あらすじ
馬陵(ばりょう)の戦いで、斉(せい)は魏(ぎ)に大勝するが、斉王の周囲では佞臣(ねいしん)が暗躍を強める。田嬰(でんえい)・田文(でんぶん)父子は、有能な食客たちの力も使って必死に対決。周で商人として成功し、仁愛の事業を進める養父・白圭(はくけい)を訪ねた田文は、そこで哀しい美女・洛芭(らくは)を知る。戦国時代も半ば、次第に英傑の稟性(ひんせい)を示しはじめた田文は27歳になった。(講談社文庫)
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
全五巻の為最終巻で感想。
前半のエピソードがあらかた回収され、いよいよ田文の物語が始まる。
生まれた時から追ってきているので、田文の成長がとても嬉しい。
Posted by ブクログ
いよいよ田文の実力があきらかになってくるが、彼自身は、洛巴を探し求める。そうしている中、田文は、白圭の計略にはまり、また、思いがけないオファーが入り、彼の運命が動き出す。
3巻に続き、この4巻も中国歴史の名言が記載されている。これについても楽しみにしてほしい。
Posted by ブクログ
田文の観察力の鋭さは田嬰と離れて暮らさないといけなかったことと白圭によるものと思う。公孫詇はまじめすぎたのかもしれない。公孫詇のことが好きだっただけに、ちょっと悲しい。
Posted by ブクログ
2巻までの主人公(?)風洪は白圭と改名して商人になり周へ旅立った。
その転機に孟嘗君は兵法に長けた孫臏に導かれ、実の父田嬰の息子として認められて斉で過ごす。
今回は斉が舞台。この斉の国では宰相を中心に佞臣が暗躍し始め、田文らは彼らの討伐に乗り出す・・・!!
え〜、背景はいろいろとあって説明が難しいですが、田文がようやく活躍してきます!恋にも芽生えます(笑)!!
というわけで、田文や孫子、田嬰らの活躍にどきどきわくわくしました♪
Posted by ブクログ
斉の外交を担う田嬰の手腕が存分に発揮される巻。権力の中枢を狙う鄒忌との暗闘、周辺国との息詰まる腹の探り合い。
同盟・主従・静観・進軍。一歩間違えれば瞬く間に呑み込まれる乱世の過酷な勢力争いが繰り広げられる。
その頃、息子・田文は旅の空。周で大商人となった白圭の私財を投じた治水事業に参加。その過程で自ら国家観、仁愛の意味を確立させていく。
そして運命の女性・洛芭との切ないロマンスも。
田嬰・田文親子がどうもギクシャクしてるのがなんとももどかしい。(お互いに認め合ってはいるのだが)
田文のフットワークの軽さと人柄は白圭の影響が大きいが、観察力の高さと時折見せる鋭さは田嬰の血だろう。
で、このままラスト1巻もイッキ読み!
Posted by ブクログ
大きくなた田文は父田嬰に従い、仕事をするが、有るとき出奔し、育ての父白圭の元で黄河の堤防作りに専念する。
いろいろな業務を行い、人の使い方を覚えて、人智を養い大きくなっていく所は良い。そこで小さな女のことで悩むところがまた人らしい。 最後に王に褒賞を受けようとしたとき、女を捜して国を出てしまうところなんぞはいかにも一人の男だと思われて愉快になってしまう。 さて最後の5巻目
読むか!
Posted by ブクログ
上海への日帰り出張の飛行機で、居眠りをせずに読み通しました。田文(後の孟掌君)が漸く主役に躍り出て、師の孫鋤リに導かれてそのもてる才能を次第に開花させる田文。やがて、育ての父から実の父、母に認められて実家の貴人の田嬰の子に戻ったが、ますますその活躍の場を広げ、周りには彼の人柄を慕うようにさまざまな人が集い、彼を助けていく。危機に陥るも素直な性格そのままにまっすぐ物事に取り組み、難局を乗り切って、戦国の世の中を泳ぎ切っていく姿は爽やかである。
Posted by ブクログ
戦国時代、斉・魏・秦の宰相になった「孟嘗君」を書いた作品なり。
戦国時代の中にいて国よりも人間を愛した孟嘗君の仁と義の心を味わっていただきたいなり。