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『三国志』決定版、第2巻。黄巾の乱、起こる――。徳政を目指した順帝も急逝し、後漢王朝は外戚と宦官による腐敗を深めてゆく。そのような永寿元年(西暦155年)に、曹操は生まれた。続いて孫堅・劉備が。30年後、宗教組織・太平道の信者を核に36万人が黄巾の叛乱に応じた時、曹操と孫堅は討伐軍に参加、劉備は学問を諦めて無頼集団の中心となっていた。
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Posted by ブクログ
同書の一巻を読めば、自ずと手にとってしまう。そんな作品だと思う。 宮城谷昌光氏の作品は、この三国志が初めてでしたが、お気に入りにの作家さんになりました。
後漢末期にはいり、外戚、宦官の専横など じわじわと熱が上がってゆく感じがします。この巻の終りのほうで、 曹操、劉備、孫堅などの著名な人物たちが、登場します。 壮大なプロローグが終わり、ついに本編が始まるというかんじ。
ようやく2巻の終わりになって、曹操や劉備、孫堅が登場。 長かったけど、ここまでの宦官による横暴な政治や、黄布賊が巨大化した背景、幼帝・無能な帝が続いた歴史がよくわかった。 長すぎる序章だったけど、とても大事な情報が詰まってました! これで三国志がもっと面白くなりそう。
王朝の組織としての不健全さと機能不全が浮き彫りに。 梁皇后は善政を敷く気持ちがあったし聡明であったのに、何故兄の蛮行を見抜くことができなかったのか?身内だから目が曇ったのか、梁冀がずる賢かったのか。 曹操、袁紹、孫堅、董卓、劉備など、漸く知った名前が出てきた。 辺境で育ったからこそ中央の腐敗を冷や...続きを読むかに見ることができた董卓。 ヤンチャもしたけどやっぱり有能だった曹操。 孫堅といえば海賊退治。 意外とヤンチャで劉邦を意識するかのようなスタートを切った劉備。 楽しくなってきた。
後漢末の宦官の専横によって、政治が乱れ、黄巾の乱に至った経緯が克明かつ詳細に描かれている。ここまでが序章。お馴染みの三国志は、第3巻からか。
宮城谷版、吉川版、蒼天航路の3シリーズ併読の 「とことん三国志」、先行する宮城谷版の第2巻。 大帝国の長期政権はいかにして腐敗していくか。 マクロの視点では体制は「変わらないこと」で 自壊していくとなる。 ローマ帝国における共和制及び皇帝制の永き閉塞が その象徴であろう。400年続いた漢帝国も同様...続きを読むだ。 宮城谷はそこにミクロな視点を持ち込む。 漢帝国の体制は内部は変わろうとして 何度も何度も「革命」をするのだ。 皇太后の外戚が暴政を行なえば、宦官が改革を断行する。 その宦官が虐政をすれば、外戚が誅殺を行なう。 すべては「大義」のための革命だ。 しかし、いつの世も、権力の魔力が大義を取り込むのだ。 巨大帝国であるが故、その権力の蜜は甘美であり、 人間の欲がそれを無視し続けることが出来ない。 何度もリフレインされる権力闘争からは 「人間は高潔であり続けることが容易ではない」 という方式が浮かび上がる。 能力のない世襲が生む皇帝支配。 その「長期政権の夢想」という盤上で 皇太后の外戚と宦官の間で繰り返される 革命のオセロゲーム。 革命のたびに、帝国は疲弊し、 皇帝の威信は揺らいでいく。 民衆の心は離れ、帝国以外の信心を求める。 宮城谷のミクロの視点から描かれることで、 太平道の発生理由が明快に示される。 最後に「正義」のための革命の歴史をまとめておこう。 他の三国志では、前史として無視されている貴重な記録だ。 ・四代和帝のために宦官・鄭衆が外戚を潰滅 ・暗愚な六代安帝の突然の死後を閻皇后の外戚が支配 ・閻皇后の外戚による暴政に後の順帝が宦官を主体に革命 ・順帝により殊勲の宦官孫程や曹操の祖父である曹騰に 過去最大級の栄誉が与えられる。 宦官が養子をとり、家系を継続させるようになる。 ・順帝わずか30歳で崩御し、2歳の沖帝が即位。 しかし沖帝がすぐに崩御し、順帝の血筋は絶える。 さらに第10代質帝も外戚・梁冀によって毒殺される。 ・曹騰の推挙で十一代桓帝が即位。 しかし姉妹を皇后にした外戚・梁冀の暴政は続き、 宮城を無視して自宅で政務を行なう。 梁冀が漢帝国を決定的に堕落させる。 ・外戚・梁冀の圧政を止めるべく桓帝は宦官・単超や 孫程などが躍進。十常司の前提をつくる。 ・桓帝に届けられた宦官の圧政を告発した上書を巡り 第1次党錮事件が起きる。
組織が壊れるんじゃなくて、腐っていく(しかも緩急つけて)様子が描かれている。後半で曹操がついに登場。いつの時代の人も組織もその弱点で死ぬものだし、克服できない、気づかない事自体が資質なんだと感じた。三国志をひと通り読んでいる人向け。初めてだと面食らうかも。
第二巻は8代順帝の死後から11代霊帝期の黄巾の乱まで。ようやく通常にいう三国志時代が始まる。ということは、後漢王朝は衰亡の道を辿っていく。 民衆が反乱するということは、政権の信頼が喪われたということであり、第二巻の前半は前巻に引き続き、宦官と外戚の暴欲比べのようなものが続く。党錮の禁に象徴されるよ...続きを読むうに、官僚は常に権力者の暴戻の犠牲者であるかのように書かれているが、実態はどうだったのだろう。多分にプロパガンダを含むのではないか。 世の中が乱れ、遂に曹操や董卓、あるいは劉備の師である蘆植や、孫権の父である孫堅が、歴史の表舞台に登場する。
一巻から購入と思ったけど、前漢と後漢初期に詳しくないので二巻から購入 知っている名前が出てくると面白い 文庫版で早く続きが出るのを楽しみにしています
終わりのほうでようやく曹操やら劉備やらが出てきました。 小説にはまりこむ、という感覚はあまり持てないでいるけれど、三国時代に突入していく、政局やら時代の迷走ぶりがなるほど!という感じで頭に入ってきます。 静かに読み進めたい本ですが、現在のところ、文庫本はまだ2巻までしか出てないので、単行本を読んじゃ...続きを読むおうかしら。
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