北方謙三のレビュー一覧

  • 岳飛伝 六 転遠の章

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    こんなに早くに岳飛が歴史から姿を消してしまうなんて!
    そして、そろそろ梁山泊も姿を消しそうです。
    つまり、物語は国の表舞台から、裏方の話になっていくのでしょうか。
    そこに岳飛は、そして梁山泊はどうかかわっていくのか。

    金国と南宋は講和を結び、それぞれに国づくりの基礎を物流で賄おうとする。
    ということは、国を挙げて梁山泊に対抗してくるということ。

    呉用が「岳飛を救え」と言ったのは、岳飛が梁山泊の救いになるということなのか。

    ここにきて物語の先が全く読めなくなってきた。
    久しぶりに読んでわくわくした。

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    2018年09月25日
  • 岳飛伝 三 嘶鳴の章

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    もはやなんのために戦うのか?
    好敵手との戦いを楽しむ。
    そんな雰囲気??
    この先、どういう展開にして盛り上げていくていくのか。
    楽しみにしています。

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    2018年09月11日
  • 岳飛伝 四 日暈の章

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    ネタバレ

    豊かな中原を巡って金国と南宋がついに戦いの火蓋を切った。
    そんな中、交易で独自の存在感を示す梁山泊。

    梁山泊とは一体何か。
    多くの漢の志で作られた梁山泊は、最早国土など必要としない、理想を具現化したような何かなのだと思う。
    義務に縛られるのではなく、自分たちが主体的に守っていく理想?

    ただ、なんだろう。
    初期メンバーに見られた、熱くたぎるもの、生々しい心のぶつかり合い、喰いしばった歯の間から漏れてくるもの。
    そういうものがなくなり、セリフも行動も地の文も淡々と進む。
    だから、読んでいても心が震えなくなってきたんだよなあ。

    “別に、夢を志と言ったっていいさ。しかし、夢は夢なんだ。志ほど、自分を縛りはしねえよ。捨てたけりゃ、捨てる。だけど、なかなか捨てられねえのが、夢ってやつさ。血が通っちまってるからな。”

    そうなの。
    そうだと私も思うの。
    でも、理屈っぽいなあとも思うのよ。
    もっと感覚でわかりあえたはずなのに。

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    2018年09月03日
  • 楊令伝 八 箭激の章

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    ネタバレ

    ついに始まる禁軍VS梁山泊neo

    激戦であるが故に敵味方で多くの猛者が散っていく。
    扈三娘の大跳躍、首の落ちた緑の軍法、両脚を失った馬麟・・・

    水滸伝からの生き残りメンバーも大分削られてきたような気がします。

    一方で呼延凌や花飛麟の成長が著しく危なっかしい所はあるものの九紋龍に次ぐ安定感が出てきたような気がします。

    さて本巻は8巻で楊令伝の中間地点!童貫軍と楊令軍の戦いも佳境に入っていく中、残7巻でどんな事が起こるのか楽しみでなりません!

    因みに前巻に続き本巻も子午山の話がありませんでした。子午山の話で少し癒されたいという思いがあります。

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    2018年09月03日
  • 岳飛伝 十 天雷の章

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    長江での梁山泊・南宋両水軍の激突。狄成、項充による決死の造船所襲撃。南では南征軍を岳飛、秦容が迎え撃つ。どちらも快勝だが大将の韓世忠、辛晃が生き延びたことが今後どう影響していくか。
    そして蔡豹の凄絶な最期。かつての楊志と重なる。読んでいて辛かったが愛する女性に巡り会えたこと、長年彼を苦しめた呪縛から解き放たれたことがどこか救いのように思える。
    子午山でともに過ごした王清の鎮魂の笛の音がなんとも切ない。

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    2018年08月29日
  • 岳飛伝 二 飛流の章

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    ついに三つ巴の戦いが始まった。
    しかし、やや迫力に欠けるような・・・。
    ここから盛り上がることを期待して☆4つ。

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    2018年08月22日
  • 岳飛伝 三 嘶鳴の章

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    ネタバレ

    史進は老いを感じるようになってきたし、呉用もいつ死んでもおかしくない状況。
    呼延凌は軍の若返りを図り、着々と世代交代が進む三巻。

    でも、もう舞台は梁山泊だけにとどまらない。
    宣凱は呉用のあとを継ぐんだろうなあと思うけど、秦容(しんよう)は梁山泊を出て越なんのさらに南の地を開拓して甘藷をつくろうとしている。
    王清は南宋水軍のために船を作り、王貴は岳飛軍のために兵糧を調達する。

