山内マリコのレビュー一覧
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様々な年代の女の子・女性たちの友情と生き方がテーマ。その時々で熱中していたものや降りかかってくる問題が"あのころの私たち"的目線で描かれていてどこか懐かしい。
当時はあんなに仲良かったのに気付けば疎遠になっていたり、価値観や話が合わなくなったり。お互い自分の人生を歩んでいたら当然のことでもあるけど、いつから?どうして?と寂しくもある。
ライフイベントによって、男性よりも人生が大きく変わりやすいのが女性。ある一定の年齢になると女性たちは自分が差別される側であることに気づく(=若いうちは、母親やいろんな人が盾になって、肩代わりしてくれていた)。←ここ結構はっとした。
"親がどれだけジェンダーステレオをかわそうとしても、あらゆるところから、「女の子だねぇ」「女の子は女の子らしく」の価値観は、雨のように降りそそぐ。せめてその雨をしのげる傘くらいは用意してあげたいけれど。"
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Posted by ブクログ
ネタバレすごく読みやすい短編集。
一話が結構短いので、疲れていても読める。
最後のお話で今までの登場人物が出てくる。
フランスの働き方(残業は1秒もしない、バカンス5週間とるなど)とか読んでると、今私が日本で転職活動中なのだけれど、ハードワークをアピールする日本の文化に嫌気がしてくると思った。
また、最後の、ついにパリに渡って1年くらい住んでる女性の話を読んで、海外移住とか聞こえは良いけど、日本であんまりうまく行かなかった自分というのは変わっていない。そんな状況から逃げて海外で、外国人という特別枠で、楽しみながら生活してるだけ、みたいな箇所、わかるなーと思った。それで落ち込む日もあるみたいなところ。
でも、側から見たら羨ましかったり、カッコ良いって思われたりするんだよな。
結論も、でもそんな感じでもいいじゃん!みたいな感じだったけど、それもほんとそう思う。
もし、20代とかで海外移住に憧れているときに読んだら、触発されて私も海外移住してたのかな?と思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ◾️record memo
「あたしみたいに変ちくりんな顔でもね、パパが可愛い可愛いって言ってくれたから、あたしは自分のことを可愛いって思えるようになったの。それでこんな性格になっちゃったってわけ!」
ああ、わたしにもうつみ宮土理の父親みたいな人がいればいいのに。きみは可愛いよ、すごく可愛いんだよって、ちゃんと目を見て言ってくれる誰か。そんな人がそばにいれば、わたしも、"ケロンパ" みたいな愛称で呼ばれる、可愛げのある女の子になれたかもしれない。
せめてもの慰めに、鏡を見るたび、心の中でうつみ宮土理の父に、こう言ってもらいました。「可愛い可愛い。さよちゃんは可愛い。さよちゃんはブスなんかじゃないよ。ほんとだよ」
わたしはずっと、自分をイグアナの娘だと思って、それだけを支えに生きてきました。萩尾望都先生の名作『イグアナの娘』の主人公は、母親と自分にはイグアナに見えるけれど、本当はけっこう美少女という設定です。わたしの場合、鏡をのぞきこむと、そこにいるのはブスです。イグアナよりはマシ…というささやかな慰めと、わたしも誰かの目には美少女に見えているかもしれない、というわずかな望みを託していました。
さびしいとかせつないとか侘しいとか、そんなのを感じる心のひだが、全部なくなればいいと思った。
みんな自分に似合わないものばかり、手の届かないものばかり欲しがってる。
自分というものが完璧にあって、物怖じせず、誰とでも対等に話せる人に。自分にピッタリの香水を知っている、おしゃれな、スタイルのあるカッコいい大人に。笑いのセンスに溢れた人気者に。フランス料理のテーブルマナーも知っていてワインにも詳しい、どこに出しても恥ずかしくない女に。たくちゃんと一緒にいることで、そういう人になれる気がしていた。たくちゃんがあたしをブラッシュアップしてくれて、ハイ完成!って送り出してくれる気がしていた。お風呂上がりにバスタオルを広げたママの腕に飛び込みさえすれば、きれいに乾かされてパジャマを着せられ、完璧な状態になってベッドに運ばれるみたいに。そんなふうにあたしを調教して、大人にしてくれる人を求めていたのだ。なんてバカなんだろう。
