野中香方子のレビュー一覧

  • 資本主義の次に来る世界

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    環境破壊や格差拡大など近年顕著な問題の根源は資本主義という構造にある、という主張は説得力があり腑に落ちた。成長・発展し続ける必要性に疑問を感じていたが、脱成長・脱植民地化と資本主義の辿った歴史を逆戻りするための具体的な取組みが大切なのですね。
    資本主義で富を得た者の責務は、皆のために還元することなのでしょう。貴族が持つべきノブレスオブリージュに近い感性を持てるのか?

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    2024年11月28日
  • Humankind 希望の歴史 下 人類が善き未来をつくるための18章

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    上巻では、人間の本性は善であると結論づけた。ではなぜ人間は、戦争やテロを起こしたり、ガス室を作ったり、虐殺を行ったりするのだろうか。筆者は「共感が目を塞ぐ」と表現する。共感は、仲間意識や困っている人を助けよう、全なるものを見た時に理解できたり、自分もそうなろうとする原動力にもなるが、一方、狭いコミュニティや同種の者に対する贔屓をも誘発する。これが嵩じるとナショナリズムやヘイトにつながるわけで、この説明は納得。ではどうすべきかについて、「対話」であるとする。第一次世界大戦のクリスマスの逸話、ネルソン・マンデラの改革を後押しした全く正反対の立場に立った双子の話など、いくつかの興味深い事例を挙げてい

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    2024年11月24日
  • 資本主義の次に来る世界

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    成長は資本主義の最優先命令
     エネルギーと資源の消費と連動 大量の廃棄物
     資本主義は不公平 英64% 米55% 独77%(2015 英YouGov 世論調査)
     成長より環境を優先 EUの大多数 55~70% 他国でも同様  
    →成長を必要としない経済へ

    デカルト「二元論」人間と自然は切り離された存在
     科学=人間を自然の支配者に ↔ アニミズム(精霊信仰:地球や生物と相互依存)
     教会・資本家:支配
    デカルト「人間論」 身体=精神+物質(=資源) 労働の商品化
     ↔自然は経済の外:植民地から無料で 先住民を二元論者に変える 自然=モノ

    資本主義:自然と労働から多くとり、少なく返せ  利

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    2024年12月01日
  • 脳メンテナンス大全 最高のパフォーマンスを発揮させる方法

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    この本は素晴らしかった。
    しっかりしたエビデンスに裏打ちされた役立つ情報が満載。
    じっくり読むのも良いがページ数が340と多いので時間のない人は章毎の最後のまとめだけを読んでも役に立つ。
    食事、運動、サプリ、ストレス対策、瞑想、脳トレなど過去に読んで納得した情報がしっかり書かれており信頼に値する良書。
    書かれていることで自分が出来ることをリストアップし、日々の生活で実践すべきと感じた。
    原著は2020年、日本語訳は2022年1月の発刊であり、当時もっとマスメディアで話題になっても良かったと思うくらいの本。

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    2024年11月20日
  • Humankind 希望の歴史 上 人類が善き未来をつくるための18章

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    人は生まれながらにして善であるということを説明している一冊。これに反する実験や論文、歴史的事実は多く、反論は簡単なのだが、実は各種の実験がいい加減だったり、歪曲だという証拠を見つけて覆す。スタンフォード監獄実験、ミルグラム実験、ナチス大幹部のアイヒマンの例など。確かに、元々悪であるなら納得できることが多い一方、善であるとするならば、それを証明することはなかなか難しい。世の中の報道も、「今日も1日平和でした」ではニュースにならない。戦争や殺人で亡くなる人は100年単位で見れば確実に減っていることはわかるが、実感と理性が食い違う代表的な事例なんだろうな。

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    2024年11月19日
  • 隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働

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    「AI」「ベーシックインカム」という単語ばかりが横行していて、労働時間は減るどころか増えているのは何も日本だけではなく、むしろアメリカをはじめとする"上流階級"の人々が感情的に受け入れられないからこそ未だにベーシックインカムは施行されず、「くだらない仕事」がはびこっている。
    私は最近日本では底辺職と呼ばれる仕事から転職したが、PCの各企業のソフトウェアを「操作」しているだけで、何も生み出しているわけではない。もしAIが代行するようになれば、一瞬でクビである。まあ、「ワークシェアリング」であり「週20時間」であるから、悪くはない仕事であり、業種としては当分無くなることはないの

