野中香方子のレビュー一覧
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書名に惹かれて。コークこのVSペプシ、VHSvsβ、appleVSandroid、世界のディファクトを争うような強烈な二項対立についてのレポートかと思いきや、ボイスコンピューティングについての昨日・今日・明日をしっかりと俯瞰する本でした。原題は「Talk to Me: How Voice Computing Will Transform the Way We Live, Work, and Think」ということで内容をそのまま意味しています。つい手に取ってしまう、という意味で翻訳者の技ありかも。プログラミングからGUI(グラフィックユーザーインターフェイス)、そこからのVUI(ボイスユーザー
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オランダの若き歴史家ルトガー・ブルグマンがベーシックインカムと国境の廃止によるユートピアの実現を論じる。
すべての福祉を廃止し、国民全員一律にベーシックインカムとして年間約150万円の金額を支給しそれで生活させる。さらにすべての国境を廃止し、人、物、金が世界中に自由に行き来することができるようにする。これにより、世界の富が再配分され、ユートピアが訪れると説く。
本書は非常に説得力があり、読みやすい。もし、これが実現すれば本当に楽園が訪れるかもしれない。
筆者も現状ではこのような話は夢物語であるとは言っているが、200年前には奴隷制廃止や女性への参政権の付与などを論じれば狂人だと思われていた、 -
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覚えているだろうか?
ほんの10年前までは、日本は世界第2位の経済大国だった。今や中国は日本をはるかに追い越し、世界一の座を耽々と狙っている。
この躍進は、世界の工場として海外からの設備投資が集中し、その後、豊かになった国民による内需が拡大したため、といった経済的な説明もできるのだが、実は、中国政府の長期的な戦略に基づく周到な計画のたまものである。
100年マラソンといわれるこの戦略は、西欧により中国は搾取されてきた雪辱を果たすため、毛沢東時代から秘密裡に実行されてきた。
「孫子」「戦国策」といった中国古典においては、謀略を使い、戦わずして勝つことが美徳とされる。100年マラソンにも、 -
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脳死状態にした鶏を透明のパックに入れて吊り下げ、チューブに
よって栄養を送り込み成長させる。この鶏には羽もない。
「どうせ食肉として殺されるのだから、生きるのには最低限の能力
だけあればいいだろう」との発想から生まれたようだ。
効率よく食肉を生産する方法として提案された未来型養鶏工場(?)
の画像を目にしたのは数年前だ。気持ちのいいものではなかった。
これはあくまで提案の域を出ていないようだが、そう遠くはない将来、
現実になるのではないかと思われる。
食肉、魚、野菜、果物、乳製品。私たちが口にする食べ物は、一体
どのように育てられているのだろうか。産地や加工地のことは -
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人間の進化適応環境は新石器時代であり、それと大きく乖離した現代の生活様式は、様々な疾患や不健康の原因になっている。ヒトが野生だった頃の生活様式に学ぶことで健全な身体を取り戻そう、という本。著者はハーバードの医学者。
低糖質食の効能について語るときに狩猟採集時代の食生活に言及される(人間はナッツ、果実、肉を中心に食べていた期間の方がイネ科の穀物を常食するようになってからの期間よりも圧倒的に長い)ことが多いが、本書がカバーする範囲は食事だけではなく、睡眠、人間関係(同族意識)、バイオフィリア(自然を好む性向)などにも渡っている。
いうなれば、「野生の人間」、すなわち私達の体のハードウェアの部分が -
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ベーシックインカムは、「一定水準の所得に満たない人には、政府が「無条件で」一定金額を支給する」という政策です。仕事をしていようがしていまいが、病気であろうがなかろうが所得が少なければお金をあげる。
日本の主な貧困対策に生活保護があります。でも生活保護は非効率だと言われています。車を持っちゃいけないとか、(裁判にもなったけど)エアコン持っちゃいけないとか、資力調査を受けなきゃいけない。あいつ生活保護もらってるんだぜって後ろ指を指されるスティグマの問題もある。これを維持する行政コストもバカになりません。
でもベーシックインカムって現実的じゃないでしょ?一定金額をどう設定するのか、7万円?10万 -
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著者は医学博士とライター。タイトルからは原始時代の生活を安直に賛美するものとも思えるが、全体を通して科学に基づいた内容になっている。
ワシントン大学保険指標・評価研究所(IHME)は、世界の疾病負担研究で健康に対する危険度の高い12のリスク因子をあげている。
高血圧
喫煙
アルコール
家庭の空気汚染
果物をあまり食べない
BMIが高い(肥満)
高血糖
低体重
大気汚染
運動不足
塩分の摂りすぎ
ナッツ類をあまり食べない
狩猟採集民は、肉だけでなく、肝臓や脾臓、骨髄、脳、とりわけ脂肪を食べることによって、微量な栄養素を摂取している。
炭水化物は消化によってさまざまな種類の糖に分解されるが、 -
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生痕学者が、骨以外の化石(足跡、吐瀉物、糞、巣、歯、胃石、共生生物、あるいは骨についた傷など)を用いて、恐竜の行動を推定していく、ニッチな仕事について述べている。主にオーストラリアの足跡群化石の解釈の変遷と自らの恐竜の巣の化石を発見する様を詳細に述べ、臨場感あふれる学者生活がわかる。
また、著者は恐竜専門ではないので、現代の恐竜である鳥類との比較をふんだんに用いてその生痕、足跡パターンの読み取りを行う。これまでのところでは、木の上に巣作り、交尾、飛翔(着陸や踏切の足跡)、放尿、日光浴の足跡がどういうものかは推定できるが実際には発見されていない(また従来の骨重視の古生物学者ではどういうのがそれに -
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ネットで見かけて。
9割ぐらいの部分はわかっていない。
ネアンデルタール人と現生人類が交配した、結論付けるまでのDNA解析の進歩や研究の過程が描かれている。
かなり噛み砕いて書いてあるのはわかるが、
それでももう少し面白い部分を増やしてくれないと、難しくて読んで理解する気にならない。
古代の標本からDNAを抽出するために、こっそりオーブンで子牛のレバーのミイラ作りをして、ラボの人々に臭いとばれてしまった話とか、著者の結婚に至る話とか、毎年自分はネアンデルタール人じゃないかと思うという手紙が届く話とか。
ネアンデルタール人から現生人類へDNAが流れ込んだ、つまり二つの集団が出会った時ネアン -
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