    敵ではない。味方でもない。
    国の在りようは、物流が決めるということなのか。
    子どもの頃から物事に動じない大物感を漂わせていた秦容が、梁山泊を出た。
    彼こそが楊令亡き後の頭領になってもおかしくはなかったはずなのに。
    特に大きなきっかけもなく、「甘藷をつくる」と言う秦容に、なんだかなあ…って思ったけれど、本人の気持ちよりも先に居るべき場所を与えられてしまい、義務と責任をひとり背負って死んでいった楊令を間近に見ていたからこそ、秦容は自分の居場所を探しに出たのかなあという気もする。

    ところで、国対国の政治的駆け引きはあるけれど、国内政治の描写がないんだよね。
    全てが行政レベルでクリアできているのだろうか
    戦がなくなり、政治がなくて行政ばかりだから、ちょっとストーリーに華がない。

    王清の恋(?)は、やたらと理屈っぽいし、相手の女性が扈三娘の劣化版みたいで魅力がないから、やっぱり華がない。

    こんな感じで進んでいくのかなあ。

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    2018年08月21日
  • 岳飛伝 一 三霊の章

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    水滸伝、楊令伝に続く第3章。
    続ければ続けるほど駄作になるものが多いですが、水滸伝から楊令伝。
    とても、楽しめました。
    そして、岳飛伝。
    今回の作品も楽しめそうです!!

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    2018年08月11日
  • 岳飛伝 二 飛流の章

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    ネタバレ

    金国、南宋、そして岳家軍はそれぞれ痛手を乗り越え、新たな体制を作りつつあるが、梁山泊だけが、方向性を見いだすことができずにいる。
    第三世代の王貴、張朔はそれぞれに梁山泊とは離れたところに自分の居場所を見つける。

    機が熟したとき、呉用は聚義庁に主だったものを集める。
    全てを率いる存在としての頭領を欲する秦容や呼延凌に対して、それぞれの志を持ち、それぞれの考えを持ったものの集合としての梁山泊を解く第一世代のジジたち。
    それは、すべてを楊令に押しつけてしまったことへの悔恨だった。

    「林冲殿さえ生きていれば、楊令殿が頭領などということは、絶対に許さなかった、という気がする」と泣く曹正に、ついつられて涙が出たが、よく考えたらそんな状況でも楊令ったら隠し子作ったんだよね。
    その胡土児が金軍で兀朮の養子になっているのも、運命の皮肉と言いましょうか。
    この先どうなるんだろう、ドキドキ。

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    2018年08月06日
  • 岳飛伝 一 三霊の章

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    ネタバレ

    百年に一度の大洪水で水に没した梁山泊。
    突然の楊令の死に呆然としつつも、機能を回復しつつあるものの、今後の方向性を出せる者は一人もいない。

    楊令亡き後も今までどおりの仕事をしながら、新たな指導者を待つ古い世代と、新たな道を模索する若い世代。
    史進が「じじい」呼ばわりされるくらいなのだから、もう本当に世代交代の時なんだと思うけど、最初から読んできた身としては少しさびしい。

    楊令の死は岳飛の勢いも一時止めた。
    その間に着々と国の体制を整えていく南宋の秦檜(しんかい)と、整えきれない金国の兀朮。

    それぞれのスタートラインが示された第一巻。

    “自分のことは、自分で決めろとは、どういうことなのだ。好きなように生きればいい、というのとは少し違うような気がする。誰でも、どこかでなにかを耐えている。なにかを諦めている。それが生きるということだろう、と張朔(ちょうさく)は思っていた。”
    母親代わりの顧大嫂(こだいそう)に、自分のことは自分で決めろと言われ悩む張朔。
    けれど、梁山泊に足りなかったことは、確かにそういうことなのだ。

    彼らが何を考え、何を行い、何を諦めていくのか。
    続きを読むのが楽しみだ。

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    2018年07月24日
  • 楊令伝 七 驍騰の章

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    いよいよ始まった童貫率いる禁軍VSリベンジャーズの梁山泊軍!!!

    初戦は粘り強い趙安VS双鞭呼延灼
    どちらもフラグ立ち過ぎでどうなる事やらでハラハラドキドキ!


    今回は殆どいくさの話ですが若武者達が暴れまくります!


    高俅が大変な事になってます!
    さらに今回は子午山の話が全くありませんでした!今までそんな巻無かったような...

