あらすじ
FIGARO japonの読者だけど、パリに行ったことないの……。 『フィガロジャポン』連載の人気連作短編小説に、最終章(第13話)を加筆して書籍化!
地方や郊外に住む「普通の女の子」たちによる、パリへの憧れが紡がれる小説。
大学院まで出たのに思うような職に就けていないあゆこは、2008年のFIGARO japonの映画特集でどうしても見たい映画を見つけた。
その映画を見るために、自分の人生を変えるために、パリへの第一歩が「普通の女の子」たちを変える。
「パリ」という街はもはやただの地名を超えて、色々な意味を持っていると思う。
元祖・オシャレな憧れの街。
けれど、実際に行ったことがある人はそう多くはない。
だからこそ、イメージはどんどん膨らんでしまう。
そんな理想のパリが、本当はただの海外の一都市だとみんなが微かに気づいている。
オムニバス形式で綴られる、パリではない場所にいる人々たちの、パリに行かない言い訳めいた理由と現実。
そして彼女たちが最終的にたどり着く理想の土地は、とある意外な場所で…。
『ここは退屈迎えに来て』で地方都市のリアルを描いた著者が巧みに切り取る、
女性たちが抱える、はち切れそうなパリへの憧れ。
旅行好きな人にも、嫌いない人にも、読んでほしい1冊です。
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
すごく読みやすい短編集。
一話が結構短いので、疲れていても読める。
最後のお話で今までの登場人物が出てくる。
フランスの働き方(残業は1秒もしない、バカンス5週間とるなど)とか読んでると、今私が日本で転職活動中なのだけれど、ハードワークをアピールする日本の文化に嫌気がしてくると思った。
また、最後の、ついにパリに渡って1年くらい住んでる女性の話を読んで、海外移住とか聞こえは良いけど、日本であんまりうまく行かなかった自分というのは変わっていない。そんな状況から逃げて海外で、外国人という特別枠で、楽しみながら生活してるだけ、みたいな箇所、わかるなーと思った。それで落ち込む日もあるみたいなところ。
でも、側から見たら羨ましかったり、カッコ良いって思われたりするんだよな。
結論も、でもそんな感じでもいいじゃん!みたいな感じだったけど、それもほんとそう思う。
もし、20代とかで海外移住に憧れているときに読んだら、触発されて私も海外移住してたのかな?と思った。
Posted by ブクログ
色々な視点での短編集で読みやすかった。パリに行きたい人達のお話で色々な境遇を持ってる人達。
自分も人生について考えさせられました。もう一度読み返したい。
最後の話も素敵な話。
最後はチャプター1の子がパリに行って日々の生活をする様子がわかるので楽しかったです。