北方謙三のレビュー一覧
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●1回目 2007.9.1
原作の水滸伝は、いろんな登場人物のエピソードが集まって、物語がゆっくり進んでいくというものだった。
いってみれば説話集的。
この水滸伝はもっと構造的、重層的だ。
敵役の青蓮寺は強敵だが、さらに強力な秘密兵器、聞煥章が加わる。
●2回目 2014.12.23
聞煥章登場。
それにしても、青蓮寺の情報収集能力は、あまりにも凄すぎないだろうか。
いくら政府の諜報機関といえ、いまから1000年前の中国で、あそこまで迅速正確に情報を集められるとは、とても思えない。
舞台となったのは北宋末期、日本でいえば、まだ平安時代である。
日本のような狭い国でも、京都を離れたら、あとは田舎と思われていた時代。
広大な中国で、いくら人手をかけようと、個人の動静をそんなに簡単につかめるはずがない。
宋江が梁山泊の首魁の一人と突き止めるのが、あまりに早すぎるような気がする。
霹靂火泰明将軍が梁山泊に参加。 -
Posted by ブクログ
人は何のために戦うのか。この頃は複数の尺度があった。武士は恩賞、土地を一族子孫に残すため。北条家が滅んだのは恩賞をくれなくなって武士たちが付いてこなくなったから。ちゃんと報いてくれるのは誰かって探して、最初は天皇かと思ったんだけどダメで、足利がその役目を果たしてくれそうっていうので、彼を選んだ。武士の頭領はなので結構しんどい。餌をくれなきゃ逆らう獰猛な犬を飼ってるようなものだろう。大義つまり天皇が統治する日本国を作るってのは武士にはどうでも良い、あくまでも明日のご飯。
北畠顕家は公家に生まれ、父親房に教育を受け、主上あっての国と基本概念を持つが、それが腐ってるってなった時に、陸奥国で新たな国をつくるという理想に心が揺らぐ。天皇の世でもなく、武士の世でもない、この3つ目の道には夢がある。そしてやっぱり夢だった。顕家は新たな国をつくることに挑む前に、仁義を切りに京都へ上った。辛くも生き残り、陸奥に戻ることもできたのに、果てた。戦でたくさんの部下を仲間を失い、兵や民を傷めたことに、自分には国をつくる資格がないと感じたかのようだった。
大河ドラマ「太平記」再放送中につき再読。前回は人物や背景がさっぱりだったが大河のお陰で理解が進んでた。前回は斯波家長と上杉憲顕のことしか書いてなかった…。でもやっぱりこの場面はグッとくる。しかし斯波家長の年齢設定が謎。
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2017/7/16
北方謙三の南北朝シリーズのとっかかり程度の気持ちで読み始めたのに、終盤でまさか泣くとは思わなかった…。第8章「西を指す星」、足利側の武士・斯波家長との鎌倉での死闘が1つのクライマックス。最初ダメ武士だと思った上杉憲顕と家長とのやり取りにしびれる。「負けを知る武将は強い」「新しい上杉憲顕を作るために、闘え」。家長自身が一度負けてるから言える台詞だろう。家長が討ち死にして以降、憲顕側からの描写はないが、次の章、顕家を追走してくる憲顕隊の姿だけですべてが察せられ胸を打つ。
物語は主人公、北畠顕家側からの視点が中心で、ときどき足利尊氏・直義の視点もあるが、それはあくまでも顕家の敵としてのポジション。それが第8章の家長側の描写はこの物語の主人公のようで、作者の家長への強い思い入れを感じる。唯一この鎌倉での戦いだけが敵方の家長側から描くことで1枚フィルターがかかったようで、顕家が有利なのか不利なのかがはっきりとはわからずもどかしさが募る。その後の場面転換など手法がすばらしい。
北方謙三は歴史物もなにも、実は初めて読んだが、司馬のような史観みたいなものも入ってこないし、池波や隆のようなエロもなく、ただひたすら男の美学をストイックに描いて切ない。ファンになるかもしれない…。
追記)斯波家長(1321年-1338年)ってこれ本当???17歳ですよ?北畠顕家より若い。どうなんでしょう。上杉憲顕は1306-1368と戦を生き延び、家長の後、鎌倉の執事役を務めたらしい。 -
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禁軍の北と南の戦いが本格的にスタート!
南は安定感抜群の童貫元帥!
方臘率いる百万の信徒による度人に対して懐かしい戦法が炸裂!
それと呉用!?どうすんの!?
方臘が食べている生肉は本当に羊の肉なのでしょうか?なんか想像すると気持ち悪くなります。
北の趙安率いる禁軍からは軍略上は問題ないのですが、色んな謀略が渦巻きます。
謀略に巻き込まれて趙安の大敗なんて事もあり得るのでしょうか?ちょっと不安です。
梁山泊は花飛麟が急成長!彼の活躍する場面多数です。
史進をはじめとする王進の門下生達が一堂に会する場面があります。なんか皆んな立派になったなぁと思わされます。
次作では北と南の戦がどの様に決着するのか?
楽しみです。