野中香方子のレビュー一覧
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監視社会のテーマの本を初めて読んだので、内容が衝撃的すぎて、読んでからもう世の中のことが180度違って見える。パラダイムシフト。
グーグル、フェイスブック、にケンカを売っているし、大衆の無知を利用して民主主義を蹂躙して監視収益を追求している監視資本主義者たちへの怒りに満ちた文章。確かにこれら企業のここ数年での金満化ぷりには目を見張るものがあるしな。
それになにより、オカネが奪われているのではなく、私たちが行動する権利、未来をつくる権利が奪われているのだという主張がショッキング。
個人データを加工して、物を売ったり投票させたりといったメカニズムがどうなっているのかピンときていなかったけど、具体的に書かれててよくわかった。ケンブリッジアナリティカのスキャンダルとか。当時、イミプーだったけど、少しわかった気がする。
まずは、グーグル検索してたのをエコシア検索しますw -
Posted by ブクログ
中盤はだるくなって飛ばし読みしちゃったけど、どうして平凡な幸せを手に入れたいだけだったはずの人たちが、殺人に手を染め、他者を拷問するほどに先鋭化してしまうのかが怖くなる本だった。
日本でも、団塊の世代の学生運動で人を焼き殺したり、仲間内で殺し合ったのも似たような心理状態だったのかな?
渋谷暴動事件も浅間山荘事件も理解できない。なぜあんな蛮行を?
当事者たちはイデオロギーがどうのこうのと言い募るかもしれないけれど、ただ単にサイコパスだったか、人間関係を含む異常な環境から抜け出せず人間性を見失ってしまったかという話なんじゃないのかな。
単なるサイコパスはそれほど多くはないはずだから、つまり異常な環境下で不安定な足場に立つ自分を見つけたら、その自分は案外簡単に他者を拷問したり殺したりしてしまうかもしれないと想像できてしまうのが恐ろしい。
少なくともロバート・バーカイクによるジハーディ・ジョンの物語からは、あるグループを排除するというやり方では、問題を解決できないどころか、新たな無数の問題を作り続けるはめになるとわかる。
ジハーディ・ジョンのしたことは、彼が過去に受けた不平等や差別的取扱いをもってしても許される余地のない恐ろしい
蛮行だ。同じ環境でもテロリストになんかならない人のほうが多いはずでしょ。
でも、イギリスの社会がもっと公正な場所だったなら、ジハーディ・ジョンのような短絡的なアホでも、誰も殺すことなく普通のロンドン市民として、今も生活していたかもしれない。
差別や排斥の問題は根深くて難しい。差別を受ける当事者が加害者になると、更に複雑になる。その恐ろしいまでの複雑さが現実だ。
読み飛ばしたとか最初に書いておいてこんなことを書くのもなんだけれど、現代を生きていて、この世の中がどうなっているのか考え続けたい人なら、この本は読む価値があると思う。
私はラストの章で登場したDr Jonathan Leader Maynardの記事か本か論文を読みたい。日本語訳が無さそう…ネットを見れば、多分英語で書かれた何かしらを見つけられるでしょう。がんばろう。 -
購入済み
知るべきだけど知ると病むかも
監視資本主義――多くの人が薄々とは分かっているがここまで論ぜられると明確に認識してしまう。
会社員にとって怖いのはすでに会社の中で監視資本を否定できるものではないということ。
会社は監視資本に乗っかりたい側であり、構成員たる社員はそれを実現するための行動を求められる。
頭では強く否定することを生活のために肯定して実施しなけければならないわけで、精神的には相当に参ってしまう。
プライベートの概念の薄い監視ネイティブが世代の中心になるともはや後戻りはできないかも。
あとデジタル庁が喰いものにされないことを切に願います。
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Posted by ブクログ
どんな脳内回路が働いて日々の行動を管理しているのか
依存:腹側線条体のドパミン濃度が非常に高くなると、ある行動が過剰に強化され、その人のためになる自然な行動よりも優先されるようになる