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    2024年10月20日
  • 脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

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    有酸素運動は脳を強くする。運動することで海馬でニューロンの元になる幹細胞をたくさん作れるようになる。ニューロンの成長や誕生に欠かせない栄養因子も供給されやすくなる。
    認知症、発達障害、鬱、更年期障害老化などほとんど全ての脳由来の症状が、週3日、30分の有酸素運動をすることで解決の糸口が見つかる。大事なことは心血関係を強くする。ストレスの閾値を上げる。意欲を高める。気分を明るくする。免疫系を強化する。骨粗鬆症を予防すること。運動できる体作り。

    運動と言っても心拍数を上げることが狙い。最大心拍数の60〜70%を保って運動すると認識の柔軟性が向上する。有酸素運動30分。週3回を6か月でも前頭前野の

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    2024年10月05日
  • 資本主義の次に来る世界

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    決して良い方向に進んでいるとは感じることができない資本主義。
    その何となく感じる暗い資本主義の未来の、カウンターのように最近論じられている脱成長論。
    現象学や生物学に至るまで、幅広い視点で論じられる本書は、個人的にはちょっと乱暴に感じる部分はあったにせよ、未来の行き先の一つの考え方として興味深く感じた。

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    2024年09月08日
  • 資本主義の次に来る世界

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    非常に興味深い
    歴史・科学・宗教などの観点が非常に多面的に民主主義を論じていた。

    (もう少し振り返る。)

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    2024年09月05日
  • 資本主義の次に来る世界

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    2024.9/4

    最後の謝辞まで読んで欲しい。
    著者のパートナーであるグディがすばらしい。

    疑問を持つことは、何より強力である。

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    2024年09月04日
  • 資本主義の次に来る世界

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    自分の環境への意識を変えるには大変有益だった。また、GDPの無限の成長などという神話は非合理で破綻したものであり、私達を破滅に導くものだと丁寧に説明されている点がとても良い。
    後半提示されている案には希望が持てるが、それを実行するには世界はまだ資本主義、個人主義に浸かりすぎているのだろう。それでも私達は地球の持続可能性を追求し努力しなければならないし、まず自分ができることを地道にしなければと思った。
    沢山の人に読んでほしい本。

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    2024年09月03日
  • Humankind 希望の歴史 下 人類が善き未来をつくるための18章

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    すごく感銘を受けた。

    私はかねがね、性善説を信じていたけど、やっぱり間違いじゃなかったと思った。
    尊重されれば、尊重する。
    期待されれば、期待されたようになる。

    たくさん思ったことがあるけど、私は愛の塊みたいになりたいし、みんなもそうだと信じている。

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    2024年08月12日
  • 一番大切なのに誰も教えてくれない メンタルマネジメント大全

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    感情や思考は事実ではないというところが1番勉強になった。あくまでその時々の状況によって脳が提示する解釈にすぎないと。だから、ネガティブな感情や思考が出てきたら、「それって正しいの?」と一歩離れた視点で俯瞰することの大切さを学びました。感情や思考は自分自身でないので、切り離して考えて良いのだという考えは救いになることもあると思います。

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    2024年07月27日
  • 武器化する経済 アメリカはいかにして世界経済を脅しの道具にしたのか

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    米国の覇権体制は経済・軍事に加え「金融」が大きな役割を果たしてきている。
    米ドル通貨体制から排除、スイフトの金融ネットワークからの情報収集などマネーの支配が強化されている。

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    2024年07月06日
  • コード・ブレーカー 下 生命科学革命と人類の未来

