あらすじ
地元から出ないアラサー、女子が怖い高校生、仕事が出来ないあの先輩……“男らしさ”に馴染めない男たちの生きづらさに寄り添った、切なさとおかしみと共感に満ちた作品集。
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Posted by ブクログ
山内マリコさん作品記録12
女子の視点が多いような
山内マリコさんが描く、男たちの物語。
こういう人いそうだな〜と思いつつ
どこか切なくなる。
男子もいろいろ考えたり
いろいろ大変なんだな、
男は〜とか女は〜とかって
本当に誰が言い出したんだろうと思う。
高校生が主人公の物語は
修学旅行やら部活やらいろいろと
センチメンタルな気持ちにもなる。
「おれが逃がしてやる」と
「心が動いた瞬間、シャッターを切る」
が特に好き。
Posted by ブクログ
当事者が書いたかと思うほど怖いリアルな物語たちだった。
どろっとした生々しさではなく、なんとなくユーモラスさを感じるのが良い。
特に好きなのは、「男子は街から出ない」「さよなら国立競技場」「ぼくは仕事ができない」「一九八九年から来た男」でした。
Posted by ブクログ
短編でどれも主人公は男性。
男性も女性も生きづらさを抱えているが、それを男性側から見た話。
p179「写真はあればあるだけよい。」
写真を撮るのも写るのも嫌いな私。
親しい存在を亡くす前に、知りたかった
自分の記憶がどれだけ曖昧で、いい加減なものか。
写真で残すことの重要さを。
私の家にもニコンがいてくれれば良かったのに…
Posted by ブクログ
山内マリコさんの本初めて読んだけど面白かった!
全部男性目線で物語が進んでいくけど、著者女性だよね?ってなるほど男性社会の解像度が高くて凄い…
『心が動いた瞬間、シャッタを切る』好きでした
あと個人的に最後の一文グサっときた
Posted by ブクログ
俺が逃してるやる、ニコンの話が1番好きだった
女の人の生きづらさを描いた小説やドラマはたくさんあるけど、男の人にフォーカス置いた物語って少ないよね
男らしくいることが求められて、はみ出たら社会から抹殺されて逃げ場がなくなるから大変だな
Posted by ブクログ
こーゆー男、いそう〜。こーゆーこと、ありそ〜。って思いながら読むのが楽しかった。身近な人に重ねてしまったり。男の人も男の人で大変だー、でも女の人の方がもっと大変だぞーと女性目線で思ってしまったり。いろんな感情になれて楽しかった。考え方が凝り固まってしまっていたり、これはおかしいって決めつけたりしてる大人には面白くなさそう。「俺が逃してやる」はかっこ良すぎた。御神籤ブックで偶然手に入った本だったけど、大当たりでした。
Posted by ブクログ
最高。こういう本が読みたかったんです。
文学的で奥行きがあり、でも読みやすくもある。
知らない言葉も沢山出てきたし、こういった類の本をもっと知りたい。山内マリコさんの本読み漁ってみようかな~
Posted by ブクログ
すごい。
作者女の人よな???一作目のボーリング場のやつ男社会の解像度高すぎんか???バイク事故からのカラオケ熱唱(しかもブラフマン!)とか、ガーターのときの野次とか
隣にきたら嫌な集団、イケてる奴らが無自覚にうるさくてそれにこっちが萎縮してるだけなんだと思ってたけど、「場を支配するような空気を、わざと撒き散らす」それだわ。
同じ男女のイケ集団でも怖くない人たち全然いるわ、なんだよ、あれわざとだったのかよ
2人で話してると優しくて面白いあいつがなぜあんな奴らとつるんでて、そこにいるときはなんとなく嫌なやつになるの、不思議な現象だと思ってたけど、そうだよな、そういう集団では優しさは弱さだし、面白さは大声で掻き消されちゃうんだよな
読み終わってしばらくしてからアコの存在の禍々しさに気づく。アコはその集団の空気の加速装置なのだ。
男っぽい女子、とかでもなく、それこそ女を撒き散らして、誰が一番オスなのか競わせる、男たちも実のところそのメンバーだけだとそんなに面白くないから女を入れて場を持たせる。いやー、とんでもないわ。
↑の話とか仕事ができない男とかで男のままならなさを包摂したかと思ったら、振られた理由がわからない話で蹴っ飛ばしたりして、最終的にニコンに泣かされた。他のも読みたい。
Posted by ブクログ
印象に残ったのは
「ぼくは仕事ができない」タイトルからだと自覚してるのなら許す!
