野中香方子のレビュー一覧
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胃もたれするくらいの世界の汚い部分を知る
自分に焼き付いてる根拠もないくせに頑張ることが美徳であるような思想の正体を知る
読み終わった後価値観が120度くらい変わってしまった感覚があった
目に映るほとんどがお金を中心に動いていて労働力や資源や気候を搾取しているバックグラウンドまでもを想像してしまう
自分の仕事はある業種の作業効率を上げることで経済成長を促進することであり
明日からまた成長主義に一旦加担することでしか自分や大切な人を生かしていけず仲間と認識していたコミュニティで生きていけなくなる
想像の段階で苦しい
どんなに自分はこう生きるのだと決めつけたところで人生のステージが進むにつれ戻れないところまで進まざるを得ないしSNS等インターネットにより他人との比較は必ず発生して価値観はまた揺さぶられる
ビジョンはとても魅力的
ただ押し進めたときに今自分が好きなものも資本主義ありきだったから存在している気もしてそれがどれだけなくなってしまうのだろうか、もっと具体的なイメージを知りたくなった
より多くの人類、そして生態系が幸せを得るために
グリーン成長だけで持続可能な社会を実現することはグリーン成長のための土地、資源が足りない
ではどうするか?
エネルギーと資源の過剰な消費を削減し、クリーンエネルギーへ転換することと同時に
永続的な成長ではなく人間の幸福と生態系の安定を重視するポスト資本主義経済へ移行することが必要
その方法は脱成長であり具体的に
・土地と人々と心の脱植民地化
・コモンズの脱囲い込み
・公共財の脱商品化
・労働と生活の脱強化
・人間と自然の脱モノ化
・生態系危機の脱激化
を意味する
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Posted by ブクログ
上巻では、人間の本性は善であると結論づけた。ではなぜ人間は、戦争やテロを起こしたり、ガス室を作ったり、虐殺を行ったりするのだろうか。筆者は「共感が目を塞ぐ」と表現する。共感は、仲間意識や困っている人を助けよう、全なるものを見た時に理解できたり、自分もそうなろうとする原動力にもなるが、一方、狭いコミュニティや同種の者に対する贔屓をも誘発する。これが嵩じるとナショナリズムやヘイトにつながるわけで、この説明は納得。ではどうすべきかについて、「対話」であるとする。第一次世界大戦のクリスマスの逸話、ネルソン・マンデラの改革を後押しした全く正反対の立場に立った双子の話など、いくつかの興味深い事例を挙げている。相対主義や悲観主義にならず、良い意味での現実主義を持って行動することが大事。
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成長は資本主義の最優先命令
エネルギーと資源の消費と連動 大量の廃棄物
資本主義は不公平 英64% 米55% 独77%(2015 英YouGov 世論調査)
成長より環境を優先 EUの大多数 55~70% 他国でも同様
→成長を必要としない経済へ
デカルト「二元論」人間と自然は切り離された存在
科学=人間を自然の支配者に ↔ アニミズム(精霊信仰:地球や生物と相互依存)
教会・資本家:支配
デカルト「人間論」 身体=精神+物質(=資源) 労働の商品化
↔自然は経済の外:植民地から無料で 先住民を二元論者に変える 自然=モノ
資本主義:自然と労働から多くとり、少なく返せ 利己的で自分の利益を最大化
封建制/農奴制 廃止→自給自足社会→破壊的な囲い込み(国内植民地)→資本主義
植民地化 奴隷と資源(海外囲い込み) →労働者=消費者
貧困は富の源 私富と公富は負の相関 豊富にあるものを希少にする
資本 利益を再投資して増やし続ける 成長要求 資本は動かさないと価値が下がる
年3% 23年で倍に 100年後に20倍 さらに100年後370倍
GDPは 生態学/社会的コストを考慮しない 貨幣価値に換算できるもののみ
政府 国債返済のために成長が必要
2009年以降 資源消費量はGDPの成長を上回っている 地球システムの限界
グリーンエネルギーへ移行 →他の資源は現在の2倍以上採取?
