編小説はあんまり好きじゃない。よくある感じかな、と読み進めていったけれど、どのエピソードもどこかしらに自分を投影できて、心地よい長さ。サラサラっと読めてしまったし、終わり方がいい。難しく考えなくとも、「あ、私も、これしてみたかったな。してみよっかな」なんて歩いていけてしまえるような本。好きでした。

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Posted by ブクログ 2016年11月27日

10人の女性のパリにまつわる短編集、
そして最後の章で1つにまとまる、てやつです。
山内マリコ✖︎パリ、読まざるを得ないでしょう。

どの話もそれぞれが悩んで
人間味があって悪くない。

そして最後にそれぞれがいろんな気持ちを持ってフランスに集まり、
その中で過ごす気持ち良いバカンスの描写がなんとも...続きを読む言えない幸せな気分になります。

ラベンダーが香って
心地よい風が吹く中で
皆んなでワイワイ長机でたっぷり時間をかけて味わいながら途切れないおしゃべりに興じながら…
そんな光景を感じる。

私はフランスにも住んだことも友人もいないのに
なぜにフランスの生き方に魅了されるんだろう。
でもきっとそんな人が多いからこそ
この世の中にはフランスを題材にした本がやたらめったらあるんだろう。

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Posted by ブクログ 2015年11月08日

山内マリコさんの作品は全て読んでます。

今回の作品はパリに思いをよせるいろんな世代の女性が登場人物。もやもやしている気持ちを持ちながら生活している女性たちがパリに興味を持ち向かうまでの道のりの短編。短編と思いきや、最後の書き下ろしで同じツアー客として再開できる。さっきまで読んでいたのに最初から一人...続きを読むひとりを読み直したくなる。パリじゃなくてもこんなツアーどこかにないだろうか。行きたいな。

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Posted by ブクログ 2015年02月07日

山内マリコさんの作品は、やっぱり新作を追いかけてしまう。今回は共感ポイントが大きかったなぁ。

東京で働く地方女子、平坦な繰り返しにどんづまりの女子の悩み、もやもや。普遍的なんだけど、こういう小説があることがいいなって思うし、私は好きだ。

凝った装丁もすてき! さすがフィガロ!

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Posted by ブクログ 2023年04月30日

行きたいな、とか。
やってみたいな、とか。
そう思うことは日常にあふれているけど、実際そこに向かって自分は行動してる?って、思わせるね。
行こうと思えば行ける。
やろうと思えばやれる。
本気かどうか。
決めるかどうか。

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

憧れのパリになかなか行けていないそれぞれの女性の人生をまとめた小説。
それぞれの悩みや女性ならではの結婚や子どもを持っている。ただ必ずフランスに行くことを憧れているけどなかなか行けずにいる。
最後は最初に出てきたフランス語学院に通うことにした子がフランスで旅行会社で勤めていて8月のバカンス期間でどこ...続きを読むも営業していない中で南フランスだゆったり過ごすプランにそれまで出てきた方々が参加する話。
憧れの海外で暮らすことは他の人にとってはよく聞こえるが、実際その国ならではの合わない部分や気になるところは出てくるので結局悩みから逃れることは出来ない。だが、快適に過ごすこともできるということを言っている気がする。
海外に住んでいたからよく分かるが、完璧な生活を送ることができる国は存在しない。
またヨーロッパならではのバカンスをしっかり取る文化は改めて良いなと感じた。
旅行となるとやりたいことを詰め込んでしまって疲れてしまうが、ゆったり何もしないプランも良いなと思った。

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Posted by ブクログ 2018年10月09日

淡くて可愛い雰囲気の、タイトル通りの状態の短編が沢山と、最後にそれらより長めの、それぞれの登場人物が揃う舞台をパリに移したお話がひとつ。サクサクしたクッキーみたいに軽やかでお洒落だった。パリ行きを決意するきっかけになった映画に、偶然パリの映画館で出会うところがロマンチックだった。

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Posted by ブクログ 2016年07月04日

小説の切り口っていろいろあるんだなと思った。
パリというキーワードの短編。
いろんな主人公がいて、最後の章でみんな顔を合わせる。
パリってやっぱり若い頃は憧れちゃう。
だけど、私も今は行かなくても大丈夫って思えるくらい、世の中の情報は溢れている。
それで満足かな。

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Posted by ブクログ 2015年03月12日

憂鬱な日常の対極にあるパリに憧れる女性達が、
「えいやっ!」と勇気を出し、夢を叶えるフランス旅行へ。
いざ行ってみれば、人種差別があったり街が汚かったりで幻滅することもあるけど、
自分の枠から一歩踏み出した彼女達は幸せそう。
幸せって結局は自分の内側にあるものなんだよね。

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Posted by ブクログ 2015年02月19日

装丁が好きで、しおりとしてついている青いリボンがパリって感じでおしゃれだなぁと!
パリを、ただ華やかで素敵ってだけではなく、雨ばかりだったり結構ゴミが落ちている、なんて色々な表情が垣間見えたのが面白かった。
『雨ばっかり』みたいに、誰かの一言で見える世界が全く違ったものになるのは共感しました。
様々...続きを読むな言い訳を越えて、飛行機に乗れた人たちが感じることのできる解放感や風が清々しい最後の話に救われた感じがしました。

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Posted by ブクログ 2015年01月28日

山内マリコさんの言葉運びってフランス映画を彷彿させるな、と前々から感じてたのでこの題材はぴったりだと思ったら、やはり山内さんは短編がうまい。逆に長編は退屈なのが傷だけど。
どれも短いパリに想いを馳せる女の子たちの物語。中でも好きだったのは、はじめの猫いるし、と、恋する女。
恋する女の不倫の末結婚に至...続きを読むった夫のゾッとする恐怖がよかった。別れを切り出される時に、それでどうかな? きみの方にもそういう人がいるわけだし、やんて切り出されたら身も蓋もないじゃない。怖い怖い怖い!
猫いるしであゆこがまぼろしのフランス映画を求めにパリに行くことを決意したところで終わり続きが気になってたのだがセ・ラ・ヴィで再会できたのは嬉しかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年12月20日

フランス パリと女性をテーマにした短編集。パリについてあまり知らない私でも楽しく読めた。パリってどこだっけ?と呟いてしまう程の無知っぷりで恥ずかしい。女性は海外に憧れるんだろうなと思う。自分自身が知らない未知の世界への憧れというものに美しさを感じる。この短編集もそんな感じである。山内マリコらしさが満...続きを読む載の一冊だった。

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