「ファーザー」淡々とした語り口だけど、ジーンとくる
「心が動いた瞬間、シャッターを切る」ニコン私も欲しい!
ただタイトルにある「孤独」が短編に共通している訳ではなかった。タイトルは好き。
Posted by ブクログ
短すぎる短編(1ページに満たない文量)は背景情報が少ないため意味を取り切れないものが多く消化不良だった。
「心が動いた瞬間、シャッターを切る」は著者の作品としては珍しくSFぽさがあり、こうなってほしいなと思っていた内容だったため面白かった。
Posted by ブクログ
女性作家さんが書く主人公が全員男性の短編集
ということで興味が湧いて購入。
独特な雰囲気も味わえたり、なんだか共感できたり
不思議な感覚で面白かったです。
Posted by ブクログ
色んな男性の短編集。女性ではなく男性の孤独だけど、共感することがありつつ、おかしくもあり、どれもよかった。特に、「おれが逃してやる」の館林さんが話すことがクラブに入れなかった自分に刺さり、私が選んだ孤独はよい孤独だと思った。
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男性視点の生きづらい世の中が書かれていて面白いと思った。でもまだ女性ならではの視点だなと思った。
経済を握っているっていうのほんとにそうだと思った、だから離婚しにくい。働くのやめたくない
Posted by ブクログ
あるカップルの別れの理由、俺が逃してやる、ミュージシャンになってくれた方がよかった、ぼくは仕事ができない が特に好きだった。
彼氏名義で借りた家に、自分の持ち込んだ家電とか一切合切置いて出ていくの強すぎる。彼氏が嫌で別れたのかと思ったけど、世話する女とか結婚とか社会的意味が嫌になったのだった。そんな社会とか世間体から自由になった女はカッコ良すぎた。
男だってどこかしらグループには所属したい気持ちと相反する抜けたい気持ちがあって女と変わんないと思った。夢を追いたい、仕事以外の人生を充実させたい気持ちがあっても、男は仕事してなんぼみたいな考え方とか社会が鎮座してる。人生が仕事一色になってしまうのはとても悲しい。そこから逃してくれた先輩はめっちゃカッコよかった。仕事ができないけど、それなりに取り繕う姿は痛々しく映った。
Posted by ブクログ
う~ん、タイトルが素晴らしい。
そうだよ、選んだ孤独なら、良いじゃないか。
『ここは退屈迎えに来て』『あのこは貴族』とか映画化された作品も多い、山内マリコさんの短編集。
結構好みの作品が多くて良かった。
雰囲気も結構好きなので、他の山内マリコさん作品も読みたくなった。
Posted by ブクログ
いろんな世界観から成る短編。
全部男性が主人公だけど、男性だけじゃなくて女性にも通ずる気がした。
個人的に 心が動いた瞬間、シャッターを切る が好きだった。
Posted by ブクログ
短編集。
私が読んだ山内マリコ3作目。
全編読みやすくて、1ページにも満たない、数行だけのお話?もあって面白かった。
印象に残ったお話をいくつか記録。
▼男子は街から出ない
子供の頃からつるんでいる友達と大人になっても変わらず惰性で付き合い続けた男の子の話。現状への不満をを誰かの、環境のせいにして、自分が幸せになる方法すら誰かに引っ張ってもらおうとしてる。自分の他責思考に気付かない。なんだか読んでいてドキッとした。
▼女の子怖い
ませた女の子に捕まって流された男子高校生のお話。可愛かったし、こういう子いるだろうな、となんだか微笑ましかった。微笑ましく思えるのは多分自分が女だからだろうな。自分が男だったらこの話はたしかに「怖い」話だったかもしれない。