マテリアルフットプリント
サービス業での利益で物を買う サービス業は物質インフラが必要
効率向上で同じ資金/時間で生産がさらに拡大
福利 公的医療/教育への投資 1人1万ドルで上位 < 1人当たりGDP平均1.76万ドル
幸福度 ≒福祉制度 人生の有意義さ 不平等是正 ≠GDP
10%の富裕層が 世界CO2排出量の半分以上 上位1%は下位50%の100倍
グルーバルサウス全員にコスタリカ同等の公的医療10兆ドル≒1%富裕層所得1/2
国際機関は富裕層に有利 議決権や交渉力
真の進歩指数GDI 脱成長 物質とエネルギー消費削減+所得と資源の公平分配
ポスト資本主義 希少性を減らす
・計画的陳腐化を終わらせる 保証期間の延長 修理の権利
・広告の削減 屋外広告規制 広告よりも検索
・所有権から使用権へ
・食品廃棄を終わらせる 事前団体への寄付 廃棄料徴収
・生態系を破壊する産業を縮小 牛肉 軍事 使い捨て容器 航空
工業生産高減少 労働時間再分配 転職促進
余暇増加=非集約的消費 低環境負荷活動:ケア、運動、ボランティア、学習へ
・不平等を減らす 最高位賃金制度 富裕税
・公共財の脱商品化 公共の富の拡大 債務のない公共通貨制度
生態系との互関係 自然に法的人格 支配と搾取の関係から・・再生と互恵へ -
Posted by ブクログ
人は生まれながらにして善であるということを説明している一冊。これに反する実験や論文、歴史的事実は多く、反論は簡単なのだが、実は各種の実験がいい加減だったり、歪曲だという証拠を見つけて覆す。スタンフォード監獄実験、ミルグラム実験、ナチス大幹部のアイヒマンの例など。確かに、元々悪であるなら納得できることが多い一方、善であるとするならば、それを証明することはなかなか難しい。世の中の報道も、「今日も1日平和でした」ではニュースにならない。戦争や殺人で亡くなる人は100年単位で見れば確実に減っていることはわかるが、実感と理性が食い違う代表的な事例なんだろうな。
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「AI」「ベーシックインカム」という単語ばかりが横行していて、労働時間は減るどころか増えているのは何も日本だけではなく、むしろアメリカをはじめとする"上流階級"の人々が感情的に受け入れられないからこそ未だにベーシックインカムは施行されず、「くだらない仕事」がはびこっている。
私は最近日本では底辺職と呼ばれる仕事から転職したが、PCの各企業のソフトウェアを「操作」しているだけで、何も生み出しているわけではない。もしAIが代行するようになれば、一瞬でクビである。まあ、「ワークシェアリング」であり「週20時間」であるから、悪くはない仕事であり、業種としては当分無くなることはないのだが、今後も続けられる仕事か?というとさらにアップグレードが必要であり、考えさせられる。
配偶者は文中にもあるような典型的な貧困労働者であるが、ベーシックインカムがまだ実行されぬうちは、このような本ばかり読んで実際にほぼ働かない私とある意味バランスが取れているのかもしれない。実際ポケットにお金は入るのだし、私は知識でその穴を塞ぐのだ。
安楽死も大麻も同性婚もダメな我が国でベーシックインカムはまだまだ先であろうが、まずはこの年百十数万円を無理なく生み出せる思考と行動が身につけばと考える。
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有酸素運動は脳を強くする。運動することで海馬でニューロンの元になる幹細胞をたくさん作れるようになる。ニューロンの成長や誕生に欠かせない栄養因子も供給されやすくなる。
認知症、発達障害、鬱、更年期障害老化などほとんど全ての脳由来の症状が、週3日、30分の有酸素運動をすることで解決の糸口が見つかる。大事なことは心血関係を強くする。ストレスの閾値を上げる。意欲を高める。気分を明るくする。免疫系を強化する。骨粗鬆症を予防すること。運動できる体作り。
運動と言っても心拍数を上げることが狙い。最大心拍数の60〜70%を保って運動すると認識の柔軟性が向上する。有酸素運動30分。週3回を6か月でも前頭前野の皮質量が増える効果あり。
最大心拍数は220➖年齢
BDNF脳由来神経栄養因子が新たなニューロンを作る為の重要な要素。
