宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 呉越春秋 湖底の城 二

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    最終巻で本の感想を書く。

    更に登場人物が増える。
    「主要登場人物」の付録がありがたい。
    伍子胥の物語は激動の時を迎える。

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    2024年12月07日
  • 呉越春秋 湖底の城 一

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    最終巻で本の感想を書く。

    現代において「ロマン」という言葉が死語になってしまったのであれば、「ロマン」は今、小説の中にある。

    また、地にもロマンがあり時代にもロマンがあるが、いずれもそこに人あってこそロマンが生まれる。
    人の生きざまこそ「ロマン」だろう。

    そんなことを考えさせてくれるから、この人の本は好きだ。

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    2024年12月06日
  • 重耳(下)

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    「万里の旅」
    下巻で描かれたこの出来事こそ、晋の重耳を春秋五覇たらしめた。

    加えて、宮城谷氏の『重耳』では、誕生の背景から放浪までの間の数々のエピソードで主人公重耳の神話性を高め物語の重厚感を加え、登場する人達の個性を多様化することで更なる広がりを見せている。

    読者は、登場する人達にも魅了されてゆき、重耳をめぐる様々な事件を越えて、次第に清涼感をおぼえるようになる。

    ただ、
    登場人物の中には、春秋時代から戦国時代へ移る大事件「晋の滅亡と韓魏趙三国分裂」を匂わせることが顔を見せており、この晋の文公という大いなる成功者すら、歴史のなかのほんの一コマに過ぎないと感ぜずにはいられない。

    いずれ

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    2024年10月19日
  • 三国志読本

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    2024.10.13
    本論とは関係ない対談に宮部みゆき先生とのそれがある。その中で「作家になりたい」という人には絶対反対するという一節がある。この2人が口を揃えるのだから重い。

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    2024年10月13日
  • 諸葛亮 <下>

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    劉備亡き後、蜀を率いる諸葛亮。煌びやかな武将たちも多くは世を去り、あまり馴染みのない武将たちの名が連なる。
    記憶の中では、「死せる諸葛、行ける仲達を走らす」ぐらいしか記憶になかった。
    ただ、この小説から劉備亡き後もいかに足掻き続けたか、劉備の想いをどう叶えようとしたのかが味わえた。一時期、蜀軍を中華最強にまで育て上げ、何かの歯車がうまく噛み合っていれば歴史の歯車を大きく動かしたのかもしれない活動にあらためて敬服。
    死後、しばらく無名のまま、中華全土に名前が知れたのは遥か後世、と言う最後の下りも味わい深かった。久しぶりに、宮城谷ワールドを満喫した。
    いつか、宮城谷三国志も手に取りたい。

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    2024年09月29日
  • 諸葛亮 <上>

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    三国志関連の小説はいくつか読んだが、諸葛亮にフォーカスを当てた話は初めて。神格化された天才軍師が幼少何をしていたのか、周りの史実と兼ね合わせて楽しく読めた。
    兄の諸葛瑾と別の人に支えたのはなんでなのかという積年の悩みもついに解けた!

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    2024年09月05日
  • 諸葛亮 <上>

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    簡潔な文章で流れるように読みやすかったです。
    自分がイメージする諸葛亮がどのように生まれたかが知りたくて、どんどん読み進めることができました。

    抜群に有名な「諸葛亮孔明」は、人それぞれにイメージ像ができあがっていると思います。でも、誰のイメージを持ってしても、この本を読みながら描き出される脳内映像は、どんな像でも違和感なく再現されるような気がします。
    筆者の読者への思いかな、と感じました。

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    2024年08月28日
  • 三国志 第七巻

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    さて俄然興味が湧くのは張魯である。漢中で平和そうな道教国家を主催、成功した大平道なのかなー。曹操に降伏するけれどもね。
    のらりくらりと劉備はついに入蜀。
    龐統がこんなあっさり退場するのかと愕然。
    荀彧がさらにあっさりで唖然。

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    2024年08月03日
  • 三国志名臣列伝 魏篇

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    宮城谷先生にハズレなし。
    中国の地図に日本地図を重ね距離感を持ちつつ拝読しました。描かれた中では曹真が印象的だったが、どなたも清々しかった。

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    2024年06月29日
  • 孟嘗君(1)

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    全五巻の為、最終巻で感想を書く。

    何度も読んだ。
    文庫本を手に入れて、再読することにした。
    司馬遼太郎や吉川英治のような面白さで、第1巻より瞬く間に虜となる。
    相変わらずである。

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    2024年06月13日
  • 楽毅(四)

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    まさに乾坤一擲。すごい。凄すぎる。たった一度の攻撃で。ここまでの長い雌伏の時はこのためにあった。
    ところがその成功の後が呆気ない。さすがの楽毅もその後の構想がきちんと持てていなかったということなのか。その予測を超えた事態に対処できなかったということなのか。
    記述もまた先を急ぎすぎていて寂しい感じ。ただ宮城谷の作品の中でも最高の一作か。

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    2024年06月03日
  • 楽毅(二)

