宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 楽毅(二)

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    趙との戦いで、軍師としての頭角を表していた楽毅は、ついに、その名が知れることとなる。さまざまな戦いで戦果を得るが、それとは逆に、中山は王の愚策で衰えてくる。

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    2021年07月12日
  • 楽毅(四)

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    楽毅4冊の集大成。最後の部分をもっと詳しく知りたいところだが、中華の歴史らしい終わりに思える。何処か孟嘗君に似ている。
    楽毅が燕に迎えられ、様々な戦いに勝利し斉を滅亡まで追い詰める。しかし、大願は寸前で滅ぶ。

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    2021年07月12日
  • 呉漢(下)

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    ネタバレ

    いよいよ呉漢が劉秀に仕えて活躍し出す下巻。
    いきなり軍事の最高位である大司馬に抜擢されるところは驚きと共にワクワク感があった。
    これからどんなすごい活躍をしていくのだろう?
    そんな期待だ。
    その期待はある程度満たされる。のだけど、期待したとおり、とは行かなかったかな。
    作中でも呉漢自身が自分のことを語っているけれど彼は決して軍事的天才ではなかったのだろう。
    この辺がいわゆる歴史的事実のままならなさでもあるのだけど、それだけに作者が彼を取り上げた面白さを感じる。

    作中、呉漢とその師的立場にある祗登とのやり取りがいつも印象深くて清風が吹くような気持ちにさせられて、この長大な物語の確かな魅力の一つ

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    2021年06月26日
  • 呉漢(上)

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    ネタバレ

    後漢の光武帝の武将の一人、呉漢を主人公にした物語。
    こう言う自分が全く知らない人の事績を巡る歴史物語は次にどうなるのだろう? と言う面白さがあって好きだな。

    この巻では呉漢が平民から次第に県の役人などに出世し、ついに劉秀のちの洪武帝に仕えるところまでを描いているのだけど、劉秀に仕えたのは意外と遅かったのだなと言う印象だ。

    膨大な登場人物が出てくるのだけど、それぞれの役どころが明確なので、あれ? この人、誰だっけと言うことは少ない。さすがは手練れの作者だなと思った。
    ただし、名前の読みは苦労するけど^^

    さて、下巻は天下統一への戦いが描かれるのだろう。
    作者は戦の駆け引きや描写も手練れなの

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    2021年06月22日
  • 華栄の丘

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    一本筋の通った者たちの遣り取りが爽快!
    礼(宇宙の原理)に身を任せ、信義篤く生きる様は、ただただカッコイイ。こうした主従が生まれるのもある意味奇跡だ!
    徳を積むとはどういうことかを教えてくれる一冊。
    「君の臣に賂うは、命を知らざるなり」

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    2021年06月01日
  • 孟嘗君(1)

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    中国の戦国時代に興味を持ったこともあり読み始めた。
    中国の話は感じが多く、読みにくい印象があったがまださほど話も入り組んでおらず読みやすい。
    国の位置関係とかもキングダムを読んでいれば比較的わかる。

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    2021年05月23日
  • 子産(下)

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    下巻では、子産の父の子国が陰謀に巻き込まれて殺害され、それを収めて家を継ぐ。

    位も世代交代とともに執政まで上がり、子展・子皮といった宰相に仕えて軍事・外交・政治で成果を上げ、晋と楚に挟まれて右顧左眄していた鄭の政治に中興をもたらす。

    政治姿勢は、礼を重んじ、豊富な有職故実の知識を保ちつつ、前例に流されずに、状況に応じて適切な辞を繰り出す言葉の天才でもあり、孔子が尊敬する二人のうちの一人(もう一人は周公旦)であった。現代風に言えば、人を動かす言葉の達人、ナラティブの達人であったということか。また、子展の死後に、子皮から全権を任されて、農地・兵制改革に従事し、貴族でなく国・公室に一定の力が蓄え

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    2021年05月03日
  • 子産(下)