BDNFはシナプスの近くの貯蔵庫に蓄えられ、血流が盛んになると放出される。その際には体内の多くのホルモンが召集され、そのプロセスを手助けする。
新しく生まれたニューロンはおよそ28日以内に使われなければ死んでいく。
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Posted by ブクログ
1年前の自分に、首をふん捕まえてでも読ませてやりたい。
「仕事が忙しくてジムに行けない...」
そんなことを言いながら運動する習慣と疎遠になり、通いたいのに通えないストレスからジムのメンバーシップも解約した結果ますます塞ぎ込み、ついには適応障害と診断されて休職することになる、その前の自分に。
やるべきことに追われて運動する暇もない、そんな状況だからこそ、逆に運動は絶対に続けなくてはいけない。
体を無理やりにでも動かすことで、脳に酸素をぶち込み、脳細胞をスパークさせることで堂々巡りの思考回路に風穴を開ける。
頭を埋め尽くすやるべきことの中から、1%の本当にやりたいことを見つけ、残りの99%の無駄を斬り捨てる判断力を取り戻す。
運動すると気分良くなるからやったほうがいいよー、なんてレベルじゃない、
あなたが運動をしなければならない理由が、これでもかという科学的根拠とともに書かれている。
運動したいけどなんかキッカケがないなぁ、ともやもやしてる人にこそぜひ読んでほしい一冊です。
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わたしの経験では、体育は運動をするものではなく、むしろ逆に運動する気をなくさせるものだった。内気な子や不器用な子、病弱な子ーつまり、運動の効果を最も得られるはずの子どもたちーが押しのけられ、ベンチでほかの子の活躍を眺めているなんて、なんと残酷な皮肉だろう。 p.41
ここまでくれば、運動が三つのレベルで学習を助けていることは十分おわかりいただけたと思う。まず、気持ちがよくなり、頭がすっきりし、注意力が高まり、やる気が出てくる。つぎに、新しい情報を記録する細胞レベルでの基盤としてニューロンどうしの結びつきを準備し、促進する。そして三つ目に、海馬の幹細胞から新しいニューロンが成長するのを促す。 p.67
有酸素運動が神経伝達物質を増やし、成長因子を送り込む新しい血管を作り、新しい細胞を生み出す一方で、複雑な動きはネットワークを強く広くして、それらをうまく使えるようにする。動きが複雑であればあるほど、シナプスの結びつきは複雑になる。また、こうしたネットワークは運動を通して作られたものではあっても、ほかの領域に動員され、思考にも使われる。ピアノを習っている子どもが算数を習得しやすいのはそのためだ。 p.70
精神が体に影響を及ぼすように、体も精神に影響を及ぼすことができる。(中略) 闘争・逃走反応の目的が、人間を行動に駆り立てることである以上、体を動かすのはストレスの悪影響を防ぐ自然な手段なのだ。ストレスに対処するために運動するのは、人類が過去数百万年かけて進化する過程で行ってきたことだ。 p.82
運動は自発的にすることなので、そのストレスは予測できるし、コントロールできる。その点が心理上、重要な意味をもっている。自分を支配しているという感覚と自信が得られるからだ。アルコールなどの副作用のある対処法に頼らなくても、ストレスをコントロールできるとわかっていれば、気持ちの切り替えがうまくなる。まず学ぶべきなのは、自分の対応力を信じることだ。 p.101
微小細胞レベルから心理レベルまで、運動は慢性ストレスの悪影響を退けるだけではない。悪影響を逆転させることができるのだ。複数の研究により、慢性のストレスにさらされているラットを運動させると、縮んでいた海馬が元の大きさに回復することがわかっている。運動が人間の思考や感情を変化させる仕組みは、ドーナツや薬やワインよりよほど効果的だ。 p.101
彼女は走ったあとは不安が軽くなることを自覚していたが、「忙しすぎて運動をやっている暇はないんです」と言った。わたしは、「逆に、無理にでも時間を作って運動するようになれば、そうした焦りは消えるから大丈夫ですよ」と諭した。 p.123
運動がすぐれているのは、日常で感じる不安に対しても、病的な不安に対しても、体と脳の両方に効果があるところだ。 p.135
