山内マリコのレビュー一覧

  • マリリン・トールド・ミー

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    タイトルとあらすじから、少女漫画のような話かなと思っていたが(ミルモでポン的な…)、良い意味で裏切られました。
    コロナ禍で過ごす大学生活は本書に書かれていること以上に大変なこともあったでしょう。
    杏奈がこれから先、人との関わりから得られる経験を存分に得ることを祈ります。
    ご多分に漏れず私もマリリンのことは知っているけどご本人がどのような人物だったか知りませんでした。現代の価値観で再評価される人物、作家にも言えるところがちょっと皮肉ですね(著者はそんなつもりで書いてないかもだけど)。
    あと杏奈のママがすんごい良いママ。

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    2025年08月16日
  • 一心同体だった

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    様々な年代の女の子・女性たちの友情と生き方がテーマ。その時々で熱中していたものや降りかかってくる問題が"あのころの私たち"的目線で描かれていてどこか懐かしい。

    当時はあんなに仲良かったのに気付けば疎遠になっていたり、価値観や話が合わなくなったり。お互い自分の人生を歩んでいたら当然のことでもあるけど、いつから?どうして?と寂しくもある。

    ライフイベントによって、男性よりも人生が大きく変わりやすいのが女性。ある一定の年齢になると女性たちは自分が差別される側であることに気づく(=若いうちは、母親やいろんな人が盾になって、肩代わりしてくれていた)。←ここ結構はっとした。


    "親がどれだけジェンダーステレオをかわそうとしても、あらゆるところから、「女の子だねぇ」「女の子は女の子らしく」の価値観は、雨のように降りそそぐ。せめてその雨をしのげる傘くらいは用意してあげたいけれど。"

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    2025年07月31日
  • 逃亡するガール

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    [こんな人におすすめ]
    *富山在住で中高生の子供がいる人。富山の中学校・高校で働く教師。
     一家に一冊置いておきましょう。学校の課題図書に使いましょう。
    読書が苦手な人でも手に取りやすい厚みです。
    富山で見られる、なんてことない日常が世界とつながっていることに気づいてしまうかもしれません。
    もう富山県民は全員読んだ方が良いです。できるだけ早く、過去の記憶が生々しいうちに。

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    2025年07月26日
  • 選んだ孤独はよい孤独

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    ネタバレ

    俺が逃してるやる、ニコンの話が1番好きだった
    女の人の生きづらさを描いた小説やドラマはたくさんあるけど、男の人にフォーカス置いた物語って少ないよね 
    男らしくいることが求められて、はみ出たら社会から抹殺されて逃げ場がなくなるから大変だな

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    2025年06月29日
  • ここは退屈迎えに来て

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    読みながら、なんでこの本に惹かれているのかなあって思った。好きなタイプのものでもないけど、読み進める手は止まらない。解説を読んで納得した。『居場所や役割を実感しきれずに「ここではないどこか」を夢見たくなる人』あぁ、わたしだなあ。って。夢から覚めた気分だった。

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    2025年06月22日
  • 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて

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    買い物ひとつひとつも振り返ってみればこんなにも面白いエッセイになるんだなぁという発見。「イヤァオ!!!」、「高級バター&バターケース」、「本のバカ買い」。

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    2025年05月31日
  • 逃亡するガール

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    ・安全な場所がないという話=逃亡するというより「追放されるガール」って印象を受けた
     電車、カフェ、家、、、
     ハードの部分だけじゃなくて
     ソフトの部分 心理的もそうだし
     インターネットもそう(なんかいつも広告やステマから逃れている感覚がある)

    ・「家庭を持って欲しい」という価値観を押し付ける主人公の母は悪(敵)といえるか? 構造化されているのでは?
     →子どもを持つことによって(のみ)自身の存在(母という存在)を確立する術がないからこそ?

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    2025年05月30日
  • 選んだ孤独はよい孤独

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    こーゆー男、いそう〜。こーゆーこと、ありそ〜。って思いながら読むのが楽しかった。身近な人に重ねてしまったり。男の人も男の人で大変だー、でも女の人の方がもっと大変だぞーと女性目線で思ってしまったり。いろんな感情になれて楽しかった。考え方が凝り固まってしまっていたり、これはおかしいって決めつけたりしてる大人には面白くなさそう。「俺が逃してやる」はかっこ良すぎた。御神籤ブックで偶然手に入った本だったけど、大当たりでした。

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    2025年05月24日
  • 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて

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    お洒落な文章だが、ひとつひとつの物で話が区切ってあるので軽く読める。
    物の購入の仕方や物についての価値観も考えさせられた。

    カラーの挿絵と文章も相まって、上品な本という印象を受けた。

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    2025年04月20日
  • パリ行ったことないの(フィガロブックス)

