宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 戦国名臣列伝

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    人の性格や賢愚で人生の明暗が分かれるところは現代にも通じており、自己啓発本みたいな側面もあって味わい深いです

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    2023年12月23日
  • 諸葛亮 <下>

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    遺産とは、財でも宝物でもなく言葉なのだ。
    あとがきに
    「なぜなぜと自問を繰り返しているうちに、小説の構想は膨らんでいくもので、そういうなぜがないと歴史小説は面白くない。どこを探しても正解が得られない時でも小説家は避けずに小説的解答や解釈を示していくべきであろう。私はその覚悟で、連載小説を書き始め書き終えた。」
    とある。この本を読む価値は、ここにあるのであろう。自分では調べられないこと、自分では問えないこと。自分では導き出せない解答、解釈。
    この小説は、日経新聞夕刊2022年1月4日から2023年3月31日まで連載されていた。連載には絵があったようだ。過去の新聞を見返してみたい。

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    2023年12月21日
  • 孔丘 上

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    孔子の教えではなく、その人物を描く歴史小説。
    漫画『キングダム』の影響で、諸子百家といえば戦乱を思想と弁舌で渡り歩いたイメージだったが、上巻を読む限り、孔子の時期は戦国時代前の春秋時代で、後の戦国七雄となる国もすでにあるもののどこかまだ牧歌的、周王朝もまだそこそこ立てられている印象。あくまで小説なのでどこまで本当かはあるけど。
    その分、小説としての展開は若干退屈ではある。孔子もまだ町で教えてるだけっちゃだけだし。
    しかし、儒教や中国思想の本は教えが脈絡なく並んでいるように感じられる自分にとっては、孔子の教え的なものがストーリーの中で随所に出てくるのはよい。

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    2023年12月10日
  • 孔丘 下

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    陽虎を避けて斉に至ったときには晏嬰と反りが合わず仕舞い。著者の「晏子」は好きな作品だったから、何とも残念に思う。互いに融通の利かぬ偏屈ということなのか。

    陽虎の野望が潰え、季孫斯の輔弼となる孔子。城壁の取り壊しを行うが、仲孫氏、叔孫家の反発を買い、弟子たちとの長い放浪となる。
    正直、礼による国家づくりに季孫斯が賛成したのが納得し難い。白川静先生は孔子によりクーデターと捉えていたと思う。酒見賢一のサイキック小説「陋巷に在り」もそう。

    小説の終盤、顔回や子貢も活躍するが、論語のエピソードから飛び出た俊英の弟子たちの像がはっきりしたように思う。ただ、それでもその描き方はあっさりして、不満が残った

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    2023年11月14日
  • 孔丘 上

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    久しぶりの宮城谷さんの本。若い頃に結構、著者の本を読み耽った。
    宮城谷さんに教えて貰ったのは、漢字の成り立ちを解き明かした白川静先生。白川先生の孔子伝に沿った内容だろうと思ったが、そうでもないように感じた。
    いつでも書くことは出来たんだろうけれど、機が熟すのを待ったんだろうな。

    孔丘の題名と文中でもその名で書き連ねることが、その人に迫ろうとする姿勢と思う。
    そして丘の名を命名したのが母とする処が沁みた。

    儒は元々、葬礼を儀礼をつかさどるもの。そこから学び始る孔丘。官職を得てからも学び続ける。ある意味、偏屈な一匹狼で、直情家な性格をうまく描いていると思う。
    そして教育者であり、弟子たちを引き

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    2023年11月12日
  • 孔丘 上

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    孔丘のひととなりが垣間見れる。今も同じように世の中が動いているのかもしれない。
    ある意味普遍的ではある。

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    2023年10月26日
  • 三国志入門

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    新書ではあるが小説のようにすらすら読めてしまう。群像の動きや三国志の流れを知るのにうってつけの正に入門編

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    2023年03月19日
  • 草原の風(上)