太りそうな食べ物は非常に強い強化因子
どうしたらこの本能的な力に勝てる?:感覚刺激を受けないようにする(ドパミン放出と動機の引き起こすことを防ぐ)、種類を減らす、簡単に手が入らないようにする 、未来の楽しんでいる自分を想像することで前頭前野が活性化され効果ある
保続:選択肢の価値を計算し、線条体へ送るOFCが損傷し価値の計算ができない おなかいっぱいでも感覚が処理されず食べ続ける
レプチン欠乏:食べ物へ執着、脳の報酬領域の活性化、代謝率の低下、体重の恒常性に大きく関わる
減量後、脳は体重を取り戻すために交感神経と甲状腺を抑制するから冷えや脱力を感じる、消費カロリー減らし食べ物の報酬系が強化される。レプチンは過剰ではなく欠乏を検知するメカニズム
無意識の脳に正しい合図を送り、その目標をスリムな体と健康を保つという意識的な目標と一致させる
リポスタシス:体脂肪を減らさないようにする。視床下部ははるか昔の環境。粗食でのダイエットが成功しやすいのはリポスタシスが抵抗しないから、運動、高タンパク質で脂肪蓄積の設定値が低く
美味しいもの、過食の行動自体が脂肪蓄積の設定値をあげる
高タンパク質:エネルギー消費の減少防げる
NPY:貪り食う、空腹でいらいらさせる、これをオフにすること自体が報酬になる。抑制するレプチンがないと過剰に働いてしまう
炎症がインスリン抵抗性、視床下部の炎症でアストロサイトが増殖、レプチンやインスリンに抵抗がおきる。太りやすい餌で損傷反応と炎症がおきる、コルチゾールは感受性さげる
レプチンと視床下部は長期的なエネルギーバランスと脂肪蓄積に関係(脂肪蓄積中枢)脳幹が食事ごとの満腹感を調整する主な脳領域:腸からの満腹ホルモンに反応。
リバウンド:視床下部が脳幹に、もっと多く取らないと満足感を得られないようにしている
睡眠不足は潜在的損失(損をする可能性)をあまり心配せず、潜在的利益に魅力を感じるようになり、リスクをとるようになる
美食家:食べることが好きで料理が上手だけど食べる量を制御出来、スマートでいられる人
高濃度の糖質と脂肪は自然界にほとんど存在しない組み合わせ、空腹でなくても食べたくなる食品
空腹時健康的な食事へ反応低下する
体重を増やす、減らすためにはほとんどの人が考えるよりも大幅に摂取カロリーを変える必要がある。トースト1枚程度じゃ全然
口当たりがいい食べ物は単に高脂質、糖質より太らせる
コンピュータであれ、生物であれ、効率的な選択装置には重要な特性:1つの選択肢を選ばなければならない、最善のものをキッパリと。各臓器は常に筋肉を使う権利を競い合っていて、どの瞬間も最強の指令をだす生成器が競争にかつ
腹側線条体:動機と感情から重要なものを選ぶ
脳内の競争に勝った行動が選択される
ドーパミン濃度が高まると活発に動くかどうか決めるハードルが低くなる
強化、ドパミン、学習で動機
腹側線条体のドパミンが強化する力は非常に強い
カロリー、ブドウ糖でドパミン濃度が上昇
脳の無意識の領域は高カロリーの食品を重視
現代の食品製造技術が食品の強化能力が極めて高くし、それらの食品を人類史上かつてないほど魅力的にさせた
チョコレートは強化特性を備えた最たるもの、食べたくてたまらなくなる女性が多い。テオプロミンは余分なカロリーをとるよう人をかりたてる
美味しいと感じる時44%も多くとっている
味が無い食事にしたら痩せられる:肥満の人のみ、痩せてる人はそのまま。食物報酬への感度が高い
味の無い食事の繰り返しによって空腹を感じずに摂取カロリーを減らせる
ビュッフェでは食べすぎてしまう、バラエティを無くすべき
食物を得るために頑張る人と頑張らない人。甘いものが報酬なら意欲を刺激しやすい、太ってる人はより積極的に働こうとする、食品への意欲が強い
糖質:安全で貴重な栄養源だった
レプチンは食欲促進ニューロン抑制、抑えるニューロンを活性化する
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ネタバレベーシックインカムを知るため読んだ1冊。
ええやんBI。他にも関連書籍を読んでみたいー
1章
18世紀より豊かな今はユートピアか?