▼あるカップルの別れの理由
共同生活に向かなかった男と彼との生活に疲れて別れて家を出ていきワーホリ先で良い恋愛と出会えた女の話。
あーこういう話よく聞くなぁ、と友達の話を聞いてる感覚で読んだ。
▼ぼくは仕事ができない
地方の小さな広告代理店に勤める角岡さんの話。
いろんな人の視点から、角岡さんという人がどんな人なのか少しずつ分かっていくのが面白かった。
こういう人との付き合い方が上手い、人を動かすのが得意である程度鈍感な人が一番うまく生きているよなぁと思う。
▼「おれが逃してやる」
俳優の夢を諦めサラリーマンになることを選んだ彼が、先輩社員の一言をきっかけにつまらないけれど安定した生活をやめて夢への道に戻る話。
こういう希望がある話、とても好き。彼の人生を変えたのは名もなき(名はあるけど)その他大勢のような平凡なひとりの人間、というのがとても希望のあるお話だな、と思った。
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Posted by ブクログ
ショートショートと短編で綴られた22話の作品集。
昨日、女性の生き辛さを描いた本を読み終えた後、今日は男性の生き辛さの本書。
「男性もたいへんなんだぞ」と諭されたように感じた。
昨今は多様性の時代といわれてはいるけど、男性は老年になるまでずっと働き続け、家庭を持てば家計を担う重圧と責任がのしかかる。
そして女性よりなんか孤独。
孤独に身をおきたいのか?
気づいたら孤独なのか?
女性作家:山内マリコ氏が見た男性の数々。
ぜひ男性読者の意見を伺いたいものだ。『
男子は街から出ない』『おれが逃がしてやる』が印象的。
Posted by ブクログ
カツセマサヒコさんの書評を読んだ際、いろいろつながった。現在の男たちが孤独に怯えながら、社会的な男らしさも求められる物語に感じた。感情がわからないこと、情けないことを隠すことを世間は見抜いてということが伝わってくる。自分の反省も込みで、そんな男たちに優しく寄り添ってくれる物語集だと思う。
Posted by ブクログ
「“男らしさ“に馴染めない、不器用で情けなくも、愛すべき男たち。」
これってそんな本だったの?この本の紹介文を知らないまま読み進めたが、読み終えた後の印象と合わず違和感。彼らが味わっている孤独は男性らしさに馴染めないから生まれているものでもないと思うし、世に蔓延る男性らしさと自分が合わない自覚もなさそうで愛らしいなと思える話は一つもなかった。
不規則な構成になっている点も相まって?気持ち悪い読後感なのが正直なところ。
Posted by ブクログ
人は一つの観点からしか物事を見ることができない。A面、B面は共通か、想像は事実とは違うかもしれない。だから人と話した方が良い。あの人たちは、いつも何を思って生きているんだろう。私たちが生きているのは今なのに、過去に縋って妄想してしまうあの現象、何なんだろうね。
Posted by ブクログ
短編集。特にこれ!ってささったのはなかったかも。
さよなら国立競技場...盲点!確かに奇跡の優勝の次の年辛そう
「俺が逃がしてやる」...好き
心が動いた瞬間、シャッターを切る...ニコン家にいて欲しい
Posted by ブクログ
孤独。いろんな孤独がある。
孤独ってネガティブなこととして据えられがちだけど、必ずしもそうではなく孤独でいることの強さや楽しさ、良さも感じた。
タイトルがとても素敵