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    後漢を開く、劉秀のお話。
    今の所、宮沢賢治のような感じを受ける。
    ここからどうなっていくのか楽しみ。

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    2023年02月14日
  • 新三河物語(中)

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    宮城谷さんが描く、家康物のサイドストーリーでしょうか。家康を囲む重臣(大久保氏)からの視線で描く三河の新しい物語であります。大久保一族の名前をフォローするのが大変なので(忠員、忠世、忠佐、忠包、忠寄等々)、手元の一覧表を頼りに、読み進めております。もう一つの家康サイドストーリー、風は山河から、とも重なる攻防戦(信玄との戦い等)も描かれ、家康の遠江攻略の物語が立体的となる印象もあります。作者(豊橋、時習館高卒)の郷土愛の感じられる一冊、★四つであります。」

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    2023年01月15日
  • 三国志名臣列伝 後漢篇

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    本作には古代中国の後漢王朝末期の人物、何進、朱儁、王允、盧植、孔融、皇甫嵩、荀彧を主人公にした7篇の小説が収録されており、巻末には文芸評論家である湯川豊による解説が掲載されている。

    『三国志』の人物というと、どうしても『三国志演義』でのイメージが定着してしまっているが、本作は飽くまでも「正史」を元にしており、その点で新鮮な印象を受ける。
    特に『演義』で優柔不断な愚将のイメージが強い何進が、それなりに人望がある人物として描かれているのが興味深い。

    どの作品も宮城谷昌光らしい清廉な筆致で、読んでいて清々しく、また、面白かった。

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    2022年11月19日
  • 草原の風(下)

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    後半は戦争の記録みたいな感じ。
    「疾風にして勁草を知る」…作者は劉秀のこの言葉一つで、小説を書いたのではないか。

    苦難を乗り越えてほんとうの成功があるのだろうし、ぱっと出で成功した者が見ている景色は幻想に過ぎない。
    現代の成功者たちにも当てはまる。
    宮城谷氏の小説を読むと、
    何かを成したいと思う者は、歴史を学ばなければならない、というメッセージが込められている気がする。

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    2022年10月02日
  • 草原の風(中)

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    中巻は戦争です。その最中に多くの家族や仲間を失いながらも、仲間内での闘争を避けるために頭を下げ続ける劉邦。
    エンターテイメント小説ではないので、英雄が出て、さっと解決!にはならないんですよね。いろいろな苦難を越えて、ついに劉邦の時代が来る??
    陰麗華との話の盛り上がりを期待していましたが、そこはないのね〜笑
    宮城谷氏の色っぽい筆をたのしみにしている身としては、ちょっと残念。
    劉邦にはエロティックな要素は不要ということでしょうか。

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    2022年09月30日
  • 花の歳月

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     宮城谷昌光は始めて読んだ。「みやぎや」ではなく「みやぎたに」と奥付のふりがなは書いてある。以後注意。
     落ちぶれた名門の娘、竇猗房(とういぼう)が漢の王室に入ることになった。当時宮廷で威を振るっていたのはかの呂太后。
     やがて猗房は呂太后から北方の代国の王:恒に贈られ、代国の竇姫(とうき)となる。
     呂太后の死後、栄華を誇った呂氏一族は滅び、代王恒が皇帝となり、猗房は皇后となった。

     文章がりんとしていていい。他も読んでみよう。

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    2022年08月31日
  • 三国志 第三巻

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    董卓、袁紹、袁術、曹操、孫堅!!の3巻。
    弘農王妃のエピソードがせつなかった。
    劉備と関羽、張飛の扱いがちょっとしょぼい(^_^;)
    4巻以降に期待!

