あらすじ
戦うために生きるのではない。生きるために戦うのだ。楚の人、伍子胥は、呉との国境近くの邑・棠を治める兄・伍尚(ごしょう)を助け、配下に逸材を得る。ある日、呉の大船団二万五千が江水をさかのぼり、楚はこれを迎え撃つ。そのころ、太子に仕える伍子胥の父・伍奢(ごしゃ)と、兄の伍尚には、同じ楚の佞臣・費無極の陰謀が忍び寄っていた。内部の謀略に、どう立ち向かうのか! (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
忍び寄る費無極の影。伍子胥たちは逃げ果せるのか?
宮城谷の本はすべて読んでいるが、これはどこまでが真実なのか?
大局的にはノンフィクションだろうが、詳細はフィクションなのだろう。あまりに登場人物の他人の真意を読む力が神ががかっているので。
3巻へ話は続く。
Posted by ブクログ
本巻では、楚王の愚行とその王を取り巻く佞臣の奸計により、ついに伍子胥の運命が大きく動く。
終盤は“歴史もの”というより“時代もの”というべき展開で意外な感を覚えたが、子胥の性格ならこうするだろうと得心して楽しめた。
「最高の善政とは、もっともわかりやすい政治、臣民がなぜと問わない政治であり、それが開かれた政治であろう。」『長岸の戦い』より。
「こういう平凡な時をどのようにすごすかによって、非凡な時を迎えた男の価値が決まる。」『さまざまな過去』より。
「なにごとも過度になると、害を産むということでしょう。」『加賀との対談』より。