宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 重耳(上)

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    流浪の王子から王となった重耳の物語。彼を彩る人々がとても魅力的なんだけど、それらを魅了した重耳の人格が、やはり素敵なのだなと思う。

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    2009年10月04日
  • 太公望(上)

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    物語の彼ではなく史実の姿を見ようとした作者の、誠実な視点が新鮮で格好いい太公望を生んだ。兄弟の絆(つまり一族の絆かな)がじんとしみる。宮城谷作品の導入としてもいい、活劇。

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    2009年10月04日
  • 小説 伊尹伝 天空の舟 上

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    古代中国の雰囲気、こんなんだったんだろうな、と思わせられる。おおらかな時代といった空気が漂う。伊尹がその考え方と行動によってのぼっていくさまが楽しい。彼が若いころに草庵にこもって生活するシーンがとても爽やかに印象に残ってる、そこがすごく好きなんだ。でも、エピソードはやはり、仕える主君への愛情を感じるものが心に残る。

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    2009年10月04日
  • 晏子(一)

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    後半はちょっと硬派だけど、前半は勢いがあってドキドキする。中国の逸話の清廉な感じと生き生きした時代描写が、宮城谷作品の中でも一番うまく融合していて、また読後に残る余韻も私は一番好き。二代にわたる名宰相晏子の物語、父親は息子より一見押しが弱い。でも、彼の想いの強さとしたたかさ、懐の大きさは、とても美しく学ぶところが多い。というか、その一見すると控え目って感じがたまんない。息子は小柄ながら清廉苛烈。人間の理想の一つ行き着いたところといった感あり。

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    2009年10月04日
  • 香乱記(一)

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    活劇系。一巻は勢いもあってぐんぐん読める。主役兄弟の青春の熱が愛おしい。いつも正義で描かれる人々が、裏側の視点で立ち上がってくる。勝者の語る歴史以外を探る視点が、歴史を眺めるうえでは大切なんだなと分かる。英雄たちに残る苛烈なエピソード、一見清冽な意志から生まれているようで、よくよく眺めてみれば打算や計算が見え隠れするような判断や行動。自分が史実を眺めるときも、常に考えたい部分だ。時代の趨勢は大局的で、誠実に生きる人々に残酷な選択しか迫らない。こまやかな配慮も大きな力の前では無力で、すごく切ない。そんな中でも、信念を貫くこと、貫けなかったことに気づくこと、生き方を考えることを、捨ててはいけないん

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    2009年10月04日
  • 花の歳月

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    非常に文章が綺麗。漢字の使い方が綺麗。
    実際の歴史によく語られる人物像や時代背景はこのさい置いておいて、ごくごく素直に読むことをお勧めする。

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    2009年10月04日
  • 介子推

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    何度も読み返しては、こみ上げるものを抑えられません。剣でなく戟でもなく、一本の棒をふるう。神速の風は、ただひたすら君主を守るための清らかな力。

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    2009年10月04日
  • 太公望(上)

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    上中下巻に分かれているのですが、文王(姫昌)様と太公望が出会うのが、
    下巻の真ん中辺りでした。
    「このペースで、本当に商(殷)を倒して終わるのか?」と、
    要らぬ心配をしました。
    何の力も無かった太公望が、少しずつ、少しずつ、力を付けていく様は見事です。
    ときどき本から顔を上げて、ふと気付いたら、
    「アレ? またいつの間にか仲間が増えてるよ」と、
    思わせるような静かな事の進め方でした。

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    2009年10月04日
  • 香乱記(一)

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    前205年頃。戦国時代の斉王(田氏)の末裔の田儋(でんたん),田栄,田横の話。中心は田横の話で,楚漢戦争で項羽と劉邦が争う中,どちらにも与せず,信義を貫いた人でした。劉邦は嘘ばかりの人で項羽は残虐な人で,どちらについても民衆は幸せになれない。田横が勝っていたら中国はどんな歴史になっていたのだろうと考えさせられました。本の最後は悲しい結末ではありますが,弱者でありながら信念を曲げてまでも強者に屈しない田横に惚れ込んだ一冊でした。
    『人を喪失すれば,城が残っても,国にとって何の意味もない。』この言葉が好きだ。

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    2009年10月07日
  • 孟嘗君(1)

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    ネタバレ

    前300年頃。孟嘗君は本名を田文と言い,戦国の四君の一人です(四君:孟嘗君,魏の信陵君,趙の平原君,楚の春申君)。
    斉・魏・秦の宰相になり,食客を数千人も抱えていたそうです。薛の君主になったので薛公ともいいます。
    田文の養父である風洪(ふうこう)、この本では,孟嘗君だけではなく,田文の養父の風洪(ふうこう)(大商人白圭)の話が半分ぐらいあります。その他に,公孫鞅(商鞅),孫臏(孫武とともに孫子と呼ばれる人)も登場します。
    孟嘗君『人の命は,すでにあるものを守っていくというようなものではない。日々作ってゆくものだ。今日作ったものは明日には壊れる。それゆえ,いのちは日々生み出すものであろう。長生き