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    ネタバレ

    すごく読みやすい短編集。
    一話が結構短いので、疲れていても読める。
    最後のお話で今までの登場人物が出てくる。
    フランスの働き方(残業は1秒もしない、バカンス5週間とるなど)とか読んでると、今私が日本で転職活動中なのだけれど、ハードワークをアピールする日本の文化に嫌気がしてくると思った。

    また、最後の、ついにパリに渡って1年くらい住んでる女性の話を読んで、海外移住とか聞こえは良いけど、日本であんまりうまく行かなかった自分というのは変わっていない。そんな状況から逃げて海外で、外国人という特別枠で、楽しみながら生活してるだけ、みたいな箇所、わかるなーと思った。それで落ち込む日もあるみたいなところ。
    でも、側から見たら羨ましかったり、カッコ良いって思われたりするんだよな。
    結論も、でもそんな感じでもいいじゃん!みたいな感じだったけど、それもほんとそう思う。

    もし、20代とかで海外移住に憧れているときに読んだら、触発されて私も海外移住してたのかな?と思った。

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    2025年04月12日
  • 2030年の旅

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    未来予測のインプット的に作家の知恵を借りるべく手に取った一冊。
    (小説として読むのを楽しみに、手に取ったわけではない)

    2030年まで5年、なにがどこまでこうなってるのか先は見えない。
    個人的にはここまで、すごいことになっているとは想像できない。
    言えそうなことは10年先だと、コンピュータ技術がかなり身体性を帯びる予測がされがちなこと。
    5年、ではなく10年先を20x0年という限りで妄想すると、過度な期待も抱けてしまうのだろうと感じた。

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    2025年03月09日
  • 選んだ孤独はよい孤独

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    最高。こういう本が読みたかったんです。
    文学的で奥行きがあり、でも読みやすくもある。
    知らない言葉も沢山出てきたし、こういった類の本をもっと知りたい。山内マリコさんの本読み漁ってみようかな~

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    2025年02月16日
  • 逃亡するガール

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    地方都市×女子学生ってもう山内さんの得意分野だよね。スタバで起こるあれこれとか、塾講師とかなんかいいなって思うものがぎゅっとつまってたなかで、能登地震など考えさせられることも多く短い中で大切なものが詰まってる一冊だった

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    2025年02月12日
  • 買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて

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    伊勢丹大好き
    友だちが、「百貨店の博物館みたい」って言ってたけど本当にその通り。「百貨店」という単語の魅力をこれでもかと感じられる場所。

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    2025年02月02日
  • さみしくなったら名前を呼んで

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    ネタバレ

    ◾️record memo

    「あたしみたいに変ちくりんな顔でもね、パパが可愛い可愛いって言ってくれたから、あたしは自分のことを可愛いって思えるようになったの。それでこんな性格になっちゃったってわけ!」
    ああ、わたしにもうつみ宮土理の父親みたいな人がいればいいのに。きみは可愛いよ、すごく可愛いんだよって、ちゃんと目を見て言ってくれる誰か。そんな人がそばにいれば、わたしも、"ケロンパ" みたいな愛称で呼ばれる、可愛げのある女の子になれたかもしれない。
    せめてもの慰めに、鏡を見るたび、心の中でうつみ宮土理の父に、こう言ってもらいました。「可愛い可愛い。さよちゃんは可愛い。さよちゃんはブスなんかじゃないよ。ほんとだよ」

    わたしはずっと、自分をイグアナの娘だと思って、それだけを支えに生きてきました。萩尾望都先生の名作『イグアナの娘』の主人公は、母親と自分にはイグアナに見えるけれど、本当はけっこう美少女という設定です。わたしの場合、鏡をのぞきこむと、そこにいるのはブスです。イグアナよりはマシ…というささやかな慰めと、わたしも誰かの目には美少女に見えているかもしれない、というわずかな望みを託していました。

    さびしいとかせつないとか侘しいとか、そんなのを感じる心のひだが、全部なくなればいいと思った。

    みんな自分に似合わないものばかり、手の届かないものばかり欲しがってる。

    自分というものが完璧にあって、物怖じせず、誰とでも対等に話せる人に。自分にピッタリの香水を知っている、おしゃれな、スタイルのあるカッコいい大人に。笑いのセンスに溢れた人気者に。フランス料理のテーブルマナーも知っていてワインにも詳しい、どこに出しても恥ずかしくない女に。たくちゃんと一緒にいることで、そういう人になれる気がしていた。たくちゃんがあたしをブラッシュアップしてくれて、ハイ完成!って送り出してくれる気がしていた。お風呂上がりにバスタオルを広げたママの腕に飛び込みさえすれば、きれいに乾かされてパジャマを着せられ、完璧な状態になってベッドに運ばれるみたいに。そんなふうにあたしを調教して、大人にしてくれる人を求めていたのだ。なんてバカなんだろう。