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    2018年07月09日
  • 岳飛伝 五 紅星の章

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    ネタバレ

    ウジュと岳飛の闘いがし烈を極めていくが、南宋と金の講和のために中断。あくまで岳家軍として「抗金」を掲げる岳飛。国内の安定のため軍閥を解体し南宋軍に組み込む方策を図る宰相・秦檜。互いの理念と志は交わることなく確実に破局が近づきつつある。
    一方、梁山泊では呉用が静かに最期を迎える。
    当初の堅物・嫌われ者から寨の陥落・方朧の乱を経て覆面の名参謀に変わっていったなかなか興味深く目の離せない存在だった。
    そして「岳飛を救え」という遺言。
    今後、岳飛と梁山泊をどう結びつけていくのか。史実と創作の折り合いをどうやってつけていくのか。次巻からの展開が楽しみだ。

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    2018年06月25日
  • 吹毛剣 楊令伝読本

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    ネタバレ

    『楊令伝』を読み終わったので、一区切りの公式読本。

    年表と人物事典が良かった。
    あとは読者との質疑応答も面白かった。
    書評や対談はいろんな発見があってためになる。

    しかし編集者からの手紙は、いらないなあ。
    もちろん著者と編集者の間に手紙のやり取りがあっていい。
    でもそれを本にする必要はない、というより、はっきり言って邪魔。
    1953年生まれの編集者の、軽薄ぶった文体が気持ち悪くてダメだった。

    『水滸伝』では世直し(革命)が、『楊令伝』では国造りが描かれた。
    『岳飛伝』は、人物を描くのだそうです。

    十二巻を書き終えた段階では、李俊以外の第一世代は全員生き残ると著者は言っていたらしい。
    けど、実際は…そのあとばたばたと死にましたねえ。
    やっぱり梁山泊は強すぎますから、みんな生き残っていたら歴史が変わっちゃうもんねえ。

    それでもまだ多くの人材が残る梁山泊は、歴史の裏に隠れてどう生き残っていくのだろう。(核になるのは誰?)
    岳飛とはどうかかわっていくのだろう。

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    2018年05月29日
  • 楊令伝 十五 天穹の章

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    ネタバレ

    ああ、そうきたか。
    主人公の名のついた『楊令伝』
    彼が脇に回るわけはない。
    そして、生き続ける限り、彼は物語の主役を張る男だ。そう生まれついている。
    だから、楊令の命の終わりがこの作品の終わりだと予想していた。

    だけど、全然死ぬ気配はない。
    梁山泊の大きな柱が1本、また1本と倒れていっても、彼が倒れる気配は最後までなかった。

    それでもことが起こってみたら、ずっとそこに答えはあったような気がする。

    楊令よりずっと年下の秦容が「生意気を言いますが、おれは同情していました」と言った。
    楊志が命をかけて守った息子であることから、梁山泊を背負って立つ男の運命を生きることになってしまった楊令。
    ひとつ間違えばそれは、秦明の息子であった秦容の運命だったかもしれない。
    子どもらしい子ども時代は短く、梁山泊の夢を生きざるを得なかった楊令。

    それでも思ったよりも梁山泊の人的ダメージも領土的ダメージも少なかったのではないだろうか。
    この先は岳飛の話にシフトしていくようだけど、けっして消滅したわけではない梁山泊という生き方を、この先どうやって見せてくれるものか、わくわくする。

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    2018年05月15日
  • 楊令伝 十四 星歳の章

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    ネタバレ

    李媛と李英の姉弟は報われないなあ。
    彼らに対する聚義庁(しゅうぎちょう・梁山泊の中枢)の態度は、絶対に間違いだと思う。
    厳しくするべきところを厳しくしないで、正論を黙らせた。

    彼らの父、李応を好きだったんだよね。私。
    いいところのお坊ちゃんだったけど、そんなことを鼻にかけずに、地味で目立たない重装備部隊の仕事をやっていたところが。
    実直で。

    だからそんな李応の子どもたちが、努力を認められることこともなく終わってしまったことが非常に無念だ。
    李英は、登場当時は本当に優しい青年だったんだよ。
    それが、同輩たちにどんどん先を越され、ついには部下にまで追い越され、焦ったあまりにやるべきことを間違えてしまった。
    間違えたことは厳しく断罪し、罰を与えてから元の場所に受け入れればよかったのに、なかったことにしてしまったことから歯車がくるってしまった。