なぜ今うつは10代の若者の最大の健康問題になっているのか?自分は特別な人間と考える若者は1950年の12%から今日では80%、あなたはなりたいものになれる、と自己愛を育てられて…社会に出た途端、そこは過酷な競争社会となっている。そこでは失敗も自己責任なのだ。
格差は心を壊す。
2章
BIが有用である旨の世界各国の研究。
選択肢を得た人間は怠惰にはならなかった。
2009年イギリスや、1970年代カナダのミンカム実験。
減少…栄養失調、犯罪、10代の妊娠、酒タバコの消費。
ヘルスケア費。
増加…学校成績、経済成長、男女平等、小規模ビジネス。
3章
1997年チェロキー族のカジノ。
貧困は休めない。資金繰りに思考リソースを取られて、他への認知能力を常時押し下げられるので、申込手続の煩雑なプログラム…思考リソースを消費する福祉…に申し込む事を貧困家庭は思いつけない。長期的視野も奪う。
5章
ロシアのクズネッツが80年前に築いたGDPは戦争生産能力に優れた指標。人生を価値あるものにするには新しい指標が必要。WikipediaやSkypeはGDPを下げる。
7章
1968年NYのゴミストライキと非常事態宣言。
富の創造より移動に税制優遇され、優秀な人材は移動に投資された。
8章
ロボやAIは人より生産性が高いが、車は買わない。
11章 終章
再選を望む政治家は極端なアイデアを敬遠する。急進的な物、オヴァートンの窓の外にある物を比較的穏当に見せるには、更に破壊的なアイデアを公表するのが戦略。
(著者の立ち位置からかソースノートの参照先は本よりもURLが多い…信憑性はもう本もURLも同等なんですかね。存じ上げず)
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下記の点を系統立てて説明された文書を始めて読んだ。良書。特に間接的動機の弊害を論理的に説明している点が、自分の経験から見ても説得力あり。
良い社風=ToMoが高い=パフォーマンスが高い。
パフォーマンスは、戦略的パフォーマンス(計画をうまく遂行する)と適用的パフォーマンス(計画外のことをこなす)に分かれる。
適用的パフォーマンスにプラスの影響を与えるのが、動機、なかでも直接的動機(楽しさ、目的、可能性)である。
一方、間接的動機(感情的圧力、経済的圧力、惰性)は、業績に良い影響を与えない。
なぜならば、確かに間接的動機は戦略的パフォーマンスだけを必要とする作業ではパフォーマンスを上げるが、適用的パフォーマンスが必要とされる作業ではパフォーマンスを下げるためである。
このことは、間接的動機が導く、3つの効果で説明できる。
①動揺効果:感情的/経済的圧力の前で機会を得たら人は動揺し、パフォーマンスに悪影響を与えることもある
②キャンセル効果:金銭の効果が薄くなると、動機も減退する。金銭効果が見える期間のみに動機を集中させてしまう
③コブラ効果:組織に損害を与えても、捏造などで経済的/感情的効用を得る
パフォーマンスについての、以下の点も印象的。
・何かの活動に参加するとき、「なぜ」参加するかが成績に影響する
・自分のパフォーマンスを高めるには、自分の行動がもたらす影響が見えることが必要する -
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CIAの職員として、中国と友好関係を結ぶために長く働いてきた著者の自伝のようなもの。
悔恨の書というか懺悔の書というか、個人としてはそのような趣きがあるとしても、政府が発刊を許したのは、ここから反撃を始めるぞ、という狼煙の役割もありそう。
米中の橋渡しが著者の仕事だったとは言え、日本の姿がまったく見えないこの半世紀の記述である。
せいぜい尖閣でのせめぎあいなど、チャイナが牙を見せ始めてからの一例として登場するくらい。
この存在感のなさが「戦後レジーム」なのだな、とつくづく。
また、チャイナの側も日本のことなどまったく歯牙にもかけていないのが伺い知れる。
それは、別にチャイナのGDPが膨張したここ十数年とかの話ではなく、中ソ関係が険悪だった1960年代であってもそうなのだ。
日本が、世界第二位の経済大国とか威張っていた時代にあっても、チャイナは日本を都合よく搾取する対象としてしか扱っていない。
そのために工作に勤しみましょう、というわけで、日本の地位を奪うとかそういう意識はない。
今、結果として日本を抜いた状況にあるだけ。
当たり前だが、目線は米の覇権にのみ向いていて、そのための100年なのである。
