あらすじ
曹操に愛された、知られざる名将たち
篤実で機転のきく男たちを求めた魏の始祖・曹操。その期待に応え国づくりを支え、衰亡のはじまりにも逃げなかった名臣、名将ら七人!
※この電子書籍は2021年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
程昱
劉備を嫌っていたことには納得。
張遼
猛将というイメージより、ゆったりとした人物に描かれている。
鍾繇
物語の中では子の鍾会の方が役割として大きいと思っていたが、かなり有能な方だったのでしょう。書も有名。
賈逵
兵法を勉学した秀才。性格はやや過激であるが不和であった曹休を立てる。
曹真
寛容で謙虚であり上からも下からも慕われた好人物。曹操の親族であるとずっと思ってた。
蔣済
自分は三国志好きであるがこの人物についてはよく知らなかった。
鄧艾
鄧艾が転戦し、蜀滅亡までの姜維との駆け引きを綴るのは短編作品にはやや駆け足な作品。
Posted by ブクログ
三国志好きにはまずオススメできます。
私も三国志好きとしてそれぞれ取り上げれている人物が何を成したか、どのような功績があったかは大まかに知っていましたが、その人物達が生きた姿を上手く映し出していると思います。
彼らが何を思いその時代を生きていたか、もちろん誰もわかりませんし、この本も想像上のものかもしれません。それでも彼らの生きた姿を想うことで、より三国志の世界に深みが増すと思います。
たまたま書店で目につき魏篇を買いましたが、後漢篇や蜀篇もあるとのことで、読んでみたいと思っています。
Posted by ブクログ
宮城谷さんの本は昔は読んだが、三国志はあまり知らない。週刊モーニングに連載していた蒼天航路のお陰でちょっと知識が付いた程度。
後漢王朝を支えた曹操 は魏を建国したが、曹家は衰退し、司馬氏に勢力が移っていく歴史の中、魏を支えた名臣たちの物語。
キッチリした文章だが、格好良すぎないかと思う処もある。蜀の将軍と魏の名将との腹の探り合いは面白いのだが、正史を読み込んだ成果なんだろう。
世間では曹操が悪者役で劉備は人気があるようだが、先に挙げたマンガのお陰で当方にそのイメージはない。本作の程昱の段で、劉備は曹操から受けた恩を返す人間ではないと諫言して、そして劉備はその通り裏切り、独立する。
半面、曹真の段では劉備は関羽を臣下と見做さず、肉親と思い、それを天下に知らしめるため出師する情の人とある。
ホントのことが知りたかったら、宮城谷版三国志を読まないといけないかな。