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Posted by ブクログ
今流行りの始皇帝よりも前の話で、紀元前6世紀、春秋戦国時代の中国が舞台です。
呉と越という小国同士の激しい対立を軸に、復讐・忠義・覇権争いが交錯する物語です。
呉王闔閭が天下取りを狙う一方、父王を殺された越王勾践が復讐を誓い、策士・范蠡の知略と共に国の再興を図る過程が描かれています。
伍子胥や伯嚭など、実在した歴史的人物たちの思惑や悲劇も交え、ただの戦記ではなく人間ドラマとしての深みを持った構成でした。
歴史の大きなうねりの中で、それぞれの信念がぶつかり合う重厚な一冊です。
読み始める前の予備知識がなかったために、人物を想像するのが困難でしたが、読み続けていくにつれて、その世界観にのめり込んでいきました。
全9巻と長いですが、読み応えは抜群でした。
Posted by ブクログ
呉で政変発生、物語は大きく動く。これにより、この国に逃れた伍子胥は悲願の成就にまた一歩近づく…… 読んでいてそのような印象を持った。
清廉とも言って良い宮城谷昌光らしい筆致のため、生臭いエピソードでも、陰鬱さを感じて途中で投げださずに順調に読み進むことができた。
「━━運よく勝った。というようないいかたは、孫武にはありえない。勝敗にはかならず原因と理由がある。」『斉の国』より。
「家を大きくするには、家族だけでの経営では、限界がある。」『斉の国』より。
「旅とは、教訓そのものです。」『斉の国』より。
「知らないということは、気楽なことであると同時に、きわめて恐ろしいことである。」『暗殺の矢』より。
「優秀な臣下こそ国の宝である。」『暗殺の矢』より。
「怨みを忘れて生きれば、人は聖人となる。」『運命の年』より。
「人はゆるやかに、無理なく成長していったほうが、器が大きくなりやすい。」『運命の年』より。
「二十代とちがって三十代になると過去の風景は厚みをもつ。その厚みの上にいまがあることもわかる。」『王と将軍』より。
「人はおのれが立てた計画に熱中しすぎると、あたりがみえなくなる。」『王と将軍』より。
「兵略家は、失敗をも、考慮にいれて戦うものなのだ。かならず、ひとつの失敗をおぎなうための手段を講じている。」『[魚專]設諸』より。
「敵対する者たちを徹底的に圧殺すれば、なるほど敵対勢力はすつかり消滅する。しかしながら、かならず怨みが大きく残る。後年、その怨みが巨大な害となって襲ってくるのである。」『初秋の風』より。
「その決断をすみやかにせよ。誤った決断を恐れて、ためらっていることのほうが、より悪い。早い決断は是正しやすいが、遅い決断は、とりかえしがつかない。」『初秋の風』より。
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