さて、そのチャイナの100年の戦略を知ってしまった今、我々はどうすべきか。
チャイナの膨張はどうやら習近平だからどうという問題でも無いとなれば・・・。
その答えも春秋時代の戦略に学べ、というのが著者の結論。
やっぱり、古典は大事ですね、と。
以下、読んでいて驚いた点。
ソ連の高官たちが、割と早い時期に自国の没落を覚悟していたこと。
チャイナに気をつけろと米国人である著者に忠告していたこと。
天安門後も米の対中政策に変更はなかったこと。
リー・クアンユーについて紙幅を割く著者だが、マハティールについての記述は無し。 -
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とてもおもしろく、一気に読んでしまった。そもそも読んだきっかけは、ResearchatというPodcastでおすすめ本として紹介されていたからだ。気軽に読み始めたのに本当に惹き込まれてしまい、ページを捲る手もわくわくも止まらなかった。「ネアンデルタール人は私達と交配した」ということは教科書やニュースで聞いており、更にアフリカを起源として人類がどう世界に発展してきたかも既に現在図説などでは当然の知識として載っている。その当然のものがどのようにして明らかになったのかと問われた時、「DNAを比べたから」という非常に簡潔な言葉一つで普通は終わり、そこにあまり感動もなければ驚きもない。しかし実際そこに行き着くまでのストーリー、人々の展開した論理、試行、努力、交渉…立ちはだかる「DNA」という物質の物性…それらが非常に事細かに語られたこの本は、「ネアンデルタール人は私達と交配した」という事実が明らかになったことがどれだけ奇跡的で、どれだけの知と血が注ぎ込まれた故の結果で、どれだけ衝撃的なものだったのか、というのを絶対に他では感じられないほどエキサイティングに教えてくれる。また研究という世界が如何なるものか-どれだけ競争的で、どれだけ不確かさの入り乱れたものなのか-というのも伝わってくる。「ネアンデルタール人は私達と交配した」ということで知識を終わらせなくて本当に良かった、とこの本を読んだ今心から思う。
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親中派の著者(マイケル・ピルズベリー)が、中国の軍事戦略研究の第一人者となり、親中派と袂を分かち、世界の覇権を目指す中国の長期的戦略に警鐘を鳴らすようになるまでの記録。
以下、本書より元防衛大臣・森本敏氏の解説。
本書は米国における中国専門家として著名であるばかりでなく、米国政府の対中政策に最も深く関わってきたマイケル・ピルズベリー博士の中国論。
ピルズベリー博士は実際、本書の中で「ニクソン政権以来、30年に渡って政府機関で働いていた中国の専門家として誰よりも中国の軍部や諜報機関に通じていると断言できる」と自負している。
その本人が本書の冒頭で、米国は中国の国家戦略の根底にある意図を見抜く事ができず、騙され続けてきたと告白する。
この告白は衝撃的である。
我々はこれほど中国に精通し、中国要人と交流のあった同博士でさえ中国に欺かれ続け、それを知らずに歴代米国政権が対中政策をピルズベリー博士の助言や勧告に基づいて進めてきた事実を知って今更の如く愕然とする。 -
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前作に引き続き、興味深く読み終わったした。
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ひとりのこどもをちゃんとした人間に育てるには、四人の大人が必要とされるのだ。
糖尿病は糖分と精製炭水化物のとりすぎがもたらした生活習慣病なのだ。これは最初に文明病として記録された病気のひとつであり、生活に砂糖と小麦が登場した時期と重なる。
重要なこととして、塊茎(ジャガイモ)を含めこれらの作物はすべて、高密度の炭水化物、すなわちデンプンの塊だった。これが文明だ。
(「共進化」)それが意味するのは、二つの種が長年にわたってともに影響しあいながら進化してきた場合、(略 感染性細菌と人間)敵同士であったとしても、一方を排除するともう一方もダメージを被るということだ。
数々の証拠が、心臓病はトリグリセリド値から予測できることを語っている。そしてトリグリセリド値は、盗った脂肪の量でなく糖の量に比例して増える。トリグリセド値が高く、HDLが低いプロフィールは、心臓病との関連が非常に強い。