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    2022年08月20日
  • 三国志 第二巻

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    ようやく2巻の終わりになって、曹操や劉備、孫堅が登場。
    長かったけど、ここまでの宦官による横暴な政治や、黄布賊が巨大化した背景、幼帝・無能な帝が続いた歴史がよくわかった。
    長すぎる序章だったけど、とても大事な情報が詰まってました!
    これで三国志がもっと面白くなりそう。

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    2022年08月18日
  • 三国志 第一巻

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    想像していた三国志と全く違う。前半は難解で、なかなか進まなかった。後半一気に面白くなり、やっぱり宮城谷先生さすが!
    一巻では曹操のおじいさんが出てきます。それ以外の人物はほぼ知りませんでした笑。
    安帝の乳母は別の本で読んだことがある。

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    2022年08月10日
  • 三国志 第十一巻

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    ネタバレ

    三国が並び立ってからまだたったの数十年しかたっていないのに、三国ともが国家として衰退してく。
    建国の頃は忠臣、賢臣が次々と現れたはずなのに、今はどの国も人材不足であることは否めない。

    蜀についてはもはやほとんど記載がないので、推して知るしかないけど、呉はひどい。
    もともと人材不足の国であったけれど、孫権の父や兄の時代からの忠臣が孫権を支え、孫権もまた臣の言うことをよく聴く人であったはずなのに、年老いた孫権は聞きたいことしか聞かなくなってしまった。
    共に呉を造った有能な部下が世を去り、それでもまだ何人か残っていた忠臣を、あろうことか孫権は次々と誅していく。

    並び立った二人の跡継ぎをめぐり、国

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    2022年07月28日
  • 三国志 第十巻

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    ネタバレ

    曹操の後を継いだ曹丕の出来が悪かったけれど、在位期間が短かったのが幸いして魏に大きなダメージは少なかった。
    曹丕の後を継いだ曹叡は、軍事にも行政にも有能であり(というか、大局を見る目を持っているのだと思う)、諫言を聞き入れる素直さも持ち合わせていた。
    ただ、巨大な建造物を作るのが好きって言うのが悪い癖というか、これだけは臣に諫められてもやめられなかった。
    30代、人生はまだこれからだったのに。

    後を継いだのは8歳の子ども。
    曹操の血を引いた子どもは出来なかったので、出自不明の養子である。
    いきなりその子どもが皇帝であると言われても、忠誠を誓うのはなかなか厳しい。
    血統も実績もないのだから。

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    2022年07月18日
  • 三国志 第九巻

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    ネタバレ

    一押しの曹操亡き後の三国志なんぞ…と思っていましたが、やっぱり面白い。楽しい。
    圧倒的に非凡な人材というのはもうどこにもいないので、あっちもこっちもいろいろと停滞していますが、そこに人間が表れると言いましょうか、ドラマですなあ。

    曹丕について思うところは次回に、と八巻の感想で書きましたが、特にこれといって功績も残さずさっくりと病死してしまいました。
    大失態はしませんでしたが、全てにおいて能力不足を露呈した曹丕。
    いや、能力が足りないだけならしょうがない。
    でも、努力をしない。
    しかも情に薄くて礼を失し、徳も持ち合わせていない。

    諫言はことごとく退けるので、曹操が恃みにしていた重臣たちもあっ

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    2022年06月16日
  • 三国志 第八巻

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    ネタバレ

    遂に曹操が死んでしまったが、その前に関羽。
    一枚岩かと思われた劉備と関羽と張飛だけれども、諸葛亮が加わることによって亀裂が生じた。
    諸葛亮が加わる前は、「国のために正義を尽くすぞ!」という一念で繋がっていた三人。
    その正義は必ずしも後漢王朝のための正義ではなく、自分たちにとって都合の良い正義だったとしても、本人たちの心はまっすぐであった。

    けれども、今の国のかたちが正義ではないのなら、正義の国を創ろうじゃないか。
    そのためには人材が必要だ。
    と、諸葛亮を加えたことで、目的のために手段を問わないことも出て来た。
    詭弁をもって謀るようになったのだ。
    それが、関羽には耐えられなかった。

    諸葛亮を

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    2022年06月02日