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    苦悩する楽毅。一つ一つの策は成功するもののどうも小粒のような気が。所詮小国の中のアウトロー的存在なのでこの辺りがギリギリのところか。
    中山王の死の事情が全く書かれていない。どうでもいいことではないだろう。さらに期待の存在だった皇太子も死ぬ。こちらは後から事情が書かれるがあっさりしすぎでは。その代わりさらにその子が中々の存在だが、相変わらず「王」を自称するのはなぜか。
    最後、延々と燕の過去の話をするのは余計。

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    2024年05月18日
  • 楽毅(一)

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    面白い。さすが宮城谷の春秋戦国もの。読み残してあったがある推薦を見て読み始めた。正解であった。最近のものはどうかと思うのだが。
    小国の宰相の息子が主人公。王は自分のことしか考えず優秀な太子を疎んじる。宰相の父もまたそれほど大切に扱われない。そして周りは敵ばかりか、大国にはあの孟嘗君がいる。どうする楽毅。ひとまずは2度の戦に小さな勝利をあげたが。

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    2024年05月15日
  • 公孫龍 巻二 赤龍篇(新潮文庫)

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    ネタバレ

    龍子がどんどんすごくなる。
    「孟嘗君」の白圭さんに負けない快男児ぶり。
    これからさらに活躍するのだろうなぁ。

    こちらも「孟嘗君」で描かれた主父様、また違った趣で魅力たっぷりだけど、とても残念な行末に。

    さて次は楽毅殿の活躍か。とうとう孟嘗君の登場か。つづきがとても楽しみだ。

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    2024年05月14日
  • 諸葛亮 <上>

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    下巻が楽しみ。もっと感情移入された進み方かと思ったら、淡々とストーリーは、進んでいく。下巻はどうでしょう。

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    2024年04月22日
  • 諸葛亮 <下>

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     中国後漢〜三国時代。世は乱れ、群雄が割拠し覇を競っていた。
     これは、群雄の1人である劉備に仕えて蜀漢建国に尽力し、三国鼎立実現の立役者となった諸葛亮の生涯を描いた伝記ロマン作品である。

     なお下巻では、劉備の益州攻略の折りに本拠地の荊州を預かった30歳から、劉備の死後に行った北伐の途上にあって五丈原で病死する54歳までの諸葛亮が描かれる。
              ◇
     劉璋の要請を受け益州入りした劉備は、教団五斗米道を率いる張魯を討つため漢中に向けて軍を進めている。ただし進軍速度はひどくゆっくりだ。なぜなら真の目的は漢中を制圧することではなく、劉璋から益州そのものを奪うことにあるからだ。

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    2024年04月05日
  • 太公望(上)

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    2024年
    鑑賞作品 No.9

    《感想》
    高校時代の恩師の勧めを突然思い出し鑑賞。
    望の人としての生き様を見せつけられる。
    周りを次々に味方にしていく姿はまさに主人公の中の主人公。
    持って生まれた力とそれを伸ばす努力、学ぶことは多い。

    フィクションであるとはいえ、時々歴史の資料に立ち返って原典を引用しているため、臨場感がぐっと湧いてくる。

    《印象に残ったシーン》
    ▼ 望が洞人から剣術を習うシーン

    《MVPキャラクター》
    ▼ 継
    幼いながら聡明かつ清廉な女児として5人の中で一際存在感がある。
    一方、ときに子どもらしく望や周りの大人に甘える姿が愛おしい。
    これからどんな成長を遂げるのかが楽

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    2024年03月26日
  • 三国志 第一巻

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    ゲームの動画配信を見て正史三国志に興味がわいたので、なんかないかと探したら宮城谷版があるじゃない。宮城谷歴史小説は学生時代よく読んだ、楽毅、孟嘗君、重耳が好きだった。で、本書、衰退していく後漢王朝が舞台。蒼天航路でちょっとだ出ていた曹操のおじいさん曹騰は巻末でまだ30代。先が長いなー。

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    2024年03月23日
  • 諸葛亮 <上>

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     中国後漢〜三国時代。世は乱れ、群雄が割拠し覇を競っていた。
     これは、群雄の1人である劉備に仕えて蜀漢建国に尽力し、三国鼎立実現の立役者となった諸葛亮の生涯を描いた伝記ロマン作品である。

    なお上巻で描かれるのは、父と兄に薫陶を受けた8歳頃から劉備の軍師として主君の益州入りを整える30歳頃までの諸葛亮である。
               ◇
     亮は落日を見ていた。いつにも増して大きく美しい日がゆっくり沈みゆくさまに典麗な音楽を感じつつ佇んでいると、朱色の光の中に現れた黒い影が近づいてくるのが見えた。兄の瑾だ。

     瑾は、学問をしに洛陽に行くことになりそうだと亮に告げた。張りのある声からは

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    2024年03月23日
  • 長城のかげ

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    漢王朝の創始者・劉邦に関わる5人の人たちの物語
    友人だったり、儒者だっり、敵だったり、息子だったり‥
    それぞれの人生から見える劉邦。
    歴史的に有名な人の物語と同じように、その時代を共に生きた人たち全てにそれぞれの人生があり、関わりあって生きているということ。
    そういう人たちがいてこそ劉邦も生きているということ。
    歴史上の人物をいろんな立場から見てみる目っておもしろいなと思いました。

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    2024年03月13日