「私たちが思考と呼ぶものは、進化の過程で動作が内在化したものである」
長い進化の鎖のどこにおいても、脳の動きとの間にはこのようなつながりが見られる。その相関は明らかで、多くの動きが求められるほど脳波大きくなっていく。
瞑想はある意味で狩猟採取時の心の状態とよく似ているというものだ。(略)瞑想とは、「今、ここ」に注意や意識を向けることであり、それはまさに野生の人々が自然環境で生き延びるために必要なことなのだ。
「いつでも反応できるよう注意し、警戒する」とはまさに狩猟採取民の性新常態だ。進化の導きにより、わたしたちは注意・警戒することで報酬が得られるようになっていることがわかってきた。
進化が狩猟採取民に与えた生き残るための方策も「新しい変化に着目すること」だった。
バソプレシンであれ、「社会性分子」オキシトシンであれ、わざわざ鼻からスプレーしたりしなくても、運動すれば自然に放出される。
オキシトシンは諸刃の剣なのだ。
(略)(信頼、共感、忠誠といった望ましい性質を促進する一方で、同胞への偏愛を強め、それ以外への偏見を強める。)
よそ者への不信は、自分にもっとも近い人々を信頼する社会的結び付きの裏返しなのだ。
人が仲間と協力するだけでなく、(捕食者に対し)抵抗し防御するという点でも適応を助けているのだ。
ヒト科が大きな脳を進化させるには、保育と食料供給における協力が欠かせなかった。はじめに共同保育ありき、なのである。
事実、自律神経系を軸とするこの(呼吸を調整する)システムには音楽ーとくに、ポーガスが「韻律」と呼ぶものーが深く絡んでいる。韻律とは、音楽、過小、氏、詠唱のリズムや抑揚のことだ。(略)人間の発達においては音楽は言語より前から存在したと述べている。それは、音楽のほうがより重要であり、鳥や鯨といったほかの動物の進化においてもすでに音楽は存在していたからだ。
迷走神経と繋がる器官や部位の多様さを見れば、それが作用するのが精神面の健康だけでないことが容易に理解できる。じつのところ、現代の身体疾患の多くは、迷走神経と腸神経系が関わる領域で起きているのだ。
リラックスと覚醒はおもっているほど対立しているわけではない。(略)最たる例はセックスで、もっとも基本的な心臓のポンプ活動という意味では完全な覚醒が求められるのと同時に、リラックスして完全に心を開き、相手と繋がることを求められる。 -
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原題はthe hundred marathons 100年マラソン。
アメリカのインテリジェンスに籍を置いていた中国専門家による中国の戦略に警鐘を鳴らす一冊。
はっきり言って、翻訳がイケてなく読みづらい。だがそれも、中国文化・歴史観に全く馴染みのない欧米人が読んだときの「捉えどころのなさ感」を共有する舞台装置、ともとれる。
三国志など色々な中国歴史古典に親しみ、文化的にも近い我々からすると然もありなん、なところもあるが、全く文化的親和性のない、歴史の浅い、欧米人には、きちんと言葉で説明されてもなかなか理解しづらいのではないだろうか。
著書自身が中国に対する評価の転換、自らの分析や判断の誤りを認めるまでそれなりの時間と判断の紆余曲折を経ていることからもそれは想像に難くない。
思うに彼の国は、表面の事実だけでは判断がつかない。1949年の建国で政体こそ変わったが、それ以前から脈々と続く(ほぼ)単一民族の営みと歴史を踏まえて、現在の情報を判断する必要がある。日本人なら彼らの近いところでそれができるかもしれないが、もう日本の知中派はパンダハガーとして取り込まれてるのかもしれない。 -
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何をもってジェネリックなのか。
新薬と「同じ」なのか。
何が「同じ」なのか。
「同じ」であれば代替できるのか。
ジェネリック医薬品の政治と科学について、様々な角度から、アメリカにおける歴史を記述。
登場人物、機関の複雑さには辟易したけど、語られるドラマには熱中できた。
ジェネリックに限らないが、政治と科学のせめぎ合いでは、科学で絶対を説明できないところに、政治の論争が入り込む余地がある。
論争では、合理的な判断は多くの場合に最重要ではなく、参加者のイデオロギーが争われる。
この点、ジェネリックにおいては、製薬会社の利益と公共の安全性がせめぎ合う。
医薬品の在り方についても考えることができる、良い読書でした。