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    上下巻合わせてのレビュー。

    子産。

    鄭國の執政で孔子に敬愛された人物でありながら、その功績のあり方は不遇であった。

    鄭國がのちに滅んだことも影響しているのか不明であるが、とにかく、子産は不遇であると感じていた。

    その人物を『春秋左氏伝』の記述からここまで描くとは凄まじいと感じた。

    歴史的な意義をもつ人間をもっと多くの人に知ってもらいたい。

    宮城谷さんの文章は読みやすく躍動感にあふれている。
    しかし、『晏子』を読んだあとであったからか、やや物足りないと感じてしまった。

    もう一度読めば印象は変わるだろうか。
    また読みたい。

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    2021年03月09日
  • 新装版 奇貨居くべし(二) 火雲篇

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    藺にいた呂不韋が秦国・白起将軍の侵攻により捕虜にされ、秦国宰相の魏冄の領地である穣邑に連行されてしまう。その道中で荀子と出会い、彼に師事することにより人としての器を大きくしていく。

    穣邑から逃れた後も当代きっての人相士である唐挙との出会いや晩年の薛公・孟嘗君との出会いがさらに呂不韋を大きくしていきます。

    (印象的だった文章)
    ・そこに在るものを安定と考えて、そこに乗ろうとする者がいる。ところが、そこに在るものは過去のものだと考え、未来の安定を求め、乗っているものが不安定であるとおもう者がいる。(中略)そういう未来像を描ける頭脳を生かすのが真の経営者であろう。

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    2021年02月21日
  • 新装版 奇貨居くべし(一) 春風篇

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    キングダム60巻で表舞台から姿を消した呂不韋について、書かれた本が文庫本化されることを知り、興味を持ちました。

    戦国時代末期に韓の陽翟にある商人の次男として生まれた呂不韋が秦の宰相となるまでにどんな生き様を見せてくれるのか二巻以降が楽しみになる内容でした。
    特に、「完璧」の語源ともなった趙の藺相如と秦の昭襄王の和氏の璧(と15城)をめぐる駆け引きは、戦国時代の外交に如何に胆気が必要であったかを教えてくれました。

    (印象に残った文章)
    ・与えられることになれた者は、その物の価値がわからず、真の保有を知りませんから、けっきょく豊かさに達しないのです。
    ・信用という目にはみえぬものを蓄え、それを

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    2021年02月21日
  • 重耳(下)

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    下巻は重耳の流浪の物語。詭諸の死後に驪姫や奚斉が重臣たちに呆気なく滅ぼされるも、後継に推すのを重耳か夷吾かで国論が揉める。重耳は乱となるのを避けて狄に留まる。晋公の地位には、秦公が躊躇いながらも支持した夷吾がつ 就く。しかし、夷吾は秦に恩を仇で返し、国内でも悪性を敷き、重耳に刺客を送る。

    重耳は、刺客に追われる形で、諸国を放浪し、衛で冷たい仕打ちにあうなどしたが、最後は、春秋五覇の筆頭である斉の桓公の厚遇を得て、斉の要職に留まり、桓公から息子を託されて、帰国の意思を徐々に失っていく。

    それを部下達の機転で、桓公の死に乗じて斉を脱出。衛、曹、宋、鄭などを回った後に、将来のライバルとなる楚の成

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    2021年02月18日
  • 呉漢(上)

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    中国史に明るくないので、登場人物や国の名前があまり整理できないまま一通り読んでみた。地図帳を近くにおきながら読みたい。

    自分には志がない…すぐ人を羨んでしまうし自分を大きく見せようとしてしまうし卑怯で汚いところがある。かといって羨望の思いを向ける相手ほど努力しているのかと言われるとそうでもない。苦しい。自分に自信がない。自分に自信がないから動けない、さらに自信がなくなる。負のループ。志ってなんだ。

    ・話半分

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    2021年02月07日
  • 重耳(中)

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    中巻では、称が周の宮廷工作を整え翼を滅ぼして晋を盤石にし、子の詭諸に引き継ぐが驪戎攻めで捉えた驪姫にゾッコンとなり、驪姫が翼の公子である優施に半ば操られながら自らの子である奚斉をたいしたにしようと画策して、申生、重耳、夷吾の三兄弟との内ゲバが始まる。

