北方謙三のレビュー一覧
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晁蓋という梁山泊のひとつの支えを失ってしまってからのお話。
私は、晁蓋が死んでしまって、かなりショックを受けてなかなかこの巻を読み始めることができていなかったのですが、この巻を読み始めると、皆が己の悲しみややるせなさ不安と闘いながら、それぞれの役割を果たそうと必死に過ごしていて、その姿に読んでいるこちらが元気づけられました。
そして、頭領が宋江一人になってしまった梁山泊は、盧俊義の捕縛という大きな危機に見舞われるのですが、ここで活躍するのが燕青です。盧俊義の従者としてずっと傍にいた燕青。二人の関係性、過去が明らかになり、燕青の盧俊義への並々ならぬ想いが盧俊義を救出することになるのですが、この -
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ネタバレまず恒例の各章のサブタイトルとその星が表す豪傑の名前の列挙からです。
天退の星: 挿翅虎・雷横
地鎮の星: 小遮攔・穆春
地孤の星: 金銭豹子・湯隆
天寿の星: 混江龍・李俊
天殺の星: 黒旋風・李逵
天速の星: 神行太保・戴宗
第3巻に至るまでは「志」とは関係なく何となく梁山泊に参加しちゃうことになった人物として、安道全(医者)、薛永(薬師)、白勝(養生所 & 薬方所の管理者)がいたけれど、この巻ではさらにそこに湯隆(鍛冶屋)、李逵(怪力男)が加わりました。 李逵はちょっと例外として、実際に武器をとって戦う男以外で梁山泊に入ってくる人はどちらかと言えば「志」には無頓着な人が多い -
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自分を壊したいと思って、壊し続ける男の物語。
青井正志。40歳。離婚した弁護士。
どうして、壊したいのかが、よくわからないが、
それが 男の 美学であり 悲劇の主人公 なのだろう。
あらゆるものを 失おうとする 意志。
法を武器とすることで、一人で反乱しようとする。
駐車禁止を取り締まりにたいする 婦警への追求 が
なんともいえず 悲しいような気もする。
子供が飛び出てきて、それにぶつかった男を弁護する。
子供を被害者でなく 加害者として訴えるという。
無過失責任とはなにか?
車は 急に止まれない。
なぜ 制限速度が決まっているのに、それ以上走れる車を生産するのか?
サラ金の法定外利子 -
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時代小説は好きなんだけどほとんど読まない。なんでだろうなあ。好きなのに。
てことで、結構久しぶりに手にした本格的な時代小説。著者は、昔テレビで実物を見たことがあって、「なんだかあやしいおじさん」という印象を抱いたことをよく覚えている。
本業の小説よりも、テレビで自分のキャラを売ることを得意としている人、というイメージを、勝手に持っていたんだよね。
イメージは完全に間違い。いやはや、もう頭を垂れるしかない。めちゃくちゃ文章がうまい。簡潔でシャープで、スピード感あふれる文体。すげえ。
そしてめちゃくちゃ小説もうまい。特にキャラクターの設定。登場人物の誰もが、見事に魅力的な個性を持っている。誰が -
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10世紀後半、北漢に仕えながらも、併合されたために、宋の将軍となった楊業とその息子たちの活躍と悲劇を描く。北方謙三は「君よ、憤怒の河を渡れ」といったハードボイルドものは読んだことがあるが、歴史小説を読むのは初めて。なるほど、いわゆる「漢」が男らしく描かれている。特に楊業の人物設定は素晴らしく、武人として、父親として、あるいは人間としての葛藤が手に取るようにわかる。また、各兄弟の位置づけもよい。小説が描くのは、主に燕雲十六州をめぐる宋と遼の紛争。敵方である契丹蕭太后の厳格さ、一度は左遷された耶律休哥のかっこよさもよい。続編が気になる。
今回はiPhone版のキンドルで読んだが、ブックマーク機能が