あたしは、いつになったら自分が思い描く女の子になれるんだろう。いつになったら完成するんだろう。それまでに、あとどのくらいの時間がかかるんだろう。あたしがなりたいのは、きれいで、頭が良くて、おしゃれで、おもしろいことが言える人。いつも堂々としていて、自信があって、人に媚びたりしないし、あとで自己嫌悪に陥るようなダサいリアクションもしない。そういう女の人になれるまで、あとどのくらいかかるんだろう。
あたしは今度こそ、自分の欲しいものは自分の力で、手に入れるつもり。
注目を集めたいと思うことも、もちろんネットでなにかを発信することにも興味はありません。彼らは現代人にはめずらしく、自分たちの幸せを他人に見せびらかさなくても、幸せを感じることができたのでしょう。
青木夫妻は若者たちのちょっとした無作法にも寛容ですし、彼らの意見にきちんと耳を傾けます。若いからといって下に見るような真似も、もちろん説教もしません。でも訊かれれば、そっと教えてくれました。自分らしく装うコツや、靴を長持ちさせる手入れの仕方、美術品を買う意味や、インターネットとの距離の置き方なんかを。
彼らはよく言っていたものです。スタイルを探す試行錯誤にはお金がかかるけれど、スタイルが見つかればあとはお金なんてちょっとで事足りるものよと。
誰にも。誰にもわからない。そしてわからないことを知っているかのように語ってはいけない。 -
Posted by ブクログ
読みやすいし、まさに今の同年代の子が主人公だったから、共感することも多かった。
イスラエルとパレスチナの戦争のことや、能登の地震災害のことについては、私も同じような認識だった。なんで戦争しているのか知らなかったし、能登の災害についても、身近なことなのにあまり知らなかった。
たまに、自分がが本当に無知であることに気付かされる。富山で普通に特に学びもせず、のほほんと生きていたら、無知なまま。それでも良いと思うけど、私はそのままで良いのか。
読書をしていると、新たな価値観に気づけるし、知らないことを知れる。今年は読書たくさんしたいな。そして、色々なことを知って、私も進路を決めていこう。 -
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母からの借り物。
勧められて読んでみた。
同い年ということで共感する部分も多いがこの方本人も本書内で語っていたが、着物を知っている『着物警察』側だな、という部分も垣間見られた。
この年代はどちらかに分かれるのかも?w
着物にどういうふうに関わっていたか、関わる機会があったか、にもよると思うけど。
私などは10月暑いから浴衣でええやんとか言う邪道、奇抜を好む傾向にあるw。
私は大正〜昭和初期ぐらいの着姿が好みなので。
心に引っかかる言葉も多々あったので改めて自分で購入して読み直したいとも思うが、何にしてもこの人自身がそもそも恵まれた環境にいたんだよなぁ、と思い知らされる。
こっちも大島紬が身近にある環境ではあるけど、着物に関して気軽に勉強出来る環境にあったとは言えない。
エッセイって結局書き手の思い、考え方とかだから私は基本的に苦手なのである。 -
Posted by ブクログ
以外ネタバレ含みます。
女子高生二人がスタバで出会うお話。
その舞台が、東京ではなく富山だから、この小説は面白いんだと思う。
視点人物である美羽が、比奈と遊ぶ様子は、女子高生そのもので、可愛い。
なのに、ふいに挟まれる世界史の授業のエピソードに、物語の色合いがカチリと変わる音がした。
今、ガザで起きている戦争のキッカケを、富山弁を話す先生が滔々と語っていく。
習っていた歴史は今と繋がっている。
そして、人の命を奪う所業と、自分の生活もまた、繋がっている。
そんな戦争の話題について、富山に住み続ける美羽の母は、遠く知らない地の話と言い切り。
比奈もまた、美羽の知らない土地で、天災の被害を受けていたことを知るのだった。
そのコントラストの中で、美羽は自分が進むべき路について考える。
学校の勉強って、侮れない所がある。
生きていても出会わない問いに、出会わせてくれる。
一冊を通して、美羽のある種の真面目さに、可笑しくもなり、少し心配もする。
それでもどうか、彼女が、芽生えてきた問いと向き合い続けて欲しいと、願っている。