    申生は、孝を体現したような性格で亡命を勧められても断固拒否し、父の意図であればということで最終的には自決する。重耳は良臣を固めつつも、母の実家である白狄に亡命、夷吾は、秦の衛星国である粱に亡命し再起を図る。

    孝の申生、徳の重耳、才の夷吾と三人三様の生き様が際立って面白い。また、周の宮廷政治や、周の卿士である鄭や虢の役割、唇亡歯寒を地で行って詭

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    2021年01月26日
  • 三国志外伝

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    名臣列伝以来の宮城谷さんの三国志であるが、史実の記述と小説風味を織り交ぜた書き方がやはり読みやすくて面白い。

    人選の基準が分からないが、太史慈、韓遂という有名どころ(その割にあまりどういった人物か知らない)から、呉祏、趙岐といった初めて名前を聞く人物、さらには陳寿という、名前は当然知ってはいるが由来等全く知らない人物に至るまで、演義ではさほど深く(というか全く)触れられていない幅広い年代、幅広い立場の人物が取り上げられている。

    韓遂の人の良さ、許靕の目まぐるしい変遷、陳寿と諸葛亮との関係等、非常に興味深い話が多く楽しかった。

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    2021年01月04日
  • 晏子(三)

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    感想は最終巻に記載したい。

    晏嬰の本格的な動きかと思いきや…

    箸休めではないが、こういう巻があってもいいかも。

    最終巻に期待。

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    2021年01月02日
  • 重耳(上)

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    中国春秋時代の晋の文公である重耳の物語。描写の濃やかさと人物の熱さで、宮城谷先生の歴史小説には毎回楽しませてもらっている上に、歴史の勉強にもなる。

    上巻では、晋が周によって封じられてより、翼の本家と曲沃の分家の二つに分立し、重耳の祖父である称が粘り強く宮廷工作を進めて本家の翼城を落として統一すると共に、これに乗じて曲沃を取ろうとする虢の国との戦いまでを描いている。重耳は初陣を果たして、翼攻めで軍功を挙げた駆け出しの状況。

    まだ先は分からないが、祖父ほどの器ではない詭諸の治世が暗雲のように漂い、いずれも大人物である異母兄の申生と同母弟の夷吾とのライバル関係も想起させるようなそれぞれの切磋琢磨

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    2020年12月27日
  • 呉越春秋 湖底の城 一

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    文庫本全9巻まとめてのレビュー

    春秋時代の中国南方(楚・呉・越)を舞台に展開された物語。
    話の大きな軸は二人。
    一人は伍子胥であり、もう一人は范蠡。
    この時代のこの二人に主な焦点をあてた作品が今までなかったので、
    読んでいてとても楽しい。
    伍子胥についての大まかな知識は、海音寺潮五郎氏の「孫氏」で読んだことがあるが、
    そこにはない伍子胥の生涯や魅力がこの本にある。
    呉の公子光や孫武が、伍子胥にとっていかに大切な人であったか。
    父親と兄の復讐をなすために、いかに多くの人々と巡り合い、力を貸してもらったか。
    伍子胥に人としての魅力があったからこそ運命的な巡り合いがあるし、人として寛容であったから

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    2020年12月23日
  • 呉越春秋 湖底の城 九

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    長い歴史の一幕が終わった。
    伍子胥も夫差も勾践も消え、范蠡と西施が遠く陶にて静かに向かい合い歩いて来た道程を思い出す。
    良いラストだった。
    疲れ果てた夫差が無気力になるのは、バイタリティ溢れる人によくみられる燃え尽き症候群のためか。
    ここから中国は戦国時代へと突入していく。

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    2020年12月16日
  • 呉越春秋 湖底の城 六

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    楚と呉の戦いは終わりを迎えて呉越の話に向かう。
    この小説のクライマックスが近づく。
    6巻の終章あたりで次々に主要人物が亡くなり、新たな世代の激突の予感。

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    2020年11月11日
  • 呉越春秋 湖底の城 三

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    楚を見限り呉に行き着いた伍子胥たち。
    伍子胥の飛躍の時が近づきつつある。
    紀元前の中国の話だが、現代中国にも復讐への執念は今も根付いているが、正義を愛し潔い精神は残っているのだろうか⁈

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    2020年10月16日