野中香方子のレビュー一覧
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有名な「スタンフォード監獄実験」や「ミルグラムの電気ショック実験」が提示するセンセーショナルな性悪説は、実は捏造されていたという衝撃。
人間の本質は善であることを筆者の独自調査で個別テーマを介して明らかにしていく手法で語られる上巻。これはこれで結論ありきで話を自分勝手に色眼鏡通して捉えているし可能性ないか?と疑ってしまうほど通説と真逆の結論を突きつけられる。この爽快感は、なるほど魅力的な。
題材が有名なものであり、語り口が肩肘張ってないのでスルスルと読み進められる。かといって過不足ない進行で飽きるともなく、文章力の高さも本書の惹きつける魅力の一つだなと。下巻は著者の主張が強調されているようで、期待高まり胸躍る。 -
Posted by ブクログ
食事、運動、睡眠、マインドフルネス。
それぞれ筆者の経験と様々な論文やデータに基づいた情報が盛りだくさんで、ぶつ切りのようで全て繋がっており全て大切な要素であることを理解できた。
食事については低糖質食事法を科学的根拠と体験談を用いて説明している。
私は元々炭水化物を少なめな食事を続けていると体調が良いので既にそのようにしているが、それが如何に正しいかを知り納得できた。
運動ではトレイルランを勧めていた。恥ずかしながらトレイルランの事を初めて知ったのだが、単調なジムでの運動よりも脳をフル活用し、体全体の筋肉を動かすそれはまさにワイルドだろぉ。
さすがにトレイルランを始めるのはハードルが高いので、山へバイキングに行くことから始めようと思う。
睡眠とマインドフルネスについては、
今の私には響きにくい内容だった。どちらも大切な事は理解しているので、またタイミングが来たら読みたい。
▼オススメしたい人
・健康な生活を手に入れるきっかけが欲しい人
・心身ともに不健康な人
・低糖質ダイエットはリバウンドが怖いからやらないと言ってくるデブ -
Posted by ブクログ
「人間の本質は善である」
だからこそ人類は、危機を生き残れた。
にもかかわらず、現代の社会が性悪説で設計されているのは、なぜか。
ホッブスの性悪説VSルソーの性善説、少年たちの残虐さを描きノーベル文学賞を受賞したゴールディング『蝿の王』、人間の本性を暴くいくつかの心理実験や実際に起きた事件、それらをひとつひとつ再検証し、人間の本質は悪であることを示しているそれらの信憑性に異議を唱えた。
歴史や心理学の専門家ではない私でも、大変読みやすく面白い本でした。冒頭から、目から鱗なことばかりでした。人の本質について言われている、性善説と性悪説、窮地に立たされた時に出る人間の本性、今までそれは悪であると言われてきたことに疑問を持ち、再検証を地道にしていき、そうではないを示した本書は、とても優しさに満ちた本だと感じました。
今まで自分の根幹にあった、そうは言っても人って性悪説なんでしょ、そういう結果が出ているじゃないかという暗い考えを見事にひっくり返してくれました。
下巻を読むのも楽しみです。
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Posted by ブクログ
伝記作家のウォルターアイザックソンの新作。
ゲノム編集技術クリスパーの開発経緯から、その後の特許紛争、新型コロナへの対応までを、ノーベル化学賞を受賞したジェニファー・ダウドナさんを中心に描いたノンフィクション。
ゲノム編集という言葉は知っていたが、それがどんなもので、どのような経緯で開発されたか知らなかったので大変勉強になった。 著者自身が編集作業を経験したり、特許やこのツールの将来の在り方についても絡んでいて、自己の見解を述べたり、研究者間の橋渡し役になっている所が普通のノンフィクションとは違っている。当事者の視点も盛り込まれている。科学者間のポリシーの違いから、医療と生命倫理について考えさせられることも多かった。
遺伝子工学については全く予備知識が無かったので、疑問に思う事も多かった。もう少し勉強しておいた方がもっと楽しく読めたと思う。 -