    あたしは、いつになったら自分が思い描く女の子になれるんだろう。いつになったら完成するんだろう。それまでに、あとどのくらいの時間がかかるんだろう。あたしがなりたいのは、きれいで、頭が良くて、おしゃれで、おもしろいことが言える人。いつも堂々としていて、自信があって、人に媚びたりしないし、あとで自己嫌悪に陥るようなダサいリアクションもしない。そういう女の人になれるまで、あとどのくらいかかるんだろう。

    あたしは今度こそ、自分の欲しいものは自分の力で、手に入れるつもり。

    注目を集めたいと思うことも、もちろんネットでなにかを発信することにも興味はありません。彼らは現代人にはめずらしく、自分たちの幸せを他人に見せびらかさなくても、幸せを感じることができたのでしょう。

    青木夫妻は若者たちのちょっとした無作法にも寛容ですし、彼らの意見にきちんと耳を傾けます。若いからといって下に見るような真似も、もちろん説教もしません。でも訊かれれば、そっと教えてくれました。自分らしく装うコツや、靴を長持ちさせる手入れの仕方、美術品を買う意味や、インターネットとの距離の置き方なんかを。

    彼らはよく言っていたものです。スタイルを探す試行錯誤にはお金がかかるけれど、スタイルが見つかればあとはお金なんてちょっとで事足りるものよと。

    誰にも。誰にもわからない。そしてわからないことを知っているかのように語ってはいけない。

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    2025年01月28日
  • ここは退屈迎えに来て

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    地方出身というテーマが通底する短編集。
    年代と地方出身なのが自分も一緒で、わかるわかるというとこが多かった。
    一方自分は地方から出たままの身なので、地元に戻ったらこんな感じだよなというのも想像でだけどよくわかり。
    自分にとって目新しいテーマで面白かった。「地方都市のタラ・リピンスキー」が好きだった。

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    2025年01月19日
  • 結婚とわたし

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    文庫版の解説、読んだ!やはり面白い。『買い物とわたし』の装丁が真似っこされていて、コレクションとして2つ揃えて持つのもありだな〜!同棲で引っかかる部分が確実にとらえられていて、確実に読むべき書だな〜!

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    2025年01月09日
  • 逃亡するガール

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    読みやすいし、まさに今の同年代の子が主人公だったから、共感することも多かった。
    イスラエルとパレスチナの戦争のことや、能登の地震災害のことについては、私も同じような認識だった。なんで戦争しているのか知らなかったし、能登の災害についても、身近なことなのにあまり知らなかった。
    たまに、自分がが本当に無知であることに気付かされる。富山で普通に特に学びもせず、のほほんと生きていたら、無知なまま。それでも良いと思うけど、私はそのままで良いのか。
    読書をしていると、新たな価値観に気づけるし、知らないことを知れる。今年は読書たくさんしたいな。そして、色々なことを知って、私も進路を決めていこう。

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    2025年01月07日
  • きもの再入門

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    母からの借り物。
    勧められて読んでみた。
    同い年ということで共感する部分も多いがこの方本人も本書内で語っていたが、着物を知っている『着物警察』側だな、という部分も垣間見られた。
    この年代はどちらかに分かれるのかも?w
    着物にどういうふうに関わっていたか、関わる機会があったか、にもよると思うけど。
    私などは10月暑いから浴衣でええやんとか言う邪道、奇抜を好む傾向にあるw。
    私は大正〜昭和初期ぐらいの着姿が好みなので。
    心に引っかかる言葉も多々あったので改めて自分で購入して読み直したいとも思うが、何にしてもこの人自身がそもそも恵まれた環境にいたんだよなぁ、と思い知らされる。
    こっちも大島紬が身近にある環境ではあるけど、着物に関して気軽に勉強出来る環境にあったとは言えない。
    エッセイって結局書き手の思い、考え方とかだから私は基本的に苦手なのである。

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    2025年01月02日
  • 逃亡するガール

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    以外ネタバレ含みます。



    女子高生二人がスタバで出会うお話。
    その舞台が、東京ではなく富山だから、この小説は面白いんだと思う。

    視点人物である美羽が、比奈と遊ぶ様子は、女子高生そのもので、可愛い。
    なのに、ふいに挟まれる世界史の授業のエピソードに、物語の色合いがカチリと変わる音がした。

    今、ガザで起きている戦争のキッカケを、富山弁を話す先生が滔々と語っていく。
    習っていた歴史は今と繋がっている。
    そして、人の命を奪う所業と、自分の生活もまた、繋がっている。

    そんな戦争の話題について、富山に住み続ける美羽の母は、遠く知らない地の話と言い切り。
    比奈もまた、美羽の知らない土地で、天災の被害を受けていたことを知るのだった。

    そのコントラストの中で、美羽は自分が進むべき路について考える。

    学校の勉強って、侮れない所がある。
    生きていても出会わない問いに、出会わせてくれる。

    一冊を通して、美羽のある種の真面目さに、可笑しくもなり、少し心配もする。
    それでもどうか、彼女が、芽生えてきた問いと向き合い続けて欲しいと、願っている。

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    2024年12月31日