    だけど李英は父ちゃんの名に恥じない生き方を貫いたよ。
    嬉しくて悔しくて悲しくて、涙が出た。

    いよいよ南宋と梁山泊の直接対決。
    ともに頭領の首を狙いに行くが、決め手に欠ける。
    次が最終巻。
    どんな結末が待っているのだろう。

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    2018年05月05日
  • 水滸伝 二 替天の章

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    2巻目にして、梁山湖の自然の要塞に巣くう盗賊の首領を排除し、主役たちが揃い、名前も新たに梁山泊と改め、この地を拠点に世直しがはじまる模様。3巻目がたのしみである。

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    2018年05月05日
  • 岳飛伝 五 紅星の章

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    結局、岳飛とウジュとの間に決着はつかず、南宋軍と金軍は講和する方向で調整することとなった。その後の各人の行方をそれぞれ追っていく。史実を知らないので、それぞれの話が歴史上のどういった意味・布石なのか感じ取ることができないが、今後の推移を見守りたい。個人的には秦容と韓セイの話が好き。後、呉用の死で、ますます史進の存在が切ないものに・・・水滸伝第1巻(2巻?)からの付き合いであった史進には思い入れがあるので、最期まで漢を貫いて欲しいと思うばかりです。

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    2018年05月01日
  • 岳飛伝 四 日暈の章

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    岳家軍と金軍との戦い。格好良くてひりつく展開と戦闘描写は流石。梁山泊、特に秦容はもはや何を目指しているのか?と思ってしまうが、これはこれで漢達の物語。知らぬ地を開拓していく様にも戦いがあり楽しい。北方さんが自分で経験したことを元にしているのでは、と思うほどディテールが凄い。この話も今後の展開が楽しみだ。

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    2018年05月01日
  • 楊令伝 十三 青冥の章

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    ひとつの目的のために、大勢が心を一つにして立ち向かう。
    そんな時代を過ぎてしまった梁山泊は、もう一枚岩ではない。

    国を造る。
    いうのは簡単だが、思い描く国の形はそれぞれ。
    楊令に託す国の形が、自分勝手なものになってきたとき、梁山泊の未来に暗雲が立ち込めてくる。

    まるで哲学の書のように、「国とは?」を考える人物たち。
    国とは、民衆を守るための強い軍隊と考えた岳飛は、守ってきたはずの民衆から反乱を起こされる。
    国とは、民衆から搾り取った税金で潤っていくものと考える旧宋の生き残りたち。
    国とは、民族の独立のためにあるものと考えた女真族の国・金。
    国とは、民衆が安寧に暮らせる場所と考える楊令。

    歴史的に見ると梁山泊は生き残れない。
    だとしたら物語の着地点はどこか。
    楊令が生きている限り梁山泊は負けないのなら、楊令の死をもって終わるのか。
    しかし楊令は戦いに負けることはないはずだ。そういう存在に作られている。
    だとしたら病死、事故死、暗殺、自殺…のうちのどれかなのか。

    「仲睦まじい父と子」という存在が楊令の唯一の弱点で、それすら克服しかかっている現在、楊令は無敵だ。
    けれどなんでだろう、巻が進むにつれて楊令の内心が虚ろに感じる。
    何のために闘い、何を守ろうとしているのか。

    誰に相談することもできない、誰にも意見を聞くことがない、絶対的な頭領・楊令。
    楊令の幸せはどこにあるのかな。

    軍事的過ちをうやむやのうちになかったことにされた李英は、やっぱり自分を反省することなく、出世できない不満だけを膨らませていくことになった。
    「あれはなかったことになったはずなのに、なぜだ?」
    反省するきっかけを得られなかった李英は、成長するきっかけも得られなかった。
    これは本当に聚義庁(しゅうぎちょう)の落ち度だ。

    そして、楊令から子ども呼ばわりされた岳飛が、今は子持ちなのである。
    時間の流れが速すぎて…私も年を取るはずだよ。←違う

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    2018年04月20日
  • 岳飛伝 十七 星斗の章

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    大水滸伝完結
    多くの人の死の積み重ねの上に、新しい世が始まる。
    それにしても、人を殺しすぎ。。。
    それだけしないと、既存の制度は破壊できないのかもしれない。

    国家を超えたグローバル企業が支配する社会。現代社会から地域紛争がなくすためのひとつの方向かもしれない。
    岳飛伝はSFだったのかぁ。。。

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    2018年04月15日