宮城谷昌光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ史実に基づいた小説…なの?
きちんと文献に当たり、資料を読み込むことで書かれたこの作品は、もちろんノンフィクションとは言えないのだろうけれど、まるで見てきたように描写される古代王国はもはやフィクションですらない。
難しい言葉、知らない風俗が次々と現れるのに、不思議と読みにくくない。
決してドラマチックな文章ではないのに、全く退屈しない。
曽祖父の専横がたたって、祖父、父と不遇をかこってきた華家。
知る人ぞ知る知恵と礼儀(信義)の人・華元を訪ねてきたのは宋の王の弟。
不義の王を弑して、自分が王になろうと思うのだが…。
自ら手を汚す者は決して善ではない。徳を積みながらチャンスを待て。
そして