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    下巻が特に面白いのは、世界で初めてゲノム編集赤ちゃんを作り出した中国の賀建奎を巡って人間がその領域に手を伸ばす事の是非を巡る論争。同氏はゲノム編集により双子の赤ちゃんを誕生させたが、倫理的な観点から国際的な非難を受けた。また、バイオハッカーと呼ばれる元NASAの生化学者、ジョサイア・ゼイナーも登場する。自分の遺伝子を変化させるために遺伝子編集ツール「CRISPR」を使用した最初の生体人間となった。

    鎌状赤血球貧血症は赤血球に関わる疾患であり、赤血球を生産する幹細胞は、容易に患者から採取して、再び患者の体内に戻すことができる。この病気は、ヒトDNAの30億以上ある塩基対の1文字が変異しヘモグロ

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    2024年07月06日
  • コード・ブレーカー 上 生命科学革命と人類の未来

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    ゲノム編集技術CRISPR-Cas9の開発によってノーベル賞を受賞した女性科学者ジェニファー・ダウドナの業績を中心に描いたノンフィクション作品。ダウドナ博士の生い立ちから、「自然に対する純粋な好奇心」が、ゲノム編集技術の誕生に至る原動力となった経緯に迫る。また、科学者たちの競争や協力、そして彼らの発見がどのように世界に影響を与えたかについても掘り下げる。ゲノム編集、デザインベビーの技術からmRNAワクチンまで。科学的な領域も分かりやすく、科学者の伝記としても面白く読めた。

    ー 2018年ある中国人科学者がクリスパーを使ってヒト胚のゲノムを編集し、その原因になるHIVウィルスの受容体を生成する

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    2024年07月04日
  • 脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

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    1年前の自分に、首をふん捕まえてでも読ませてやりたい。

    「仕事が忙しくてジムに行けない...」

    そんなことを言いながら運動する習慣と疎遠になり、通いたいのに通えないストレスからジムのメンバーシップも解約した結果ますます塞ぎ込み、ついには適応障害と診断されて休職することになる、その前の自分に。

    やるべきことに追われて運動する暇もない、そんな状況だからこそ、逆に運動は絶対に続けなくてはいけない。
    体を無理やりにでも動かすことで、脳に酸素をぶち込み、脳細胞をスパークさせることで堂々巡りの思考回路に風穴を開ける。
    頭を埋め尽くすやるべきことの中から、1%の本当にやりたいことを見つけ、残りの99%

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    2024年07月03日
  • 資本主義の次に来る世界

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    食料危機に備え昆虫食が研究されているが、その昆虫の数も減少している。

    昆虫は植物の受粉と繁殖に欠かせない。有機廃棄物を分解して土に変えている。他の数千種の食料にもなっている。

    昆虫の減少は鳥の激減をもたらした。ある種の絶滅が別の種の絶滅を導く「連鎖的絶滅」が懸念される。陸だけの話ではない、世界中で漁獲高も減少している。

    生態系の危機は、気候変動がその一因となるが、気候変動は成長を止めない資本主義社会の自然開発という名の自然破壊がもたらしたもの。科学者は既に「プラネタリー・バウンダリー」を大幅に超え、生物界に破壊的な影響を及ぼしていると指摘。そしてそれは人間に戻ってくる。

    進むべき道は「

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    2024年06月18日
  • 脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

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    気持ちは脳で作られている。
    科学的に脳内で何が起きているか説明しながら、運動の良さを教えてくれる。
    なんかうまくいかないなーと思ったら有酸素運動をしよう。また読みたい本。

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    2024年06月16日
  • 資本主義の次に来る世界

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    今年ベスト!
    資本主義の限界だけでなくポスト資本主義への道を示してる
    こういう考え方で運営する自治体が日本に出てきたら移住してみたいた
    世界はこの方向に行くしかない気がするがそうはなってない
    多くの成長主義者のこの本への反論を聞きたい

    自己正当化じゃないが真っ当に勉強したらリベラルになると思ってて、自分の読書遍歴の集大成的な本だった

    ・マザーツリー
    ・大地の五億年
    ・暇と退屈の倫理学
    ・あなたの体は9割が細菌
    ・くもをさがす
    ・意識高い系資本主義が民主主義を滅ぼす
    ・人間がいなくなった後の自然

    等とリンクする

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    2024年05月22日