【感想・ネタバレ】すべてのことはメッセージ 小説ユーミンのレビュー

あらすじ

日本最大の女性ポップスター、
松任谷由実=ユーミンの原点を描く
ノンフィクション・ノベル
煌めく才能は、いかにして世に出たか

荒井由実デビューまでの軌跡

八王子の裕福な呉服店に生まれ、ピアノに触れ、清元を学び、
ミッション系の女子校生活を謳歌。
高度経済成長期の東京を自在に回遊し、才能を開花させ、
シンガーソングライターとして10代でデビューを飾った荒井由実。
のちに日本最大の女性ポップスター、松任谷由実=ユーミンとなる
煌めく才能は、いかにして世に出たか。
その原点と軌跡をノンフィクション・ノベルとして描き出す。

◆松任谷由実さんから寄せられたメッセージ
これはノンフィクションというより、ルポルタージュに近いかもしれない。
山内マリコさんの獰猛な取材力とインタビューに、記憶のボタンが次々とクリックされ、
私は幼少期を、青春を、サーフィンしまくった。目眩く楽しかった。
これは多くの人たちが好きなサクセスストーリーの真逆だから、全くシンパシーが得られなかったとしても仕方ない。
正に、”事実は小説よりも奇なり”。
ひとりの特異な少女が、50s、60s、そして70sの、
東京カルチャーとカウンターカルチャーに彩られ、特異なまま大人になってゆくお話。
山内さんの大いなる好奇心が、私自身もすっかり忘れていた愛を、思い出させてくれた。
こんな機会を与えていただけて、本当に良かったと思う。
つくづく私は、”ユーミン”以外のものにはなれなかったのだなあと、
覚悟とも諦めともつかない幸せな気持ちで、この小説を読み終えた。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ユーミンの幼少時代からデビューするまでの実体験を追ったノンフィクション小説。
後書きに膨大な参考資料が掲載されてる本って、どれも読み応えがある。
今までの様々なインタビュー記事を読んでいた話のそれぞれ繋がった感じ。
ただ、ユーミンが一番最初に作った曲が中1?中2?の時の「翳りゆく部屋」だってのは知らなかったなぁ。その時は、この題名じゃないんだけどネタバレになるので書かない。
この曲に限らず、荒井由実時代のたくさんの曲の逸話が読めるので楽しかった。
ただ、残念ながら1960年代に小中学校に通っていた世代でないと、その時の風景は共感できないだろうと思う。

0
2026年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分の中のかつて柔らかかった部分が触発されるような、主人公の少女の視線に引き込まれるあと引く文章だった。

ヤギ男の話は実話だそうで、きっと本当のユーミンはもっとあっけらかんとしてたかもしれないし、もう今とっては時効になった笑い話なんだろうけど、朝帰りのあの空虚感を10代の少女のリアルユーミンも経験していたんだなと思うと同じ女性としてやけに生々しくて、胸の奥がツンとつままれて、しばらく突っ張ったままだった。村井さんだろうか…。いや、もっとヤギっぽい人がいるのかもしれない。そこを詮索するのはナンセンスなのだろう。一方で別に墓場まで持って行ってくれてもいいのに今この話を書いてくれたのは、普通の女の子が普通の生活を手に入れるために少し背伸びをして春を切り売りしている今の時代、若くて強い今を生きる女の子達へのエールにも感じた。

大人になるとかつて少女だった時の話を笑い話やネタにしてしまって、山内マリコさんの描くぬるっとした生ぬるい名前のない感触のようなものを無かったことにしてしまうけど、決して今はもう少女じゃなくなっても、毎日をどれだけあの柔らかい心のまま過ごせるかなのかもしれないなと思った。大切な箱はたまにひらかないとね!

0
2026年02月19日

「エッセイ・紀行」ランキング