不安はコントロールでき、パニックは防げるということを運動を通して学べる。それを心理学用語では自己把握といい、その力を強めていけば、不安な感情や、不安が高じて発症するうつ病に対して強力な予防策となる。意識的に自分のための行動をとるようにしていけば、自分にはそうする力があることに気づき始める。それを繰り返せば、大きな効果が期待できる。 p.138
抗不安剤と運動を併用する場合と、薬だけを用いる治療には大きな違いがある。ベンゾジアゼピンのような薬ーあるいは、自己流で治療している人にとってはアルコールーは、不安をすぐに鎮めてくれるが、それを飲んでいても恐怖に対して別の反応ができるようにはならない。不安障害の人は往々にして、自分が人生になにを望んでいるのか、なにを選ぶべきかを考えることができない。実際、慢性的に不安を抱える人の大半が望むのは、不安になりたくないということだけだ。運動は、彼らがなにかに"向かって"動くことを後押しする。 p.139
眠れないのなら、毎朝、夜明けとともに散歩に出よう。犬を散歩させ、生活リズムを変えよう。うつに背を向けて走るのだ。人生がかかっている覚悟で、一四〇〇キロカロリーを燃焼させ、問題を根から摘みとろう。 p.177
運動に即効性はないが、なんとしても、脳をふたたび作動させなければならない。体が動き始めたら脳も動かざるを得なくなる。これは段階的に進めていくものであり、最善の戦略はともかく最初の一歩を踏み出し、さらに大きな一歩を踏み出すことだ。最初はゆっくりと始め、積み重ねていこう。うつとは、本質的には、なにに対しても動こうとしない状態だ。運動はこの否定的な信号を反転させ、脳を騙して冬眠から目覚めさせるのだ。 p.177
ほとんどの依存症者は、これまで自分が人生をどれほど損なってきたかを考え出すと、自分にはなにもコントロールできないと思うようになり、ましてや自制して依存を断つことはとてもできそうにないように思えてくる。しかし運動は、依存症者のそのような低い自己評価に強い影響を及ぼす。体を動かし、主体的に新たな目的に挑戦し、それを達成できれば、自分をコントロールできるという自信が生まれ、それは生活のほかの面にも広がっていくのだ。 p.237
必要な運動量は、当然ながら依存の深刻度によって異なるが、依存を完全に断ちたいのであれば、週に五日、三〇分のハードな有酸素運動というのが最低ラインだ。できれば毎日、体を動かした方がいい。運動は前向きなことに目を向けさせ、心を埋めてくれるからだ。 p.239
孤独と運動不足は、細胞の死のスパイラルをさらに助長し、脳を萎縮させる。 p.281
わたしが望むのは、本書で述べてきたことすべてがあなたを勇気づけ、あなたがテレビのリモコンのかわりにジム用のバッグを握り、スポーツを観戦する側ではなくフィールドに立つ側になってくれることだ。 p.337
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Posted by ブクログ
食料危機に備え昆虫食が研究されているが、その昆虫の数も減少している。
昆虫は植物の受粉と繁殖に欠かせない。有機廃棄物を分解して土に変えている。他の数千種の食料にもなっている。
昆虫の減少は鳥の激減をもたらした。ある種の絶滅が別の種の絶滅を導く「連鎖的絶滅」が懸念される。陸だけの話ではない、世界中で漁獲高も減少している。
生態系の危機は、気候変動がその一因となるが、気候変動は成長を止めない資本主義社会の自然開発という名の自然破壊がもたらしたもの。科学者は既に「プラネタリー・バウンダリー」を大幅に超え、生物界に破壊的な影響を及ぼしていると指摘。そしてそれは人間に戻ってくる。
進むべき道は「脱成長」。生物はあるところまで成長すると、健全な均衡状態を維持する。同様に成長が不要な社会を模索する必要がある。
そのためには自然と人間を切り離す二元論の思考から、人間は他の生物や自然とつながっているというアニミズム(精神信仰)に回帰する必要がある。アニミズムは時代遅れどころか、物理学、精神医学、生態学、量子物理学など科学がやっと追いつきつつある概念なのだ。
自然は人間と切り離された「外」とし、人間に対峙するものとする二元論的存在論には未来はないであろう。豊かな生というものを想像すればいい。人間は、絶妙なバランスの中の一つの生き物でしかないのだから。