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    2009年10月07日
  • 晏子(一)

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    前520年頃。晏嬰(あんえい)とその父晏弱(あんじゃく)の物語。斉の名宰相と呼ばれた晏嬰。史記の著者である司馬遷も彼を尊敬していたそうです。
    晏嬰は,父が死んでから古い礼儀にしたがい3年間の喪に服したそうです。当時は1年はあったとしても,3年間は珍しく,これが人々の尊敬を集めるきっかけになります。喪中に敵が晏嬰宅に攻め込みましたが,これを見て感激し「手を出してはならぬ」と命じたそうです。
    晏嬰が喪から明けたとき,斉は宰相の崔杼の陰謀等により滅亡の危機でした。しかし崔氏も没落し,景公が王位についた時,晏嬰は入閣しました。晏嬰は景公にも臆することなく諫言し,国を大いに栄えさせました。
    晏嬰は歯に衣

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    2010年09月22日
  • 太公望(上)

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    釣りの神様で有名な太公望の一生みたいな話。
    封神の影響で読み始めましたがまんまと宮城谷さんが好きになりました。
    上中下と三冊あるし長いですが、一度読み出すと止まらないです。

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    2009年10月04日
  • 華栄の丘

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    愛読している宮城谷さんの作品の
    なかでひさびさに涙したのがコレ。
    もともと春秋時代が好きなんだけど、
    宮城谷さんの 作品のなかでとくに
    こういう春秋・戦国時代の小国の、
    君主をカゲで支える系家臣に
    スポットをあてた作品が大好き。

    こういう清廉潔白な、なにがあっても
    正義をとおそうとする人がいい。
    そういうところは晏子に
    つうずるものがあると思う。
    泣いたのも晏子以来かも。

    君主っていうのは頭がよくなくていい。
    こういう逸材をひきよせ、アドバイスを
    うけいれる心があればいいんだ。

    宮城谷さんは、文章自体には一切感情を
    こめないのに 人のちいさな感情の
    動きを見事に表現するの

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    2009年10月04日
  • 管仲(下)

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    矢張り偉人は偉人だと感じた本です。管仲は言わずもがなで、彼を推挙した鮑叔の言動も「人間わざとはおもわれない」(下巻P269)です。何と言うかもう人の交わり、情感の所在、全てが飛び抜けていて、歴史――過去の出来事であるのにファンタジーとしか思えないほど。
    中には幾つか不透明になる所もありましたが。幾つかの説話を持ってこられて鮑叔像が混乱したり(苦笑)。重要なのは血のつながり云々というよりも姓氏の方なのかとか疑問もあったり。まあこれは己の不勉強さ故なのですが。
    あ、この本で存外注視されていた文姜の存在がとても気になります。彼女の一生はとても興味深いです。

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    2009年10月04日
  • 楽毅(二)

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    実際に表舞台にたったのはとても短い期間だけだったのに見事さを失わなかった稀有な人だと。でも知れば知るほどコメさんが理想としていたのはうかがい知れるけども質は違うように思える…。

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    2009年10月04日
  • 重耳(上)

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    一言で言うと船頭の様な人かと。
    家臣と時の二つの流れに逆らわずに、
    でもチャンと主導権は握っているところが
    純粋に凄いかと。話を聞くという事がどれだけ大事なのかと身につまされた。

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    2009年10月04日
  • 華栄の丘

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    『いい人』と言うのを究極まで煮詰めて、それに熱意と知恵で味付けをしたような人だと。味付けがキチンとなされているからこそ、負けないいい人になれたんだろうな。
    しかし、短い記述から想像する容貌がどうしても某RPGの商人になってしまうのは何故だ。

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    2009年10月04日
  • 子産(上)

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    博覧強記という言葉はきっとこの人の為にある言葉なんだろう。でもそれを言葉だけで終わらせずに生かし、実践したところにこの人の本当の凄さがあるんだろうな。
    と思ったりする。

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    2009年10月04日
  • 晏子(一)

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    春秋中期の斉の臣、晏弱、晏嬰親子の活躍を描いた小説。キーキャラクターである崔杼やそのほか、当時の有名人も派手に登場。脇役が光り、主役がその脇役に負けていない良作。
    丁寧な作りと描写力で丹念に描いています。

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    2009年10月04日
  • 太公望(上)

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    初めて読んだ歴史小説。
    歴史と言っても太公望については伝承しか残っていないので、少しだけ不思議な描写もあったり。でも、そんな幻想的な描写がさらに太公望の魅力だったりします。

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    2009年10月07日