Posted by ブクログ
ジェニファー・ダウドナ著の『CRISPR 究極の遺伝子編集技術の発見』を読んだので、上巻は復習かなぁと思っていたが、知識の雨がざぁざぁと降ってきた上巻。
なぜ、面白かったのか。思いつくのは4つ。
1)全体的には登場人物が多いのに、メインのストーリーラインを失わない著者の構成力
2) 各人物について記述されている文章量に差はあれど、第三者視点でインタビューした内容が公平に書かれていること
3) 各章のはじめに人物の写真が載せられていて、それが大体章の内容を語っているという不思議な説得力
4) 研究とビジネス(特許権含む)の動きについて、目を瞑りたくなる部分にも、明瞭に公平にそして淡々と書かれていること
たぶん、スティーブ・ジョブズを読んだ後だったらこの感動は多少薄れるんだろうけど。。面白かった。 -
Posted by ブクログ
個人的に人類史が好きな方には、おすすめの一冊という感じ。
人類進化の3要素「遺伝子」「環境」「文化」を進化させた4つの要素「火」「言葉」「美」「時間」の発明・発見について書かれている。
文化は、他社から学ぶ能力とそうして得た知識を表現する能力に支えられている。
【火】
体内の燃焼(代謝)はゆっくり進むが、火の燃焼スピードは、速いので強いエネルギーを発散する。これにより、人間は、エネルギーの外部委託(アウトソース)が可能になった。
また、夜でも明かりがある状態となり、活動時間も大幅に増えた、そして、エネルギーの吸収を効率した(より美味しく、衛生的に)ことにより、時間も増え、狩り以外のことにも時間を使えるようになり脳が発達した。(前頭葉の肥大化)
他の動物はエネルギーを効率よく吸収できない(人間ほど時間が抽出できない)ので、脳が発達しなかった。
加熱料理は、胃腸の代行業みたいなもの、それゆえ顎が小さくなり、顎の筋肉の縮小で発声が発達した。
環境の変化は、集団の大きさ、ひいては知性(集団脳)の大きさに影響。つまり文化にも影響する。
陶器の発明により、汁物の調理が可能、健康状態や生存率を上げた。結果的に人口増加。
【言葉】
火により、日照時間が増えると人類は喋るようになった。そして、物語を通して世界を理解しつつ、社会集団を形成していった。言葉ができると人間は、”噂”ができるようになる(それにより、リーダーの凄さなどを噂で認識させ、ダンバー数より多くの集団を形成することとなる。人間の行動には一貫性があるので、過去どう行動したかは、将来のどう行動するかを知るいい指針となる)。なぜなら、物語は、合意された嘘で構成されているため、この頃から人間は、嘘がつけるようになった。そして、”記録”というものが生まれ、脳の処理能力(記憶など)をアウトソースすることとなる。
また、言葉が作られたことにより、その構造は人間が現実をどう捉えるか強く影響(のちの時間の概念に通ずる)
【美】
美しさの概念が、生物学的に繁殖力を上げ、集団を美しいものにしたい(美徳のイメージ)という想いが、社会規範を作った。そして、美は共感力を高め、共同体意識を向上させた
また、装飾品もこの頃から作成され、それにより、作るための技術やその材料の探査取引を促進させた。王冠などは、遺伝子の継承のみならず、社会的文化の継承まで可能とした。装飾品の誕生により、交易も始まった。(あっちの方が綺麗だからほしいなど)それにより、狩猟から定住生活へ。そして、農業が発達し、人口が増えたが(食べたい時に食べれる。言葉の発達により「貯蔵」も可能となった)農業で有利な男性がクライとしては、上になり男尊女卑が生まれた。
【時間】
時間という概念の出現により、技術、階層的社会構造、言葉を作り出せた。
生後数ヶ月の赤ちゃんは、対象の永続性を理解。3〜4歳で虚構の世界に没入して、その世界において感情を想像できる(ままごとなど)
そして、記憶という概念も生まれた。記憶があれば文化形成、社会集団の確立も可(過去を思い出し、未来へ活かせる)
石器の持ち運びに代表(後で使えるだろう)されるように、時間の概念が”未来予測”という概念を発達させた。